この物語ももうすぐ終わりです。多分次話で最終回となります。
「快楽の神が打ち倒された!今日は我等にとって素晴らしい日だ!」
「宴だ!今日は特別に宴を開き我等の新たな神を称えよう!」
「インニアード神に栄光あれ!」
渾沌の4大神の一柱でありアエルダリ達の怨敵であるスラーネッシュ神がインニアード神に打倒されたのはアエルダリ達の間で周知の事実となっていた。
「あらあら、まるでお祭り騒ぎね」
禁欲的な
「フン、部外者に醜態を見せる事になるとはな。本来なら叱り飛ばしてやらなければならないのだが、今日だけは黙認しているのだ」
「そうね、今日くらいは許されると思うわ。我々の魂を散々貪った邪神が打ち倒された素晴らしい日だもの」
「うむ、素晴らしい日だ……以前私が言った無礼な発言について謝罪しよう。あの邪神を倒してくれて本当に感謝する」
「あら、別に謝らなくていいのに。実際夢想と言われても文句が言えない内容だったもの」
「おめでとう死せる者の神の女司祭よ。君達の悲願が達成されて本当によかった、あの邪神が打ち倒された事は種族にとって久方ぶりの朗報だ」
「ええ、ありがとう」
「我々の魂は快楽の神に貪られる事無くインニアード神に迎えられる事になった。新たな神を疑う
「スラーネッシュを打倒してもまだ信用できないと」
「すまない、残念だが」
イヴライネの言葉に
「
「ああ、そういう事ね」
腹心の言葉を聞いてイヴライネは溜め息をつきつつもアエルダリ達が疑うのも無理はないとある程度納得していた。どんな理由があれど渾沌の暗黒神の一柱と協力関係にあった事は事実であり、傍から見て疑われても文句は言えないと理解していた。
「ふぅ、疑いを晴らすには行動で証明するしかないわね。
「うむ、ありがとう。あの鼠達の駆除を手伝ってくれるのだな」
「ええ、種族の為に、銀河の為にあの鼠共を討伐する必要があるもの」
イヴライネは今度は自分達が
「そして鼠共だけじゃない。快楽の神が打ち倒されても我々アエルダリ達を取り巻く問題は山積みよ。種族の個体数の回復、全てを貪る害獣、徐々に目覚めつつある古の仇敵達……種族が未だ危機的状況にいるのは変わらないわ。それに疫病の神に囚われたイスハ神の救出もやるべきね」
「本当に課題が山積みだな。考えると頭が痛くなりそうだ」
「あら、そんなに難しい顔をしなくても大丈夫よ。快楽の神を打倒できた私達なら必ず解決できると信じているわ。少しずつ進めていきましょう」
苦い顔を浮かべる腹心をイヴライネは笑って落ち着かせる。
「今の私達は孤立無援じゃない、スラーネッシュを打倒したインニアード神が味方にいるのよ。これ以上頼もしい味方が存在するかしら?」
「確かにそれもそうだ。そういえばコモラフにいる連中はどうなっている?」
「快楽の神に魂を啜られる事がなくなったのは理解しているようね。今までの生活を悔いて新たな神を信仰する者も出てきているわ」
「ほう、あの快楽の神が誕生する前から堕落していた無法者達でも自分を改める事ができるのだな。まあ生贄の魂を啜る必要がなくなったのはいい事だ」
「といっても改めたのは極少数だけどね」
その後も
「……という感じで呑気に考えているのだろうよ」
「ほう、彼等アエルダリでも浮かれる事があるのですな」
そうした考えを見抜いていたムス達はアエルダリ達を嘲笑っていた。
「確かに快楽の神は打ち倒され死後に魂を貪られる事はなくなった。だがアエルダリ達は未だ追い詰められたままよ。何よりも個体数の少なさが致命的だ。奴等の身体能力は驚異的だが、それに反比例して繫殖能力は貧弱極まりない」
「そして彼等がゆっくりと進めている間に我等スケイヴンは急速に繁栄していけばいいと」
「うむ、我々の科学技術はアエルダリやネクロンに匹敵し、一部では既に上回っている。後は数を揃える事ができれば消化試合だろうな。アエルダリも人間もグリーンスキンも、全ての
ムスはスケイヴンの驚異的な繫殖速度と科学技術があれば天の川銀河の掌握は問題ないと考えていた。いずれ準備が整えば後は消化試合であると。
「その時が待ち遠しいですな。ですがその前に妨害が予想されます。特に指導者であるムス殿が暗殺されるような事態になればスケイヴン達は空中分解し各個撃破されるでしょうな」
「むぅ、それなのだよなぁ……後継者の育成は引き続き行っているが、どいつもこいつも権力を集中させれば暴走するのが目に見えているし、かと言って議会制にしても互いの足を引っ張るという」
ロクシアの言葉を聞いてムスは二つある頭を抱えて悩んでいた。組織として致命的な弱点がある今のスケイヴン達の現状をよしとしないムスは後継者の育成に力を入れていたが状況は芳しくなかった。
「なんか、こう、私腹を肥やさず、神への反逆を考えず、種族の事を第一に考える後継者が出てきてくれないものだろうか」
「ハハハ、私が
「うぬぅ」
ムスは頭を掻きつつも書類仕事を進めていたが、やがて仕事が一段落するとロクシアに向き直る。
「まあ後継者については引き続き育成を続けるとするさ。ではロクシアよ、『強奪者』アバドン殿への使者として
「ええ、承りました。しかしあそこに使者として戻る事になるとは。師は元気にしておられるでしょうか?」
ケイオス・スペースマリーン達の本拠地である
「ほう、貴様の師か。どういう人物なのだ?」
「分かたれざる渾沌の敬虔な信徒ですよ。非常に聡明な御方で
「いやそれ初耳なのだが」
「ハハハ、今まで聞かれていませんでしたからな」
「……そういえば確かに。まあ
ロクシアが著名な人物の弟子であったという事に驚きつつもムスは親書をロクシアに渡す。
「ではこれを『強奪者』アバドン殿に。新たな渾沌の4大神の一柱として
「ええ、実に喜ばしい事です。まあ除名された快楽の神は気の毒ですがね」
「ククク、確かにそうだな。今の悲惨な快楽の神を見てると思わず同情するよ」
その後もムス達は
<人物紹介>
●
→「自分達の恥部である快楽の神が打倒されたヤッター!」と無邪気に喜ぶ者が続出し宴を開くくらい浮かれている。上層部は今日だけは特別に黙認しているが、次の日も騒いでいたら容赦なく制裁する模様。
インニアード神についてはスラーネッシュを打倒した神として見直し信仰しようと考えているのが3割であり、残りはまだ疑っている。
●イヴライネ
→自分達の頑張りによって遂にスラーネッシュを打倒し非常に満足気な様子を見せている。インニアード神と
●アエルダリの今後
→スラーネッシュ神は打倒されたが相変わらず危機的状況である。だが今までと違ってインニアード神が味方にいるので遥かにマシになったと思われる。アエルダリ達の戦いはこれからだ!
●ムスとロクシア
→アエルダリ達を嘲笑いつつ色々と仕事を頑張っている。ムスは後継者の育成に力をいれているが、どいつもこいつも自分勝手な者ばかりなので頭を悩ませている。ロクシアはスケイヴンの使者として
●ロクシアの過去
→かつてはウルトラマリーンの
●
→新渾沌の4大神の一柱に格上げされた。勢力としては4大神の中では最弱だが、今の快楽の神なら邪魔だクソゴミできるくらいの力は持っている。
●スラーネッシュ神
→旧渾沌の4大神の一柱だが除名されてしまい、領地も切り取り合戦の結果全盛期の一割以下にまで縮小してしまった。
快楽の神の信徒達は
スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。
今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。