悪魔と青春の記録   作:黒凪カズキ

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mission09 〜対峙〜 〇

翌日

~対策委員会・教室~

 

バージルが教室に入ると対策委員(ホシノを除く)メンバーが騒ぎ戸惑っていた

 

バージル「どうした?、朝から騒ぎを起こしているが」

 

アヤネ「先生、ホシノ先輩が」

 

バージル「…?」

 

アヤネが渡してきた2枚の手紙を読み始める

 

一枚目は対策委員に向けてのメッセージだった。

 

『アビドス対策委員会のみんなへ

まずは、こうやって手紙でお別れの挨拶をすることになったこと、許してほしい。

……実は私、昔からずっとスカウト受けてたんだ。

カイザーPMCの傭兵として働く、その代わりにアビドスが背負っている借金の大半を肩代わりする…そういう話でね。

借金のことは、私がどうにかする。すぐに全部を解決できないけど、まずはこれでそれなりに負担が減ると思う。

アビドス高校からも、キヴォトスからも離れることになったけど、私の事は気にしないで。

勝手なことをしてごめんね。

でもこれは全部、私が責任を取るべきこと。

私は、アビドスの最後の生徒会だから。

だから、ここでお別れ。じゃあね。

 

2枚目は主にバージルに向けて書かれていた

 

『先生へ

実は私、大人が嫌いだった。あんまり信じていなかった。

シロコちゃんが先生を連れてきたあの時だって、『信用でき無そうで嫌な大人が来たな』って思ったくらいだし?

顔は厳ついし性格はお世辞にもいいとは言えないけど先生みたいな信じれる大人に出会えて、私は……いや、そういう照れ臭い言葉はいいよね。

先生。

最後にわがままを言って悪いんだけど、お願い。シロコちゃんは良い子だけど、横で誰かが支えてないと、どうなっちゃうかわからない子で

悪い道に逸れちゃったりしないように、支えてあげてほしい

 

シロコちゃん、ノノミちゃん、セリカちゃん、アヤネちゃん

お願い、私たちの学校を守ってほしい。砂だらけのこんな場所だけど……私に残された、唯一意味のある場所だから。

それから、私がもしこの先どこかで万が一、敵として相対することになったら……

その時は、私のヘイローを『壊して』。

よろしくね』

 

手紙はそれで終わった

 

セリカ「何なの!?あれだけ偉そうに話しておいて!!切羽詰まったら何でもしちゃうって、自分でわかってたくせにっ!!」

 

セリカ「こんなの、受け入れられるわけないじゃない!!」

 

シロコ「…助けないと。私が行く。対策委員会に迷惑がかかるし、私一人で…」

 

アヤネ「落ち着いてください、今はまず足並みをそろえないと…!」

 

その時校内に緊急警報が鳴る

 

シロコ「ん、何…!?」

 

アヤネ「今調べます……そ、そんな!?」

「数百近いPMCの兵力が進行中!同時に、市街地に無差別攻撃をしています!」

 

セリカ「カイザーPMC!?なんでこのタイミングで・・・・!?」

 

ノノミ「お、応戦しないとです!!何はともあれ、アビドスが攻撃されているのを見過ごすわけには」

 

シロコ「考えてる時間が惜しい、すぐに行こう!」

 

アヤネ「で、ですが、私たちで撃退するにはあまりにも数が…!」

「と、とにかくまずは、市民の皆さんを避難させましょう!」

 

~アビドス市街地~

 

セリカ「こんにゃろっ!!!」

 

住民の避難を終えPMC兵を相手にするが一向に数が減らない、その時アヤネが通信をかける

 

アヤネ『何者かの接近を確認……カイザーの理事です!』

 

カイザーPMC理事「ふむ、学校まで出向こうと思ったのだが、お出迎えとは感心だ」

 

ノノミ「これは何の真似ですか?企業が街を攻撃するなんて……いくらあなたたちが土地の所有者だとしても、そんな権利はないはずです!」

 

アヤネ「それに、学校はまだ私たちアビドスのものです!追放は明白な不法行為!連邦生徒会に通報しますよ!」

 

シロコ「スカウトなんて、最初から嘘だったってこと?……いや、それよりもホシノ先輩はどこ?」

 

セリカ「この悪党め…ホシノ先輩を返して!」

 

カイザーPMC理事「……くくくっ、何を言ってるのやら」

「連邦生徒会に通報だと?面白いことを言うじゃないか、今すぐにでもやってみたらどうだ?」

「君たちはこの状況について、今まで何度も連邦生徒会に嘆願してきたのだろう?それで、一度でも動いてくれたことがあったか?」

 

アヤネ『……』

 

カイザーPMC理事「無かったはずだ。何せ連邦生徒会は今、動けないからな」

「連邦生徒会でなくても良い。今までどこか他の学園が、君たちの事を助けてくれたことはあったか?……そろそろ分かっただろう?」

「誰一人、君たちに手を差し伸べる者はいない」

 

シロコ・セリカ・ノノミ・アヤネ「……」

 

カイザーPMC理事「アビドスの最後の生徒会メンバー、小鳥遊ホシノが退学した。アビドスの生徒会は、もう存在しないも同然」

「君たちはもう、何者でもない」

 

シロコ「……!!」

 

アヤネ「!!」

 

カイザーPMC理事「公的な部活も、委員会も、生徒会も、自治区すらも無いアビドスは、学園都市の学校として自立・存続が不可能だと判断……」

「仕方ないな、この自治区の主人である我がカイザーコーポレーションが、あの学校を引き受けるとしよう」

「そうだな、新しい学校の名前は【カイザー職業訓練学校】にでもしようか」

 

アヤネ「!!」

 

セリカ「え…な、何を言ってるの……!?」

「生徒会が無くても、アビドスには対策委員会がある!!私たちがまだいるのに、そんな言い分が通じるはずないでしょ!」

 

アヤネ『それは……』

 

セリカ「……アヤネちゃん?」

 

アヤネ『対策委員会は、公式には許可を受けている委員会じゃない…』

 

セリカ「……えっ!?」

 

アヤネ『対策委員会ができた時には、もうアビドスには生徒会が無かったから……』

 

セリカ「え、えっ……!?」

 

カイザーPMC理事「そうだ。所詮非公認の委員会、正式な書類の承諾も下りていない。つまり、君たちの存在を示すものは何もない」

「だが喜べ。アビドス高等学校が無くなれば、君たちはもうあの借金地獄からは解放されるのだからな」

 

アヤネ『……』

 

ノノミ「そんな、そんなことになったら、今までの私たちの努力が…」

 

カイザーPMC理事「……ほう、まさか本気だったのか?」

「本気で何百年もかけて、借金を返済するつもりだったと?」

「これは驚きだ。てっきり、最後に諦める『でも頑張ったから』と自分を慰める言い訳をするために、ほどほどに頑張っているのだと思っていたが……」

 

セリカ「……っ!!」

 

カイザーPMC理事「いったい君たちは、どうしてあんなに努力していたんだ?何のために?」

 

セリカ「あんた、それ以上言ったら……」

 

シロコ「撃つよ」

 

ノノミ「で、ですが」

 

アヤネ「…今ここで戦って、何かが変わるんでしょうか?」

 

セリカ「アヤネちゃん!?」

 

アヤネ「今も、すごい数の兵力がこちらに向かってきています…」

「たとえ、戦って勝てたとしても…その後はどうすれば……」

「学校が無くなったら、もう戦う意味がありません。学校をどうにか取り戻せたとしても、私たちにはまだ、大きな借金が残ったまま……」

 

ノノミ「…アヤネちゃん」

 

シロコ「アヤネ……」

 

アヤネ「取引された土地だって戻ってきません。何より、ホシノ先輩もいない、生徒会も無い、こんな状態で…」

「私たちみたいな非公認の委員会なんかに、これ以上、いったい何が…」

「どうして、どうして私たちだけ、こんな……ホシノ先輩…私たち、どうすれば…」

 

セリカ「アヤネちゃん…」

 

シロコ「…」

 

ノノミ「…」

 

バージル「…ちっ。お前ら、弱音を吐くのはそこまでにしておけ」

 

セリカ、ノノミ、シロコ、アヤネ「!?」

 

アヤネ「で、ですが、先生」

 

バージル「長い間守ってきたものを、そうも簡単に明け渡していいのか?

 

アヤネ『…』

 

バージル「非公認の委員会? くだらんな。キヴォトスに公式に認められていない組織など他に存在するだろう。······それとも、相手の兵力を前に怖気づいたか?」

 

対策委員「「「…」」」

 

バージル「…はぁ。仕方ない、一度だけだ。こいつらは俺一人で相手してやろう」

 

セリカ「せ、先生がこの兵力相手にどうするつもりなのよ!」

 

バージル「黙ってろ」

 

シロコ「…」

 

ノノミ「…先生」

 

PMC兵A「連邦捜査部シャーレの先生、単独でこちらに向かって来ます」

PMC兵B「理事、どうしますか?」

 

カイザーPMC理事「……殺せ」

 

全PMC兵・対策委員「!?」

 

PMC兵C「ほ、本当によろしいのですか?」

 

カイザーPMC理事「とあるから、こいつを野放しにするのは非常に危険だ…ヤレ」

 

全PMC兵「了解」

 

アロナ「…先生」

 

バージル「アロナ、俺を守るバリアを解け」

 

アロナ「ですが」

 

バージル「バリアがあると気が緩む、なしで相手をする」

 

アロナ「……分かりました」

 

アロナのバリアが解かれたと同時にバージルに向かって銃弾が放たれるも

 

PMC兵D「あ、当たらない?」

 

バージルに向かう銃弾を残像を残し左右に滑るように全て躱し続ける

 

一定数の兵士がリロードを始めたと瞬間バージルは、片足を僅かに強く地面を踏み横へ超高速移動をし、その場から消える

 

PMC兵「対象、消えました」

PMC兵「っく、どこ行きやがった!」

 

バージル「遅い」

一人のPMC兵の背後へと回り込み、PMC兵たちの集団のど真ん中に立っているバージル。

そして一発、目の前の兵を上段蹴りで打ち上げる

 

PMC兵「がぁ」

 

いきなり敵陣営のど真ん中に出現したバージルに、PMC兵たちは混乱に陥る。

その隙を見逃さず打撃や足蹴りで次々と薙ぎ倒していく。

 

しかし、流石に兵の数は多い。戦い方を変えるべきと判断し、バージルは一度集団から離脱。

高速移動で対策委員の方へと下がった。

 

PMC兵「対象者、委員会の元へ引き下がりました」

 

カイザーPMC理事「わずか数秒で数十の兵を戦闘不能に追い込むとは……やはり危険な大人だ。だが、多勢に無勢。しかも装備も無い。先に尽きるのは、その体力だろう?」

 

バージル「…油断しすぎだ」

 

その言葉と共にバージルの横に10本の不透明な刃がPMC兵に向けて出現した

 

PMC兵「対象の周りに武器が出現しました」

PMC兵「なんだよ、あれ」

PMC兵「浮いてる…」

 

そして、不透明で薄い青色の剣――“幻影剣”

PMC兵たちが呆然としている隙を突き、その刃は突如として飛び交い始めた。

容赦なく兵たちへと向かい、次々と突き刺さり、撃墜していく。

 

 

カイザーPMC理事「くっ……銃を持たない理由は、それか。あの浮遊する剣が、

銃と弾丸の役割を果たしているというのか。」

「あの妙な剣を叩き壊せ! 同時にシャーレも仕留めろ!」

 

理事の命令と同時に、PMC兵たちが一斉に幻影剣とバージルへ銃撃を浴びせる。

さすがに物量が多く、幻影剣の連射だけで押し返すのは無謀だった。

時折、弾丸がバージルの懐まで迫るが、彼はそれらを難なく回避する。

遠距離戦の押し合いでは、PMC兵の軍勢が優勢。

兵たちは「これなら勝てる」と内心ほくそ笑み始める――が、その直後、戦況は再び大きく変わった。

 

いつの間にか、PMC兵たちの頭上に数十本の幻影剣が出現していた。

それでも、バージルから放たれる幻影剣の連射は止まらない。

当の本人は、何かしらの特徴的な行動は起こしていない。やがて、空に浮かんだ剣群は雨のごとく降り注ぎ、PMC兵を襲った。

 

正面だけでなく頭上からも襲いかかる幻影剣に対応できず、PMC兵は次々と撃墜されていった。

残ったのは、わずか二、三割の兵とPMC理事のみだった。

 

カイザーPMC理事「クソ」

 

バージル「……おい、対策委員」

 

シロコ ノノミ セリカ「「「!?」」」

 

バージル「残りは任せる。……この程度なら、問題ないはずだろう」

 

セリカ「せ、先生ならそんな奴ら倒せるんじゃないの?!」

 

バージル「あぁ、俺なら終わらせられる。だがこれはお前たちの戦いだ――その決着を、なぜ俺がつけねばならん」

 

アヤネ『……先生』

 

バージル「さっさと戦闘意識を持て、望む結末に向けて動け!」

 

シロコ「ん!」

 

ノノミ「先生のおかげで目が覚めました、今こうして迷っている時間はありません」

 

セリカ「そうよ、まずはホシノ先輩を取り戻さないと」

「非公認だか何だか知らないし、不法組織だって構わない!そんなことは今、なんの関係もない」

 

シロコ「ホシノ先輩を助ける、今大事なのはそれだけ」

 

カイザーPMC理事「この期に及んで正気を取り戻しよって」

 

バージル「形勢逆転したな」

 

カイザーPMC理事「そもそも、貴様がいなければ」

 

そして対策委員が前に出る

 

カイザーPMC理事「ぐぬぬ」

 

そして両者戦闘を始めた、バージルによって殆ど戦力を失った上、対策委員のメンバーは今まで通りに良い連携を取り始め、蹴散らす、PMCにとってだいぶ不利な状況、対策委員をなんとか鎮圧ができたとしてもその後、シャーレの先生を相手をすることになるため、そそくさと撤退していった

 

アヤネ『敵兵力、退却していきます』

 

ノノミ「ふぅ・・・」

 

シロコ「ん・・・」

 

セリカ「・・・・・」

 

バージル「さて、帰るか」

 

セリカ「その前に、先生」

 

バージル「なんだ?」

 

セリカ「先生がさっき、出していた剣?はなに?」

 

バージル「……これの事か?」

と発言すると共に一本の幻影剣がバージルの横に出現

 

せりか「そう、それ!!」

 

バージル「……お前らが使う銃火器の代わりのようなものだ」

 

セリカ「いや、どういう原理か知りたいんだけど」

 

バージル「お前たちが知る必要のないことだ」

 

アヤネ「まぁ気になることですが…まずはホシノ先輩を探さないといけません」

 

そこでホシノの手がかりを探すため解散する

 

~シャーレ・執務室~

 

時刻は深夜の日付が変わりごろ。

アロナに頼みホシノを探すも、手がかりが一つもなかった。

これからどうやって探し出すか考えているとアロナが思いついたかのように声を上げた。

 

アロナ「そういえば、先程、一件のメールが来てました」

 

バージル「メールだと?」

 

アロナ「はい、そして、その内容なのですが、住所と階層、番号しか書かれておらず、その場所について調べましたが、何も情報を得られませんでした」

 

バージル「……考えても時間の無駄だ、その場所に行くとしよう」

 

・・・・・

 

そしてメールの指示されたとおり一見、普通のビルの指定された階層…部屋に入ると

一人、人とは思えないような見た目をした人物が優雅に座っていた

 

??「お待ちしておりました、バージル先生」

「あなたとは一度こうして、顔を合わせてお話してみたかったのですよ」

 

バージル「……」




対策委員会編ももうすぐ終わり、次話のバージルに期待······いや、
やっぱり期待持ちすぎないでほしいです。
ハードルが高すぎるとハードルを飛び越えるほどの内容になるか分からなくなる
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