「クソボケガーーーッ!何ヲチンタラ進メテイルノダ!ワープ経路ノ拡張ヲ急ゲッ!」
「急ゲ急ゲ!ムス様ハ星系内ノワープ経路ノ構築ヲ命ジラレタ!ボーットシテイル暇ハナイノダ!10年、イヤ5年デ構築作業ヲ完了サセル!ソレト並行シテ別ノ星系ヘノ足掛カリトナルワープ拠点ヲ建テルゾッ!」
「ム、無理デスゥ~~ッ!?」
ワープ経路構築の指揮を執る責任者の発言に部下達は悲鳴を上げる。歪みの空間を使わないスケイヴン独自のワープ経路……
「モ、モウ少シ御時間ヲ!最低デモ10年ハ時間ガ必要デス!」
「ボケーーーッ!貴様ラハ黙ッテ私ノ指示ニ従エバイイノダ!口答エシテル暇ガアッタラ作業ヲ進メロ!」
部下の懇願を一蹴し作業を命じる責任者は焦燥に駆られており余裕は全くなかった。
「アアモウ!屑共メマダ理解デキナイノカ!ムス様ノ御命令ハ絶対ダ!我等ハ命ジラレタ仕事ヲ急イデコナスシカナイノダ!貴様ラグチグチト弱音ヲ吐イテイルガ私ダッテ喚キタイノダゾ!何故ソレガワカラナイ!?」
「モシ失敗スレバドウナルト思ウ!?」
「ショ、処刑デスカ?」
「馬鹿ガ!死ヌヨリモ恐ロシイ末路ダ……愚カ者ノ魂ハ
「ヒッ!?」
自分達が崇める鼠の神に裁かれると聞いた部下達は恐怖の表情を浮かべる。スケイヴン達は
「ドウダ、怖イダロウ!……私ダッテ怖イサ。ワカッタラ作業進メロ!死ヌ気デ進メロ!死ンデモ進メロ!我等ハ前ニ進ミ続ケルシカナイノダ!ホラホラ急ゲッ!」
「「「「「ハイーーーッッ!!!」」」」」
責任者の怒声を聞いた部下達は必死な様子で作業に取り掛かる。その後死ぬ気で作業に取り組んだ彼等は過労死寸前にまで追い込まれるものの、ムスから命じられた星系内のワープ経路と他星系へのワープ拠点の構築を5年程で完了させる。実にブラックな労働環境であったがスケイヴンでは、いやスケイヴンに限らずこの銀河では非常にありふれた光景であった。
「掘ッテ♪掘ッテ♪掘リ進メ♪オ宝探シテ堀リ進メ♪」
ワープ開発チームが命を削りつつ仕事に励んでいる頃、
―マスター、センサーに反応がありました。ここから300メートル程下がった地中に何かが埋もれています。解析した結果人工物の可能性が非常に高いようです―
「オオッ!本当カ!早速調査シナクテハナ!貴様ハ本部ニ報告シロ!」
―了解しました―
AIの報告を聞いたスカベンジャーは興奮しつつも本部へ報告を行い調査を開始する。
「何ガ埋ッテイルノダロウナ!人間共ノ遺物?クソ緑?ソノ他ノ異種族?」
―まだはっきりとはわかりませんが、この発掘によってマスター達の発展に貢献できればいいですね―
「ウム、ソウダナ!」
スケイヴンは人類の遺物を解析した事で短期間で宇宙進出を成し遂げており、スケイヴン達からすれば遺物を発掘調査する事は種族の発展の為に必要な事であった。他のスケイヴン達からはゴミ漁りと馬鹿にされつつもスカベンジャー達は発掘調査を真剣に取り組んでいた。
―そろそろ到着します。マスターはご準備ください―
「ワカッタ!」
どんなお宝があるのかとスカベンジャーは期待に胸を高めつつ発掘調査を開始するのであった。
「……コノ造リヲ見ル限リココヲ造ッタノハ人間共デモ、クソ緑共デモナイナ」
―どうやら未知の異種族のようですね―
謎の遺跡に乗り込んだスカベンジャーは初めて見る建築物に興奮しつつも機械を操作し慎重に捜索を行っていた。
「アア、人間共トハ随分ト造リガ違ウ。ソシテ雑ナクソ緑共デハコンナ高度ナ建物ヲ造レルハズガナイ」
―マスター、解析途中ですが報告しておきたい事が。先程から微弱なエネルギー反応を観測しております。恐らくこの遺跡は完全に停止しておりません―
「ツマリ休眠状態ダト?」
―はい―
「クソッ!ジャア俺個人デハ対処デキナイデハナイカ!ムカツクガ応援ヲ呼ブシカナイナ」
―それが賢明かと思われます―
AIの報告を聞いたスカベンジャーは功績を独占出来ない事にイラつくが個人では対処出来ないと判断し応援を要請する事にした。
「マアコレダケ大キイ遺跡ダト一人デ調査スルノハ無謀ダヨナ……素直ニ応援ヲ呼ブトシヨウ」
上司に功績を横取りされるだろうなと確信しつつも欲張って破滅するよりはマシだと考えたスカベンジャーは後続の到着を待つ事にしたのであった。
「フムフム、中々立派ナ遺跡ジャナイカ。コレハ期待デキソウダナ」
到着したスカベンジャー部隊の指揮官は初めて見る造りの遺跡に興奮しつつ発掘調査の指揮を執る。
「屑共ヲ前ニ出シテ調査サセロ。ラットダーハ技術者達ノ護衛トシテ襲撃ニ備エロ。屑共ハ盾ニシテイイゾ」
「ワカッタヤンケ、デモ仲間ヲ盾ニスルノハ気ガ進マナイヤンケ」
「気ニスルナ、屑共ナンカ幾ラデモイルノダカラ」
指揮官は末端の兵士達を前進させ、その後ろをラットダーに護衛された技術者達が付いて行く事を命じる。末端の兵士達は捨て駒であり肉盾であった。実にスケイヴンらしい陣形と言えるだろう。
「指揮官ハ襲撃ガアルト考エテオラレルノデスカ?」
「フン、AIノ報告デハ微弱ナエネルギー反応ガアッタノダロウ?最悪ノ事態ハ想定シテオケ」
長年発掘調査に従事してきた指揮官は持ち前の勘でこの遺跡の危険性を感じ取っており、最大限に警戒しつつ遺跡の調査を開始するのであった。
「ナ、ナァ。コノママ何モ起キナイト思ウカ?ナンダカ嫌ナ予感ガスルンダヨナァ」
「黙ッテロ!サッキカラ五月蠅イゾ!ビビッテルノカ!?」
「諦メロ、俺達ハ前ニ出ルシカナイノサ」
遺跡の発掘調査の為前進しているソルジャーラット達は不安に駆られつつも前進していた。スケイヴンは皆臆病であり自分の命が危険に晒される事を何よりも嫌っていたが、最下級のソルジャーラット達は命令に従うしかなく怯えつつも前進するしかなかった。
「!……センサーニ動体反応アリ!構エロッ!」
センサーを確認していたソルジャーラットの一人が警告を発し、ソルジャーラット達は慌ててプラズマピストルやプラズマ兵器を構える。
「エッ」
「ナニッ」
「ナンダァッ!?」
ソルジャーラット達の前に現れたのは巨大な昆虫のようなロボットであった。それは遺跡を修理し保全する為に製造された機械であり、侵入者を排除する為に現れたのだ。
「……………」
「オ、オイ!?ナンカ変ナ羽虫モ一杯来タゾ!?」
「言ワレナクテモワカッテル!撃テ、撃テェッ!」
ソルジャーラット達は突然の襲撃にパニックになりつつも戦闘を開始した……これがスケイヴンとネクロンの遭遇であり初めての戦闘となるのであった。
<人物紹介>
●ワープ開発チーム
→ムスの無茶振りに悲鳴を上げつつも何とか完了させた。
●
→ワープ開発チームが必死に構築しているワープ経路。歪みの空間を経由しないので渾沌勢力の注意を引かない素晴らしい発明であり、現在
まあ宇宙エルフことアエルダリが見れば鼻で笑って酷評した後、真顔になってスケイヴンの殲滅を決意する程度の完成度しかない稚拙なワープ経路である。
●スカベンジャー
→主に発掘調査を行っている氏族。他の氏族からゴミ漁りと蔑まれる事が多いがスカベンジャーも他の氏族を蔑んでいるのでお互い様だろう。40K世界ではどこもかしこも戦争だらけであり、その遺物が銀河の至る所で転がっているのでスカベンジャーも立派な仕事である。
スカベンジャー達の中で人気なのは人類の遺物であり、クソ緑ことオルクの遺物については評価が低い模様。
●スカベンジャーの指揮官
→スケイヴンらしい臆病で猜疑心に満ちた性格をしている。末端の兵士達の事は使い捨ての駒で肉盾であり幾らでも替えのきく存在だと考えている。ソルジャーラット出身であり他者を蹴落として指揮官にまで出世したスケイヴンの鑑である。
●ラットダー
→ソルジャーラットが盾になる事に気が進まないものの命令には従うロボット兵士の鑑。スケイヴンの軍においては「ラットダー>>(越えられない壁)>>ソルジャーラット達」であり、ラットダーは定期的なメンテナンスや修理を受けられ年に一度の休日もある(スケイヴンとしては)充実した待遇を受けている。
●ソルジャーラット達
→使い捨ての駒で肉盾要員。人類の帝国で言えばアストラ・ミリタルムの末端兵士ポジション。すごくあっけなく死ぬが40K世界では非常にありふれた光景である。スケイヴンは繫殖力が非常に高いので大丈夫だ、問題ない。
●謎の遺跡
→宇宙骸骨ことネクロンが眠る遺跡。スケイヴンの侵入を感知し迎撃態勢に入った。今まで出会わなかったのは幸運である。
今回スケイヴン達が発見したのは他の墳墓惑星とは断絶している小規模な遺跡であり、休眠状態の解除には時間が掛かる為頑張れば今のスカベンジャー部隊でも制圧できるレベルである。
●ネクロン
→かつて銀河を支配していた種族だが、宇宙エルフことアエルダリに敗北し永い眠りについた。他種族を下等生物と断じ自分達が銀河を支配する事を疑わない面倒くさいロボット種族である。詳しくはアニ〇タwikiを見てください。
スケイヴンや人類の帝国を遥かに凌駕する技術を持っているが、致命的な問題として今の彼等の身体はロボットなので繫殖できず滅びの瀬戸際に立たされている。
スケイヴンタイドを購入しスケイヴンにハマった結果勢いで書きました。WARHAMMERの二次は二回目でが、今度は最後までプロットが出来てますので何とか完結させたいと思います。参考資料はコアブック(AOS&40K)とコデックスとバトルトームです。ネタバレですが「俺達の戦いはこれからだ!」エンドになります。
更新はゆっくりとしたものになります。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。