そしてこれから黒バスと同時進行でいきたいと思います。
一応次は黒バスかな? けど思いついた方から書いていくのでまだわかりません。
SAOは次は少し飛ぶとおもいます。原作(キリトと会う)まで遠そうだ フッ
感想、評価、アドバイス何でもいいのでよろしくおねがいします
ではどうぞ
「もう、行くんですね」
あれから三日。一通りの準備をした私たちはサーシャさんや子供たちと別れのあいさつをしていた。
「えぇ、こちらの方も大丈夫みたいですし。・・・・・・あの日、第一層のボスがクリアされて第二層が開かれたと聞きました。なんだか運命みたいですね。進めと言ってるように思います」
そう言いミレイちゃんと話しているシロンを見る。結局シロンは自分に起こったこと、≪クロウ≫の存在を覚えていなかった。もし記憶が無くなる前の彼が二重人格だったとしても、髪や瞳が変わるのは普通とは言えない。やはり彼が記憶を無くす前になにかあったのか、それとも何かあって記憶を無くしたのか。――――それとも、あれが本当の彼なのか。真相はまだわからない。しかし今はいつもの彼に戻っていた。いや、アンリさんを亡くしたことがまだ心に残っているかもしれないが、それと同時ににどこか決意した雰囲気を感じ一安心した。もう大丈夫そうだ。
「いい? 男と女、二人っきりっていうのは一番大事な時なのよ!!」
「ほうほう」
「いずれはお互いが意識し合い、やがて二人は・・・・・・さてこの後二人はどうなるでしょう?」
「ほうほう」
「・・・・・・フクロウの鳴き声は?」
「ホーホー?」
「・・・・・・正解(この子もダメだこりゃ)」
・・・・・・大丈夫・・・・・・だといいな
そしてその彼の背には、武器がひとつ。それはクロウが使っていた≪零式≫と呼ばれていた剣だった。だがその黒く禍々しかった色は洗濯したてのタオルのように真っ白で、血の様に脈動していた紋様はなりを潜めてあの時とは違う物のように思えた。それがまたクロウと同じように妙に似合っていた。
「――――改めて、ありがとうございました」
そう言ってサーシャさんはまた以前のように頭を下げる。私もまた止めようとするが、また長くなるかもしれないので受け取っておいた。
「いえ、これはお願いされたことでもあり、自分が決めたことなんで。それに――――」
そう言って私はサーシャさんの後ろを見上げる。
「全部アンリさんのおかげなんで」
そう言うとサーシャさんも察してくれたのか、一度微笑んで後ろを見る。
「そうですね。マザーのおかげで――――また教会が始められます」
そこには以前の手作り感あふれるもの木で作られたものではなく、光を眩しく照り返す十字架と鐘、そして色鮮やかに変わるステンドガラスに石造りで覆われた大きな教会が立っていた。
そう、新しい教会はまさしくアンリさんのおかげで建てられたのだ。なぜなら――――
「・・・・・・マザーはもしかしたら何か察していたんですかね」
サーシャさんは手に持っていた手紙と四角いクリスタルに目を落とした。
そう、それはアンリさんが最後に残した手紙と、譲渡型貯金コルクリスタルだった。
その手紙にはこれからのことについての不安と。そして保険として今までアンリさんが貯めていた大量のお金(コル)が残してあるとのことだった。そこにはアンリさんらしくやさしい達筆で教会のこと、子供たちのこと等が事細かにかかれていた。さらにお金の方には貯金ができるクリスタルが使われていた。
通常の場合はアイテムと同じで目の前にいる相手にコルと共に譲渡許可の申請を送り、それを相手が許可すれば渡すことができる。しかし遠くにいる者にはシステム的契約をしていなければ送れない。だがこの譲渡型貯金コルクリスタルは――――例え死んだ後にでも設定しておければ自動的に送れるのだ。
アンリさんはそれを使い手紙とクリスタルを残したのだ。サーシャさんはアンリさんの意思を継ぐためにもそのお金で新しい教会を建てたのだ。ちなみにその金額は目の前に建っている、以前の木でできたものとはまるで違うしっかりとしたものを見れば察するのは難しくないだろう。それでも余りあるお金はサーシャさんがしっかり管理するそうだ。
「そうですね・・・・・・いえ、やはりアンリさんらしいんだと思います」
「え?」
「だってやっぱりみんなのことを思ってのことですよ、きっと!」
そう笑って答えるとサーシャさんは目を見開き、やがて納得したように目を閉じた。
「そう・・・・・・ですね」
目の端にはわずかに涙がこぼれていた。少ししめっぽくなってしまった空気を変えるためにも私は子供たちに囲まれているシロンとミレイちゃんに促した。
「シロン! ミレイちゃん! そろそろ・・・・・・」
そう声を上げようとするが、そこではたと気付く。今から旅立つために別れなければならない。
つまり――――
「兄ちゃん・・・・・・いっちまうのか?」
ギンの目の端に涙が溜まる。いやギンだけではない。ミナやケイン、周りの子供たち全員の瞳にもキラキラと光が見えた。それは不安や悲しみの心を表すかのようにゆらゆら揺れていた。
そう、子供たちとの別れが待っていたのだ。サーシャさんは大人だ、複雑な気持ちも飲み込んで耐えられるだろう。だが子供の心はまだ未成熟な部分があり、悲しい気持ちなど抑えられないだろう。いや、抑えられるはずがない。
アンリさんが消えた日、サーシャさんは彼らにありのままの事実を話した。心が壊れてしまうかもしれないという思いはあった。しかし同時に手紙に書かれた内容と共に彼らに生きる意志をあげなければならない。サーシャさんはそう決意して話した。
結果的にはみんな泣いた。駄々をこねるように泣き叫ぶ子、涙を見せないように我慢するがこぼれてしまった子、声が出ずに呆然と涙だけを流す子。様々なようすで泣く子供たちだが、サーシャさんは一人一人と向き合い、話し、許して彼らの心を硬くならないようにとかしていった。私たちもそれを手伝い、なんとか無事全員が受け止めてくれた。
しかし逆にまずい問題も出てきた。私たちに依存しかけているのだ。誰かに手を借りたりするのはいい。しかし依存するとその人に考えを託して投げ出してしまうかもしれない。つまりその人にそのままおんぶしてもらう形になる。
どうすればいいのだろう。私は何とか納得してもらおうと思い一歩踏み出すが、肩に手を置かれて止められた。後ろを振り向くとミレイちゃんが首を振っている。私はそれを見てどうすることもできず、ただ見守るしかなかった。
「兄ちゃんなんとかなんないのかよっ!!」
「お姉ちゃんおねがい、このままここでくらそうよ!!」
「アネゴがいればあんしんなんだ!!」
「もうあんなこわいのいやだよぉ!!」
「ねぇ、シロン兄ちゃん!!」
「・・・・・・」
シロンは腕を組んで目をつぶりその全て聞いていた。やがて子供たちも静かなシロンに違和感を持ったのか、徐々にその声が小さくなり、静寂があたりを包んだ。
「・・・・・・ッ」
やがてシロンの頭は下がっていき、悲しいのか身体が震えていた。いや、まさか――――
(迷っているの!? アンリさんとの約束と、子供たちの思いに!?)
確かに私もこのまま子供たちを置いていくのはかなり心苦しい。しかしこれからのシロンのためにも、そして子供たちの自立のためにもここは涙を飲んで背を向けなければならない。それを伝えようとシロンに近づいた。
「シロンっ!! 決めた筈だよ!! ・・・・・・シロン?」
「――――ハッ」
そして次の瞬間それは空に響き渡った。
「アッハハハハハッハハッハ!!!!」
・・・・・・笑い声が
「・・・・・・へ?」
これには思わずその場にいた全員がポカンとした表情になってしまう。泣きそうになっていた子供たちもだ。だがサーシャさんだけはシロンよ同じようにクスクス笑っていた。
やがて笑い声を潜め、空に向いていた顔が子供たちの方へ向いた。
「どうしたんだ、ギン」
呼ばれたギンはビクッと驚くが、その笑みに怒ったのかシロンに怒鳴った。
「な、なにがおかしーんだよっ!!」
「だってさ? 『オレがつよくなって兄ちゃんをまもってやるぜ~!』って言ってたギンが、そんな弱気なことば言うなんて・・・・・・」
まだ笑いが治まってないのか、ハハハともらしながらギンに「ビビッてるんじゃないか?」と聞く。言われたギンは顔を湯気が出るほど真っ赤にしながら否定する。
「ち、ちげーよ! うそじゃねーよ、みてろっ! ぜったいに兄ちゃんよりつよくなって、まもってやるっつーのっ!! こんにゃくグミめざしてんだからなっ、オレは!!」
「それを言うなら≪攻略組み≫じゃあ・・・・・・?」
思わずツッコんでしまった私にギンは今度こそ何も言えないほど真っ赤になりしぼんでしまった。「ハハハ、こんにゃくグミだって!」と一通り笑ったシロンは、次にミナに向かって言った。
「ミナはかわいい服、着たいし作りたいんでしょ?」
「え? ・・・・・・うん、そうだよ」
「だったらさ、もっといろんな服みたいでしょ? 生地とか、他にもそれに合いそうな花とか、いろんなもの見たいでしょ?」
「うん!」
「だったらさ、また今度ここに戻ってきた時にとってきて見せてあげるよ」
「・・・・・・もどって、きてくれるんだよね?」
「あぁ、ね? シリカ。シリカもいろんなのミナのためにとってきてくれるもんね?」
「え? あ、うん!」
「わぁ、ほんと? ありがとう、シリカお姉ちゃん!」
「ふふん、このミレイあねさんにも任せなさい!」
「おぉ、さっすがアネゴ! じゃあオレのも!」
シロンは次々と子供たちの名前を上げては夢を語り、欲しいものを聞き、時にはこちらも巻き込んで冗談を言ったりしていた。
(あぁ、やっぱりすごいな)
楽しい笑いを起こすミレイちゃんとは違った、しかしどこか安心できる雰囲気に変えていた。そしてそれはアンリさんのやさしい光がシロンに宿っているように見えた。
いつしかそこにはたくさんの笑い声が響き渡っていた。
「それじゃそろそろ行くよ、サーシャ」
「お世話になりました、サーシャさん」
「また寄らせてもらいます!」
「はい、いってらっしゃい」
そう言ったサーシャに私たちは頷き、サーシャも含めた子供たちに別れのあいさつ・・・・・・いや、再会(・・)のためのあいさつを交わす。
「「「行ってきます!!」」」
『いってらっしゃい!!!!』
そう言って手を振ってくる子供たちに私たちも歩きながら姿が見えなくなるまで振りかえしていた。
「これから、始まるんだ」
「そうだね、頑張ろう二人とも!」
「なーに、あたしに任せときな!! まぁ、あたし的には二人に頑張ってもらいたいんだけどね! ムフフ・・・・・・」
「「?」」
「(あー、先は長そうだねぇ)おっと、シリカはこっちもだったね!」
「ちょっ、もー揉まなくていいって!! 心配しなくても大丈夫だもんっ!!」
「だーかーら、心配しなくても大丈夫なように保険のためだって・・・・・・ゲヘヘ(じゅるり)」
「もういいってぇーーーーーーーー!!!??」
「あ、ちょっと待ってよー! シーリっカちゅわ~~~~ん!」
「フフフ」
逃げるシリカを奇怪な動きで追うミレイ。二人を見てると楽しくて、これから一緒に冒険をするのだと思うとワクワクドキドキしてきた。
二人を追おうと一歩前に踏み出す。
と――――
≪ドクンッ!!!!≫
「――――ッ!!!!???」
胸の奥から一瞬、鋭い痛みが走った。思わずこけそうになるところを脚を前に出して踏ん張る。驚いて胸を見るが先ほどの痛みはどこへやら、何ごとも無かったようにトクントクンと小気味良く刻んでいた。
しかしそれが何故か不気味に感じてしまい、二人がいる先に一歩踏み出せなかった。
少し罅の入った道のグラフィックが、境界線のようにシロンとシリカたちを分けているように思えた。まるでここから出てはダメだと。
サァァアァァアアアア
「っ!!?」
そこに突如後ろから風が吹く
それと同時にトンッと後ろから誰かに押さる感覚があった
思わず後ろに振り返る
そこには――――
『――――――』
「――――いってきます」
そう言ってシロンは風に乗って走り出す
彼女らと共に輝く太陽に向かって