全員ヤンデレになってしまうんだが?   作:海のホニョ

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『世界』の移動

「いや、だめ」

 

一人の白髪をした少女は泣いていた。仲間たちと協力し、遂にケビンを倒せ、『崩壊』のエネルギーを食い止めれるようになった。

 

数々の犠牲もあったが全てはこの時、この瞬間のために繋いできたもの。

 

決して忘れるものではなく、その犠牲は必要であった。

 

しかし頭でそんなことを理解しても『心』は理解できなかった。いや、理解したくなかった。何だって自分の最愛の人物が目の前に今すぐにでも死にそうな傷を負っているのだから。

 

「ヨル!冗談は良いから、早く応急処置を。。。」

 

油断してた。敵が例え倒れたからって別に危険がなくなったわけではない。戦場で常に気を付けてきたことなのに、どうしてこの時は。。。

 

「あーキアナ?ハハ、世界は救われたのか?」

「。。。うん。今後は『崩壊』は邪魔してこないと思うよ」

「なら良かったな、目標達成だー。。。ゲホッ!」

 

突然蒼色の髪をした男性は血を吐いてしまった。無理もない、彼は全力でキアナたちのサポートを行い、ケビンの致命傷となる攻撃をその体で受けたのだ。

 

彼は昔から自己犠牲の塊みたいなもので、いついかなる時でもキアナたちを守ろうと奮闘した。まー毎回姫子に怒られるハメになるが、そんな時間すら彼は愛おしく感じた。

 

だが彼は突如として律者になってしまい、一時期は暴走し、人類に多大なる被害を出してしまった。

 

そんな彼を助けてくれたのがキアナであり、律者でありながら人間側につけるほどの自我を見事に取り戻したのだ。

 

その後はキアナたちと一緒にケビンたちと戦い、見事に勝利を掴めたのだ。

 

しかし、彼が受けてしまった致命傷の数々は多すぎた。

 

こんな場所ではもう助からない。

 

その事実をどうしてもキアナは受け取れず、現実逃避をし始めるのだった。

 

「ヨル!もう喋んないで、助かるんだから。。。」

「キアナもわかってるだろ、ゲホッ!」

「。。。さい」

「僕はもう助からない」

「。。るさい」

「そういうところだぞ、キアナ。現実をーー」

「うるさい!あ、」

 

キアナは彼を酷く愛した。それはもうドロドロで、この世とは思えないほどの愛の量。そんな彼女が愛する人本人から諦めろなんて言われたらどんな人でも情緒不安になるだろう。

 

「ご、ごめん、大きな声出しちゃって」

「いや、大丈夫さ。それぐらい僕のことを思ってるんだろ?」

 

だが彼かなりの鈍感で、そんなことを知らずにキアナの情緒をぐちゃぐちゃにして行くのだった。

 

「ああ、本当に。災難ばかりな人生だったな、キアナ」

「。。。うん」

「でもそのどれも幸せな時間だったけどな。たまーに危ない時もあったけど」

「。。。。。うん」

 

彼は語り始めた。面白い時、命の危機の時、幸せなとき。

 

それは全ては愛おしい『記憶』たちだったのだ。

 

「それじゃー最後に、キアナ。。。ゲホッ、ゲホッ!どうか僕のことを忘れて前へ進ん「いやだ!」。。。え」

 

「ヨルは私の大切な、大切な相棒なんだから!忘れるなんてことするわけないでしょ!」

 

ヨルは感動とか、悲しい気持ちより、彼は驚きを感じたのだ。

 

つい前までは彼女はクソガキ感があったのにこんなにも大人に成長したのを感じたからである。そのことに彼は驚愕の二文字の他がなかった。

 

「ハハ、お前も成長したんだな。。。ゲホッ!!!」

「ヨル!」

 

しかしそんな感情に浸っている暇もなく、彼はそろそろ本格的に死ぬ感覚が近づいていることに気がついたのだ。

 

「予定変更だ、キアナ。これが僕の本当の最後の思いだ。紛れもない、僕自身の本心だ。しっかり聞いてくれよ?」

「そんな不穏なこと言わないで!ヨルは助かるんだから。。。そんなこと、言わないでよ。。。。お願い。。。。。」

 

彼が死んだらもう気が狂ってしまう、キアナはそう思うしかなかった。彼をこんなに愛するなんて最初は思わなかった。

 

良い感じの親友だなって最初は思っていた。いつからだっけ、この気持ちを持ち始めたのは?時と連れて?それとも律者になった時?

 

時はどうあれ、彼女は彼が第一優先だった。そんな存在が消えるだなんて。。。

 

「たまには僕のことを思い出してくれ、そしてこれまでの生活を。きっと、お前の支えになるから」

 

それは酷く無責任で、他人事で、彼らしかった。これから死ぬはずなのに、それでも他者のことを気に掛ける。

 

これこそが彼の美点でもあり、欠点でもあったのだ。

 

「。。。。。うん」

「よろしい、それじゃーなキアナ。またいつか、巡り会おう」

 

キアナはもはや頷くしかなく、これで最後の会話が終えたのだ。思えば長くして短い、共同の生活。

 

もしここで死ななかったら二人は間違いなく仲良く月で暮らし、永遠に一緒に過ごすだろう。

 

だがそれはもしもの話にしか過ぎず、これは現実。絶対に訪れない未来。

 

でも想像するのだって悪くない、いつかその想像が本当になると信じて。

 

「ああ、本当に。キアナと一緒に生きたかったな」

 

そう最後に口をし、ヨルはこの世から去ったのだ。この情報を聞いた彼を知るものは悲しみ、或いは激怒、或いは歓喜。

 

反応はどうあれ、彼は確かに地球でいき、地球に多大なる影響を及ぼしたのだ。そんな男の話であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし彼の『魂』は死んでおらず、実は違う『世界』へと転移したのであった。

 

そこで彼は新たなる旅を開始し、様々な人(特に女性)と出会い、波乱な人生を送るのだった。

 

ちなみにこれをキアナが知れば夢から速攻起き、権能フル活用して死ぬ気で彼のところへ行くだろう。それぐらい彼女は彼を愛しているのだから。

 




どうもこんにちは。

魔法科高校の小説が思ったより面白くてですね、これが息抜き感じの小説になりました。

ちなみに崩壊3rdはエアプで崩壊スターレイルをメインでやってます。

ちなみにUIDは835210895です。スタレをやっている人はぜひフレンドになってください。(無課金です)

*彼を虚無の律者からただの律者にしました。
*ケビンはこんなことをしないという指摘を受けたので、内容を一部変更しました。不快にさせて大変申し訳ありません。
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