ステラバース   作:猫間黄泉

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第五話「奇襲」

 トントン……

 

 誰かが私の肩を叩く……

 

「ん……」

 

 私は目を開けると、目の前には戦闘場が。

 

「起きて。始まるよ」

 

 アンズの声……私を起こしたのはアンズだった。

 

「あ……ごめん、私寝てた……」

 

 その言葉と同時に、アナウンスが響き渡る。

 

「まもなく第六試合、ジーン対ダリヤが開戦します」

 

「ダリヤ……? 嘘……」

 

 アナウンスを聞いて、アンズの顔が真っ青になる。

 

「どうしたの? 大丈夫?」

 

 アンズは真っ青な顔で言う。

 

「いや……何でもない」

 

 何でもない訳が無い顔だけど。

 

「そう……?」

 

 下手に詮索する気はない。私は気になったが、聞かなかった。

 

 アンズの顔色を伺っている内に、選手が入場してきた。

 

 左側から入ってきたのは、ジーンと呼ばれる男の人。

 

 髪をかき上げてて、青いメッシュが特徴的だ。

 

 もう一方の……右側から入ってきた、ダリヤと呼ばれる女の人。

 

 髪が長くて、片目が隠れている。紫のインナーの入った、ミステリアスな人。

 

 あの人とアンズに、何か因縁が……?

 

 アンズは、少し嫌そうな顔で説明する。

 

「この世界での戦闘は、単なる肉体の戦いじゃない。あの2人を見たら分かると思うけど」

 

 私は2人に視線を向けると、背中に銃を背負っているのが分かる。

 

「銃撃戦?」

 

 そう聞くと、

 

「そうなんだけど……それも違う」

 

 じゃあ何の為の銃……?

 

「あれは……」

 

 アンズの言葉を、アナウンスが遮る。

 

「それでは、試合……」

 

「開始!」

 

 その言葉と同時に、平坦な戦場が浮き始める。そして、2人が銃を構える。

 

「あれは……」

 

 銃声が聞こえると同時に、2人の頭上に星と、その名前が表示される。

 

「アンズ、あれは?」

 

「ダリヤはネプチューン……」

 

 アンズには私の声が聞こえていないみたいだ。ただ、ぶつぶつ独り言を言っているのは分かる。

 

「アンズ!」

 

「アンズ!」

 

 私が二回名前を叫ぶと、アンズは我に返ったかのようにビクッと跳ねる。

 

「あっ! えっと……」

 

「ごめん……何?」

 

「あの星は何?」

 

 私の質問に、アンズは少し考えながら答える。

 

「ごめん、まだ頭が戻ってなくて」

 

「あれは太陽系(ソーラーシステム)だよ」

 

「ソーラーシステム?」

 

「ジーンの頭に出てるのは水星(マーキュリー)で、頭の上に出ている星で身体構造(ボディフレーム)が分かるんだよ」

 

 身体構造(ボディフレーム)……?よくわからないが、とにかく凄い技術だ。

 

「で……」

 

「ダリヤの頭に出てるのが海王星(ネプチューン)

 

「太陽系の星が出てるのは分かったけど……具体的にどんな意味が……」

 

 そう聞いた瞬間、銃撃戦をしている2人の動きが変わる。

 

 ジーンが目にも止まらぬ速度でダリヤの背後に周る。

 

 ダリヤは……

 

「分身したっ……!?」

 

 私がそう驚いていると、アンズが私を突き飛ばす。

 

「えっ……?」

 

 同時に、会場内に銃声が鳴り響く。びっくりして、アンズの方を見ると――

 

 背後から、ダリヤに銃を突きつけられているアンズの姿が見える。

 

「ダリヤ……もういいよ」

 

 アンズがそう言うと……

 

「お前……許されたとでも思っているのか?」

 

 少し低めなダリヤの声が聞こえる。

 

 あれ……目の前が歪んで……それに、お腹……痛……

 

 私は自分の腰を見ると――

 

 血が流れ――

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