寄生世界 -PARASITE WORLD-   作:NIGHTMARE⭐︎

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25 マニオーガ・エスケープ

死地の奥深く、動物園の中心付近でマドレットは通信機で連絡をしていた。

「なかなかスカベンジャーは見当たらないし対象の勧誘も失敗した。これって作戦変えるべき?」

「マキルの協力は得られなかったか。ならば敵だ。殺して死地に捨てても構わん。心配するな、寄生されてメアノイド化するから証拠は残らない。」

「りょ〜かい。」

マドレットは通信機の電源を切った。

(これでだいぶ動きやすくなるね〜。無理に本部と協力する必要も無くなったわけだし!出会った人間全員殺していけばいいってことだね。)

マドレットは明るく笑い、どこかに歩いていった。

 

マキルたちはスカベンジャーを追跡していた。野放しにしていればメアノイドかマドレットに殺されるので、いち早く死地から出させる必要がある。その上スカベンジャーのボスは、ろくに話を聞こうとしなかった。

(厄介ですね…。これもあの人、マドレットの策略ですか…。)

スカベンジャーたちは死地の中の価値あるものを探して走り回っている。彼らがマドレットに遭遇していないのは偶然でしかない。

 

「うわぁぁあああ!!」

マキルは叫び声を耳にした。声の主はあのスカベンジャーたちだろう。

「マドレットに出会したんですかね…。」

「ならすぐに行かねば…!マドレットが敵意を見せた場合は武力行使も許可する…!」

灼猛が斧を振りかぶりながら叫んだ。マキルを先頭に全員が声の元へ走っていく。スカベンジャーたちが襲われる前に…!

 

しかしその前に、スカベンジャー全員が全力疾走でマキルたちをすれ違っていった。

「ああ…自力で逃げてきたんですか…。」

「め、メアノイドだ!化け物みたいにデケェ!」

スカベンジャーの1人が叫んだ。

「メアノイド…マドレットではなかったんですね。」

「にしても化け物みたいにでかいって…。まさか新手の最高警戒対象か…?」

マキルは足を止める。

「なら引き返した方が良さそうです。」

「それも手だな。どっちみちスカベンジャーを追わないと。」

一同は元来た道を戻り始めた。

 

その様子を、崩壊しかけた施設の上からマドレットが眺めていた。

「うーん…。想定より頭いいなぁ…。最高警戒対象を倒そうとするかと思ったのに…。」

マドレットはひゅっと施設から飛び降りた。

 

スカベンジャーたちは、メアノイドから逃れようと全力で逃げていた。ボスが先頭で部下を跳ね飛ばしながら走っている。

「ボ…ボス…メアノイドは追ってきてませんぜ…」

「あ?ふう…逃げ切ったってわけか。」

ボスはようやく足を止めた。ガタイのいい体に大量の汗が流れた。

「…にしてもなぁ…メアノイド対策本部の奴らが来てやがる。行動がし辛えよ…。」

ボスがヘルメットを調整しながら言った。部下たちはどこかから拾ってきたような金属片やらを持っている。市場で売り捌くことが目的らしい。

「にしてもボス…。なんかさっきの本部の奴らが、ここは危険だみたいなこと言ってましたけど…アレってマジだったんすね…。」

「あの化け物メアノイドか。あいつは本部の奴らに始末してもらおうぜ。」

ボスが意気揚々と言った時、背後から楽しそうな声が響いた。

 

「やっほ〜。ぶっ殺しにきたよ〜。」

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