ステラバース   作:猫間黄泉

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サンクチュアリ編
第七話「サンクチュアリ、到着」


 私達がテレポートしてきた場所は、レダンズのあるハイウェイシティから遠く離れた場所にある、()()()()()()()と言う場所らしい。

 

 サンクチュアリでは、レダンズのような競技場は無く、死と言う概念が無いと言われる程、安全な都市らしい。

 

 アンズと私は一息付く為に、近くの公園のベンチで座っていた――

 

「アンズ、これからどうするの?」

 

 アンズは真剣な表情で私を見つめる。

 

「私と……」

 

「私と……デートして」

 

 アンズの予想外な言葉に、私はびっくりしたが……

 

「デ、デート!?」

 

「そう。ここは安全だから、あなたに酷い目を合わせたままなのは嫌だ」

 

 悲しそうな表情をするアンズに、私は「私とデートしたいんじゃなくて?」と少しからかうと……

 

「え……? わ、分からない……」

 

 あれ? 思ったより動揺してる……

 

「サンクチュアリには有名なお店が沢山あるんだよ」

 

 そう言って、私の手を引く。

 

 私は……何故か、懐かしく感じる。

 

 この街並み、アンズの手、暖かい風が私に当たる。

 

「ねぇ、どこから見たい?」

 

 アンズが私を見てそう言う。

 

「アンズに任せるよ」

 

 その言葉を聞いたアンズは、静かに交差点を渡る。

 

「それにしても、随分と現代的な街だね」

 

「サンクチュアリは、西暦2020年台から街並みが変わらないんだよ。管理者のこだわりらしいけど」

 

 アンズの話を聞いて、気になった事を一通り聞いてみた。レダンズでの空気とは違って、ここは暖かいな。

 

 まず、今の西暦について。もう西暦という名称は使われていないらしく、時代の移り変わりを象徴するように、西暦3000年を境目に星還暦(せいかんれき)へと変更されたらしい。

 

 今は星還暦137年で、西暦にすると3136年だ。西暦と星還暦の間には、空白の1年と呼ばれるズレが生じているらしいけど、詳しい事は分かっていないみたい。

 

 次に、身体構造(ボディフレーム)について。

 

 ボディフレームは、太陽系(ソーラーシステム)に関係なく、人々に定められた物で、それを可視化するのがソーラーシステムと呼ばれる物らしい。

 

 名前の通り太陽系の星の名前が付けられており、全部で地球を除いた7種類のボディフレームが存在する。

 

 水星(マーキュリー)。機敏で、他者を導く人を象徴した構造(フレーム)

 

 金星(ヴィーナス)。愛と繋がりを象徴していて、他者を惹き付ける魅力を持つ構造(フレーム)

 

 火星(マーズ)。勇敢で、恐れ知らずな性格な構造(フレーム)

 

 木星(ジュピター)。救済の象徴であり、他者を救い出すと言われる構造(フレーム)

 

 土星(サターン)。秩序を象徴しており、世界を一定に保つのに必要だと言われる構造(フレーム)

 

 天王星(ウラヌス)。開拓を象徴したものであり、全ての起源となる構造(フレーム)

 

 海王星(ネプチューン)。支配と発生の象徴であり、他者の隠れた能力を引き出す事に長けている構造(フレーム)

 

 この中で、アンズは金星(ヴィーナス)に当たるらしい。

 

「私はあまり合っていないと思うけど、身体構造は嘘を吐かないから。多分そうなんだと思う」

 

 アンズはそう言うけど……実際、私はアンズに惹きつけられているから、合っている。

 

 恥ずかしいから言わないでおこう……

 

 私がどれに当たるか聞いてみたけど、アンズは「分からない。あなたは……不思議だから」と言って、分からなかった。

 

 そんな話をしている内に、どこか見覚えのある建物に着いた。

 

「着いたよ。ここ、昔好きだったんだ」

 

 そう言うと、アンズは私の顔を見る。

 

「入ろう。歩きながら話すのもいいけど、今は休みたいと思うから」

 

 私達は建物に入る――

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