寄生世界 -PARASITE WORLD-   作:NIGHTMARE⭐︎

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26 笑顔の仮面の悪魔

「やっほ〜。ぶっ殺しにきたよ〜。」

スカベンジャーたちを瓦礫の上から見下ろしていたのは、マドレットだった。少年の姿と無垢な笑顔を浮かべている。

「なんだガキ?ぶっ殺すだぁ?」

スカベンジャーのボスがマドレットに怒りを露わにして噛み付くように言った。

「やれるもんならやってみろや!」

「うん。初めからそれが目的だし。」

バァン!!

スカベンジャーの部下の1人がとてつもない力で弾き飛ばされ、施設の壁に叩きつけられた。

「はぁ…!?」

ボスが焦る。マドレットはぴょんと地上に飛び降りて真顔で右手を上げた。その動きに連動するようにまた2人の部下が宙に放り出され、地面に落下して気絶した。

「こ、この野郎…!」

ボスが自慢の巨大な拳を振り上げ、マドレットに叩きつけようと振りかぶる。マドレットは真顔で一言も発さず、気絶したスカベンジャーの部下をボスに向かって弾き飛ばした。ボスは咄嗟にそれを殴り飛ばした。その一瞬の隙にマドレットの姿が視界から消える。

「気持ちいいかも。」

パァン!

マドレットが背後からボスを蹴り飛ばした。

「ぐぁあっ…!」

残りの兵士たちもバラバラにマドレットに殴りかかるが、全員がその前に弾き飛ばされたり壁に叩きつけられていく。

「はい、遺言あればど〜ぞ。」

「ま…待て!!」

ボスは這うようにしてマドレットから必死に距離を取ろうとする。マドレットはその動きが愉快だったのか笑いながら歩き寄る。

「おとなしくしててね〜」

マドレットが軽快な動きで足を振り上げる。

 

バン!

同時に銃声が響いた。

「?」

マドレットは足を下ろして周囲を見る。その瞬間、灼猛が斧を構えて突入した。マキルがボスとマドレットの間に入り、静かにつぶやいた。

「だから逃げろと言ったんです…。」

「へ、へい…」

ボスは後退りしてその場を去っていった。意識のある兵士もそれに続いて行った。

「あ〜…邪魔。」

マドレットが指で灼猛に触れ、退くようにうながす。灼猛は斧を構えたまま首を振った。

「残念…ってほどでもないか。」

マドレットがスキップするような軽快な動きで足を踏み出し、リズミカルに灼猛を蹴り上げた。

「ぐっ…!」

「ほんとごめん。でも殺してもいいらしいからそうするね。」

「…敵意確認。武力行使許可!」

灼猛が叫ぶ。同時に待ってましたとばかりに黒い装備の男性兵士が銃を構えて発射した。マドレットは急旋回して銃のエイムを狂わせ、兵士に拳を叩き込もうと接近する。その瞬間、マキルがマドレットの足を蹴り飛ばし、その体勢を崩させた。そして足に仕込んだ刃で攻撃を仕掛ける。

「わあ」

マドレットはその場で素早く宙返りして元の位置へ着地してそれを避けた。灼猛が斧を振り上げた状態でマドレットに駆け寄るが、マドレットは予測不能な回転をかけて翻弄し拳を叩き込んだ。

「がっ…!!」

灼猛は5メートルほど吹き飛ばされ、地面に叩きつけられた。

「…あなたも一応本部の一員なんですよね…?」

「もう違う。敵と思ってもいいよ。」

マキルがダガーを取り出して振り上げた時、ギシギシという音が聞こえた。

 

最高警戒対象が戦闘の音を聞きつけて近づいてきている。

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