「ナンダァ、マタ人間共ノ増援カァ!」
人類の帝国から派遣された大艦隊がスケイヴンの勢力圏に侵攻を開始し戦闘が始まっていた。帝国の先遣隊に奇襲を仕掛けたスケイヴン予備艦隊は終始優勢のまま戦闘を進めていたが、帝国艦隊は途切れる事なく押し寄せてきていた。
予備艦隊に所属する攻撃隊のエースパイロットは相棒であるAIのサポートを受けつつ人類の軍艦や戦闘機を大量に撃墜していたが、敵の数が余りにも多過ぎる事にウンザリしつつあった。
「エエイ、クソ人間共ガァ!殺シテモ殺シテモ後カラゾロゾロ出テキヤガル!人間共ハクソ緑ノ親戚カナニカカ!?」
―いいえ、人間達の繁殖能力はグリーンスキンやマスター達よりも大きく劣っています。そもそも胞子で繁殖するグリーンスキンと違って人間達は胎生で繁殖しますので別種ですよ―
「ジャアコノ人間共ノ数ハ一体ナンダ!」
―この天の川銀河で一番繁栄し数が多い種族が人間達なのでしょう。新興種族であるマスター達が個体数で劣るのは仕方ないかと―
「クソガ!」
エースパイロットは罵倒しつつも機体を操作し帝国の戦闘機を立て続けに撃墜していく。スケイヴン達が開発した最新鋭の戦闘機に搭載された新型レールガンは帝国軍機を容易く貫通し破壊していった。
「コレデ軍艦含メテ52機!……イヤホント多過ギダロ」
―マスター、後方から複数の敵機が来ます―
「オット」
死角から奇襲を仕掛けてきた敵機達の攻撃をAIから警告されたエースパイロットは危なげなく回避し、反撃して敵機達を撃墜する。幾らか攻撃が命中したがバリアフィールドに阻まれ機体は無傷であった。
「何故カワカランガ、コイツラガ使ッテイル兵器ハ大昔ノ物ト大シテ変ワッテナイナ。コレナラ俺達ノ敵ジャナイ……ダガ数ガ多過ギル」
―マスター、レールガンの残弾や機体の燃料が3割程しかありません。ここは一度補給の為に帰還する事を強く推奨します―
「ヌゥ、ワカッタ」
AIから補給の為に帰還すべきだと提案されたエースパイロットは確かにこれ以上の戦闘は難しいと判断し母艦へと帰還するのであった。
「攻撃隊ガ帰還シタカ。損害ハ?」
「攻撃隊の帰還率は9割以上です。補給が完了次第再出撃させますか?」
「ウム、少シデモ人間共ノ戦力ヲ削ルノダ」
「了解しました」
スケイヴンの予備艦隊では司令官が艦隊の指揮を執って人類の帝国艦隊へ攻撃を続けていた。副官のラットオゴウル改に指示を出しつつ司令官はモニターに映った帝国艦隊の規模を確認し苦い表情を浮かべる。
「ハッキリ言ッテ人間共ハ弱イ。少ナクトモ戦闘デハ我々ガ圧倒シテイル。同数デノ艦隊戦ナラバ我々ガ負ケル事ハアリエナイ」
司令官の言う事は事実である。人類の帝国が使っている軍艦達は数千年前から変わっておらずスケイヴン達が技術革新しつつ開発した軍艦に比べれば性能が大幅に劣っており、艦隊戦ではスケイヴン達が終始優勢であった。帝国艦隊の先遣隊は一方的に叩かれて数を大きく減らしており、スケイヴン達の計画通り進んでいた。
「ダガ数ガ多過ギル……!我々予備艦隊ダケデハ処理デキン。人間共ノ帝国ガ銀河ノ大部分ヲ支配スル大勢力ダトイウノハ本当ダッタノダナ!」
だが帝国艦隊の数は膨大であった。先遣隊だけでもスケイヴン達を圧倒する物量であり予備艦隊だけでは対処しきれず徐々に押され始めており、司令官は人類の帝国の力を見て戦慄していた。
「シカシ解センナ。コレダケノ数ヲ用意デキルノニ装備ハ古イママトハ。奴等ニ何ガ起キテイルノダ?」
「司令、人間達の大規模な増援を察知しました。規模が今までとは比較になりません……恐らく主力艦隊です」
「チィッ、コノママダト押シ切ラレルナ。攻撃隊ノ出撃ヲ中止サセロ。艦載レールガンヲ一斉射撃後ニ後退スルゾ。狙イハ人間共ノ超大型戦艦ダ。攻撃ヲ集中サセレバ撃墜デキルダロウ」
「了解しました」
物量は圧倒しつつも技術は据え置きというチグハグな帝国艦隊に司令官は疑問を抱きつつも、これ以上の戦闘は避けるべきだと予備艦隊を後退させる事を決断したのであった。
「……何という事だ」
「馬鹿な、一方的に撃ち負けただと」
「はい、我々の砲撃は
「そんな馬鹿な、自分の技術を持たず人類の技術を猿真似した
救助された生存者を尋問していた
(たった数百年で鼠人共は我々人類の科学技術を完全に凌駕したのか。改めて確信した、鼠人共は一刻も早く駆除せればならぬ。奴等に時間を与えれば手が付けられなくなる!)
スケイヴンの危険性を再確認した
「諸君らも奴等の危険性が理解できただろう。先遣隊の残存勢力を回収後に予定通り前進する。我々は帝国の為に、人類の為にこの戦いで鼠人共を完全に駆除せねばならんのだ」
「了解しました」
「被害を恐れず前進せよ、奴等が潜んでいる惑星は全て
「先遣隊に多大な被害が出たようですね。被害状況の確認をお願いします」
「はい、師よ」
スケイヴンの駆逐に協力する為に同行している
「……ふむ、幸いな事に精鋭達は温存できているようですね。戦死者の殆どは
テックプリーストラーダの発言は非情だが事実であった。帝国勢力下の惑星から収穫される
「これから鼠人共と本格的な戦闘が予想されます。貴方達も覚悟しておくように」
「わかっております師よ」
部下達に戦闘に備えるよう命じるテックプリーストラーダはいつも通りの態度を装っていたが……内心は帝国の、人類の現状を突き付けられ忸怩たる思いを抱いていた。
(宇宙に進出してたかが数百年程度の、ぽっと出の
テックプリーストラーダは自分達
(呑気に祈りを捧げたり遺跡の探索調査をしている暇があるなら鼠人共のように技術研究をするべきでした!我々には、人類にはもはや余裕はありません。組織の改革、いや、粛清は急務ですね)
帝国を取り巻く脅威を知るラーダはこの戦いの勝敗に関係なく組織の改革を断行するしかないと確信する。たとえ多大な犠牲が出たとしても人類が存続するならば必要な事であると。
(ですがその前に鼠人共の殲滅を優先すべきですね。仮に技術局の改革が成功し独力での技術革新が可能となっても結果が出るまで時間が掛かるでしょうし)
スケイヴンの驚異的な発展速度を知ったラーダはスケイヴン達に時間を与えてはならないと考えていた。
(今はまだ辛うじて対抗できています。鼠人共は勢力としては貧弱ですし、帝国艦隊の物量で圧倒する事ができる……この機会を逃せば取り返しがつかない程技術格差が広がる事でしょう。何としてでも、たとえどれだけ被害が出たとしても今のうちに鼠人共を殲滅しなければ。
人類の行く末を憂慮しているラーダはスケイヴンの殲滅を誓いつつ
<人物紹介>
●鼠人間(スケイヴン)
→人類の帝国が思ったより大した事ないと困惑しつつも迎撃している。当初は楽観的な雰囲気だったが帝国艦隊の圧倒的な物量と死を恐れず向かってくる姿勢に戦慄する。
●スケイヴンの予備艦隊
→大戦果を上げたものの帝国艦隊の物量に押され後退する。役目はしっかり果たしたのでムス達から責められる事はなかった。
攻撃隊のエースパイロットのような一部のスケイヴンは人類はクソ緑ことオルクの親戚なのでは?と疑っているらしい。
●
→スケイヴン担当として帝国艦隊に同行している。スケイヴン達のテクノロジーが人類を凌駕している事を確認して戦慄しつつ、人類の為に必ず駆除しなければと決意した。
●テックプリーストのラーダ
→
ちなみに同じ様な危機感を持った同志達がそこそこおり、もし彼女達だけで改革を断行すれば一応成功はするも技術局は大混乱に陥り、帝国全体に混乱が波及するので技術局長が絶対に認めないだろう。
●帝国艦隊
→戦いは数だよ!という事で物量でスケイヴン達を押し切る事にした。スペースマリーン等の精鋭達は温存しているので中々侮れない。
スケイヴン達はこれから人類の底力を味わう事になる。
●スケイヴンの科学技術
→人類の技術に追いつき追い越せと頑張った結果本当に追い越してしまった。悪いのは縛りプレイをしていた帝国である。人類の技術にネクロンのテクノロジーを融合した結果、アエルダリやネクロンも舐めプせず警戒するレベルまで技術が発展した。
もし全盛期の帝国で皇帝陛下がスケイヴンの科学技術を知れば真顔になって
スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。
更新はゆっくりとしたものになります。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。