悪魔の孫は時の王者となって世界最強 NEXT TIME 作:MTHR
「それで、アンタ一体何なの?」
遠坂邸の居間にて、ソファーに座り込んだ凛は、己のサーヴァントである入間に問い掛けた。
凛が入間にこのような質問をするのは勿論、この男がサーヴァントとしてあまりにも異質だったからだ。
「……」
対する入間は、自身の事を話すべきか否かを考えていた。
凛に対して、入間は一定の好感度を持っている。どうでも良いと判断した相手には虫けらに向けるような態度しかないが、一度認めた相手には非常に寛容な入間としては、別に自分の素性を話したとしても関係ないと思っている。
しかし、懸念してるところがある。入間の異常性だ。
ランサーと戦って観察していたが、ランサーの持つ力、そして魔力の質は入間が渡ってきた世界で見てきたどれとも一致しなかった……つまり、あれが正規のサーヴァントなのだろう。英霊でもない自分がこの世界に呼ばれたのは、かつて巻き込まれた『ライダーコロシアム』のように各平行世界の仮面ライダーを集めた催し物という可能性も視野にいれていた入間だが、ランサーを見てその可能性は低いと判断し、やはり自分は聖杯戦争にとってのイレギュラーなのだと判断する事が出来た。
そして次に考えるのは、何故凛のサーヴァントに自分が召喚されたのかということだ。ルイズに召喚されたのはまだ分かる。あれは召喚するための鏡に触れた物を強制的に使い魔として召喚するものだったのだから。しかし、入間を召喚した光は確実に入間個人を狙って発動されたものだった。サーヴァントの条件を一つたりとも満たしていない自分が、英霊を召喚するものであるサーヴァントとして喚ばれたのは腑に落ちないところがある。
(僕の持ってる
自分が英霊でないと分かれば、凛は自分が何者なのかを問いかけるだろう。しかし、自分ですら何が起きているのか分かっていないのに、自分の情報を開示しすぎるのはリスクが高い。凛に対しては好感を抱いているとはいえ、さほど信頼してるわけではないのだ。
その時、開けられた遠坂邸の窓から、機械で出来た鳥──タカウォッチロイドが飛来し、入間の前で滞空して鳴き声を上げた。
「うわっ!?なによそれ!?」
「これ?まぁ、ドローンみたいな物だよ」
と言っても、実際にはかなり違う未来の技術なのだが、あえてそれは口に出さずにタカウォッチロイドに視線を向けると、機械の鷹はピィッ!と鳴き声を発した。
「ランサーを見つけたみたい。どうする?」
「ッ!」
その言葉を聞き、凛の目付きが変わった。
入間は凛を後ろに乗せながら、ライドストライカーを走らせる。
タカウォッチロイドが特定したランサーの居場所を告げた瞬間に凛が血相を変えて現場に向かうと騒いだため、入間は認識阻害をかけることで人の目を避け、法定速度や交通ルールを無視した荒々しい運転で現場へと向かっていた。
「あそこよ!」
凛が示した先にあるのは、それなりに広い敷居を持つ屋敷だった。そこには、遠目で見ても感じ取れる程に強大な気配──ランサーの気配が感じ取れる。
「人の敷地に入ったみたいだけど……」
「飛び越えて倒すしかない!その後の事はその時に考える……」
入間がジオウライドウォッチを手にしながら飛び出そうとした時、突如屋敷から光の柱が立ち上った。同時に、あれほど強烈に感じていたランサーの気配が別の気配によって相殺され、話し声と金属音が聞こえてきた。
やがて、屋敷から青い影──ランサーが飛び出した。槍を手に屋敷の方を時折振り返りながら、住宅地の屋根を足場に去っていく彼の背中を見つめていた入間と凛。
「ねぇ、イルマ。これって……」
「!」
呆然としていた凛の言葉が終わるよりも早く、入間は気配を察して上を向く。
そこには、雲がかかった月を背に降りてくる青い影。
「ッ!!」
それを目にした入間の行動は速かった。
即座に凛を脇に抱え、装備した“トランスチームガン”高濃度の黒煙を発射。青い衣服を纏う人物は、それがどうしたと言うように、
発生した風圧が、黒煙を一瞬にして消し飛ばす。
しかし、それでも僅かに時間はあった。青い影から数メートル離れることに成功した入間は、既にライドウォッチを装填していたジクウドライバーを回転させる。
「変身!」
背後の時計盤から飛び出した「ライダー」の文字な人影に迫るが、それは人影が振るった腕によって弾かれる。鎧を身に纏った入間の目にその文字がセットされ、入間は再びジオウへと変身を遂げた。
凛を下ろし、ジオウはようやく、相手の全容を確認する。
そこにいたのは、小柄な少女だった。青いドレスのような衣服に鎧と籠手を着け、金髪に翡翠色の瞳を持つその英霊は、僅かに困惑したような視線を視線に向けた。
「……貴様、サーヴァントなのか?鎧を纏うにしても、そのような見た目のサーヴァントなど聞いたこともない」
どうやら、
ジオウは凛を後ろに下がらせると、金髪の少女の問いに軽い調子で答えた。
「そういう君もサーヴァントなんだろうけど……生憎、僕たちの目的は君じゃない。ここは見逃してもらうことはできないかな?」
「……断ります。サーヴァントが顔を合わせた以上、貴方はここで倒れる」
「問答無用って事ね……」
一瞬、城戸真司もこんな気持ちだったのだろうかと思ってしまうが、こうなっては仕方がないとジオウも腹を括る。
聖杯戦争に真面目に参加する気はないが、相手が殺す気で来るならば入間も殺るだけだ。それにこうして戦えば、何か見出だせる物があるかもしれない。
ジオウと少女の気迫に、凛は声をはっすることも出来ずに佇んでいる。額から流れた汗が頬を伝い、顎からしたり落ちた水滴が地面に落ちた瞬間、サーヴァント達は動き出した。
「はっ!」
ジオウは地を蹴って飛び出すと、ジカンギレード・ケンモードを出現させると、少女に向かって振り下ろす。人外の腕力で振り下ろされた剣は、少女が手にしている不可視の
「ッ!」
「くっ!!」
切り返してくるのを察知し、ジオウは姿勢を低くして地面を滑る。滑り込みながら少女の懐に潜り込んで脇腹を切り裂こうとするが、少女は僅かに体をそらすだけでそれを避ける。
そのまま滑り込みながら距離を取ったジオウは、迫り来る
少女に向けてジュウモードに切り替えたジカンギレードから連続でエネルギー弾を発射する。しかし、そのエネルギー弾は少女の振るった武器により一瞬にして消し飛ばされてしまった。
「はぁっ!!!」
「ぐっ!」
咄嗟にテガソードを召喚して迫り来る武器を防ぐ。二人を中心にして巻き上げられた砂埃により、彼女が手にしていた武器──剣の輪郭が目に映る。
「剣……ってことは、セイバー!」
「ッ!」
「あぐっ!?」
ジオウが相手のクラスを割り当てた瞬間、少女──セイバーの手により振り抜かれた剣の勢いに、ジオウはテガソードを手放して地面を転がった。
「基本フォームじゃ勝ち目はないね……。なら、イチイバルに続いて変わり種を使ってみようかな」
ジオウは腕に取り付けられたライドウォッチホルダーからギャバン・インフィニティのライドウォッチを取り出すと、ベゼルを回し、ライドオンスターターを押す。
ライドウォッチをD'3スロットに装填してライドオンリューザーを押すと、ロックが外され、ジオウはベルトを回転させる。
「ギャバン」という文字が飛び出し、赤いアーマーがジオウの前方に現れる。
アーマーが四散した瞬間、セイバーの剣が振り下ろされる。ジオウは身を翻してそれを避けるが、続けてセイバーの剣が真横から襲い掛かってくる。
しかし、セイバーの剣はジオウの右腕により、金属音を響かせながら遮られた。
「ッ!」
目を見開いたセイバーの視線がジオウの顔に向けられる。そこには、先程とはまるで別の姿をしたジオウの姿があった。
顔、胸、腕、膝、足に赤いアーマーを纏い、両肩に“エモルギア”というアイテムに似た装備が纏われ、顔には「ギャバン」という文字が記載されたジオウの姿がそこにあった。
「おりゃっ!」
「ッ!」
ジオウの剣が再度振り下ろされる。先程よりも大きく威力が上がっており、セイバーはそれ籠手で受けながら後退した。
アーマータイム。それはレジェンドアーマー装着のコマンドだ。
では、その変身プロセスを、もう一度見てみよう!
ライドウォッチを装填されたジクウサーキュラーが、回転することでライドウォッチのデータを同心円状に展開。
僅か1ミリ秒でジクウマトリクスにより装備が実体化され、アーマーを装着するのだ!
「また姿が……入間!あんたその変な時計幾つ持ってるのよ!?」
「え?えーっと……1、2、3……あぁっ!面倒臭い!!」
凛の問いに律儀に数えようとするが、膨大すぎて匙を投げたジオウは“ギャバリオンブレード”を召喚してセイバーに斬りかかった。
ジオウの振り下ろした剣は、やはりセイバーの剣によって防がれる。しかし、先程よりもパワーの上がった一撃に、セイバーの顔が僅かに歪んだ。しかし、それでも単純な腕力ではセイバーには敵わず、セイバーの不可視の剣が自分を押し返し、その装甲に刃をいれようとする。
「……はぁッ!」
「なっ!?」
その時、ジオウは右腕に取り付けられたブースターを前方に向けて噴射する。セイバーは顔面に向かって襲ってきた炎と熱気に思わず動きを止めてしまい、ジオウは地面から足を離してセイバーから距離を取り、ギャバンインフィニティウォッチをジカンギレードに装填する。
ジカンギレードから、赤い光線が一直線に放たれる。
いかに後方に向かって急加速していようと、ジオウの腕ならばセイバーに向けて寸分違わずに狙い撃ちが可能だ。そして、ブースターの噴射を顔面に受けていたセイバーに、赤い光線が迫る。
しかし、結果はジオウの予想を越えていた。
「くっ!はぁああああああっ!!!」
「なっ!?」
なんとセイバーは、迫り来る光線を刃で受け止めたのだ。しかも、そのまま刃で光線の行く手を阻みながら、自身に向かってくる。
「イルマッ!!」
「ッ!!」
凛の叫びを耳にして、ジオウは迎撃を選択する。
ジクウドライバーを回転させ、ギャバリオンブレードの刀身に赤いエモルギーを纏わせると、アーマーが発光して怒りの表情を浮かび上がらせると、前方に向かって噴射していたブースターを止めて、足裏からブースターを噴射。一直線にセイバーに向かっていく。
「はぁあああああっ!!!」
「おぉおおおおおっ!!!」
互いに剣を振りかぶり、敵の命を狙う魔王と騎士王。
その瞬間、
「止めろ、セイバーーーッ!!!」
「な……ッ!!!?」
「えっ?えぇっ!?」
聞き覚えのない男の叫び声と共に、セイバーの動きが止まる。
突然の事に、ジオウはバランスを崩して地面に倒れる。
二人は困惑しながら、同時にその声が聞こえてきた方向に顔を向けた。
そこには、先程学校で入間が治療した赤い短髪の少年──【衛宮士郎】がたっていた。
ジオウは目の前の少年についてはまるで分からないが、彼の手の甲に刻印されていた刺青の一部が消えていくことに疑問を抱いていると、士郎はセイバーのもとに駆け寄っていく。
「何故止めるのです、シロウ!?彼はサーヴァントの一人です!ここで仕留めておかなければ……」
「だ、だから待てって…!少しは説明するのが筋ってもんだろう…!俺をマスターなんて呼ぶんならそんなことは止めてくれ!」
「なっ…!そんな事とは?人を傷つけるなという理想論ですか!?そのような言葉には従いません、敵は倒すものです!」
「だから、話をだな!!」
何かに縛られているのか、体を動かせないセイバーと言いあいをする士郎。最早、自分達のことはそっちのけである。
なんだかアホらしくなってきたジオウはベルトを取り外して変身を解除する。なんだかセイバーはまだやる気っぽいが、状況から察するにセイバーのマスターである士郎にやる気が無さそうなので、少なくとも今は無害だろうと判断し、自身のマスターの方を振り向く。
「凛ちゃん……どうするの、あれ?」
「そうね…。確かに、困惑するのも無理ないけど……」
凛は大きくため息を吐く。戦闘には参加していないが、人の領域を越えた戦闘を目にしていたのか、少し疲れたような表情だった。すると、凛は入間の前に出て、二人に話し掛けた。
「……で?私のサーヴァントは剣を下ろしたのに、貴方は何時になったら剣を下ろしてくれるのかしら?」
その言葉を聞き、セイバーは入間に向けて鋭い視線を飛ばしてくる。対する入間は、警戒しなくていいよとつげるようにヒラヒラと手をふった。
しかし、士郎は入間の態度よりも、凛の姿を見て目を見開く。すると、凛はニッコリと笑みを浮かべた。
「遠坂…!」
「──こんばんわ、衛宮士郎くん」
シア「は~い、皆さん!私はシア・ハウリアですぅ!」
「山羊座のA型の貴方は、仮面ライダーローグです。失敗や挫折はあっても、努力を怠らないことで大きな成功をすることが出来るんですよ!」
サリバン邸・食卓
トール「ミュウちゃん、今日もお疲れ様です。沢山食べてくださいね!」
ミュウ「ありがとうなの……んみゅ!?」
ミュウは皿の上にあるピーマンの肉詰めやピーマン炒めを見て表情を曇らせる。
シア『なんと料理には、ミュウちゃんの嫌いなピーマンが入ってました!ミュウちゃん大ピーンチ!しかしその時!!』
ガチャッ!
ミュウ「!」
ローグ「そんなことでは、立派なヒーローになれないぞ!」
ミュウ「仮面ライダーローグなの!!」
扉を開け、仮面ライダーローグが現れる。
ローグ「どうしても食べられないのなら、これを着るといい!」
ローグはミュウに、「ピーマン大好き(嘘)」と言う文字がプリントされたTシャツを渡した。
ミュウ「………」
ローグ「どうした?食べれないのか?」
ミュウ「……じゃあ、試しに食べてみてなの」
ローグ「!!!」
ミュウがローグにピーマンの乗せられた皿を差し出すと、ローグが硬直する。
ローグ「ピーマン…?ピーマン……!?ピーマンッ!!!」
ミュウ「逃げたなの……」
ナレーション『ローグのプレゼントを無下には出来ないが、「まずはお前が克服しろ」と思わずにはいられないミュウであった』
シア「あはは……。困難だけじゃなくて、苦手を克服する努力も必要ですね……」
「続いては、ラッキーアイテムのコーナーですよ。貴方のラッキーカラーはもちろん紫!ラッキーアイテムは黒い財布ですぅ!」
「さぁ、貴方だけの運命のライダーを探しましょう!」
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