【完結】鼠人間となった転生者   作:すも

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WARHAMMERの二次は二回目ですが頑張ります。


渾沌の神々について&ラットダー

―ほう、渾沌の神々の事が聞きたいと……いいだろう。退屈しのぎに教えてやろう。貴様がいずれ相対するであろう競争相手達の事をな。渾沌の神々で特に力を持つ輩は4体存在し4大神と呼ばれている―

 

 

 

―まずは血の神であるコーン……我に言わせればただ暴れる事しかできない馬鹿だ。奴が信徒に求める事はただ一つ、殺戮だけだ。まあアレは単純な思考故どうとでもなるだろう。主人に似て配下や信徒も馬鹿ばかりだし優先順位は低い―

 

 

 

―次に変化の神ティーンチ……策謀を好み魔術に長けているが虚言癖で言い訳が達者な奴だ。仮に奴の言葉が聞こえてきても真に受ける必要はなく聞き流せばよい。配下も魔術に長けている者が多い―

 

 

 

―そして腐敗の神ナーグル……善意で疫病を広めようとする阿呆だ。性格はあの4体の中では一番マシではあるが、奴の善意は奴の信徒以外には害にしかならんだろう……それとペスティレンスの馬鹿共め、奴を密かに信仰している事について我の目を誤魔化せると思っているのか?

 

 

 

―まあいい、最後に快楽の神スラーネッシュ……快楽というわかりやすい餌で信徒を集める下賤な奴だ。定命の諸領域(モータルレルム)では無様に封印されていたが、この世界ではアエルダリの連中から生まれて好き勝手をしているようだな―

 

 

 

―連中の勢力は強大だ。正面から戦えば今のスケイヴン達では対抗できぬだろう。だが幸いな事に渾沌の4馬鹿達は皆仲が悪く敵対している。それはこの世界でも変わらぬようだ。他の3神を出し抜き自分がこの銀河の主導権を握る事しか考えておらん。それと銀河の外から来た脅威……性質の悪い蝗擬き共が注意を引き付けているから我らの存在が露見するのは当分先となるだろう―

 

 

 

―だが気を付けるがいい。4馬鹿達は互いを嫌っているが、新参者についてはそれ以上に敵意を持って排除しようとするだろう。今貴様達がやるべき事は4馬鹿達に見つからないよう細心の注意を払いつつ力を蓄える事だ。わかったな?―

 

 

 

―……それともう一つ、貴様が開発を進めているアレについてだが。今の貴様はスケイヴンでありもはや人間ではないのだ。前世の下らない、いや本当に下らない執着などさっさと捨てろ―

 

 

 

―えっ、貴様は自分の前世の名前や家族よりもあの下らぬ漫画の語録遊びの方が大事だというのか?……………ああうん、そうか、まあ我への信仰心は本物のようだし好きにすればいい。だが我から与えられた使命を優先するのだぞ、いいな?―

 

 

 

「……なるほど、神の御言葉を聞いた限りでは一癖も二癖もある連中ばかりみたいだな」

 

偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)から有難いご教示をいただいた転生者ことムスは神の気配が遠ざかっていくのを感じ取り頭を上げると今後について考え込んでいた。

 

「渾沌の4大神は互いに敵対しているが、自分達の競争相手となり得る新参者については脅威にならない内に排除するだろう。最悪の場合4大神達が協力して俺達スケイヴンを駆逐しようとするかもしれない……新参者が気に入らないのは定命の者も神々も変わらないんだな」

 

最悪の事態を想像したムスは思わず苦い表情を浮かべるが、愚痴を言っても仕方ないと気分を切り替える。

 

「今我々がやるべき事は彼等の注意を引かないように心掛ける事だ。つまり歪みの力を使わず科学技術を発展させる。もちろん最低限の研究はさせるが今の時点で4大神に見つかればおしまいだ。偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様もそれがお分かりだから俺の好きにさせているのだろう」

 

ムスは手元にある神から賜った深緑色の禍々しい石を眺める。

 

歪み石(ワープストーン)……偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様の御力を具現化した物か。我々スケイヴンが増えていく事で偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様の力は増大し、歪み石(ワープストーン)も増えていくのか……この石から発せられる禍々しい力は我々スケイヴンにしか扱えないだろうが、スケイヴンにとっても危険だな」

 

歪み石(ワープストーン)が危険な代物だと察したムスは丁重に扱いつつも現時点では渾沌の神々の注意を引かないよう配下の鼠人間達が使用するのを禁止し、細心の注意を払う事にした。

 

「まだだ、まだこの力を使うべき時ではない。それよりも早急に科学技術を発展させ宇宙進出を、星系の開拓を行わなければならない。幹部達を急かす必要があるな」

 

今のムスは科学技術を発展させる事を優先しており部下達を急かす一方で、自分が主導しているとあるプロジェクトに思いをはせる。

 

「コンピューターの再現は上手くいった。うろ覚えの知識で造らせたが人類の遺物を参考にして何とか形になった。後はコンピューターの性能を向上させてAIを造り、機体フレームの再現もすればアレが造れるだろうな」

 

今までとは打って変わってムスは上機嫌な様子でプロジェクトが成功する事を確信していた。

 

「アレが実用化すればスケイヴンの助けになるだろう。AIで自立行動する機械の兵士……脆弱な我等スケイヴンの代わりに前線で戦うロボット兵士であるラットダーを何としてでも実用化しなければ」

 

自分の私情が大いに入ったプロジェクトが完成する事を夢見るムスは嬉々として仕事を行い、それを見ていた鼠人間達は困惑するのであった。

 

 

 

「慈悲深イ預言者様ヨ!貴方様カラゴ要望ガアッタロボット兵士ノプロトタイプガ完成イタシマシタ!」

「うむ、よくやってくれたな」

 

ムス達が惑星を支配してから3年後、スケイヴン達は宇宙ロケットの開発に成功しごく狭い範囲ながらも宇宙進出を達成していた。そして自分が進めていたプロジェクトで試作機が完成したと報告を受けたムスは上機嫌な様子で見学していた。

 

「あれがラットダーの試作機か。ラットオゴウル並に図体が大きいが」

「申シ訳アリマセヌ、プロトタイプナノデマダ色々ト荒削リナノデス。シカシ今後改良シテイケバ小型化スルカト!」

「まあそれは仕方ないな。早速性能を見せてくれ」

「ハイ!オイオ前達、ラットダーヲ起動サセロ!」

 

アークウォーロックの命令を受けて部下達がラットダーを起動させる。起動したラットダーは小刻みに振動しつつも一歩一歩着実に歩き出し、目標である大岩にに近づくと……一気に加速して殴り掛かり岩を粉砕した。

 

「おおっ!岩が粉砕されたぞ!」

「エエ、エエ!パワー自体ハラットオゴウルヨリモ上デスノデ!」

「AIについては?」

「……エエト、ソノ、現在改良中デス」

 

岩を砕いたラットダーが周囲の物を手当たり次第に破壊する様子を見てムスは溜息をつきつつも、ある程度形になったラットダーに満足するのであった。

 

「まあいいか、破壊力については申し分ないし、今後AIを改良すればいいだけだ。自立行動するロボット兵士の完成はもうすぐだな」

「エエ、オ任セクダサイ!……アノ、ムス様。ラットダーニ並々ナラヌ情熱ヲ向ケテオラレマスガ、一体何ガムス様ヲソコマデ突キ動カスノデスカ?」

「趣味だ」

「ハ、ハァ……サヨウデゴザイマスカ」

 

 

 

 

 

<人物紹介>

偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)

→暇なので渾沌の神々についてムスに解説してくれた神の鑑。渾沌の神々の4大神の事は4馬鹿と呼んでいる。歪みの力を盛大に使えば4大神の注意を引くのは理解しているので、暫くの間はムスの自由にさせるつもりである。

 

 ムスが前世のとある漫画の語録遊びに並々ならぬ執着を見せた事に一瞬困惑しつつも使命に全力を尽くすのなら見逃す事にした。

 

 

 

●渾沌の神々

→4大神は互いの事を嫌っているが、新参者についてはそれ以上に嫌いなので協力して排除してくるだろう。詳しく知りたい方はア◯オタwikiを見てください。

 

 

 

●転生者(ムス)

→スケイヴン達を統率しつつ宇宙進出を目指して頑張っている。前世については名前も家族の事も既にどうでもいいのだがとある漫画と語録遊びについては執着している。いいストレス発散になるのだとか。

 

 ラットダーのプロトタイプを見てテンションが上がりその日は一日中上機嫌な様子を見せていた。

 

 

 

歪み石(ワープストーン)

偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)と密接な関係がある禍々しい石。歪みの力を内包しており非常に危険な代物である。

 

 現在スケイヴン達は渾沌の神々の注意を引かないよう歪み石(ワープストーン)は丁重に扱いつつも使用は厳禁としている。

 

 

 

●鼠人間達(スケイヴン)

→危機感を持った鼠人間達は宇宙進出に全力を尽くし、数年で宇宙ロケットを開発させ宇宙進出の第一歩を踏み出した。今は星系の開拓に細心の注意を払いつつ科学技術の発展に力を入れている。歪み石(ワープストーン)関係は星系の開拓が完了してから本格的に研究を開始する事になる予定。

 

 

 

●アークウォーロック

→幹部の一人であり、ムスの命を受けてラットダーを開発していた。ムスの情熱に困惑しつつも機嫌を損ねないよう必死になって取り組み、何とか実用化に成功してホッとした苦労鼠である。

 

 

 

●コンピューター

→人類の遺産から再現した。今の人類の帝国とは違い鼠人間達はコンピューターの使用を推奨している。というか同胞よりコンピューターの方が信用できるのは?と考える鼠人間もいるようだ。

 

 

 

●ラットダー

→ムスが主導して造らせている機械。惑星にあった人類の遺物を解析してコンピューターを再現して搭載した鼠人間型のロボット兵士である。性能については現時点では強力無比ではあるが、肝心のAIがお粗末&スケイヴン産という事で非常に不安定であり、現時点ではラットオゴウルのように目の前の物を破壊して暴れ回る事しか出来ないバーサーカーである。スケイヴンの技術者達はラットダー開発で得た技術をラットオゴウルに転用するつもりらしい。つまりサイボーグ鼠人間である。

 

 今後改良が進みAIが進化すれば元ネタ並の知性を見せる事になるだろう。語尾についてはムスの要望で「ヤンケ」になる模様。




スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。



更新はゆっくりとしたものになります。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。
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