崩壊と混沌の黙示録   作:天崎

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活動報告にて2-Cの生徒一覧載せてます。


紅崎 黒白の手慣らし

 

生徒会室から戻り、早急に昼飯を食えば午後からも授業である。

姉御から依頼を受けたが此方も姉御の命令なのでサボらずに出る。

というわけで午後からの授業なのだが、

 

「ウオラァ!!」

 

岩男から殴り掛かられている。

いわゆる戦闘訓練という物だ。

多少こういう技術が無ければ街から街へと渡るのすら苦労する羽目になる。

ちなみに女子は別だ。

それで俺は転校生。

実力を見ときたい連中から挑まれてるというわけだ。

相手は確か岩塚 剛(いわつか たけし)だったか。

全身が岩で構成されているがそう珍しいわけではない。

周囲の土を吸収する事で巨大化も可能な様だ。

巨体で怪力なわけだが、意外にも素早い。

とは言っても観察出来るだけの余裕は普通にある。

枷が付いていても身体能力そのまんまである。

とりあえず軽く拳を回避しながら紅いカプセルを取り出し、口に放り込む。

“血”の味が口に広がっていくのが分かる。

新鮮な血とは言いがたいがこのカプセルは早急な血液補給の為の物だ。

戦闘ではこういうのも必要である。

血が体に馴染むのを感じ、岩石の拳の軌道を読む。

 

「オラァ!!」

 

「よっと」

 

タイミングを合わせる様に岩石の拳に蹴りを入れる。

それだけで骨は粉砕するのだが生憎と普通の体では無い。

枷でも再生能力は封じれてはいない。

だから即座に再生する。

拳と足を打ち付けた状態のまま固まってると、もう片方の腕が振り降ろされる。

 

「ふんッ!!」

 

「お前はもうちょっと相手を見た方がいいと思うぜ」

 

言って横方向に回避する。

怪力を受け止める気などない。

むしろ逆だ。

完全に回避した状態で岩石の拳に手を当て下方向へ力を加える。

元々の振り降ろす力と俺の力が合わさり、予定外の勢いで拳が地面に叩き付けられる。

 

「ぐぉ!?」

 

「とりゃ」

 

予定外の動きでバランスが崩れ、前に重心が寄った所を狙う。

足払いを同時にし、バランスを完全に崩させ、転ばせる。

そして、重心が完全に前に寄った所を狙う。

地面にめり込んだ腕を掴み、投げと要領で力の流れを操作する。

それにより、剛の岩石に包まれた体が宙に浮き、背中から叩き付けられた。

決着は付いた。

 

「俺の勝ちでいいな?」

 

「あぁ完敗だ、クソッタレ」

 

「いやいや、お前も中々やる方だぞ?」

 

とか言いながら俺は剛に手を伸ばす。

まぁ動きが単調でやりやすかったのは確かだが。

剛は岩石の装甲を剥がして人間サイズになってから俺の手を掴むのだった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

午後の授業も終わり、俺の転校初日も終わりそうになっている。

結局あの後は五人程度倒して終わった。

さて、あとは帰るだけなのだがやっておく事は幾つかある。

 

「八事 羽生………八事さんについて知りたいのかい?」

 

「あぁ廊下ですれ違った時に何かおかしいな気配を感じたもんでな」

 

とりあえず委員長に聞ける事を聞いておく。

委員長だし、そこらへんは詳しいだろう。

聞けなくても幾つか手はあるからいいんだが。

 

「そうだね。一応知ってはいるけど…………八事さんの事なら赤池さんに聞いた方が早いんじゃないかな?」

 

「どういう事だ?」

 

「赤池さんと八事さんは仲が良いからね。聞くなら詳しい方がいいだろ?」

 

そういう事ね。

となるとディメアは既に帰ったし、八事羽生はそもそも分からねぇし他を当たるしか無さそうだ。

 

「ありがとうな。引き止めて悪かった」

 

「いいよ、僕は役に立てるなら何でもするからさ。それじゃあまた明日、紅崎君」

 

そう言って委員長は鞄を持って帰っていった。

俺も教室には用が無いので鞄を持って出る。

直後に、

 

「お帰りですか、先輩?」

 

「なぁ、何でいるんだ?」

 

「監視役ですから」

 

「……………徹底してるな」

 

相手にするのも面倒なのでスルーを決める事にした。

どうもこの後輩は俺を一人にさせるつもりが無い様だ。

何はともあれ何をするにせよ。

こいつがいると面倒なので大人しく帰る事にしよう。

事務所は今日は呼び出されることも無いだろうから行く必要も無いだろうし。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

というわけで家の前まで帰って来たわけだが………………何でまだいるんだよ?

 

「え?そりゃ青葉さんにしばらく先輩の所に泊まれと言われましたから。どうせ部屋は余ってるだろとも」

 

「いや、まぁ余ってるは余ってるが」

 

目の前の家を見る。

家扱いしている物のその実態は廃棄予定の電車車両を買い取って改造して家にしているだけなのだが。

三両買い取っているので厨房も寝床もあるにはある。

 

「マジで泊まる気?」

 

「マジですが」

 

言いながら眼鏡をクイッと上げる楓。

こうも融通利かないとそれなりに面倒に思える。

とはいえ、考えても仕方無い。

それに姉御の命令でもある様だし納得するしかない。

 

「寝台車に個室あるからそこで荷物置くなり、寝泊まりするなりしとけ」

 

「はい、先輩」

 

こういう時は手短である。

それはそれでいいのだが。

何はともあれこれから先は面倒事が増えそうだ。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

夕飯を食らった後から資料に目を通してはいる。

手口は不明、特定神群の臭いは感知されない。

ただし、臭いは消されてる可能性も普通にありえる。

現場は最初の数件は何か重たい物体でも引き摺った跡が残っていた。

しかし、徐々に被害者側が抵抗した跡や血痕が残る様になっていった。

手際が荒くなってるとも思える。

被害者の接点は特に無し。

無差別で選ばれてると思われたが、各々何かしら“蛇”に関連していた。

 

「…………“蛇”ね。決め付けるには速いが大物だった場合は危ねぇかもな。…………一週間前の被害者の動向が分かればそれなりに手掛かりになりそうではあるんだが」

 

そもそも敵の本拠地が分からなければ乗り込み様が無いし。

こりゃ骨が折れそうだ。

被害者はいまだに行方不明。

見付かってすらいないし、死体にもなっていない。

捕らわれてるのか肉体も利用してるのかは知らないが証言不足には違いない。

……………本当にどうすんだ、これ。




転校一日目終了。
とはいえ、既に学園外の何か始まったりしてますが学園も絡むので安心を。

それでは質問などがあれば聞いてください。
感想待ってます。
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