スケイヴンとネクロンの戦闘はスケイヴンのソルジャーラット達の一斉射撃から始まった。未知のロボットに遭遇した彼等は怯えつつもやられる前にやれとプラズマピストルやプラズマスロワー、プラズマスコージャーといったプラズマ兵器を乱射する。
「効イテル……効イテルゾッ!」
ソルジャーラット達のプラズマ兵器はネクロンのロボット達……カノプテック・レイスやカノプテック・スカラベといった遺跡を守護し維持する為に造られた機械達に命中し破壊していく。
「ドウダ、俺達ノプラズマ兵器ハクソ緑共デモクタバル威力ダゾ!」
過去に起きたクソ緑ことオルクとの戦闘で火力不足が指摘された結果ソルジャーラット達のプラズマ兵器は改良され高火力になっており、カノプテック機械群に有効打を与える事が出来ていた。
「ヨシ、コノママ機械共ヲ排除シツツ前進スルゾ!」
「待テ!センサーニ反応アリ!敵ノ増援ダ!」
機械達を撃退したソルジャーラット達は前進しようするも、敵の増援を確認し迎撃体制を取る。
「ス、スゴイ数ノ機械共ガ集マッテキテイル!」
「近ヅケルナ!撃テ!撃チマクレッ!コチラモ応援ヲ呼べ!」
そして先程破壊した機械達を遥かに超える数の増援を見たソルジャーラット達は弾幕を張りつつ増援を要請するのであった。
「ヤハリ戦闘ニナッタカ。状況ハドウナッテイル?」
「兵士達ガ遺跡ノロボット共ト遭遇シ交戦ヲ始メタヨウデス。屑共ハ迎撃シツツユックリト前進シテイルヨウデスナ」
ソルジャーラット達が交戦を始めた事を確認したスカベンジャー部隊の指揮官は気難しい表情を浮かべていた。
「優勢ダガ圧倒デキル程デハナイカ。コンピューター、遺跡ノエネルギー反応ハドウダ?」
―非常に緩やかですが増加傾向にあります―
「……チッ」
AIの報告を聞いた指揮官は舌打ちする。休眠状態と推測されていた遺跡でエネルギー反応が増加しているという事実は指揮官に危機感を持たせた。
(クソッ、休眠状態カラ目覚メツツアルノカ。ドウ考エテモ碌ナ事ニハナランゾ!)
内心で罵倒しつつ考え込んでいた指揮官はやがて溜息をつくとある決断をする。
「コンピューター、エネルギー反応ノ位置ハ特定デキルカ?」
―はい、既に大まかな位置を把握しております。後10分ほどで特定できるかと―
「屑共ハソノママ迎撃シ敵ノ注意ヲ引カセロ。ラットダーハ距離ヲ取リツツ屑共ノ援護、技術者達ハ安全圏ヘ後退サセロ……
―仰せの通りに―
「シ、シカシ指揮官殿。
「ホウ?オ前ハ上官ノ私ノ判断ヲ疑ウノカ?貴様ハ黙ッテ準備スレバイイノダ!急ゲ!」
「ハ、ハイッ!」
損得計算の結果
「フン、私モコノ遺跡ヲ無傷デ手ニ入レタカッタガ、敵ガ何カスル前ニ先手ヲ打ツベキダロウ。失敗スレバ更迭カ、最悪ノ場合処刑サレルノダ……最低限ノ成果ガ確保デキレバイイ」
欲張った結果破滅するよりはマシだと判断した指揮官は戦況を確認しつつ部下達へ指示をするのであった。
「敵ノ増援ガマタ来タゾ!弾幕ヲ張レ!」
「オ、オイッ!ラットダー達ガ後退シテイクゾ!?ナラ俺達モ逃ゲヨウヨ!」
「馬鹿ガ!命令ヲ忘レタノカ!?俺達ハココデ敵ヲ迎撃シロト厳命サレタダロ!」
「ナ、ナァ、俺達囮ナンジャ」
「臆病者ハ黙ッテロ!イイ加減ニシナイト貴様カラ殺スゾ!」
遺跡の主人であるネクロン・ロードは激怒した。必ずや下劣な劣等種族を殲滅せんと決意した。この遺跡のネクロン・ロードは沈黙の王ことスザーレクに仕えた貴族の一人であり、貴族としては格が低くスザーレクからすれば名前を覚える価値もない木っ端貴族の一人であったが、ネクロンとしての誇りは一人前に持っていた。
永い休眠状態から突如として覚醒したネクロン・ロードは周囲の状況がわからぬ。だがネクロン・ロードは自分の眠りが邪魔された事に怒りを覚え、何よりも愚かな下等種族が我が物顔で自分の敷地を徘徊している事が許せなかったのだ。
怒りに燃えるネクロン・ロードは施設の休眠状態を解除してネクロン・ウォリアー達を覚醒させ敷地に侵入した無礼な下等種族の殲滅を決意し……………
突如謎の攻撃によって遺跡の中核が破壊され、ネクロン・ロードは何が起こったか理解できぬまま攻撃に巻き込まれ破壊されたのであった。
―先程まで確認されていたエネルギー反応が停止しました……それと兵士達と交戦していた敵ですがエネルギー反応の停止と同時に統制を失ったようです―
「ヨシヨシ、ヤハリコノ手ニカギル!」
―ですが攻撃の余波によって遺跡の3割程が倒壊し、少なくない兵士達が巻き込まれたようですね―
「アア、ソレハドウデモイイナ。屑共ノ替ワリナド幾ラデモイル」
準備していた大型レールガンによって遺跡の中心部が破壊され、敵が統制を失い烏合の衆となったと報告を受けた指揮官は上機嫌な様子を見せていた。
「新型レールガンノ威力ハ素晴ラシイ。ピンポイントデ目標ヲ撃チ抜ケルノモイイナ」
「エエ、エエ!クソ緑共ノ宇宙船ヲ簡単ニ破壊デキル素晴ラシイ発明デスナァ!」
今回使用された新型レールガンはクソ緑ことオルク達との戦いの結果改良が進んでおり、敵のバリアフィールドを貫通出来る程の凄まじい威力を持っていた。指揮官は新型レールガンをいざという時の保険として持ち込んでいたのだ。
「後ハ掃討戦ダ、ラットダー達ヲ前進サセロ。残存勢力ノ掃討ガ完了次第技術者達ニ調査サセルゾ」
「了解シマシタ!」
部下に掃討戦を命じた指揮官は今後について考える。
(コノ遺跡ニ眠ッテイタ奴等ノテクノロジーハ我々ヨリモ遥カニ進ンデイルヨウダ。人間共ノ技術ニツイテハ粗方解析ガ終ワッテイルシ、今後ハコイツ等ノ技術解析ニ集中スル事ニナルダロウナ)
今回確保した遺跡の解析が進めばスケイヴンの更なる発展に繋がるだろうと確信した指揮官は上機嫌な様子から一転し不機嫌な顔をする。
(ダガ遺跡ヲ完璧ナ形デ確保デキナカッタ。上層部ヤクソ同僚共ハ難癖ヲ付ケテクルダロウナ……チッ、気ニ入ラナイガ諦メルカ)
これから待ち受けるであろう展開を想像した指揮官はイラつきつつも遺跡の解析調査を進めるよう指示を出すのであった。
「オイ、成果ハドウダ?骸骨共ノ回収ハ進ンデイルカ?」
「ハッ!破壊シタ機械兵共ハ全テ確保シテオリマス!」
その後本部から送られて来た増援部隊の協力もあってスケイヴン達は遺跡を完全に制圧していた。もちろん残されたネクロン達の抵抗があったが、中心部が破壊された事で統制を失った彼らは各個撃破されたのであった。現在スカベンジャー部隊は遺跡の発掘調査を行っており、打倒した敵の解析も開始していた。
「ゴ覧クダサイ!損傷ヲ受ケテモ自己修復スル金属デス!」
「ホホウ!自己再生スル金属カ。コレハスゴイ技術ダナ」
「ソレニ骸骨共ノ武器ハ人間共ヨリ遥カニ洗練サレテオリマス!」
「ナルホド、ナルホド、コレハスゴイナ……ヨシ、コノ惑星ニ研究所ヲ建設シヨウ。ジックリト解析ヲ進メヨウデハナイカ!」
スケイヴンや人類よりも高度なテクノロジーを確認した技術者達は興奮しつつ拠点の建設を決意したのであった。
「……ソシテ解析ガ進ンダ結果ワシハ新シイボディーニナッタヤンケ」
「それは凄いです。しかし自己再生するボディとは驚きました」
「ムフフ、奴等ノ技術リヴィングメタルヲ再現シタヤンケ。今後ワシノ後輩達ハリヴィングメタルガ標準装備ニナルヤンケ」
スケイヴン達がネクロンの遺跡を確保してから150年程経過した。当時の調査に参加していたラットダー0035713は同僚であるラットオゴウル改に色々と話しており、ラットオゴウル改は素直に感心していた。
「マアデモ解析ハマダマダ途中ヤケドナブヘヘヘ。奴等ノテクノロジーハ驚異的ヤンケ。完全ニ解析スルニハモット時間ガカカルヤンケ」
「恐ろしいですねネクロンは。マスター達がネクロンの遺跡を調査せず監視に留めるわけです」
現在スケイヴン達はネクロンが眠る遺跡について出来るだけ干渉しないよう心掛けていた。彼等の驚異的なテクノロジーを確認した事で「え?コイツ等起こしたらヤバくね?」と危機感を持ったスケイヴン達はネクロンの遺跡を発見次第監視する事にしたのであった。
「デモソレモアト少シノ辛抱ヤンケ。コノママ解析研究ヲ続ケテ、此方ノテクロノジーガ奴等ヲ超エタラ怖イモノナシヤンケ」
「ええ、今は忍耐の時ですね。それまでは私達がマスター達を御守りしましょう」
ラットダー達はいずれ主人達のテクロノジーはネクロンを超えるだろうと確信しており、それまでは自分達が彼等を護ろうと決意するのであった。
<人物紹介>
●鼠人間達(スケイヴン)
→ネクロンの遺跡を奇跡的に制圧する事ができた。回収したテクノロジーは人類よりも遥かに高度な代物であり解析調査に悪戦苦闘している。ネクロンという脅威を知った事でスケイヴン達はより危機感を持ち更なる技術発展を目指す事になった。
報告を聞いたムスは「あーーーっ、なんでそんな超技術を持った奴等が呑気に眠ってるんだよ!」と頭を抱えつつ、ネクロンのテクノロジーを解析しスケイヴンの物にするよう命じた。
●スカベンジャー部隊の指揮官
→長年鍛えた勘で遺跡の危険性を感じ取り速攻勝負を仕掛ける。正面から攻略せず新型レールガンで遺跡の中心部を破壊し制圧したが、遺跡が少なからず破壊され上層部から嫌味を言われる。だが回収したネクロン脅威のテクノロジーを見て自分の判断は正しかったと確信した模様。ちなみにソルジャーラット達の生存率は5割程度だった。
その後ムスから遺跡制圧の功績を称えられて昇進が決定し指揮官は暫くの間上機嫌な様子を見せていた。
●ネクロンの遺跡
→規模としては大した事ないが、正面から攻略すればスカベンジャー部隊では勝ち目がなかった。もし戦う事になっていればネクロン・ロードが率いるカノプテック機械群やネクロン・ウォリアー達に負けていただろう。
スケイヴン達が制圧した後ネクロンのテクノロジーは回収され解析調査されている。ショボい遺跡なので大したテクノロジーはなかったが、それでもスケイヴンや人類を凌駕する技術はスケイヴン達の発展に貢献した。
●ネクロン・ロード
→ネクロン貴族としては木っ端貴族。遺跡の主であり、スケイヴンに侵入された被害者であり、テクノロジーを回収された大戦犯である。もし他のネクロン貴族達が彼の不手際を知れば救いようのない愚か者だと罵倒し存在自体がなかった事にされるだろう。
●新型レールガン
→遺跡攻略のMVP。オルクとの戦いによって性能が大幅に向上している。戦いは技術の発展を促すのだ。人類の帝国?彼等は縛りプレイをしているから……
●ラットオゴウル改
→人造雌スケイヴンを素体としたラットオゴウルの新型。目隠れムチムチ複乳鼠版バーゲ〇ト。
AIの補助を受ける事で旧型のラットオゴウルよりも遥かに高度で柔軟な思考を持つようになった。AIのお陰で裏切る心配もないのでスケイヴン達も安心である。でもラットダーより高価なので指揮官や指導者達の護衛兼愛人として運用されている。
●ラットダー0035713
→ネクロンの遺跡攻略に参加していた個体。その後ネクロンのテクノロジーを解析する技術者達の護衛として彼等を護り続けた。ネクロンのテクノロジーを解析した結果再現されたリヴィングメタルのボディに交換され上機嫌となる。今後量産されるラットダーはリヴィングメタルボディが標準となる模様。
スケイヴン達が再現したリヴィングメタルはネクロンの物に比べると3割程度の性能しかない。もしネクロンの貴族達が見れば「所詮下等種族が見様見真似で造った粗悪な紛い物」と嘲笑し、その後無言でスケイヴン達の殲滅を決意する程度の粗悪な代物である。
スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。
更新はゆっくりとしたものになります。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。