【完結】鼠人間となった転生者   作:すも

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WARHAMMERの二次は二回目ですが頑張ります。


アエルダリから見た鼠人間

「鼠共と人間達が戦う事になったか。先見司(ファーシーア)の読み通りになったな」

「ああ、人間達が勝てば鼠共は駆逐されるし、例え帝国が返り討ちにあっても鼠共は消耗するだろう。人間達には頑張ってもらいたいものだ」

「ほう、お前が人間を応援するとは非常に珍しい事だ」

「我等の代わりに薄汚い鼠共と戦ってくれるのだから応援くらいはするさ」

 

方舟(クラフトワールド)と呼ばれる宇宙エルフことアエルダリ達が乗る超巨大宇宙船の一つ。そこでは戦士達が最近になって活発に活動している新興種族……スケイヴンについて雑談をしていた。

 

「あの鼠共は存在自体が害悪だ。我等にとって、いや、この銀河に住む全ての種族から見ても奴等を生かしておく理由は何一つ存在しないだろう」

「そうだな、あの邪悪で穢れた鼠共は銀河の為に駆除すべきなのは確かだ」

 

アエルダリ達はスケイヴンの事を蛇蝎の如く嫌っており、存在自体が許せなかった。アエルダリから見たスケイヴンは不潔で下劣な精神の持ち主であり、どこまでも自分本位で同族は利用する為に存在し友情や親愛の情が存在せず、しかも渾沌の神を崇めているという実に救い難い種族であった……まあ実際何一つ間違っていないのだが。

 

「出来る事なら我々の手で駆除したかったのだがな」

「仕方ないさ、鼠共以外にも脅威は無数に存在する。奴等にかまけている暇などないのだ」

 

この方舟(クラフトワールド)のアエルダリ達はスケイヴンと直接対決する事は避け、人類の帝国とスケイヴンが争うように仕向けていた。彼等も自分達の手でスケイヴンを駆除したかったのだが、状況がそれを許さなかった。

 

アエルダリは個体数が少なく人類の帝国やオルクと比べれば勢力としては劣っており、数が少ない彼等は消耗を嫌い搦め手や謀略を取る事が多かった。そして何よりも天の川銀河ではスケイヴン以外にも脅威が無数に存在しておりスケイヴンだけに集中する事ができなかったのだ。

 

「あの鼠共の科学技術は侮れん。正面から戦う事になれば我等の消耗は免れないだろう……その隙を他の渾沌共が見逃すとは思えん。鼠共を駆除できてもこの方舟が滅びる事になれば意味がないのだ」

「我等の使命は種族の再興、少しでも損害を抑える必要がある。我々は先見司(ファーシーア)を信じて鼠共の相手は人間達に任せるとしよう」

 

戦士達は自分達の出番がない事に少しだけ不満を覚えつつも、尊敬する先見司(ファーシーア)の判断に従い様子見に徹する事を決意するのであった。

 

「鼠共の科学技術か、我々に通用するレベルだと言うのは本当なのか?」

「ああ、信じられない事に本当だ。鼠共の技術を解析した技術者達が呆然としていたよ」

 

 

 

 

「……………信じられん、おかしいだろう」

「落ち着け、気持ちは理解できるが現実を受け入れろ」

 

戦士達が雑談している頃、方舟(クラフトワールド)に所属するアエルダリの技術者達は鹵獲したスケイヴンの技術を解析していた。

 

「あの鼠共が、下劣で愚かな鼠共が我々の網辻(ウェブウェイ)を解析し模倣していただと?それもたった数百年で?そんな馬鹿な!」

「だが現実に奴等は網辻(ウェブウェイ)の紛い物を造り出し運用している。それを認めなければならん」

「し、しかし」

「落ち着け!童のように動揺するな。感情を制御しろ。(アイ=エレスラ)の教えを思い出せ」

「ッ!……すまない、見苦しい姿を見せてしまった」

「気にするな、落ち着いてくれてよかった」

 

スケイヴンから鹵獲した宇宙船などを解析した結果判明した事実にとある技術者は困惑するも、同僚から叱咤され落ち着く。だが解析に参加していた技術者達は皆少なからず動揺していた。

 

「お前が動揺するのも無理はない。まさか低俗な鼠共が網辻(ウェブウェイ)の紛い物を造り出していたとは」

 

スケイヴンの宇宙船に搭載されていたスケイヴン独自のワープ経路……鼠のコソコソ隠れ道(ラットスニークリィパス)への侵入装置を解析した技術者達は、スケイヴンが歪みの空間を経由しない超高速移動手段を確保していた事に絶句していた。

 

「人間達ができなかった事を汚らしい鼠共が成し遂げたのか……それも数百年という短い時間で」

「まさか、もしや同胞から裏切り者が」

「それはない、絶対にない。あの汚物共に秘密を教える阿呆がいるとお前は思うのか?」

「そ、そうだな……では奴等はどんな妖術を使ったのだろうか?」

「ふむ、私にもわからないが恐らく奴等の崇める神から神託を受けたのでは?」

「神託か、滅茶苦茶だが確かに邪神から知恵を借りなければ実現できるはずもないな」

 

技術者達はスケイヴンがどうやってワープ経路を開発したのだろうかと疑問に思い色々と推測を立てていた……まあ実際は網辻(ウェブウェイ)の残骸を調査しムスからパワハラを受けつつスケイヴンの技術者達が気合いと根性で開発したのだが、もし真実を知っても技術者達は絶対に信じる事はないだろう。

 

「奴等の科学技術は侮れない。奴等の勢力圏に潜入し情報を持ち帰ったレンジャーの報告では、鼠共はネクロンの技術を解析し再現に成功しているようだ」

「ッ」

 

技術者のリーダーがモニターに映像を映し、そこに映った映像を見て技術者達は息を吞む。レンジャーが記録していた映像にはスケイヴンの新型戦艦が映っており、技術者達は新型戦艦を一目見てネクロンの技術が使われている事を察していた。

 

「たった、たった数百年で解析したとでもいうのか。我等やネクロンの技術を矮小な鼠共が」

「ああ、そういう事になる。奴等が解析できたのは極一部だろうが、それでも甘く見る事はできない」

「……人間達は鼠共に勝てるのか?人間の技術については馬鹿馬鹿しいカルトのせいでずっと据え置きのままだと聞いているが」

「まあ厳しい戦いになるだろう。だが人間達は数が多いから物量で鼠共を圧倒できるし、もし撃退されても鼠共は少なからず消耗するだろうな」

「うーむ、まあ時間稼ぎしてくれるだけでも有難いか」

 

スケイヴン達と戦う事になる人類の帝国について技術者達は他人事ながら大丈夫なのかと不安を覚えるのであった。

 

 

 

 

先見司(ファーシーア)、他の方舟(アシュルヤーニ)達にも鼠共の情報を共有したぞ。駆除作業をする際は援軍を出すと言質を取る事もできた」

「ありがとう、よくやってくれた」

 

方舟(クラフトワールド)の指揮を執る先見司(ファーシーア)は部下の報告を聞いて安堵する。彼は来るべき大戦争に向けて準備をしており、今のところ準備は順調に進んでいた。

 

「そうか、彼等も協力してくれるのだな」

「ああ、最初は半信半疑だったが最終的には納得してくれた……それにこの汚物を見て全員が危機感を持ってくれたよ」

 

部下は嫌悪に満ちた表情を浮かべつつある物を取り出す。それは他の方舟(アシュルヤーニ)を説得する為に持参した汚物……厳重に封印された歪み石(ワープストーン)であった。スケイヴン達が神の御力の具現化と崇める混沌の産物は方舟(アシュルヤーニ)のアエルダリ達に危機感を持たせ団結させていた。

 

「すまないな、汚物の運び役を任せてしまって申し訳ない」

先見司(ファーシーア)が謝る必要はない、種族の為ならばこれくらい苦ではないさ」

 

先見司(ファーシーア)は一仕事を終えた腹心の部下を労わりつつ会話を続ける。

 

「我々は人間達や混沌の勢力が鼠共の注意を引き付けている間に指導者の暗殺を目指す。指導者さえ暗殺できれば鼠共は脅威ではなくなる」

「鼠共の指導者か。確か鼠共はムスと呼んでいたそうだな。だが鼠共の指導者を一匹殺したところで後継者が引き継ぐだけではないのか?」

「いや、それはない。私が視た未来では指導者が死んだ直後に鼠共が後継者争いで内戦状態に陥っていた。ムスと呼ばれる大鼠だけがあの身勝手な鼠共を上手く纏める事が出来るのだ」

「なるほど、なら今すぐ暗殺するべきでは?」

「私も出来ればそうしたいが、大鼠は暗黒の神の寵愛を受けている。新たな混沌の神は小物で小賢しく臆病だが決して油断しない性格だ。奇襲は難しいだろう。念入りに準備をする必要があるのだ」

「そうか、先見司(ファーシーア)がそう言うならばそれが正しいのだろう。我々は先見司(ファーシーア)の判断を信じるよ」

「うむ、ありがとう」

 

腹心の部下の信頼を嬉しく思った先見司(ファーシーア)はこの計画を絶対に成功させなければと改めて誓うのであった。

 

 

 

 

 

<人物紹介>

方舟(クラフトワールド)のアエルダリ達

→銀河を放浪する巨大宇宙船に住む宇宙エルフ達。(アイ=エレスラ)と呼ばれる規律に従い禁欲的な生活を送っている。詳しくはアニ〇タwikiを見てください。

 

 スケイヴンについては存在自体が許せない模様で様々な方舟が団結して協力する事になった。

 

 

 

●鼠人間(スケイヴン)

→アエルダリ達から存在自体が害悪であり百害あって一利なしと判断され駆除される事が決まった。実際何一つ間違っていない。

 

 今のところ団結しているがムスがいなくなれば即座に内ゲバを始めるだろう。スケイヴンはそういう生き物であるから仕方ないね。

 

 

 

方舟(クラフトワールド)の技術者達

→スケイヴンが網辻(ウェブウェイ)を解析して模倣している事に少なからずショックを受ける。技術者達は今のうちに駆除すべきだと結論を出した。

 

 人間達については他人事でどうでもいいが、何故彼等は縛りプレイをしているのだろうか……?と少しだけ不思議に思っている。

 

 

 

先見司(ファーシーア)の腹心

→他の方舟(アシュルヤーニ)のアエルダリ達にスケイヴンの情報を共有しいざという時は協力するという言質も取った有能。先見司(ファーシーア)とは幼馴染で彼の気苦労も知っており彼の助けになれるよう頑張っている。

 

 

 

●他の方舟(アシュルヤーニ)

歪み石(ワープストーン)という汚物を超えた汚物を見て「あ、これはマズイわ」と危機感を抱き駆除作業の協力を約束した。

 

 

 

先見司(ファーシーア)

方舟(クラフトワールド)を導く指導者。新たな混沌の勢力であるスケイヴンを危険視しており、駆除する為に準備を進めている。

 

 ちなみに歪みの力を使って色々と視たり探ったりした結果偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)に感知されており敵意を向けられているが、「後継者の用意はできているし私が犠牲になるだけで鼠共を駆除できるなら喜んで犠牲になろう。好きなだけ魂を齧るがいい」と覚悟完了している心のつえぇ奴である。




スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。



更新はゆっくりとしたものになります。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。
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