【完結】鼠人間となった転生者   作:すも

11 / 32
WARHAMMERの二次は二回目ですが頑張ります。


繁栄する鼠人間達

「ハーーッ、ナンカ気持チエエナァ」

「コノ星ハ我等ノ物トナッタカラネ。ソレニ肉ヲタラフク食ッテ腹モ満タサレタシ」

 

天の川銀河にある星系の惑星ではスケイヴンの開拓団の一つが開拓を進めていた。

 

ムスが率いるスケイヴン達が宇宙に進出してから500年程が経過し、その間に人類やアエルダリ、ネクロンといった異種族(ゼノ)のテクノロジーを解析し自分達の力にしたスケイヴン達は科学技術が急速に発展していた。

 

「コノ星ニ住ンデイタ先住民共ハ中々美味イナ!」

「アア、肉ニ臭ミガナクテ食ベヤスイ。特ニ子供ノ肉ハ柔ラカクテ最高ダ」

「コイツ等養殖シタライインジャナイカ?」

「屑共ヲワザワザ養殖スル必要ハナイダロ。マア実験用ニ幾ラカ確保シテイルダロウシ、機会ガアレバマタ食ベラレルサ」

 

そんな開拓団に所属する先遣隊は惑星に住んでいた原住民達を徹底的に狩り尽くし一段落ついていた……原住民は温厚な異種族であったがスケイヴン達は特に気にする事なく駆逐して殺害した彼等の遺体を食し舌鼓を打っていた。

 

科学技術が大きく発展した事でスケイヴン達の武力は凄まじいスピードで強化が進んでおり、並大抵の異種族ではまともに対抗できず駆逐されていたのだ。

 

「キキキ、コレデ26個目ノ星系ヲ制圧シタワケダ!俺達ニ勝テル敵ハ存在シナイ!偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様バンザイ!」

「ソウダナ、俺達ハイズレ銀河モ支配デキルダロウサ。偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)ノ威光ヲ銀河ニ広メルゾ」

 

満腹になって上機嫌な彼等は自分達スケイヴンの未来は明るいと確信し、この銀河の覇者として君臨する自分達を夢想して大いに騒ぐのであった。

 

「デモ最後ニ狩ッタ連中、何カ変ナ奴等ダッタナァ。他ノ奴等ト違ッテ凶暴デ牙ヤ鉤爪ガ生エテタシ」

「ソウイヤ近イ内ニ神ガ俺達ヲ喰ウ為ニ降臨スルトカ言ッテタナ。マアタダノ負ケ惜シミダカラ気ニシナクテイイダロ」

 

 

 

「アーーーッ、忙シイ忙シイ忙シイッ!」

 

スケイヴン達の他星系への進出が順調に進んでいる頃、星系間を繋ぐワープ経路である鼠のコソコソ隠れ道(ラットスニークリィパス)に存在する中継基地の一つでは様々な星系から飛来する船舶達を補給・目的地へ誘導する作業を行っていた。AIによって大半が自動化されているとはいえ膨大な作業量であり、中継基地の責任者は愚痴を言いつつ仕事に忙殺されていた。

 

「マスター、バイタルチェックをしたところ疲労が溜まっているようです。後の業務は私が対応いたしますのでマスターはお休みください」

「エエイ!オ前ニ言ワレナクテモワカッテイル!心配スルナ!」

 

副官として業務を手伝うラットオゴウル改はマスターの体調を心配するが、責任者は自分より仕事を優先しており休憩を取ろうとしなかった。

 

「我々ハ来タルベキ大戦争ニ向ムケテ準備ヲスル必要ガアルト偉大ナル預言者ムス様カラ命ジラレタノダ!休ム暇ナドナイ!ソレニ今ココデ休メバ出世デキナクナルダロウガ!」

 

ムスはいずれ来るであろう大戦争に向けて準備を命じていた。ムスから厳命されたスケイヴン達は危機感を持って仕事に取り組み種族の発展に貢献していたのだ。

 

「ホラホラ急ゲ急ゲ急ゲ!オ前モ呑気ニ喋ッテナイデ仕事シロ!」

「了解しましたマスター。でも無理はしないでください」

「フン!オ前ナンゾニ心配サレル程軟弱デハナイワ!」

 

責任者はその後も必死な様子で仕事に励んでおり、それを見ていた副官は責任者が過労で倒れないよう彼を支え続ける事を決意したのであった。

 

「そういえばマスター、補給の為に寄港するはずの船が一隻消息不明のようです」

「事故ニデモ遭ッタノカ?マッタク迷惑ナ奴等ダ。トリアエズ捜索隊ヲ出シテオケ」

 

 

 

「ヨシ、最新技術ヲ詰メ込ンダ新型戦艦ガ完成シタゾ」

 

スケイヴンの勢力下にある星系では幾つもの兵器工場が建設されていた。環境の事は一切考慮せず兵器の生産を最優先にしており、膨大な量の兵器が量産されていた。

 

そして兵器工場の一つでは新型戦艦の建造が完了し、作業員達は新型戦艦を見て感心した声を上げていた。

 

「今マデノ戦艦トハ随分形ガ違ウナ」

「骸骨ロボット共ノ技術ヲ盛リ込ンダ意欲作ダソウダ。今マデノ戦艦ヨリモ性能ガ大幅ニ上ガッテイルラシイ」

「オオッ、ソレハスゴイ!」

 

今までのスケイヴンの戦艦は人類の技術を流用した物であったが、今回建造された戦艦はネクロンの技術も使われており既存の戦艦とはまるで別物であった。

 

ネクロンのテクノロジーは未だ解析途中であり、スケイヴン達が再現できた技術は余り多くはなかったものの人類よりも遥かに発展しているネクロンの技術はスケイヴンの科学技術を大きく発展させていたのだ。

 

「コレナラ人間共ノ帝国ガ相手デモ勝テルカナ?」

「少ナクトモ今マデ発掘シテキタ遺物ヨリハ技術レベルガ上ダシ、戦イニハナルダロウサ」

「ソウダトイイケドナ」

 

作業員達は新型戦艦で人類の帝国に対抗できるかどうか雑談をしていた。スケイヴン達は人類の帝国が銀河で一番脅威だと考えており、帝国に対抗するべくスケイヴン達は必死になって科学技術の発展を進めていた。

 

「性能モ大事ダガ数ヲ揃エナイトナ。コレカラハ建造・ラッシュニナルカラ貴様ラモ覚悟シテオケ」

「「「「「ハイ!」」」」」

 

立ちはだかる敵を打倒し銀河をスケイヴンの物とするべく作業員達は気合いを入れて建造作業に取り組むのであった。

 

「人間共ハドコマデ技術ヲ発展サセテイルノダロウナ?」

「マァ骸骨ロボット位ハアルンジャナイカ?」

「ウゲェ、マダ戦イタクナイナ」

 

 

 

「……オオ、偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)ヨ。貴方様ノ御力ヲオ借リシマス」

 

スタート二ブリング(齧り始め)星系にある極秘の研究所ではムスから特命を受けた技術者や異能者達が集まってある研究を行っていた。

 

歪み石(ワープストーン)ヨ、神ノ御力ガ具現化シタ聖遺物ヨ。ドウカ我等ヲ導キタマエ」

 

彼等は歪みの力であるサイキック能力や歪み石(ワープストーン)を利用した技術開発等を精力的に進めていた。かつては渾沌勢力の注意を引かないよう歪み関連の研究は禁止されていたが、スケイヴン達が恒星間移動手段を確立し多くの星系の開拓を進めるまでに勢力を拡大した事で遂に研究が解禁されたのであった。

 

「ウワアアアアア!?」

 

生まれながら歪みの力を扱う事が出来るグレイシーア達は熱心に研究を行っていたが、そんな中グレイシーアの一人が悲鳴を上げて頭を抱える。

 

「オイドウシタ!何ガアッタ!」

「ウエーーーコ…怖イヨーーーッ」

 

周囲にいた仲間達が何があったのか尋ねるがグレイシーアは震え上がって酷く怯えており上手く返事ができない状態だった。

 

「エエイ情ケナイ奴メ!何ガアッタノカ言エ!言ワナケレバ偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様ニ魂ヲ齧ラレルゾ!」

「ヒッ!?」

 

腹を立てた仲間が脅すとグレイシーアは大きく怯んだ後少しだけ落ち着く。そして自分が視た物について話し始めた。

 

「コ……渾沌ノ大渦ヲ覗イタラ、トテモ強イ力ヲ持ッタ4体ノ存在ガコッチヲ見テテ、ス……スゴク怒ッテイタンダ」

「ドンナ奴等ダッタノダ?」

「アウウ、ワ……ワカラナイ」

 

未だに震えが止まらないグレイシーアを見た仲間達は顔を見合わせる。

 

「オイ、マサカ」

「ムス様ニ御報告スルゾ!早ク!」

 

ただならぬ事態を察したグレイシーア達は慌てて自分達の上司であるムスに報告をするのであった。

 

 

 

「……わかった、お前達は引き続き研究を行え。処刑?その必要はない。お前達は余計な事を考えず研究に従事しろ」

 

グレイシーア達から報告を受けたムスは苦い表情を浮かべつつも動揺する事なく考え込んでいた。

 

(遂に見つかったか、だが予想できた事だ。我等スケイヴンがここまで勢力を拡大したら気付かない方がおかしいのだから)

 

ムスは今まで見つからなかったのが奇跡だと偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)に感謝していた。実際ムス達スケイヴンがここまで勢力を拡大できたのは類稀な幸運であった。人類の遺産の発見・解析による宇宙進出の足掛かりの確保、オルクの侵攻を撃退、ネクロンのテクロノジーの確保……たった500年でここまで成長した種族は天の川銀河を探してもまずいないだろう。

 

(渾沌勢力は、いや、銀河にいる異種族(ゼノ)共は我々を、偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様を決して認めないだろう。だが奴等が侵攻するまでにはまだ時間がある。それまでにもっと勢力を拡大しなければ)

 

「そうだ、もっと……もっと力を付けなければ。この銀河を我らの物とし偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様に捧げるのだ」

 

スケイヴンらしい現状に満足せず強欲な表情を浮かべたムスは種族の発展の為に銀河の更なる開拓を決意し部下達に厳命するのであった。

 

 

 

 

 

そんなムスの様子を眺めていた偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)は下僕が神の威光を銀河に広めようと精力的に活動している事にある程度満足気な様子を見せていた。

 

偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)は最初ムスに殆ど期待していなかった。英雄ではなくただの気まぐれで選んだ平凡な人間に大した事はできないと思い、暇つぶしになればいいとしか考えていなかったのだ。

 

神が遊んでいる遊戯盤である天の川銀河は非常に過酷な場所である。人類の帝国やオルクやアエルダリといった異種族(ゼノ)、そして渾沌の四大神達といった勢力が日夜鎬を削る地獄であり、新参者が勢力を確立するのは困難であった。

 

だがムスは自分勝手なスケイヴン達を纏め上げ人類や異種族(ゼノ)の遺産を解析し、遂には幾多の星系を支配する弱小勢力にまで成長したのだ。多くの幸運があったのは確かだが、それは紛れもなくムスの功績であった。

 

スケイヴン達が数を大きく増やした事でこの世界における偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)の力が高まっており、それに機嫌をよくした鼠の神はムスに更なる恩寵を与える事にしたのであった。

 

 

 

 

 

<人物紹介>

●鼠人間達(スケイヴン)

→人類の技術を発展させ、そこにネクロンのテクノロジーを追加する事で軍事力が大きく向上した。力を蓄えてきたスケイヴン達は一気呵成に他星系へ進出し支配下に収めたのであった。

 

 現在スケイヴン達は500年程で26の星系を支配し天の川銀河の弱小勢力へと急成長した。だがここまで成長すると当然他種族達に見つかって警戒されており、他種族達が手を出してくる前に少しでも勢力を拡大させようとスケイヴン達は必死になっている。

 

 

 

●開拓団のスケイヴン達

→発達した科学技術でゴリ押しし先住民を駆逐しつつ入植を頑張っている。駆逐した先住民達はスケイヴン達が美味しく頂きました。先住民達を使ったBBQパーティーは開拓団の楽しみの一つである。

 

 今のところ遭遇する先住民は大した事ない連中ばかりである。でも何か変異しているカルト教団っぽい集団を駆逐していたが多分大丈夫だろう。一体何スティーラー・カルトなんだ……

 

 

 

鼠のコソコソ隠れ道(ラットスニークリィパス)

→スケイヴン達が勢力を拡大するのと比例して規模が拡大している。中継基地も数多く存在し補給や誘導を行って非常に多忙である。責任者達はラットオゴウル改やラットダーに警護されつつ仕事を頑張っている。

 

 

 

●新型戦艦

→人類とネクロンの技術が融合したスゴイ新型。既存のスケイヴンの戦艦や人類の戦艦よりも性能が上であり、武装もレールガンやガウス兵器を搭載し火力面も優秀な傑作である。今の人類の帝国の戦艦と戦えばタイイチなら圧倒できるレベル。

 

 ネクロンの貴族が見れば自分達のテクノロジーが使われていると即座に気付き誰がテクノロジーを漏洩させたのかと憤りを覚える事だろう。

 

 

 

●歪みの力の研究と歪み石(ワープストーン)

→他星系への進出が本格化すると同時に研究が解禁された。サイキック能力が使えるグレイシーア達が研究に従事しているが他の渾沌勢力と比べて遅れているのは否定できないだろう。

 

 渾沌の神々を視たグレイシーアはSAN値チェックする事になり情緒不安定になったが、その後落ち着いて研究を再開した。

 

 

 

●渾沌の神々

→鼠の神がコソコソしつつ力を強めている事に気付き激怒した。新参者の台頭など四大神が認めるわけないのだ。いずれスケイヴンを駆逐する為に信徒達を派遣するのは確実である。

 

 

 

●転生者(ムス)

→相変わらずスケイヴン達を率いて勢力の拡大に勤しんでいる。スケイヴンを超弱小勢力から弱小勢力にまで成長させたのは多くの幸運に恵まれたのもあるが紛れもなくムスの功績である。

 

 機嫌のいい偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)から色々と恩寵を貰った結果頭が二つある双頭鼠人間になったが「オオッ!頭が増えた事で仕事が更に効率的になった!交互に動かす事で睡眠を取る必要がなくなったんや!感謝いたします偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様!」とポジティブに喜び仕事に励んでいる心のつえぇ社畜である。

 

 

 

偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)

→ムスが結果を出し続けている事に思わぬ拾い物をしたと満足し恩寵を気前よく与える神の鑑。スケイヴン達の数が増える事で40K世界でも力が高まっており上機嫌な様子を見せている。四大神が敵意を向けている事に気付いているがムスが研究させている()()があれば何とかなるだろうと楽観的に考えているようだ。




次回は異種族達サイドの話になります。



スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。



更新はゆっくりとしたものになります。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。