彼はナナシビトとはちょっと違う、星々を旅するものだ。
数多な星、世界、文明、人たちと出会い、降りた星には必ず幸運をもたらすという伝説的な存在になってた。
当然こんなに世界の移動をしたら人の注目を集め、時には逃げる方、追う方、諦観するというスタンスを幾度となく取ってきた。
そして何より、命の危機になると彼はどこかのグループに無条件で入り、安全になるまで雑用をすることでも有名であった。
そのせいで星核ハンター、スターピースカンパニーの一員、羅浮の兵、黄金裔の手助けなど、色んな仕事をこなしてきた。
そんな存在が今、ヘルタステーションにいるのだ。と言ってもヘルタがどこからか彼を捕まえようとその頭をフル活用し、無事予測できたのだ。
これには彼もビックリであり、なんでわかったのかと聞いてみれば「私はね、興味あるもの全てを捕まえるつもりなのよ。だからね、これは必然であるの」と言ってきた。
普通に意味不明と彼は感じたが自分を捕まえた褒美としてしばらくの間彼女の秘書をやってみることにした。
平凡な生活をしていたが、今日はどうやら一味違うらしい。
どうもこんにちは、パラドスです。
いやーまさかの異世界転移だなんてね、これにはびっくり仰天ですよ。しかも所々僕が元々いた世界の人と似ている人たくさんいたし。なんならご本人様もいたし。何してんのあの人、妻がめちゃくちゃ心配していましたよ。
そして何より、ここは未知の世界。つまり、探索し放題なのですよ。わかります?この僕が今感じているワクワク感を。
そのワクワク感を抑えられず、様々な旅をしてきたけどこの世界思ったよりも危険だった。
なんか星神という存在がいて、それがまーはい、律者より断然に強い存在なんですよ。何だよ、虚数エネルギーを独占しているって。律者ですら少数しか体内に保存できないのに、独占しているってやばくね?
それで、なんとその星神から一瞥されたんですよー!多分この世界に来てコンマ〇秒で僕よりクソデカ存在にあったんですよ。
で、僕星神の存在を当時知らなかったのでめっちゃ警戒していたけどそれを気にせず僕に力をくれたのだ。
でもなんというか、他の『運命の行人』と比べたら僕は明らかに力をもらっており、スターピースカンパニーの人に聞いてみれば僕は『使令』と呼ばれる存在らしい。
だけぇぇぇぇど、その力のおかげで宇宙を自由に動けるし、いざ戦いになった時には自分を守れる術を持っているからかなり助かっている。
たまーに其の命令を遂行しないといけないけど、それ以外ならめちゃくちゃ楽しい。ありがとうございます、偉大なる貴方様。
そんな僕だがとある『天才』に捕まって、今絶賛秘書兼雑用係になっています。笑えよ、『使令』と呼ばれるつよつよ存在がこんな惨めな姿になっているなんて。
おかしいな、僕の出現を可能な限り『不確定』にしたはずなのに、どうやって計算したんだろう?いくら『天才クラブ』の人間だからって予測できるはずがないのに。
どうやって知ったかを聞いてもハグらかせられるし、本当に不思議。でもその人めちゃくちゃ美人だし、普通に可愛い。何でそんな可愛いのかその理由を知りたい。
そう思っていると、
「あら?こんな時間から白昼夢をしているなんて、良いご身分ね」
「いやいや違うよ。ヘルタが何でこんなに可愛いかを解明したいと考えていてね。まずは写真とか撮った方が良いのかな?」
「。。。。。そう、なら良いわ。でもそれは後にしてさっさと業務をこなしなさい?」
「はーい」
僕の幻覚なのか、ヘルタの顔が少し赤い気がする。・・・ま、まさか?!熱とか引いてしまったのか?!!同じ『使令』同士として、これは介護しないと!!!
「ヘルタ?なんか顔が赤いし、もしかしたら熱かもしれないから今日は休んだら?必要であれば僕が見守るけど」
そうして僕は自分の顔をヘルタの顔に近づけて、手を彼女のデコに当てたけど、当てた瞬間にヘルタが爆速で僕から離れて、奇物を投げつけられた。
「ッッッッッッッ!!そういうところよ、もう!!もう良いわ、さようなら!!」
そうしてヘルタはどこかに行ってしまった。え、これ僕が悪いの?僕はただ心配していただけなのに、ヘルタからは要らぬお世話?
いーや、人はどんな時でも寄り添う人が必要だ!例えその人が『使令』だろうとも、根本は人間の精神なんだ!(人間じゃない場合もあるけど、それはまー例外ということで)
次会った時はなんかサプライズとかにしよう(唐突)。女性って何を喜ぶのかな?やっぱりアクセサリーとか?いや待てよ、それはベタ過ぎな可能性もあるぞ。あーわからない!
悩んでいる時、宇宙ステーションが急に揺れ出して警報がうるさく鳴っていた。何事かと思えばなんかどうやら反物質レギオンが侵入してきてステーションが危険に晒されるらしい。
何で『使令』がいるところに喧嘩売るのかなと思ったけど今ヘルタいないし、人形は対して戦力にならない。
一応警備員はいるけど反物質レギオンと戦えるかと言われてみればノーだ。あーあ、せっかく良い気分だったのに。ヘルタのためにも、皆殺しにするか。
と思っていたが、突如として懐かしい気配を感じたのだ。間違いない、これはあいつらだな。はて、今回の『脚本』はどんな内容なのか。少し楽しみにしながら歩いた。
「あら、思ったより遅かったわねパラドス」
「おー久しぶりー。ね、ね、次いつ対戦できる?」
僕の元同僚の二人がまさかの黒幕だなんてね、どこぞの小説物語なのかな?僕は平穏に旅をしたいのに、周りが許さないんですね。
「おひさー。で、今日はどんな『脚本』なのカフカ?わざわざここに来るなんて、相当な重要案件なんだろ?」
「フフフ、相変わらず要件を直ぐに言うわね。今回の『脚本』だけど。この子の体内に『星核』を埋め込んで、列車の一員にするという感じだわ」
「。。。本人はこれを了承したんだな?」
「ええ。ちゃんとエリオから伝えられて了承したわ」
「なら良い。僕はもう『星核ハンター』じゃないからな」
事実、僕は元々『星核ハンター』であり、カフカたちと一緒に旅をした仲間だった。あの頃の僕は色んな世界を旅したいと言う気持ちだけだったので、喜んで彼女らと一緒に行動した。
意外と一緒にいろんな星を旅するのも悪くなく、楽しめた。まーでも諸事情により出てったけど僕の大切な友達だ。そう大切なんだが。。。
「そうそう、パラドス。いつ『星核ハンター』に戻ってくるの?サムも寂しく感じているし、私もいつもより楽しくないと感じてね?ねー、早く帰ってきてよ」
天才ハッカーこと銀狼が目を真っ黒にしながら僕がまた『星核ハンター』になるように勧めてくるのだ。
そう、これがまさに僕が『星核ハンター』を辞めた理由であり、周りのみんなが本当になぜかヤンデレになってしまうんだ。
別にヤンデレじゃなかったら今も『星核ハンター』だったかもしれないけど、毎回僕のベットに来る、下着盗む、盗撮・盗聴されるとか僕でも限界が来る。
そんな生活だったため、僕は満を持して辞めた。一応『エリオ』とは助ける時は助けるという契約をしたが、それ以外だったら僕は正式に無職になった。
でもそんなことを周りが許してくれなく、サムなんて一年ぐらい戦って道中星々を壊してしまった経緯があるが、何とか説得できた。
出来はしたんだけど未だに僕をまた『星核ハンター』にしたく、僕を見るやいなや全速力でこっちに来る。普通に痛い。
「うーん、まー、えー、その、なんだ?僕も自分の夢があるからそれを達成できたら、ワンチャンという感じ?かな?」
「何、私よりその夢の方が大事なの?最低ね、早く『星核ハンター』に戻りなよ」
うん、無理だ(諦め)。あとなぜかカフカはニコニコしながらこっちを見るし。おい保護者、何とかしろよ。
うーん。よし、ここは『脚本』を思い出させて、その間に逃げ切ろう。うん、我ながら天才的作戦だな。え、銀狼が怒るって?知ったこっちゃない、僕の命は大切なのでね。
「あー銀狼、カフカ?そろそろ『脚本』を進めたらどうだい?じゃなきゃ『エリオ』にも怒られるし未来にも影響するかもよ?」
「へー、貴方に『未来』とか言われるなんて。貴方はあのポルカ・カカム並にヌースの未来を信じているのに」
「うっ、僕はあの女より常識はあるからね!?あいつはなんか天才クラブぶった斬っているだけで、僕は本当にやばい時しか動かないから!!あとこの能力便利だし強いし、」
「フフフ、パラドスはいつも元気ね。それじゃー銀狼、そろそろ『脚本』を進めるわ」
「わかったよ、もー」
そう言いながら銀狼とカフカが『脚本』を進めていく中、僕はこっそり部屋から出た。よし、気づかれてないな?気付かれたら僕が終わるけど、大丈夫でしょ。
それじゃーな、カフカと銀狼。またいつか会える日を。でも不思議にな、そのうち早く出会えるかもしれないな、案外。
そう思いながら『星穹列車』の方々と出会うため、一足早く目的地へと行った。ああ、次なる旅はどうなるのかな。
「なのでどうも星穹列車の皆さん、パラドスと言います。しばらくは一緒に同行できませんけど、いつかは皆さんと同じく色んな冒険に出るので!挨拶という感じです」
僕はそう宣言した。新たな旅を始めるとするなら、星穹列車が一番良いのだ。彼らはトラブル体質で、いつも行く星々に多大なる影響を及ぼしてる。
しかしリアクションが思ったより薄く、ヴェルトは困った顔、ピンク髪をした少女は戸惑っている感じ、羅浮っぽい顔をしてる少年は警戒している。
そして何より、グレイ色をしている少女は何もわからず、ただそこに立っている。多分カフカの『言霊』によって記憶がなくなっているけど、もう少し警戒心あった方が良いと僕は思うけど?
まー当然のリアクションだよな。列車内でいざ宇宙ステーションから出ていこうと言う雰囲気の中、僕は突然現れたんですー。
わかるよ、馬鹿じゃないのって思ってるんでしょ?黙りなさい、僕もこれはだめだなーって反省は一応しているんだから。
そんなことを考えていると、赤い髪をした女性が来たのだ。
「あら、パラドスじゃない?来るのなら連絡ぐらい頂戴、突然来るとみんなが驚くのよ」
「あー悪かった、姫子。実は今日は遊びに来たとかじゃなくて、列車の乗客になろうかなっていう提案をしたんだ」
そう、僕の元にいた世界で今は亡き人の姫子さんと瓜二つ、しかも名前も同じという人が目の前にいたのだ。
これには流石に驚いて、めちゃくちゃ大きな声で叫んでしまった。そのせいで周りが敵だらけになったけど何とかなった。
「乗客になりたい?随分と急ね、これも『ヌース』の命令なのかしら?」
「いや、これは普通に僕の願いだね。其は関係ないし、何も悪いことを企んでないよ?」
「なら良いわ。パムはどう思ってる?」
「ううう、認めるしかないだろ?パラドスよ、君は正式に乗客になったのだ!!!」
え、こんなめちゃくちゃ簡単に列車の一員になっても大丈夫なんか?僕が言うのも何だが、めちゃくちゃ突然来た存在だよ?警戒心どこいった。
「えーと、姫子?その、『ヌース』の命令って、もしかして?」
「そうだったわね、貴方たちはまだ会っていなかったから」
「すまん、伝えるのを忘れてた。彼、パラドスは『知恵』の星神でもある『ヌース』の『使令』なのだ」
「・・・・・・・えーー!!」
「?」
「・・・」
ヴェルトがそう紹介したあと、ピンク髪の少女はわかりやすく驚き、少年は「めんど」みたいな表情、銀髪少女は不思議な顔をした。
こうしてみると列車のみんなは本当に個性豊かなメンバーで揃ってんな。『アキヴィリ』の時とはまた違った楽しさがあるな。
「・・・とりま、迎えてくれてありがとう。あ、でも今回は一緒に活動できないかな?」
「え、なんで?」
「それはね。。。」
理由を言い終える前に突然ホログラムが出現したのだ。そのホログラムは少女の見た目をし、その特徴的なクルクルヘアがあったのだ。
くそ、思ったよりも探すのが早かったな。
「。。。やー銀狼。僕の居場所が特定できないように設定したはずなのに、なんでここにいるのかね?普通に教えてくれ」
「何馬鹿なことを言ってるの?愛だよ、愛。それはともかく、早く私たちのモノになってよ?何でそんな逃げるの?ねー、ねー????」
相変わらずドス黒い目をしており、本格的に逃げないとまずい状況になりそうだ。
「と言うわけであいつのせいで今回は一緒に旅をできないな。次会うときはなんか奢ってやるから、我慢してくれ」
そう言いながら僕は瞬間移動した。マジで『使令』って便利だよな、自由に宇宙空間翻弄できるし。感謝感謝。
そんな感じで僕は正式にナナシビトとなり、今後ヴェルトたちと一緒に冒険することになった。
その後の銀狼
「ハー、なんでいつも逃げるのかな?やっぱり寝てる間に監禁して、媚薬飲ませて既成事実をしたり。。。」
「小娘のやつ、何を考えてるんだ?」
「フフフ、恋する少女にそんな質問をすべきじゃないのよ、刃ちゃん?」
「・・・訓練場に行く」
はい、銀狼少しキレ気味です。主人公油断してしまったら銀狼監禁ルートに行ってしまうので、気を付けないとね?
はい、こんにちは。
ちょっともうそろそろ期末試験があるので、二週間ぐらいは書けないと思います。多分明日か明後日ら辺に違う小説を書くと思いますが、それ以降は全く書かないと思ってください。
ちなみに銀狼のヤンデレ度は他の女性陣と比べたら低い方です。ここだけですが、ヤンデレ具合がいっちゃんやばいのは黄金裔の皆さんです。
何なら主人公が逃げれたことがラッキーなだけで、冥界に閉じ込めるとか逃がさないためにかなりやべーことを平気でします。それぐらいのヤバさなのでご期待を。
主人公プロフィール
名前:パラドックス(長いのでパラドス)
『知恵』の『使令』であり、ポルカ・カカムほどではないが、世界では知られてない。なぜか出会ってる女性全員には覚えられてる。なぜ?
*編集:主人公を『神秘』から『知恵』にしました