汝、これを、見る時、部屋を、明るくし
できる限り、画面から、離れよ
新エリー都 ヤヌス区 ルミナスクエア
AM 11:50
今日は一段と賑やかな様子で街には人やシリオンでいっぱいになっている。
それとは裏腹に人気の無い薄暗い地下、奇妙な格好をした怪しげな男女の集団は誰かが来るのを待っていた。
肌色の多いストリートファッション、黒いアイシャドウと黒いリップ、そして彼らの腕にはそれぞれに動物や植物を模したタトゥーが刻まれている。
そしてその集団の前に1人の青年が現れた。
ストリートファッションの集団とは真逆で黒いスーツにボーラーハットを被り右手には杖を持った紳士らしい姿だった。
紳士風の青年はボーラーハットを取る、顔は糸目で口はニッコリと笑っている。そして一番目立つのは額にあるヒマワリのタトゥー。
「ブの皆様、ようこそおいで下さいました」
「皆様は前世でゲゲルに選ばれずダグバに粛清された負け犬。しかし私は君達にもう一度チャンスを与えたいと思いこの世界で蘇らせた」
「ザジレジョグ、ザリザガゼダパセパセンゲゲルゾ(始めよう、はみだされた我々のゲゲルを)」
最初は普通の言葉を話していたが最後は謎の言語を口にした向日葵のタトゥーの紳士がそう言うと全員が歓喜の叫びを上げた。
すると胸にタランチュラのタトゥーをしたオールバックの男が紳士の前に出ると人間の姿からタランチュラに似た人型の怪物へと変貌する。
「グギジンパゴセグギブ!(初陣は俺が行く!)」
「いいでしょう、で?ルールはどうします?」
「バギングズガギドズガギ!ザンギパボンラヂゼンダ!ギゼジバンパパパンジバンザ!(50!範囲はこの街全体で時間は一時間だ!)」
「ではブ・ダラン・バ様をムゼギジャジャ(プレイヤー)としてのゲゲル(ゲーム)を始めます。」
そう言い紳士は指輪を嵌めるとダランの腰の青いベルト『ゲドルード』に刺し込み、時限式の封印エネルギーが注入されていく。
「ではコチラを腕に付けてください」
紳士はグゼパ(腕輪)をダランに渡すと彼は左手首に装着しそのまま外へと飛び出して行った。
「クウガ、この世界で貴方はどうやってリントを守るのか見せてもらいましょう」
見届ける紳士は口をニヤリと笑い誰にも聞こえない声量で呟いた。
OP 仮面ライダークウガ!
※歌詞の下の文はイメージ映像です
イントロ
(イントロのリズムに合わせて今回の話のシーンが一瞬ずつ出る)
からっぽの星 時代をゼロから始めよう
(五条悠介が映る)
伝説は塗り変えるもの
(アキラとリンが映る)
今 アクセルを解き放て
(満月に雲がかかり暗闇の中からはぐれグロンギ達が、ホロウの中ではエーテリアス達が迫り来る)
クウガ熱く蘇れ
(マイティフォームのクウガが立っている)
クウガ誇りのエナジー
(ルミナスクエアの交差点で戦うクウガ)
クウガ強くある為に
(ドラゴンフォーム▶ペガサスフォーム▶タイタンフォームの順で登場。零号ホロウを見つめるクウガ)
No Fear No Pain 愛の前に立つ限り
(今作のバイク『ホロウチェイサー2024』に乗り走行するクウガ)
No Fear No Pain 恐れるものは何も無い
(はぐれグロンギやエーテリアスと戦うクウガ)
完全独走 俺が超えてやる
(ポートエルピスで夕日を眺める悠介、振り向くとそこにアキラとリンとイアスが悠介に手を振り悠介は笑顔でサムズアップして返す)
超変身!仮面ライダークウガ!
(暗闇の中でクウガに変身する悠介、暗闇が青空になりタイトルが浮かび上がる)
ゼンレス・ゾーン・クウガ
会遇
悠介SIDE
「此処は一体…」
ダグバとの戦いの後、俺は何も無い真っ白な空間の中に居た。
五条!
「ッ!?一城さん…?」
声が聞こえ振り返ると一城さんが立っていた。
五条君!
五条!
お兄ちゃん!
五条さん!
五条!
「櫻子さん…椿さん…みのり…菜々ちゃん…おやっさん…」
一城さんだけでなく櫻子さんや椿さん、みのりに菜々ちゃん、おやっさん…他にも美香ちゃんや榎木田さん…皆がそこに居て俺の名を呼んでいる。
「なんでここに?……っ!?どうなってるんだ…」
何故ここに居るのか聞きたくて俺は足を踏み出して歩く…しかし何故か前へ進んではいない。
「ハア…ハア…なんで…なんで皆の元へ近づけないんだ!」
あな近くにいるというのに走っても走っても近づけない…まるで見えない何かに押し戻されてるみたいだった。
そして皆は俺に笑顔を見せると振り返りゆっくり歩きだした
なんで!なんで進めないんだよ!?………
俺をそっちへ行かせろおおおおお!!!
悠介SIDE end
No SIDE
新エリー都 ヤヌス区 六分街 random play 2階
AM 9:00
「うわああああっ!!?…はぁ…はぁ…ゆ、夢?」
目が覚め、叫びながら起き上がると先程の光景が夢だと気づく悠介。
右手で自分の頬を触れるとかなりの汗をかいていたのか掌には汗がベッタリと付いていた。
よく見ると体も全身汗だくだった。そして彼は1つの事に気づいた。
「なんで…ベルトが治っている…?!」
ダグバとの戦いで破壊された筈のベルト…アークルはヒビも無くダグバと最初に戦う前の状態だった。
「ていうか…ココ何処?」
自分が寝ていた場所を見渡す。今まで色んな所を冒険してたけどこんな場所は見覚えが無かった。
しかも着ていた服も無く今の自分の上半身の半分は包帯で巻かれている。*1
ガチャッ
「目が覚めた様だね、気分はどうだい?」
ドアの開く音が聞こえ悠介は音のする方へ顔を向けるとアキラとイアスを抱き上げてるリンが立っていた。
「……もしかして君達が俺を?」
「そうだよ、ウチの前で倒れてたから私とお兄ちゃんで引っ張ってきたの。あっ服は洗濯しておいたよ」
「そうだったんだ…ありがとうございます、助かりました」
「気にしなくていいさ、人として当然の事をしたまでだから」
服を受けとり助けてくれた事に頭を下げて礼を言う悠介。
「あっ名前まだ言ってなかったすね!2000の技を持つ男、五条悠介です!」
「僕はアキラ、下の階で妹とビデオ屋を営んでるんだ。よろしく」
「私はリン、よろしくね悠介さん!んでこの子はウチのボンプのイアス!」
「ンナナ!(よろしく!)」
お互いに自己紹介をした三人と一匹。すると悠介はイアスに目を向けるとリンに聞いた。
「ところでそのボンプって何?ペットロボットみたいなもの?」
「「……え?」」
「へ?」
悠介の発言にアキラとリンは固まり、悠介は目が点になる。
「あ、あの…悠介さん?ボンプ知らないの?」
「うん。いやー日本にこんなのあったとは知らなかったなー何処で売ってるの?」
「「ニホン?」」
「へ?じゃあ中国か韓国?にしては日本語が上手いなぁ…」
「ちょ!ちょっと待って!悠介さんって新エリー都の住人じゃないの?!」
新エリー都?ナニソレオイシイノ?と言わんばかりに悠介は首を傾げ知らない顔をする。
「うーーん…世界中を旅してきたけど新エリー都なんて言う都市は国には無かったなぁ……じゃあ此処って日本じゃないんですか!?」
「気づくの遅いよ!?」
指に顎を乗せて驚く悠介にリンも逆に驚きながらツッコミを入れる中、アキラは冷静であり悠介に質問をした。
「じゃあ『ホロウ』って言葉も知らないかな?」
「全っっ然分からないなぁ…じゃあ俺の方からも聞くけど『未確認生命体』とか聞いた事ない?」
「嫌、そんな都市伝説みたいな名前の様なのはインターノットでも見た事も聞いた事もない…けど、今の質問で解った事は1つある……
五条悠介さん、貴方はこの世界の人間では無い事だ」
アキラの言葉に悠介は苦虫を噛み潰したような表情になった。
「あーやっぱりそうなっちゃうか…俺、本来なら死んでるハズだし」
「えっ?死んでるハズってどういう意味なの悠介さん」
「…」
悠介はこの世界に来る前の事…前世のを話した。
未確認生命体が現代に甦り人間達をゲーム感覚で殺し悠介は古代のベルトを身につけ戦士クウガとなった事から最後の未確認生命体 ン・ダグバ・ゼバとの戦いで命を落とした事まで。
「…つまり悠介さんは人を守る為に変身して未確認生命体と言う怪人と戦ってたと言うワケか。まるで特撮ヒーローみたいな出来事だね」
「まぁそう思っちゃうよねー。んでそのベルトがコレ」
悠介はアークルを出現させ2人に見せた。
「うわ!ホントにベルトが現れた!」
「でも本当は0号との戦いで壊れたハズなんだ…けど起きた時にはヒビも無くなってるし治ったのはどうしてなのか分からない」
「うーん…」
「どうしたんだいリン?」
「いやーなんかこういうのウチのビデオで見た事ある気が…あっ!そうだ!」
何かを思い出したリンは部屋を出て下へ降りていく。数分後、バタバタと音を立ててリンが一本のビデオを持って部屋に戻ってきた。
「コレだよコレ!」
「コレは…『転生したらボンプだった件』か」
「うん!とある事故で命を落として目を覚ましたら別世界に来てボンプになった男が最強のボンプとして色んな人達と共に事件を解決していくっていうアドベンチャー映画だよ!」
「へぇー面白そうだね。後で見てもいいかな?」
「いいよ!ならそこにテレビとビデオデッキあるし見る?」
「ゴホンゴホンッ…それでリン?そのビデオと悠介さんと何の関係があるのかな?」
「あっ…えーとつまり悠介さんは最後の敵との戦いで相討ちというカタチで死んだと思ったらこの世界に来たんだよね?結論的に言うと異世界転生ってヤツ?」
異世界転生か…と呟き考える悠介。沈黙の時間が暫く経った後アキラがある提案を持ちかけてきた。
「悠介さん。もしよければウチの店に住み込みでバイトしないかい?」
「えっ、良いんですか?」
「此処で出会った縁だ。怪我が治ってもこの世界の事は知らないだろうし住む場所は必要だ。一人位は横になれるぐらいのソファもあるし寝床は僕の部屋を使ってくれても構わない」
「私も大歓迎だよ!それに悠介さんの冒険話も聞いてみたいし!」
「アキラ君…リンちゃん…ありがとうございます!」
出会ったばかり自分にここまでしてくれたアキラとリンに悠介は頭を下げ礼を言った。
「ウチに住むとなると市民登録しに行かないと。アレから一週間経ってるけど歩けるかい?」
「んしょっ…うん、もう歩けるぐらいには回復してるみたい。今から着替えるから一旦出てもらえる?」
「わかった、私とお兄ちゃんは下に居るから着替えたら階段へ降りて来てね」
そう言い2人はアキラの部屋から出て行き悠介は洗われた自分の服に着替えると部屋から出てリンに言われた通り階段があったので降りる。
「来たね、それじゃ行こうか?」
「はい!行きましょう!」
「では悠介さんをルミナスクエアへご案内ー!新エリー都で一番大きな街だから楽しみにしてね!」
3人はビデオ屋の裏口から出ていき駐車場に止めている車でルミナスクエアへ向かった。
Bパートへ続く