寄生世界 -PARASITE WORLD-   作:NIGHTMARE⭐︎

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41 眠りにつく

サキサが目を覚ますと、木製の天井が見えた。落ち着くオレンジ色のライト、鉢に植えられた植物。間違いない、ここはメアノイド対策本部の病室だ。いつ気を失ったのかもわからなかったが…全身が焼けるように痛い。頭にいろいろなことが思い浮かんだ。ナルカラ、コルオン、ヨナギ…そしてアーミア。

サキサは隣のベッドを見ようとしたが体が重く全く動かせない。アーミアさんは無事なの…?それを知るまではゆっくり休むことすらできない気がする。

「サキサああああああああああ!」

ああ、聞き馴染みのある声。ベッドの隣の椅子に座っていたヨナギが、サキサが起きたことに気づいて発狂していた。

「今度こそやばいと思った!ナルカラちゃんが色々教えてくれて…」

「…アーミアさんは…」

サキサが小さな声で言った。ヨナギはそれを聞いてサキサの横のベッドを見る。そして少し考え込むような表情を浮かべた。

「傷は深いけどほぼ腕以外に外傷はないし多分大丈夫じゃないかな。」

「…よかったわ」

内心の喜びを態度に出したら疲れそうなのでしなかった。ただでさえ疲れている今、加えて少しでも疲れたら眠りに落ちてしまいそうだ。ヨナギはサキサに抱きつきたいのを必死に我慢しているような動きをしている。

「あと。計画は失敗だったけど潜入捜査は成功だったらしいね。」

「…そうね」

「スペクトルレイダーのヤバさも浮き彫りになって、本部内でも話題になってる。多分メアノイド対策本部に所属してるスペクトルレイダーのメンバーはすぐ追い出されちゃいそうだよ」

サキサは目を閉じて聞いていた。友人の声がとても心地いい。

「…金髪の女と戦った」

「カミラ…!そいつがスペクトルレイダーの団長だよ…。ほんとにお疲れ様…私もついて行きたかった…」

「…あなたがついてきたらすぐバレそうね」

「どういう意味〜!?」

サキサが少し微笑む。ヨナギもニコッとした。やっぱりこういう時間が1番好き。体の痛みすら忘れてしまいそうだわ…。そしてサキサは眠りにつく。

 

一方、メアノイド対策本部の支配長は深刻な面持ちで会議を進めていた。だがそれはスペクトルレイダーのことではない。グレイデル死地で新たな自己進化体が目撃されたのだ。兵士によってその姿を写真に収められた自己進化体。

「…ぱっと見は蜘蛛ににているな」

支配長が言う。黒狩り代表として出席したフルガは黙って首を振った。

「あくまでぱっと見ですね。形状としてはOnner系統の進化体に見える。」

自己進化体の写真が壁のスクリーンに大きく映し出された。焦茶色の体、八本の足、原始的な横開きの顎。体長は2メートルほどだろうか。

「…探索任務を開始したほうがいいな」

「…ええ。」

 

グレイデル死地には何が待ち受けているのか、誰も知らない。

また、いくつかの人影が今まさにグレイデル死地を訪れていることも同様に誰も知らない。

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