【完結】俺を好きなやつの魔力を吸い取って奇跡を起こせる件。奴隷少女よ、だからといってそんなに俺にくっつくな   作:羽黒楓

85 / 93
第85話 最終決戦①

 

「貴様!」

 

 シャイアが杖をメールエに向け、即座に火炎放射の魔法を発動した。

 

 ゴォォォッ!

 

 という音とともに燃えさかる火炎がメールエを襲う。

 

迅雷の盾(フルグル・シールド)

 

 メールエの目の前に雷で編まれたような壁が出現し、その炎を防ぐ。

 

 俺も黙ってみているわけではない。

 

「くおおおお!」

 

 気合を入れる。

 キュキュイーン!

 

ココ

魔力 SSSSS⇒SSSS

 

リリアーナ

魔力 S⇒E

 

シュリア

魔力 A⇒E

 

アリア

魔力 S⇒E

 

 皆の魔力が俺に注ぎ込まれる。

 同時に、魔力を吸われた副作用だろうか、リリアーナとシュリア、それにアリアはその場にへたり込んだ。

 みんな、サンキューだぜ。

 絶対にこれでシャイアを倒す。

 そう思ったら、手の中の青い光球がさらに輝きを増していく。

 

「うおおおお!」

 

 さらに気合を入れると、その光球は剣の形へと変貌を遂げた。

 そして、その剣を腰だめに構えると、思いっきりシャイアに向かって突撃をする。

 

「ぬぅん!」

 

 シャイアは自分の目の前に魔法障壁を作り出すが。

 俺の、俺たちの奇跡の力はそんなもんで防げはしない。

 

 剣先は一瞬だけ障壁に阻まれて止まるが、

 

「おおおおおおおお!」

 

 さらに力を入れると、バリンッ! という音をたてて障壁が割れた。

 

 そのままシャイアの腹部にその剣を突き立てようと――したとき。

 

 シャイアが杖を振った。

 

 瞬間、シャイアの姿がそこから掻き消え、3メートルほど離れた場所に出現した。

 テレポートかよ。

 なんでもありだなこいつ。

 そのシャイアに向けて、

 

女神の一撃(イクトゥス・デアエ)

 

 メールエが魔法を放つ。

 それを再び障壁で防ぎつつ、シャイアも攻撃魔法を繰り出す。

 

 と、そのときだった。

 なにかが俺の目の前を飛んでいく。

 それは、メイド服姿の人間だった。

 メイドのニッキーがジローモに吹っ飛ばされたのだ。

 ニッキーは壁に激突して床に落ちると、ぐったりして気を失っているようだった。

 

「ニッキー! 大丈夫!?」

 

 シュリアがニッキーに駆け寄る。

 とどめを刺すために剣を持ったジローモがニッキーに向かって駆けてゆく。

 

「させるかぁ!」

 

 俺はニッキーとシュリアをかばうようにして、ジローモの前に立った。

 

「どけ! エセ救世主が!」

 

 ジローモが剣を俺に向ける。

 俺は青く光り輝く剣を構える。

 剣術なんてやったこともないが。

 だが、みんなの魔力を取り込んだ俺は、動体視力も身体能力も大幅に向上していた。

 

 ジローモが俺に襲い掛かる。

 普段の俺なら防ぎようもないくらい高速の太刀筋。

 だが、今の俺にはそれが、まるでスローモーションのようにはっきりと見えた。

 

 一撃、二撃、三撃。

 

 剣と剣がぶつかり合うたびに、ギャリギャリッ! と鼓膜が破裂しそうなほどの音が鳴り響く。

 

 俺はジローモの攻撃をすべてはじき返す。

 今度は俺の番だ。

 

「うおらぁぁぁぁっ!」

 

 剣を横なぎに振る。

 ジローモはそれを自らの剣で受けるが――。

 

「だああああああああっ!」

 

 ギャリンッ! という音とともに、俺の光る剣がジローモの剣を真っ二つに折った。

 俺はその勢いのまま、剣を薙ぎ払う。

 剣の刃がジローモの胴体を捉え――そして彼の身体を腹部から真っ二つにした。

 

 ジローモの上半身はふっとんで床に転がり、下半身はくたりと膝から折れて崩れ落ちた。

 

「ひぃっ」

 

 シュリアの悲鳴。

 ま、無理もないやな、俺だって普段だったら悲鳴あげていたところだったぜ。

 だけど、俺の脳内はいまやアドレナリンでタプタプしているぞ。

 

「トモキさん!」

 

 ココが俺に抱き着いてきた。

 やわらかな胸がおしつけられる。

 ありがたい。

 いや、おっぱいがありがたいんじゃなくて、魔力が枯渇しているから、ココにくっついてもらうのがありがたかった。

 まだ戦えるぞ。

 ……ほんとはおっぱいもありがたい。

 

 と、そのとき。

 メールエとシャイアが、お互いの最強魔法を撃ちあおうとしていた。

 

月光の爆発(ディスプローシオー・ルーナーリス)!」

太陽の咆哮(フレア・バーン)!」

 

 馬鹿野郎、こんな室内で!

 

 俺は瞬時に魔法を発動した。

 

「イージスアンブレラ!」

 

 キュイーン!

 

ココ

魔力SSSS⇒SSS 

 

 その瞬間、魔法と魔法がぶつかり合って大爆発が起こった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。