それでもよければ、どうぞ。
━━ side赤目の少女
「くたばれ『赤鬼』!」
「この化け物が!」
「お前らのせいで、俺の家族は……」
(あぁ、何度目だろうか?)
こんなにも怨嗟に満ちた暴言を吐かれ、暴行を喰らうのは。
すでに、その幼い彼女の体には、一目見てわかる殴る、けるなどの暴行の跡が無数にあり、
青あざとなっていた。
しかし、若干であるがその怪我は目に見えて治っていく。
それを見た大人たちは口をそろえてこういう言う。
「「「「このガストレアがッ!」」」」
(なんでそんなこと言うの?私は人間なのに…)
この少女はガストレアによって人間が敗北し、発生し始めた時にガストレアウイルスを
体にもって生まれた
いわゆる「呪われた子ども」と呼ばれる。
ガストレアは発生してから、人間にとって大きな脅威となり、犠牲を出してきた。
そんな時に原因ともいえるウイルスを持って生まれた子どもが
いたとしたらどうするであろうか。
それが、この少女に対して大人たちがやっているように暴言、暴行といった迫害行為である。
そして、この「呪われた子ども」は孤児で、東京エリアの外周区に住んでいる。
迫害、差別の対象にはもってこいのカモだ。
この「呪われた子どもたち」は、大人たち「奪われた世代」にとっては目の敵に過ぎないが、
彼女たち「無垢の世代」は被害者でしかない。
しかし、そんな事実があろうと世界は少女たちには非情である。
助けを求めても、救いの手は差し伸べられない。
だが、そんな世界、もうすでに見限っているであろう世界にも、
この少女は世界にかすかな希望を持って望む。
「誰か…助けて…」
もしかしたら、誰か助けてくれるかもしれない。
そんな淡い希望である。
「誰がお前みたいな化け物を助けるか!」
「そうだ!」
「さっさとくたばれ!このガストレア!」
あぁこの世界は、彼女にはとてもつらくひどく非情なのだろう。
少女のかすかな淡い淡い希望まで、粉々に打ち砕く。
少女は大人たちの言葉に
(あぁ、やっぱり誰も助けてくれないんだ…)
絶望にうちしがれるしかなかった。
だが、神は一応であるがこの世界にもいたのだろう。
いつもなら言ったことすら消え去る言葉が今回に限って届いた。
「なら、俺が助けてやる」
どこからかそんなつぶやきが聞こえた。
「え…?」
痛みに耐えながらうつ伏せに寝ていた体を少し起こして声がした方向をみてみる。
そこには買い物袋を持ち、こちらに手を差し伸べる神父服を着た男がいた。
そこで彼女の意識は途切れた。
「安心しろ。もう大丈夫だ」
この世界で、自分たちに向かってあまり聞かない暖かい言葉を聞きながら……
━━ sideout
さてと、今日は豚肉とキャベツが安かったな。
今日の晩御飯は何にしようかな~
ん?なんかこっちの路地うるせぇな…
「このガストレアが!」
この言葉が聞こえた瞬間、俺はその路地へと駈け出していた。
そして、周りにいる人々の喧噪のなかに、喧噪にかき消されそうになっているが、
心からだとわかる確かな言葉が聞こえた。
「誰か…助けて…」
この一言を聞いて、周りの人々の喧噪はやかましくなった。
だが、俺だけは違った。
「その言葉、その願い確かに受け取った」
助けてくれと子どもが、「呪われた子ども」と邪見にされていてもその本質はまだ幼い。
そんな幼い者が助けを求めている。周りは、社会は、この世界は、この子を助けないだろう。
「なら、俺が助けてやる」
そうつぶやきながら、周りの人を押しのけ近づく。そして、手を差し伸べた。
「安心しろ。もう大丈夫だ」
「あ…」
「おっと、危ない」
救いに応じた俺をみたあと、疲労があったのか意識を失った子を慌てて支える。
「ふぅ、怪我が無くてよかった」
見れば殴られたり蹴られたりといった暴行の跡が一目でわかる
「さて、あなたたちはいったいなにをしているのですか?
いい大人がよってたかって子どもを、暴行するとは」
「はぁ?お前な、こいつは化け物、ガストレアなんだよ!」
「そうだ、そうだ!お前こそなんだ?そいつを助けるとか
言ってたみたいだけど、頭いかれてるんじゃないのか?」
あぁ、わかった。こいつらは屑だ。俺の、俺らの敵だ
「確かに助けると言った」
「本気で言ってのか?この化け「黙れ!お前ら屑になにがわかる?」っなに!?!?」
「わかった、もうわかったからこれ以上しゃべるな。
殺すぞ…」
そして、俺はあるカードを見せながら屑どもにこういった
「佐々倉民間警備会社 佐々倉 忍。子どもという宝を汚す愚者を滅するAmen!!!!」
その後、十分はたったであろうか。忍は優雅に少女を抱きながら
「さぁて、帰りますか。私たちの家に」
抱かれいる少女はまだ寝ているため何も言わなかったが、その顔は微笑んでいた。
そして、神父と少女が消えた路地裏には何も言わない肉塊しか残っていなかったという。
「っていう話でこの娘を引き取ったんだよ[過負荷(マイナス)]」
『うーん、僕としてはもう少し痛めつけるかな?』
「院長、その屑どもはどうした?まだなら俺が始末してくる」
「うん、[守護騎士(パラディン)]落ち着いて。もう始末してるから」
これが、佐々倉民間警備会社付属孤児院「聖母の光」でよく見られる光景であった。
感想・コメントよろしくお願いします。
さて、原作にどうやってからめて行こうかな?