魔法銃士物語   作:やきとり

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第三話

あれからさらに五年後

 

いきなりこんなにも月日が経ってしまった

こはいかに

などと考えているがとりあえず五年の間にあったことを簡潔的にまとめてみた

 

・魔力制御などが数値で100に到達した

 

・小学校は三人とおなじだった

 

・エヴァンジリン・A・K・マグダウェルに弟子入りした

 

・仮契約した

 

の四つだ

 

え?最後の二つが唐突すぎる?

俺もそう思うが仕方ないことだったんだ……

まずは最初の魔力制御についてはこれはただ単に自分の修行がこうをなしたのか一流レベルの操作を行えるようになった

次に小学校だが進学したときにやはりと言うか他の三人も同じ学校だった

まぁ別段意外性も何も無いが・・・

その次だが、俺は元々師匠となる人を探していたのだがそこで見つけたのは彼女だった

出会いは偶然だった、俺が偶々夜遅くに外に出ていた時に彼女がおそらく侵入者である悪魔のようなものと戦っているのを目撃した俺はその絶大とも言える魔法に惹かれて彼女に弟子入りを懇願していたが最初は取り合ってもくれず無視されていた

しかし、あまりにもしつこかった俺に根負けして俺を弟子にしてくれた

マスター曰く

 

『ここまで懇願されつづけたらさすがにこちらも根負けの一つや二つはする』

 

とのことだ

さすがに雨の日も家のまで頼み続けたのは心にくるもがあったらしい

 

そんなこともあり彼女に弟子入りした俺は彼女に教えを請い順調に成長していった

マスター曰く

 

『魔法の才能で言えば千の呪文の男と言われたサウンザウンドマスターにも負けないほどだ』

 

と言っていた

そこまで評価してもらえるのは俺も嬉しいのだが、けれども氷付けにするのはやめてほしい……

そんなやり取りがあったのだが俺には一つ問題があった

それは……

 

「格闘の才能がない」

 

そう、全くと言っていいほどの格闘の才能が無いそうだ

俺は身体能力に関してはかなり高い上に魔力効率が高いから身体強化によってさらにその能力が上がるのだが

例えば肉弾戦をすると相手の攻撃は避けることができるが反撃をするとただの喧嘩パンチになってしまう

剣や槍といった武器を使っての戦闘は武器に振り回されてしまうので全然相手にあてられない

詰まるところ、俺に接近戦の才能は皆無であった

それは、俺が固定砲台としての「魔法使い」スタイルしか無いと宣告されるも当然であった

しかし、強い相手になればなるほど接近戦ができないのは致命的になってしまう

そこで出たのが「仮契約」だ

 

『仮契約のアーティファクトによってはその弱点も補えるかもしれないな』

 

そう言って俺に仮契約をするかしないかの選択肢を与えてくれた

もちろん仮契約をするとなると「キス」を行わなければならなくなる

俺としてはそれは生まれてこのかた全く経験のないいわゆる「ファーストキス」になる

初めてのキスの相手はマスターになる……別段問題は無いな

と言う訳であっさり仮契約をすませた俺とマスターだがマスターは別段俺とのキスには何も思わなかったらしく

 

『ん?俺との仮契約は何も思わないのか?……ぷっ、ははははは!私がぼーやとのキス程度に何か思うと思ったのか?高々十年も生きていないぼーやにするキスなどただの挨拶にもならんよ』

 

と言われた

…………あぁ、納得した

そう言われてしまっては俺も何とも言えない

とにかく、仮契約によって俺はアーティファクトを手に入れた

そしてその時の回想シーンはこうだ

 

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『ふむ、これがぼーやの仮契約カードだ」

『ありがとうございます、マスター」

『カードの絵から察するに全身装備型のアーティファクトっぽいが……とにかく使ってみろ』

『わかりました』

 

そして俺はカードを掲げて呪文を……

 

『呪文なんでしたっけ?』

『……知らないならもっと早くに聞け馬鹿者、アデアットだ』

『わかりました』

 

俺は次こそはと掲げて呪文を唱える

 

『アデアット』

 

呪文を唱えるとカードが光り俺の体を包む

そして光が収まると俺は全身を純白と金のラインでできたコートに身を包んだ

 

『これが俺のアーティファクト……』

『あぁ、名前は「創造する銃弾の天衣」(バスターコート)で能力は「火器および弾に関する創造」だそうだ』

『調べたんですか?』

『あぁ、過去に一件だけ召還された例があったようだ…詳しいことはそれ以上はわからないがな』

『そうですか、とりあえず試してみます』

 

そう言って俺は手に拳銃を作り出してみせる

拳銃のフォルムは白と金の羽のような飾りの付いたベレッタサイズの拳銃だ

 

『これが…』

『弾はどうやっていれるかわかるか?』

『んんむ、あぁ、わかりました魔法をこめるみたいですね』

『魔法をだと?それは「魔法の射手」レベルのか?』

『このサイズだと「闇の吹雪」クラスまで込められます、ただそのクラスだと一発しかストックはできないみたいですね』

『そうか……少し色々試してみるか』

 

そうして俺とマスターの二人でアーティファクトに付いて調べてみてわかったことはこうだ

 

仮契約カード 「創造する銃弾の天衣」(バスターコート)

 

数字 33

 

色 金と銀

 

御門 晃太

 

称号 『撃ち貫く魔弾の担い手』

 

徳性 希望

 

方位 中央

 

星辰性 黒い穴

 

 

アーティファクト能力

 

・重火器の創造また銃弾の創造

 

・重火器のサイズなどに限界はない

 

・弾はこめる魔法によって能力をえる

 

・こめる魔法は火器の種類やサイズによって最低ラインと最大ラインとストックが決まっている

 例 拳銃サイズ 下位魔法〜中級魔法 10〜1

   マシンガン 下位魔法〜中級魔法 100〜10

   ライフル  中級魔法〜上位魔法 5〜1

   バズーカ  上位魔法〜最上位魔法 1

   

・コート自体も耐魔法に優れていて下位魔法無効、中級魔法軽減、上位魔法微軽減してくれる

 

・毒や石化はキャンセルしてくれる

 

・壊れても一度戻してもう一度開けばコートは元通りになる

 

・身体能力も向上してくれる

 

・ある一定条件によって第二段階モードがある(未確認)

 

 

これがわかったこと全部だ

これだけわかれば十分だな、しかしかなり強力なアーティファクトだ

 

『これがあれば無理に格闘せんでなくとも接近戦も可能になるな』

『あ〜ガン=カタでしたっけ?』

『そこまでのモノを覚えろとは言わん、だが簡単な受けや射撃術はそこから流用し参考にすると言い』

 

つまり「魔法拳士」や「魔法剣士」ならぬ「魔法銃士」だな

魔法銃士……中々いいんじゃないか?

今までに無い感じがまたなんとも言えないな

 

『それじゃあまずはどの火器を扱うかだな』

『え?』

『まずは何か一つをきちんと使いこなせ無ければ意味が無い、そうだな……まずは無難に拳銃で良いか』

『あ〜………わかりました、とにかくこのアーテファクトを使いこなせるよう頑張りますよ』

『うむ、精進するがいい!貴様は私が立派な悪の中ボスに鍛え上げてやる!』

『中ボスか……微妙な気もするけどまぁいいや、お願いしますマスター』

 

この後俺は氷付けにされたのだった

 

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こんな感じの出来事があった

ちなみに、対価として最後に血を少し提供している

何でも魔力量の多い血を吸うと今マスターにかかってる呪いが解けるらしい

だから俺に血を提供させているのだ

おかげで俺は若干貧血になるときもある……

まぁ、強くなるための授業料だ仕方ない

 

話は急に変わるが俺は最近になって親父と母に聞かれたことがある

それは

 

『何故そこまで強くなろうとするのか?』

 

と聞かれた

両親には俺がマスターに弟子入りしたことは伝えてある

二人はマスターについては特に嫌悪感などは無いらしくむしろ魔法を教えるのには彼女くらい強い人の方がいいだろうと考えているようだ

そして話を戻すが俺が強くなろうとしている理由…それは簡単だった

 

『未知に触れ未知に向かって前に進む力が欲しかった』

 

今までの生活とは言ってしまっては何だが非現実なんてモノは全くなく

あるのはただ怠惰的に暮らしている日常だけ

日常は尊いものだ、なんて言うが日常は人に退屈を与える

一定のサイクルによって過ぎていく行動に意味なんて無くただ目的も無く生きていく

そんなのは死んでるのと何が違う?

生きてるか死んでるかの差しかない

そんなのはもうまっぴらごめんだ、俺は魔法を使えるようになった

それは退屈とはほど遠く色々な人間が一度は夢見た非日常

俺は今それに触れている、いやどっぷり頭のさきっちょまで浸かっている

けれどそれが楽しいのだ(・・・)

強くなることが、その先があることが、終が見えないことが

 

楽しくてたまらない

 

俺はいわゆるバトルジャンキーとは違う

けれど強くなる自分に喜びを持ち

そしてさらに前へと渇望する

だから俺は……すべてを受け入れ、包み込み、寛容し、我が力とする

 

『我只要 和強力得』(われただのぞむはつよきちからをえるのみ)

 

それが今の俺の胸中にある言葉

そしておそらくこれからも俺が俺自身の力に満足するまで刻み続ける言葉

あぁ、日常は退屈で尊くて楽しくても儚くて、非日常は心躍り危うくて楽しくても朧げで

だからこそ楽しいのだけれどね

 

そんな俺の考えを聞いた両親は『そこまで考えているのなら別に構わない』そう言ってくれた

理解を得た訳ではない、けれど親とは木の上に立ち見守ると書いてある字の通りなのだとおれは今日しみじみ思った

あぁ、俺はこの人達の子供に生まれてよかった

この両親は俺を決して否定しないのだろう

それが嬉しかった、とても嬉しかった

その日俺は一日中笑っていた、楽しくて、嬉しくて

 

後日そのことをマスターに話してみたら

 

『貴様らしいな、だがあまり他所でその考えは言うなよ?その考えは一種の破綻者の考えだからな』

 

マスターはやっぱり理解してくれる

それでいてやんわり注意してくれる

あぁ、俺はこんなにも恵まれている

 

そんな考えを持ったこれが俺の今の一日だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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