【完結】鼠人間となった転生者   作:すも

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WARHAMMERの二次は二回目ですが頑張ります。


星系の開拓

「ホウ、ココガ私ガ支配スル事ニナル星カ。ウムウム、悪クナイデハナイカ」

 

ムス達スケイヴンが宇宙進出を始めてから一世紀程が経過した。スタート二ブリング(齧り始め)星系(ムスが命名した)にある惑星の一つに降り立ったグレイシーアの一人はこれから自分が統治する事になる惑星を見て満足気な様子を見せていた。

 

スケイヴン達は人類が残した遺物をサルベージし解析を進めた結果、科学技術が発展し本格的な宇宙進出を始めていた。彼等が使用している宇宙船や航海技術は人類の物を丸パクリした代物であったが、性能的には全く問題なくスケイヴン達の宇宙進出に貢献していた。スケイヴンが半世紀程で本格的な星系の開拓に乗り出す事が出来たのは人類の遺産があってこそである。

 

「原住民共ノ駆除ハ進ンデイルカ?」

「ハイ偉大ナルグレイシーア様!原住民ハ銃ヲ持ッテオラズ我々ニ一方的ニ狩ラレル存在デアリマス!末端ノ兵士達デモ問題ナク駆除デキマストモ!」

「ソウカ、ドレクライ時間ガカカリソウダ?」

「半年程度デ殲滅デキルカト!」

「遅イ!無力ナカス共ニ何ヲ時間ヲ掛ケテイルノダ!1ヶ月デ終ワラセロ!我ラニハ使命ガアルノダゾ!ラットダーモ出セ!」

「モ、申シ訳アリマセン!」

 

使えない部下にイラつきつつもグレイシーアは宿舎に到着すると仕事を進めていく。

 

「オイコンピューター!」

―はいマスター―

「屑共ガサボラナイヨウ監視シロ!怠ケ者ハソノ場デ処分シテモ構ワン!ドウセイクラデモ替エガキク連中ナノダカラナ!」

―かしこまりました。マスターの仰せの通りに―

 

副官として自分に従うAIに雑務を命じつつグレイシーアは仕事に取り組んでいた。スケイヴンの支配者は同族よりもAIや機械を信用して重宝していたが、この様な光景は星系のあちこちで見られていた。

 

(アアモウ、ゴミ共メ!使エナイ連中バカリダ。シカモ無能ナクセニ出世欲ハアルトキタ!)

 

スケイヴンは自己中心的であり同胞は自分の立身出世の為に利用するだけの存在である。同族の間で信頼や親愛の情というのは殆ど存在せず、隙を見せれば即座に蹴落とされる……疑心暗鬼に駆られているスケイヴン達が自分達に絶対服従し裏切る心配のないAIやロボットを重宝するのは当然であった。

 

(機械ハイイ、クズ共ト違ッテ裏切ル心配ノナイ使エル道具ハ大事ニ扱ウトシヨウ。ダガ頼リ過ギルノハヨクナイ、私ガ主人デアルノダカラナ)

 

同胞よりAIを信頼するスケイヴンの支配者達はAIやロボット兵士であるラットダーを(スケイヴンなりに)大事に扱っており、末端の雑兵達よりよほど待遇がよかったのだ。

 

「急ゲ急ゲ!ムス様ハ寛大ナ御方ダガ怠ケル事ハ決シテ許サナイ!偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様ハ我々ヲ何時デモ見テオラレル!魂ヲ齧ラレタクナケレバ死ヌ気デ働ケ!」

 

部下達に指図しつつグレイシーアは己に与えられた使命を果たすべく仕事に励む……グレイシーアの労働環境はブラックであったが、スケイヴン社会では、いや40Kの世界ではありふれたものであった。

 

 

 

「……やはりAIの補佐は役立つな。同胞より信用しているグレイシーアも多いようだ」

 

その頃星系の星々に派遣されたグレイシーアを取り纏める最高指導者ことムスはAIから届けられた情報を確認し成果が上がっている事に満足していた。

 

「貴様らAIは引き続きグレイシーア達を補佐しろ。奴等が与えられた使命を果たそうと奔走しているのなら私から言う事は何もない」

―かしこまりました。偉大なる預言者ムス様よ―

 

ムスはグレイシーアの補佐をしているAI達を通してグレイシーア達を監視していた。万が一反乱の兆しがあれば即座に粛清するつもりであったが、グレイシーア達が全力で仕事に取り組んでいるのを確認し満足気な様子を見せていた。

 

―派遣されたグレイシーア様達は皆一生懸命使命を果たそうとしておられますが、殆ど休まずに働き続けていますので私達は心配しています―

「えっ、心配だと?……ククッ、心配か。我々スケイヴンなら弱っている隙を突いて下剋上を図ろうとするだろうな……問題ない。お前達が心配せずとも偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)様の加護を受けたグレイシーアが過労死する事はないさ」

 

AIの発言にキョトンとしたムスは苦笑してグレイシーアが過労死などあり得ないと断言する。実際鼠の神が過労死など認めるはずがなく、仮に過労死するような間抜けがいれば容赦なく魂を齧る事だろう。

 

「貴様達はグレイシーア達の補佐に徹しろ。奴等を支えてやれ、いいな?」

―仰せの通りに―

 

AIの報告を聞き終えたムスはスケイヴンの星系開拓が順調に進んでいる事に満足しつつも、今後も上手くいくか不安に駆られていた。

 

「星系の開拓は順調だ。偶に原住民共がいるが大した力を持っていない奴等で簡単に駆除できる存在ばかりだ。駆除を終えた惑星では開発が進み我々スケイヴンの発展に貢献している……だが今のような快進撃も長くは続かないだろう。我々が勢力を拡大すればそれだけ敵対種族に遭遇する可能性が上がるのだから」

 

ムスはスケイヴンらしい疑心暗鬼に駆られた表情を浮かべて今後について考え込んでいた。

 

「我等スケイヴンの力がどこまで通用するか。出来れば簡単に倒せる相手だといいのだが」

 

スケイヴンが今後も順調に発展していくよう偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)に祈りつつムスは仕事に励むのであった。

 

 

 

 

 

「ウワアアアアアア!ミ…緑色ノデカブツ共ガ惑星ヲ練リ歩イテイルッ!」

「ああン?なんだこのネズミ共は。キイキイうるせー奴等だな」

 

しかしムスの祈りは通じる事なくスケイヴン達の開拓団の一つが緑のイカス連中と遭遇したのであった。

 

 

 

 

 

<人物紹介>

●鼠人間達(スケイヴン)

→人類の遺物の解析やAIのサポートによって一世紀程で科学技術が大幅に進歩し星系の開拓に乗り出した。スケイヴン達の宇宙船は人類が大昔に使っていた宇宙船の丸パクリであるが、人類の帝国では一向に技術が発展していない為そこまで差はない模様。

 

 

 

スタート二ブリング(齧り始め)星系

→ムス達スケイヴンがいる星系。偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)の威光を銀河に広める最初の一歩として命名した。

 

 開拓した惑星には時折先住民がいたが、衰退した人類や原始的な生活を営む種族ばかりであっという間に駆除されスケイヴン達のご馳走になった。

 

 

 

●グレイシーア

→ムスの弟子でありスケイヴン達の支配階層にいる存在。ムスと同じく偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)の加護を受けており歪みの力を使う事が出来るが、ムスからサイキックを使う事は禁じられている。渾沌の連中が怖いからね仕方ないね。

 

 偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)を敬いつつも恐怖している彼等は神を喜ばせる為に仕事に励んでいる。労働環境はブラックだが40K世界ではよくある事である。ムスについては真面目に仕事をしてれば何も言ってこない上司の鑑だと(スケイヴンなりに)慕っている。

 

 

 

 

●AI

→各惑星に派遣されたグレイシーア達の補佐をしている。自分に絶対服従で裏切る心配のない便利な手駒としてグレイシーア達から重宝されている。待遇も(スケイヴンとしては)いいのでAIも今の環境には文句がない。

 

 ムスから命じられてグレイシーア達の監視もしているが、「この人達ずっと働いてるけど大丈夫なのか?」と心配する人工知能の鑑である。

 

 

 

●スケイヴンの末端兵士達

→いくらでも替えのきく存在であり、上層部からの扱いは雑。パワハラや過労死は当たり前だが40K世界ではスケイヴンに限らずありふれた光景である。

 

 

 

●転生者(ムス)

→スケイヴン達のトップとして星系の開拓を進めており、それと並行してグレイシーア達の育成も行っている。偉大なる角ありし鼠(グレイトホーンドラット)もムスの働きを評価しており様々な褒賞を与えているようだ。

 

 開拓団の一つが緑のイカス連中と遭遇したと報告を受けて早急に対策を講じる事にした。

 

 

 

●緑のイカス連中(オルク)

→戦いが大好きでいつでもエンジョイ&エキサイティング!な緑のデカブツ達。詳しくはアニ〇タwikiを見てください。とうとう有力な敵対種族と遭遇したが今までが幸運だったのだ。オルクの繫殖力を考えれば今まで出会わなかったのが奇跡である。

 

 今回スケイヴン達が遭遇したのはスペースハルクに乗っていた小規模な部族の集まりであり、規模としては全然大したことないが開拓団は苦戦を免れないだろう。でもこれくらい簡単に倒せないと40K世界では生き残れないのだ。




スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。



更新はゆっくりとしたものになります。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。
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