【完結】鼠人間となった転生者   作:すも

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WARHAMMERの二次は二回目ですが頑張ります。


鼠人間達の技術開発狂想曲

「オオッ、コレガ無重力ナノカ。不思議ナ感覚ダナァ」

 

転生者ムスが率いる鼠人間達……スケイヴンが惑星を掌握して10年が経過した。鼠人間達は母星となった惑星ムス(幹部が命名した)の周囲に存在する衛星の調査の為に宇宙ロケットを続々と量産し射出していた。

 

衛星調査の為にロケットの一つに搭乗していた若い鼠人間のパイロットは初めて体験する無重力に驚きつつも重力下とは違う感覚を少しだけ楽しんでいた。

 

―貴様!コノ若造ガ、何ヲボーットシテイルノダ!我々ノ使命ヲ忘レタノカ!―

「モ、申シ訳アリマセン!」

 

母星にある本部から通信で叱責されたパイロットは慌ててコンソールを操作する。

 

「数値ハ正常、ロケットニ異常アリマセン。コノママ予定通リ衛星二着陸シ調査シマス」

―コチラ本部了解シタ。失敗ハ許サレナイゾ、ワカッテイルナ?―

「ハイ!」

 

パイロットは緊張しつつも訓練通りの動きを行い、その結果ロケットは無事に衛星に着陸した。

 

「コチラパイロット013、無事着陸ニ成功シマシタ。コレヨリ調査ヲ行イマス」

 

パイロットはロケットから降りて衛星の調査に乗り出した。センサーを頼りに調査していたパイロットは、やがて自分達が探していた物を発見する。

 

「オオ、偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)ヨ……本部、本部!コチラパイロット013、人間共ノ遺物ヲ発見シマシタ!宇宙船デス!」

―ヨクヤッタ!解析ト回収ノ為ニ増援ヲ送ル。貴様ハ引キ続キ衛星ヲ調査シロ―

「ワカリマシタ!」

 

人間達の遺物を発見するという成果を挙げる事が出来たパイロットは、これで他のパイロット連中より出世レースで優位に立てたと喜びつつ引き続き調査を続けるのであった。

 

 

 

「コラッ!オ前達ボサットスルナ!我等ニ怠ケテイル暇ナドナイノダゾ!」

 

その頃母星では技術者達が集まり必死な様子で人類の遺物の解析を行っていた。

 

「我等ガ生キ残ル為ニハ科学技術ノ発展ガ必須ナノダ!急ゲ急ゲ!ボケーッ、コノエンジンノ解析ヲ進メロト言ッテイタダロウガ!」

「オイッ、スキャン装置ヲ持ッテ来テクレ」

「ナンダァ、コノメカニズムハ」

「アノゥ、差シ入レノチーズ食ベマスカ?」

「イッソコノママ動カシテミマスカ?」

「長イ間放置サレテイタ機械ヲ動カスナド危ナッカシクテ出来ルカア!」

「アノゥ、チーズキメテイイデスカ?」

 

技術者達は鬼気迫る様子で人類の遺物を解析し自分達の物にしようとしていた。人類が遺した遺物は高度な技術が使われており、技術者は苦労しつつもほぼ不眠不休で働いて解析を進めていた。

 

「成果物ハデーターベースニ保存シロ!独リ占メシヨウトスル愚カ者ハ処刑スル!オイコンピューター!」

―はいマスター、どのような御用件ですか?―

「私ハコレカラムス様へゴ報告スル!コイツラガ馬鹿ナ事ヲシナイヨウシッカリト見張レ!イイナ!」

―かしこまりました―

 

技術者達のトップであるアークウォーロックは最近製造した自信作であるAIに監視を任せると、幹部達の会合に参加する為に研究所を出る。そしてアークウォーロックがいなくなった後も技術者達は研究を続けるのであった。

 

 

 

「ヨシ、雑兵共ニ持タセルプラズマピストルガ出来タゾ。馬鹿ナ兵士ガ雑ニ扱ッテモ壊レナイ耐久性ト信頼性ガアル」

「一発ノ威力ハショボイガ、チャージシテブッ放セバ大物ダッテ殺セルゾ!」

「ソノ場合ショートスルガ大丈夫カ?」

「普通ニ使エバショートスル事ハナイ。末端ノカス共ニハコレデ十分ダ」

 

 

 

「パワーアーマーノ骨組ミガ出来タゾ!」

「オオッ!スゴイパワーダ!作業重機トシテナラ、今ノママデモ使エルノデハ?」

「ウム確カニ。アークウォーロック様ニゴ報告シヨウ」

「骨組ノママデモ手ニ機関銃デモ持タセレバ戦エルシナ」

 

 

 

「脳ニ直接情報ヲ書キ込ム装置ダ!ガキ共ノ洗脳、モトイ刷リ込ミ教育二使エルゾ!コンナ風ニ!」

「アババババ!?…………アへ アへ アへ」

「コレ駄目ジャナイカ?」

「細カイ事ハ気ニスルナ、今後改良ヲ進メレバイイノダ!コレデガキ共ヲ教育スル手間ガ省ケルナ!」

 

 

 

「グオオオォォ!」

「ウワァ!?実験中ノラットオゴウルガ暴レテイルゾ!オイ、ラットダー!」

「ワカッタヤンケ。オ前落チ着クヤンケ」

「グッ、グガッ!?」

「オオッ!ラットオゴウルガアッサリト制圧サレタ!ラットダーノパワーニ圧倒サレテルンヤ!」

「……ナア、ラットダーノ方ガ強クテ賢イシ制御出来ルノダカラ、ラットオゴウルナンカ必要ナイノデハ?」

「ソンナ事言ッタラ駄目ヤンケ。ラットオゴウルハマダマダ改良出来ルヤンケ」

「フーム、ソレモソウカ」

 

 

 

「報告書を読んだ。全員一致団結して研究解析に取り組んでいるようで何よりだ。成果も挙げているようだしこれからも貴様に任せて問題ないようだな」

「エエ、今後モワタクシニオ任セクダサイ!」

 

その後アークウォーロックから報告を聞いたムスは人間達の遺物の研究解析が順調に進んでいる事に満足気な様子を見せる。

 

「貴様らの貢献は素晴らしい物だ。偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)も貴様らの働きには満足されておられるだろう。今後も励めよ」

「有リ難キ幸セ!」

 

アークウォーロックが部屋から退室したのを確認したムスは一息つきつつ報告書を再び読む。

 

「うーむ、予想はしていたが研究所はかなりのブラック労働みたいだな。寝食を忘れて研究に没頭する者が続出とは。熱意は素晴らしいが倒れたら研究に支障が出る。AIに監視させるついでに体調管理も任せるとしよう」

 

ムスは研究所の労働環境についてAIを使って労働環境を改善しようと考えていた。これは別にムスが慈悲深いわけではなく、研究者達が出来るだけ長く働いて貢献出来るように考えているだけである……まあスケイヴンで部下を労るという考えを持つのはムスだけなのだが。

 

「引き継ぎもせずいきなり倒れたら迷惑だからな。よしよし、データーベースへの保存もしっかりやっているようだ。マニュアル作成もきちんと行っているし、これなら俺から言う事はないな」

 

アークウォーロックの仕事振りに満足しつつムスはスケイヴンの今後について考え事をする。

 

「研究者達がここまで研究に没頭するとは。しかも足の引っ張り合いもせず互いに協力して成果を出すなんて。俺以外のスケイヴンにもそんな事が出来るとは思わなかった……いや、危機感を持てばスケイヴンでも一応団結するか」

 

ムスの言う通り研究者達は一致団結して研究解析に取り組んでおり、スケイヴンの科学技術は凄まじいスピードで発展していた。自分本位で他者を思い遣る心など持ち合わせていないスケイヴンとしては有り得ない状況であったが、彼等が内心はどうあれ一致団結したのは自分達が置かれた状況に危機感を覚えたからである。

 

「人類の帝国という自分達とは相容れない強大な敵の存在があればスケイヴンだって団結するか。使命を果たす事なく死ぬと偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様の制裁を受けると知れば諦める事も出来ないのだから」

 

人類の帝国という強大な存在はスケイヴン達を恐怖させ一致団結させていた。彼等が遺した遺物に使われている技術は驚異的であり、スケイヴン達はそれを解析して科学技術を発展させていたが、解析が進めば進む程自分達スケイヴンと帝国の彼我の差を痛感していたのだ。

 

「この惑星にいた人間共は技術が衰退していたから我々は勝つ事が出来た。だかもし技術を保持していればスケイヴンはこの惑星から駆逐されていただろう。そして帝国という存在のお陰で今のスケイヴンは一致団結出来ている……我々は幸運だったな。偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様に感謝せねば」

 

自分達が幸運だったと再確認したムスは神に深く感謝していた。

 

「だがこれからが問題だ。今までは順調に発展していたが宇宙進出して開拓が進めばいずれ他種族と遭遇する事になる……人類の遺物にあった記録を見る限り友好的な存在は殆どいないだろうな」

 

ムスはいずれ遭遇するであろう他種族を考え苦い顔をする。

 

「我々で対処出来る存在ならいいが、最悪の場合人類の帝国と遭遇するかもしれない。太古の遺物であれ程の技術があるのだから、今は更に発展しているだろう……我々の科学技術が追い付くまでは遭遇したくないな」

 

遺物に使われた技術を思い返したムスは人類の帝国を最大の脅威と判断し、部下達に科学技術の発展を急がせる事を決意するのであった。

 

 

 

 

 

……そして遠い未来ではスケイヴン達と人類の帝国が遭遇し当然だが戦う事になる。しかし人類の科学技術が昔と据え置き、いや衰退している事を確認したスケイヴン達は困惑し、報告を聞いたムスは「なんで縛りプレイしてるんだ人類」と大いに困惑する事になるのだがそれはまた別の話である。

 

 

 

 

 

<人物紹介>

●転生者(ムス)

→部下達を管理しスケイヴンの科学技術の発展を急がせており、人類の帝国を最大の脅威とみなしている。

 

 労働環境ははっきり言ってブラックだが、前世はブラック企業の社畜だったので慣れており全然平気である。

 

 

 

●鼠人間達(スケイヴン)

→人類の帝国のお陰でとりあえず一致団結している。自分本位の連中ばかりだが愚かではないのだ。偶に変な口癖が出るがムスのせいである。

 

 人類の遺物を研究解析しており、AIの助けもあって科学技術は凄まじいスピードで発展している。

 

 

 

●AI

→アークウォーロックが人類のコンピューターを解析して造った人工知能。名前はまだない。自己中なスケイヴン達を管理し効率的に働けるよう色々と頑張っている。

 

 ちなみにアークウォーロックからは優秀だし部下達と違って裏切る心配もないという事で扱いはかなり優遇されている。AIも今の待遇に不満はないようだ。

 

 

 

 

●技術者達

→人類の技術を解析して丸パクリしている。種族の命運が掛かっているので彼等も必死である。ワープ技術の研究はムスから禁止されており、手を出す予定はない。渾沌の連中にバレるかもしれないので当然の判断である。

 

 スケイヴン達の労働環境はブラックだが40K世界ではありふれており、月に一日休日があるだけ恵まれている方である。

 

 

 

●プラズマピストル

→人類の武器を解析して改良した結果、雑な扱いをしても壊れず信頼性も高いという傑作兵器となった。チャージして撃てば大物にもダメージを与えられるがショートして持ち主が死ぬ。

 

 ちなみに未来で人類の帝国のプラズマ兵器を調査したスケイヴン達は「ナ、ナンダァコノポンコツハ」とドン引きした模様。

 

 

 

●パワーアーマー(仮)

→まだ完成してないが作業重機として量産が開始される。外見イメージは映画マ◯リックスに出てきたAPU。

 

 

 

●ラットダー

→AIが改良されとても使いやすくなり量産されている。ラットオゴウル要らないのでは?という声が出るレベルで活躍しているようだ。

 

 

 

●ラットオゴウル

→まだまだ欠点が多いが、現在頑張って改良が進められている。

 

 

 

●人類の帝国

→技術が衰退し絶賛縛りプレイ中だが、それでも銀河でも有数の大勢力である。今のスケイヴン達では邪魔だクソゴミと瞬殺されるだろう。

 

 

 

偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)

→今回は出番なし。ムス達スケイヴンの奮闘を呑気に眺めている。




スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。



更新はゆっくりとしたものになります。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。
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