ガンプラバトル世界大会が開かれている会場は熱気に包まれていた。
この世界のほとんどの人が熱中しているガンダム飛ばれるロボットのプラモデル、ガンプラを操作し戦うゲーム。
ガンプラバトル、仮想空間やCGなどではなく、制作したガンプラそのものを操作して戦うというプラフスキー粒子によってもたらされた革命的なこのゲームは、老若男女を魅了しこうして世界大会が開かれるまでに至っていた。
中央のステージでは、大型のガンプラバトルシステムが置かれ沢山の人達がホログラムによって生成された球体型操縦桿を使いガンプラを操作していた。
『第○○回、ガンプラバトル世界大会バトルロワイヤル!様々なファイターが決勝トーナメントへと生き残るため戦闘を繰り広げています!』
宇宙フィールドにて青いモビルスーツがグポン!とモノアイを光らせ近くの敵ガンプラを落としていく。
「行けー!大尉!!」
「見せてもらますよ!大尉のグフ……青い巨星の真の実力を!」
その応援の言葉に機動戦士ガンダムに登場するモビルスーツ、グフを操縦する貫禄ある風貌の男性。
ラルは目の前のガンタンクを沈めながら、静かに言葉を紡ぐ。
「ザクとは違うのだよ、ザクとは……」
そんなラルから離れた場所では片翼のウイングガンダムをベースとしたガンプラを駆る顎の無精ひげが特徴の軟派な青年がいた。
青年、イタリアの伊達男ことリカルド・フェリーニはその口に弧を描きながらバスターライフルカスタムによって多くのファイターを脱落させていく。
「青い巨星に負けてられねぇ!」
ウイングガンダムフェニーチェと彼の活躍に、会場で観戦する多くの女性が黄色の悲鳴を上げる。
そんなリカルド・フェリーニの戦場とラルの戦う戦場の間にあるデプリに隠れているモビルスーツ、ガンダムは静かにビームライフルの銃口を敵へと向け構える。
「ランバの奴、張り切ってるな……こういうときは臆病なくらいがちょうどいいのよね」
そう言いながらイオリ・タケシはシールドを背負い両腕でガンダムが持ったビームライフルの引き金を引き遠くの赤いザクを撃ち落とす。
そんな彼の活躍に、彼の妻であるイオリ・リン子と息子であるイオリ・セイは声援を飛ばす。
このバトルロワイヤルは敵を撃墜すればするほどにポイントが加算され、決勝リーグへの進出を決めることになる。
そのため、フィールド上空には撃墜スコアが大画面で表示されていた。
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1位:二代目メイジン・カワグチ
2位:ラル
3位:イオリ・タケシ
4位:グレコ・ローガン
5位:リカルド・フェリーニ
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納得の上位ランキングに感動する会場の観客だっだが、一人の観客が呟いた。
「お、おい!おかしくねぇか、あのファイター!」
「どうなってんだよこれ!?」
「どんどんランキングを駆け上がってるぞ!?」
会場の歓声はやがて困惑から興奮へと変わっていく。一人のファイターが撃墜スコアを次々と更新しランキングを、駆け上がっているのだ。
そんな様子にラル、タケシ、フェリーニ達はバトルフィールドを静観する。
「一体、何が起こっていると言うのだ……」
ラルの呟きがフィールドへと溶けていく、その時だった。
「あれは、流れ星か、いや……まさか!」
フィールドに流れる一筋の白い流れ星に、気のせいかと思ったラルだが何かが可笑しいと感じグフのメインカメラをズームする。
そこに写っていたのは、バックパックのバーニア『ユニバーサル・ブースター・ポッド』を吹かし、物凄い加速で移動をしながら両腕で構えたビームライフルを連射し次々とガンプラを撃ち落としているガンプラ。
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYにて登場する機体、RX-78GP01ガンダム試作1号機フルバーニアンの姿だった。
「あの速さに耐えられるガンプラを作る技術力に、あの動き……相当な強者か」
静かに分析する間にも、ガンダム試作機1号機フルバーニアンは次々とガンプラを撃ち落としスコアを稼いでいく。
「あの速度であそこまで正確な狙い……あんな奴がいたとはな……ファイターは一体誰だ?」
フルバーニアンの姿を認識したフェリーニも、フルバーニアンの加速と正確な狙いに感嘆の言葉を呟きながら大会参加者の名簿を思い出す。
その後もフルバーニアンは止まることはなく撃墜スコアを重ね、やがてタケシやラル、フェリーニや2代目名人カワグチまでも越え撃墜スコアをトップでバトルを終えることとなった。
だが、次の日の大会にてそのフルバーニアンを駆るファイターはイオリ・タケシの駆るガンダムによって敗北し会場を去った。
このバトルロワイヤルの活躍によって、フルバーニアンを作りガンプラバトルに参加していたファイターはやがてガンプラバトル界隈によって、とある2つ名で呼ばれる事となる。
幻の撃墜王、と。
青い巨星と並ぶような2つ名を持つガンダムキャラがビルドファイターズにいたら言う案からこうなりました。