ソードアート・オンライン ―黒白する思い―   作:縦横夢人

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 妄想に耽って遅くなり、申し訳ありませんでした。
 これからはちゃんと?書いていくのでよろしくおねがいします。


10.かわいい色

 

 

 

 2023年5月12日

 

「私、≪ビーストテイマー≫になる!」

 

「……は?」

 

 話初めにそう宣言した私をミレイちゃんは意味がわからず、しかしどこか呆れた顔で見ていた。

 

 15層にある宿兼カフェ「トマリギ」。窓から差す朝特有の眩い光がテーブルにある朝食後のコーヒーと紅茶、そして興奮で前のめりになった私の顔を照らしていた。

 

「シリカ、それじゃミレイがわからないよ」

 

 そう横で苦笑しながら嗜めるシロン。それに気付いて落ち着かせるために一度深呼吸して、また話し出す。

 

「私、≪ビーストテイマー≫になりたいの!」

 

「……あのね、あたしは「ふーんそう、で?」としか言えないんだけど。まず5W1Hを話して、シロン」

 

「あはは、うんわかった」

 

 え、ちょっと私じゃないの!?

 この興奮をどう伝えようかと話す気満々だった私をよそに、シロンはミレイちゃんに語り出していた。

 

 あれは昨日、他のパーティーに誘われたミレイちゃんを抜いた私とシロンの二人でクエストを受けていた時だ。クエスト内容は「ベアリーズ退治」といういわゆる中級ボス退治だった。これから先を目指すためにも少し強い敵と戦う必要があったのだ。レベル上げも兼ねて受けたクエスト。二人だけでは少し心配だったが、その心配も杞憂に終わった。いや予想外と言えば予想外であり、予想通りと言えば予想通りだった。――まぁ、シロンが強すぎたのだ。基本シロンが前衛で近接攻撃と脚で撹乱、そして私が後衛であり隙を突いたスイッチでの連続攻撃とアイテムを使ったサポート役で回していた。が、敵の攻撃はシロンがほとんど担当してかわしてはさばき、隙を突いてスイッチでお互いに攻撃しているがシロンの剣さばきは苛烈でいながら舞うように踊る。スイッチの時でさえ相手をひるませてから替わるので私の攻撃も楽に当たるのだ。それでいながら私と替わる時はスイッチするまでに攻撃態勢に入っているのでまるで隙が無いし相手の攻撃事斬り伏せてしまうのだ。おかげで戦闘はこちらの攻撃ばかりで逆にベアリーズに息を吐かせず、一気に押しきって倒せた。

 

 ――それとシロンには≪クロウ≫のときの記憶はないが、その動きと技は覚えている。と言っても実際に放てる技は少なく、≪魔人剣≫という飛ぶ斬撃もせいぜいが3~5m程の剣の幅と同じぐらいのしか撃てなかった(それでもすごい技なのだが)。本人はなんとなく?と言っていたが、やはり二人には何かあるようだった。

 

「で、本題なんだけど。その時にレベル上がってシリカのメニューにモンスターの≪テイム≫が可能になったって表示が出たんだ」

 

「あーなるほど、≪飼い馴らし≫(テイミング)ね。だから≪ビーストテイマー≫の話が出てきたんだ」

 

「うん、一応僕たちで情報集めのために≪ビーストテイマー≫の多くがいるっていう第8層の主街区≪フリーベン≫にいったんだけど――」

 

「あぁ、なるほど。あそこにいる人たち、っていうか≪ビーストテイマー≫全体に言えることだけど、自分で独占するために詳しい情報渡さないからなぁ。自己中なのよあいつら。

まぁけどシリカが≪ビーストテイマー≫ねぇ……」

 

「うん……」

 

 部屋の隅でいじけていた私は視線を感じ振り返る。二人共話を切りこっちをジッと見ていた。そして――

 

「だよねー」

 

「ですよねー」

 

「えっ、何か勝手に納得されてるっ!?」

 

 二人とも笑顔で頷いていた。私がいない間に何が!?

 

「ちょっとまって二人とも! 何で私を見て納得してるの!?」

 

「だって、ねぇ?」

 

「うん、ですよねぇ?」

 

「「シリカだからねぇ~」」

 

「それで納得っ!?」

 

 わかんないよ二人共!?

 

「まぁ冗談はさておき、あんだけ戦闘中に熱い視線送ってればね~。現実(リアル)でも猫とかぬいぐるみとかにだだ甘だしね~」

 

「戦闘中だけじゃなく、実際見つけた瞬間モフってるからね~。どんなモンスターかわからないのに。前に≪ワタパタ≫って綿毛のようなモンスター見つけた時なんていつの間にかそばにいて頬ずりしてたしね。あの時のシリカの姿は見えなかったよ」

 

「う、うぅ」

 

 た、確かに可愛いのは大好きだし、小さい動物とかも好きだけど二人が言うほどじゃ……

 

(この子、その時の自分の顔がすごいことなってるのに気付いてないからねぇ~。上の空ならぬ天国の空って感じ? まぁ言わないでおくけど)

 

「シリカすごい顔してたよ」

 

「ガーーーン」

 

「あ、シロン言っちゃった!?」

 

 うぅぅぅう、シロンにそんな顔見せてたんだ。

 

「死のう、もう死のう」

 

「ちょ、シリカ駄目だって!! ていうかダガーで胸刺してもここ圏内だから無理だって!! あっこの子目がやばい。シロン、耳貸しなさい!!」

 

「な、何?」

 

 う―う―う―う―

 

「――それでいいの?」

 

「とにかくはやくっ!!」

 

「うん、シリカ」

 

「何?」

 

 ぐーるぐーるぐーる

 

「――あの時のやつ、ボク可愛いって思ったよ?」

 

 ……え? つ、つまり、私のあの時の顔が、かかかっ、可愛いかったって……こと?

 それを聞いた時には、いつの間にか心に別の羞恥心があった。

 

「プシューーー-ー」

 

「わわっ、赤くなって煙吹いてる!? そんなにおかしかったかな?――あの≪ワタパタ≫はボクも可愛いと思ったけど」

 

「ふぅ、まさかシリカにヤンデレ属性があるとは」

 

 もう二人が何を言っているのか聞こえない。夢のように意識ぼやけてきた。

 

 私は目の前が真っ暗になった。

 

 

 





 ちなみに≪ワタパタ≫のイメージはポケ○ンもモンメンです

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