秘密の森の図書館   作:なおや00

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みんなは本の世界に入りたいと思うかい?
そんなことをすれば危険は付きまとうだろう。
でも俺は行ってみたいと思う。


    ――だってそっちのほうが面白いじゃないか――

今回は鬼退治の話
危ないけど最高に面白い話
さぁ今日も秘密の話をしよう


1話~鬼退治~

「やぁおはよう!ようこそ!待ってたよ!」

「あぁ、おはよ」

ネロはいつもどうりテンションが高い挨拶をしてきたので俺もいつもどおりの挨拶を返した。

「今日はどの本のせかいに行くの?」

最近はこの図書館毎日のように通っている。

小さいころは「魔法の世界に行きたい!!」なんて軽々しく言ってしまったためハリー〇ッターの本の中に連れて行かれたものだ…

元の世界に戻るには元となった本を見つける必要がある。

なんでも、一定の範囲に本は落ちて紛れ込んでしまっていてその本を見つけないと元の世界には戻れず取り残されてしまう。

本は一定の範囲には落ちるがときには草むらの中に落ちていたり、ときには本屋の中にあったり、また人の所有物だったりもする。

なので本を回収するのは困難なときもあるし簡単なときもあるので骨が折れる。

「さぁさぁ今日はどこ行くの?早く早く!!」

なぜか空中を浮きながら俺をせかしている。

こいつは一体なんなんだ?人間なのか?それとも誰かが作ったロボットか?

「なぁネロ。お前一体なんなんだ?」

「え?ネロはネロだよ☆それ以外何があるのさ!」

「いや、それ答えになっているのか?」

「まぁいいじゃん!そのうちわかるよ!」

いいのか!?俺の目の前に空中をさまよう生命体がいるのにそれでいいのか!?

「もういい。深く考えないようにする」

「うん。それがいいよ!」

ネロはボソッと「そのうち嫌でも現実を知ることになるんだから」とつぶやいた。

「ん?なんか言ったか?」

「いやなんでもないよ☆さぁ早く決めてよ!今日の世界を!」

「わかったから落ち着け!じゃあコレにする」

俺は適当に本を取ってテトに渡した。

「おっけ~☆じゃあいっくよ~!」

するとネロは本を受けとった。カタカタと周りの本はゆれだし次第に揺れは大きくなっていった。窓の外が光だし俺とテトが光に包まれたかと思うとそこはまったく知らない別のせかいだった。森の図書館はそのまま残っているが手に持っていたはずの本が今回もなくなっていた。

「なぁネロここは何のせかいだ?」

「ここは…何かの絵本の世界みたいだね」

「その何かを聞いてるんだろ!?」

「そんなのわかんないよ!この世界は祐樹が選んだんだろう?」

「それはそうだけど…適当に取ったからよく見てなかった」

「まぁそのうちわかることだよ。」

ついたところはたぶん森の中だろう。

周りを見渡しても人の気配はない。

鳥の鳴き声や虫の声があちこちから聞こえてくる。

森を歩いていると出口らしきものが見えてきた。

森を抜けると川があった。

川下のほうではおばあさんのような人が洗濯をしていた。

「あ、もしかしてこの世界って桃太郎?」

「みたいだね~面白そうな世界だよ!」

「ってことはもしかして本は鬼の財宝の中か!?」

「この流れから行くとそうなるよね~でもまだ桃が流れてきてないみたいだから陰のほうで見てようよ☆」

「お前は何で楽しそうなんだ…」

そんなことを言いながら木の陰で見ていたら本当に桃が流れてきた!

「おい!本当に流れてきたぞ!どうなってるんだ!?婆さんの身長くらいあるぞ!」

 

「ほんとだね~おっきいな~」

「何でお前はそんなに冷静なんだ!?」

「え~だってここは本の世界だよ?」

「まぁそうだけど…っておい!婆さんがあのでかい桃持ち上げたぞ!あの中に確か桃太郎が入ってるんだよな!?あれ重いんじゃないのか?何であんなかるg(ry」

「まぁまぁ落ち着いて!童話なんだし!」

いやいやいや、童話だからってこんなことが本当にあるのか!?

疑問は尽きることはなかったが今は落ち着いて物語のストーリーを進めた。

おばあさんは異常な大きさの桃を家の中に入れ洗濯物を干したり家事を進めているとおじいさんがかえってきた。

「おい、あれがおじいさんってことはもうすぐ桃太郎が生まれるのか?」

「たぶんそうだろうね。とりあえず見てようよ」

すると家の中から楽しそうなおじいさんとおばあさんの声が聞こえてきた。

立派な桃だ!とか早く切ってみようや、とか。

すると、突然から光が漏れ出し、それと同時におばあさんとおじいさんの驚いた声が聞こえてきた。

「お?生まれたっぽいな」

「そうだね~その前にこれからどうする?早くても2~3年くらいは待たないとだよ?」

「うーん早送りできるか?」

「できるよ☆だってテトだもん!」

 

本の中の物語は早送りをすることができる。

だがしかし、その力が使えることができるのはテトしかいない。

なのでテトに頼むしかいないのだ。

ついでに言っておくと時間は早送りと巻き戻しすることはできるけれどこれも一定の時間の範囲しかできなく、場所の移動はできないので移動手段はその物語に登場するものになってしまう。

ほかにもネロには能力が隠されているらしいけれどまだわからないことも多い。

さて、話を戻そう。

 

「そうか。じゃあ桃太郎が出発するくらいまでいけるか?」

「できるよ~じゃあいってみよ~!!」

 

ネロがそう言うと世界がいきなりゆれだした。

それと同時にとてつもないスピードで月日がすぎた。

木は葉が枯れたと思ったらいきなりが咲き、太陽がまぶしく輝いていたと思ったらいきなり雪も降ってきたりもした。

だんだんゆれはゆっくりになってきてやがてとまった。

「ふぅ終わったよ~さぁ桃太郎はどうなったかな?」

「おっ!出てきたぞ!」

「じゃあついていこうか!」

桃太郎は「おじいさんおばあさん鬼退治に行ってきます!」

というとおばあさんが桃太郎にきびだんごを手渡した。

それを受け取ると桃太郎は出発した。

順調に物語に出てくる犬、猿、きじを仲間にした。

海までつくと船に乗って鬼が島へと向かった。

「なぁネロ。ここまで来たのはいいけど俺たちはどうするんだ?」

「え?飛べばいいじゃん!」

「いやいやみんなお前みたいに空を飛べるわけではないからな!せめてタケ〇プターみたいな感じなもの出してくれよ」

「いやそういうものは持ってないけど人を飛ばすことは僕の力でできることだよ!でも本の中だけだけどね♪」

「最初から言ってくれよ!今までそんなこと言ってくれなかったじゃないか!」

「だって聞かないからじゃん☆まぁいいやほらいくよ~」

テトがそういうと俺の体は次第に軽くなりとうとう地面から足が離れた。

「初めて飛んだのなら少し練習をしてから行かないと危ないよ」

「そうか。まぁ鬼は桃太郎が倒してくれてるだろうからとりあえず練習するか!」

 

1時間くらい練習をしただろうかまだぎこちないように思えるけれどさっき飛び始めたと思うと上達したように思える。

「そのくらいできたら十分だよ」

「そうか。じゃあ行くか!もう鬼も倒されてるころだろうしな」

海の上を飛ぶこと10分くらいたったくらいに島が見えていた。

その島は来るまでに見てきた小島とは違い何かまがまがしい雰囲気があった。

近づいてくるものを拒んでいるようにも思えた。

島の岸には小船が一隻つながれていた。

上陸して少し歩くと倒れている人影のようなものが見えた。

顔を確認してみると頭には角を生やし体格はごつごつしていて人間よりもはるかに大きい鬼が倒れていた。

「おい、これってやっぱり桃太郎が倒したのか?」

「たぶんね。もうちょっと奥に進めば鬼のボスがいたはずだよ。隠れながら進んでみよう」

そんな話をこそこそとしながら進んでいるとネロの言った通りボスのいるところまで進んだ。

戦いを見ていると、犬、猿、きじはもう倒れていて桃太郎は10~20くらいの鬼に囲まれてもう瀕死状態だった。

「おい!まてまてまて!!何でやられてるの!?絵本では鬼に勝って宝を持って家に帰ったんでしょ!?何でこんなところで瀕死状態なの!?」

「う~んどうしようか。このままだと本の内容まで変わってしまうし第一、僕らが元の世界に帰れないな…」

ネロはしばらく考えていた。

すると突然「そうだ!」と声を上げた。

「声が大きい!」

「祐樹が桃太郎になって鬼を倒せばいいんだよ!」

「は?」

正直ネロが何を言っているのか理解できなかった。

俺が桃太郎?幼稚園のお遊戯でもやるのか?

まず最初に桃太郎の服装も似てないしあんな鬼たちに勝てるはずがない。

「俺が桃太郎になれるはずないだろ!」

「大丈夫だよ☆服装とかは僕が変えてあげるから。強さも変えて鬼と対等に戦えるくらいにはしてあげるよ」

しばらく考えたが、やはりよくわからなかった。

「よくわからんが俺が鬼に勝たないと元の世界に帰れないんだな?」

「そういうこと~」

「わかったよ!やってやるよ!鬼なんか倒してやるよ!」

もうどうにでもなれ!そんな気持ちだった。

どうせここは本の中の世界だし死ぬことはないだろう。そんなことを考えているといきなり、

「そこでこそこそしているやつは誰だ?」

(ヤバイ!見つかった。)

鬼はドンッドンッと地面を揺らしながらこちらに近づいてきた。

「おい。早く変えてくれよ!」

「わかったよ」

とネロがそういうと俺の体は光だし、そしてあそこで倒れている桃太郎とそっくりな格好になった。腰には剣を挿し、いかにも「桃太郎」という格好に変わった。

鬼たちに向かって

「お前たち!この桃太郎がお前らを倒しに来た!村の人々から奪った宝物をおとなしく返せ!さもなくば成敗いたす」

言い終わるとなぜかとても恥ずかしかった。それもそのはずいくら本の世界とはいえこんなセリフを言ってしまったのだ。

正面に立ってみるとさっきは見えなかった宝があった。その中にもちろんこの世界に来た本もあった。

(あれを取り返せば下の世界に帰ることができる)

そう自分に言い聞かせ鬼たちに戦いを挑んだ。

もちろん怖かったがこんなところで死ぬわけにもいかない。

鬼たちは怒ってこちらに向かってきた。

さっきは20人くらいにしか見えなかったけどぞろぞろと次から次に出てきた。

「お前なんか1人でこんなに大勢を倒せるはずがないだろう!」

たぶん鬼のボスだろう。そんなことをとても低い声で言った。ボスはほかの鬼と比べて風格が違った。明らかに雑魚とは違い強そうだった。

一人一人切っていく。10人、20人切っても切ってもどんどん出てきてこちらは次第に疲れがたまってきた。やはり1人でこの数は大変だった。

「もうおしまいか!?やはりあんな大口をたたいても所詮人間の一人に過ぎないな」

というと笑い出した。島中にその不気味な笑い声が響いていた。

(もう無理かも)

と思っていると三つの陰がいきなり頭の上を通った。

「なんだ!?」

陰の飛んでいった方向を見るとさっきやられていたはずの桃太郎のお供が立ち直り一緒に戦ってくれていた。なぜか傷はすっかり治っていてやる気に満ち溢れていた。

「ありがとう。僕の変わりに戦っていてくれて」

いきなり謎の声が聞こえたかと思い後ろを振り返ると瀕死状態だった桃太郎が立っていた。

「え!?何で…さっきまで倒れていたのに」

とおもってネロのほうを見るとわらってこちらのほうにブイサインをしていた。

(あいつがやったのか)

とっさにそう思うことができた。

「僕も戦う。君が一人でがんばってくれた。だから今度はみんなで戦おう!」

「もうどうにでもなれ」

おれはそんなことを半笑いでいった。

鬼のボスはやはり動揺していて

「何で倒したはずの桃太郎が生きている!?まぁいいてめぇら!全員まとめてやっちまえ!」

というとさっきまでとは違いより勢いの増した鬼たちが襲い掛かってきた。

こちらも負けずに戦った。

さっき一人で戦っていたよりも敵が一気に減っていく感覚が確かにわかった。

とうとうボス1人だけになった。

こちらは全員立っていた。怪我をして血を流していたが、その姿は勇ましく並んでいるだけで威圧感が感じられるほどだった。

あたりを見渡すとそこには鬼が無残な姿で倒れていた。

「クソッ!何でこんなやつらに俺たちがやられなければならないんだ!」

鬼がやけくそになったように叫んだ。

すると桃太郎が

「お前たちが村の人たちに迷惑をかけたんだ!当然の報いだ!」

そういいながら切りかかった。

次の瞬間鬼は倒れた。

「終わったのか?」

ふと俺はそうつぶやいてしまった。

そしたらまた体が光りだし、元の姿えと戻った。

ネロもこっちに来て桃太郎たちと話をした。

「本当に助かった!お礼を言っても言い切れないほどだよ」

「いや、俺たちもそこのお宝にほしいものがあってな」

「おぬしたちもこいつらにとられたものがあるのかい?」

「まぁそんな感じだ」

俺は宝のほうに歩いていき本を手に取った。

「やっと戻ってきたな」

「そうだね~さてと...かえる?疲れたし」

「お前本当にマイペースだよな」

「じゃあな桃太郎ここのせかいでがんばっていけよ!」

「ありがとう。おぬしもな」

「じゃあいっくよ~」

ネロがまたその言葉を言うと本と俺たちの体が光だした。

そのとたん世界が揺れだした。

世界から放り出されたかのように元の世界に戻ってきた。

戻ってきたのはもちろんこの本を選んだ図書館の中だった。

「たのしかったね~」

「おまえはのんきでいいよな」

ため息交じりでそんなことをつぶやいた。

「そうだ!ネロ、この図書館の外では本の中に入ることはできないのか?」

「うん、無理。」

「きっぱり言うんだな」

「まぁね。そんなことを隠しても仕方ないし。この図書館の中でこの図書館の中の本に入ることはできるけど、ほかの図書館の本とか自分の本とかをここに持ってきても入ることはできないよ。あくまでこの図書館の中の本だけってことだよ」

「へぇ~そういうことなんだな」

そんなことを聞きながら桃太郎の本の中を見ていたら鬼ヶ島の最後の戦いのページには桃太郎が二人描かれていた。

そこには倒れている鬼と飛び切りの笑顔の桃太郎たちが写っていた。

「おいネロ!これ大丈夫なのか!?」

「大丈夫だよ☆この図書館の本のストーリーがちょっと変わっただけだから」

「それならいいんだけど...ってかもうこんな時間か」

本の中にいても時間はゆっくり流れているそうだ。

朝から本の中にいたとはいえさすがに外は暗くなってきていた。

今は親の許可もありひとり暮らしをしているため家には誰もいない。

だがさすがに夜遅くになるまでここにいるわけにはいかないだろう。

「もうかえるよじゃあな」

「うんまたね!また来てね~そして絶対にだれにも言ってはいけないからね」

図書館の重い扉を開けて俺は外に出た。

またひとつ俺とあいつの秘密の思い出ができた。

 

「次はどんな世界にいけるのかな~」

ネロはそうつぶやいた




どうもなおやです
テストがやっと終わりやっと開放されました。
プロローグから結構時間がかかりましたがやっと一話目の投稿になります。
面白くないと思いますがぜひ読んでみてください。
そしてアドバイス等をいただけるとうれしいです。
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