「ハーーーッ、ナンダカ暇ヤナァ」
「最近ハ大シタ敵ガ出テコナイカラネ。ソレニ俺達ガイル惑星ハ勢力圏ノ内部ニアルシ」
スケイヴン達が人類の帝国とティラニッド達を迎撃して100年程が経過していた。とある惑星の防衛隊として配置されたソルジャーラット達は迎撃用大型レールガンの警護をしつつ暇を持て余しており、警戒を解いて呑気な様子で雑談をしていた。
「ソウダナァ、人間共ハ他ノ
「イヤイヤ、偶ニクソ緑共ガ攻メテクルダロウガ」
「アンナ奴等レールガンノ敵ジャナイシ、一方的ニ撃チ殺セルタダノ的ダロ?ファ~~~眠イ」
「ソレハソウダガ、ソロソロ真面目ニシナイト上官ニ見ツカルゾ。連帯責任デ俺マデ巻キ込マレルノハゴメンダゼ」
「チッ、ワカッタヨ」
同僚から注意されたソルジャーラットはぶつくさ文句を言いつつも立ち上がり警護を再開する。
「兵器開発局ノ連中ハズット忙シイッテ本当ナノカ?」
「アア、寝ル間モ惜シンデ研究開発ノカーニバルラシイ。過労死寸前ニマデ追イ込マレルッテヨ」
「ヨク死ナナイナ技術者共」
「AIノオ陰デ管理モバッチリダカラ死ヌ事モデキナイラシイゾ」
「ウへェ……」
自分達惑星防衛隊と違って超絶ブラック労働を行っていると聞いてソルジャーラットは思わずドン引きするのであった。
「死ヌ事モデキナイナンテ怖イナァ。ソレナラ俺ハ一生下ッ端デイイヤ。ア、デモ、ヤッパリ出世ハシタイナ。自分用ノ雌ノラットオゴウルガ欲シイ」
「マタソノ話カ、雌ナンテ穴ガアレバ十分ダロ」
「ボケーッ!マタ人間共ノガラクタジャネエカヨ、エーーーッ!?」
「モ、申シ訳アリマセン!」
上司の叱責を受けてとあるスカベンジャーは平身低頭の姿勢で平謝りしていた。このスカベンジャー氏族の集団は開拓団に同行しつつ周辺宙域の発掘調査を行っていたが、発掘できたのは既に解析済みの人類の遺物ばかりで成果は芳しくなかった。
かつて人類の遺物から技術を模倣し発展してきたスケイヴン達であったが、人類の技術を凌駕した彼等にとって人類の遺物はガラクタであり利用価値は少なかったのだ。
「ソ、ソウダ!コノ有機的素材デ構成サレタコンピューター等ハ如何デショウカ!」
「コノクソミタイナ生体コンピューター擬キノ事カ?ホイダラ貴様ヲコンナ風ニ加工シテヤロカ、アーーーン?」
「ヒエッ……」
「フン、冗談ダ。貴様ノヨウナ無能ヲ加工シタトコロデ大シタ性能ハ出センダロウシナ」
寝言を言う部下を脅しつつスカベンジャーの上司は人類の生体コンピューター……現在の人類の帝国で広く運用されている
「何時見テモ意味不明ダナ。コンピューターノ代ワリニ同族ヲ利用スルナド非効率過ギルダロウ」
スケイヴン達は
「確カニソウデスネ。何デ人間共ハコンナアホミタイナ事ヲシテイルノデショウカ?」
「奴ラハ宗教的ナ理由デコンナ無駄ナ事シテイルラシイ。神ノ命ニヨリコンピューターヤ人工知能ヲ使ウ事ハ禁ジラレテイルソウダ」
「ナルホド、随分ト呑気デ融通ノキカナイ連中デスナァ。ソンナ役立タズ共ナンカ始末シテシマエバイイノニ」
「ウム、私モソウ思ウ。コンナ理解不能ナ事ヲ強制スル神ヲ信仰スルナド人間共ハ救イガタイ愚カ者共ヨ。我等スケイヴンニ追イ抜カレルノモ当然ダナ]
人類の帝国を嘲笑いつつスカベンジャー達は引き続き発掘調査を進めていくのであった。
「―――――!!」
「ヨーシヨシ!今日ノ狩リモ上手クイッタナ!イイ子ダ!」
惑星の開拓を進めるスケイヴン開拓団の一つでは最近になって運用が開始された元ティラニッドの変異個体……通称
鼠のような頭部や毛皮を持ち非常にタフであり、鋭敏な感覚やサイキック能力を使って獲物を見つけ出して狩る
「オオッ、13番ガ一番多ク獲物ヲ狩ッテイル!ヤハリ13ハ縁起ノイイ数字ナンヤ!シャアッ、賭ケニ勝ッタゾ!ムフフ、コレデ自分ノ雌ヲ購入デキルノン」
「ヤルナァ、何カ奢ッテクレヨ」
「ムフフ、串焼キ一ツクレテヤルヨ」
開拓団のスケイヴン達は
「デモ俺達ノ喰ベル分ハ残ッテイルカナ?」
「安心シロ、事前ニ肉共ハ十分ナ数ヲ確保シテアル。コノ後ノパーティヲ楽シミニシテオケ」
「フーーーッ、ヨカッタ」
開拓団恒例のBBQ大会用の肉は確保してあると聞きスケイヴン達は安心しつつ大いに騒ぐのであった。
「
「ウオオオオオ!」
「……妙だな」
「どうされましたかムス殿。何か気になる事でも?」
「ああ、順調に進み過ぎているのが不気味でな。人間共やグリーンスキンはともかくアエルダリ達の妨害が一切ないのがおかしい。奴等が我々に戦力を蓄える時間を与える理由がわからんのだ」
「考えすぎなのでは?この銀河にはスケイヴン以外にも脅威となる存在は幾らでもいますし」
「杞憂だといいが、最悪の事態は想定しておくべきだ。渾沌の連中も何時までも我々を放置するつもりはないだろうからな」
「確かに、来るべき決戦に向けて我々も備えなければなりませんな」
「うむ、その時には貴様にも働いてもらうぞロクシア」
「
「ああ、君に言われなくてもわかっているさ」
そんなスケイヴン達の繁栄を苦々しく思う腹心の報告に
「鼠共が数を増やしたせいで鼠の神の力も増していくばかりだ。それに鼠共だけではない、物好きな人間達まで鼠の神を信仰し始めている……
「その通りだ、だが今は大鼠の暗殺をする時ではない」
「そうよ、奴には利用価値があるわ」
「……部外者は口を挟まないでもらおうか」
「貴方が鼠達と新たな暗黒神を警戒する気持ちは理解できる。奴等の拡大速度は異常だもの。でも未知なる存在を必要以上に警戒する必要はないわ。私達は鼠よりも優先して倒さなければならない敵がいる事を忘れないで」
「フン、だが来るべき時の為とはいえ渾沌の勢力を野放しにするとは」
女司祭の言葉を聞いて腹心は吞気なものだと呆れていた。
「……私達の計画に賛同できないと?」
「あの楽観的過ぎる計画の事か?あんな希望的観測ばかりの夢想が叶うと本気で思うのなら」
「そこまでだ」
一瞬即発の気配を漂わせ始めた二人を見かねた
「すまない、彼に悪気はないのだ。我々は君達の計画に協力する事を約束しよう。あの怨敵を撃ち滅ぼす事ができるのならば我々も鼠共を暫くの間見逃す事にする」
「……ええ、
気を取り直した女司祭は護衛の戦士を伴って自分達の拠点に戻る事にした。箱舟から出ていく彼女達を苦々しい表情で見ていた腹心はやがて溜息をつくと
「すまない、感情的になってしまった。
「そうだ、あの卓越した技量を持つ剣士と戦えば君は確実に敗北していた」
「はっきり言ってくれるな。まあ、あの剣士が私を凌駕するという事は認めるがな……しかし狂信者達のトップが直々にやって来るとは。彼等は本気であの夢想が叶うと思っているのか?」
「ああ、少なくとも彼女達はそう信じているようだ」
腹心の言葉に
「
「ああ、そうだとも。怨敵が倒された未来をな」
「嘘だな、お前は偶に皆を安心させようと嘘をつく。ここには私しかいないし誤魔化さなくてもいい」
「……やはり君は騙せないか。計画が最後まで成功するかは見通せなかった。種族の命運を賭けた戦いの結末は神々にもわからないだろう」
「ふうむ、とりあえずあの邪神と直接戦える段階まではいくのか。狂信者達があそこまで熱意を見せるわけだ。部外者が後から口出ししてくるのは気に入らんが、種族の為だというならば受け入れるさ」
その後も
<人物紹介>
●鼠人間(スケイヴン)
→人類の帝国やティラニッドとの戦闘で消耗した戦力も回復し精力的に勢力の拡大を行っている。軍事技術が発展した影響でオルクの侵攻部隊については早期発見したうえで超遠距離からレールガンで砲撃し邪魔だクソゴミできるようになった。
●警備のソルジャーラット
→暇を持て余している。安全に出世して自分専用の雌となるラットオゴウル改を手に入れる事を目標にしているようだ。
●スカベンジャー氏族達
→技術革新し続けた結果人類の遺物については殆どが解析完了しガラクタ扱いとなった。
●開拓団
→頼もしい家畜が仲間になって開拓速度が上がっている。先住民達を使ったBBQ大会は開拓団恒例の行事となった。偶にティラニッドの
●
→ティラニッドの変異個体を改良し家畜化した。ペットとして様々な場面で大活躍し、いざとなれば非常食にもなる優秀な家畜である。
●転生者(ムス)
→最近順調に勢力を拡大できている事を喜びつつも少しだけ気味が悪いと感じている。
●
→スケイヴン達の繁栄に危機感を持ちムスの暗殺を決行しようとするも部外者によって中断される。スケイヴン達が渾沌勢力と戦闘を始めるまで様子を見る事になった。部外者達については同族ではあるが疑っているようだ。
●
→部外者達の熱意に負けて計画に協力する事を約束する。
●部外者達
→一体何処の死の神を信仰する集団なんだ……計画が成功すれば怨敵を撃ち滅ぼせると熱狂的な様子で準備を進めている。トップの女司祭が直々に説得に来る程本気である。
ちなみに
スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。
更新はゆっくりとしたものになります。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。