ゼンレスゾーンクウガ   作:アルティメットルパン三世

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※今回は短めです


冥土

 

「は、初めまして、調査員様!カリン、ただいま電車をくぐり抜けて参りました!」

 

 カリンと名乗ったメイド服の少女はクウガ達に頭を下げる。

 

「えっ?先程からお話させていただいてたのは、このボンプ様だったのですか…?」

 

 イアス(リン)を見てカリンは驚いた。

 

「あわわ、すみません!ボンプ様のご身分を疑っているわけではなくて…」

「ボンプってことでいいよ。あんたも、ただの一般人には見えないけどね…」

「すみません、その…弊社は幅広い分野でビジネスを展開していまして、中にはホロウ関連の業務もあるんです…」

「ということは、もしかしてそのチェーンソーで戦うの?」

「は、はい…コレは私の仕事道具でして……ひゃあっ!?赤い怪物!?」

「おっと…はいコレ、大事な物なんでしょ?」

 

 

 クウガに話しかけられたカリンはその姿を見てビックリして持っていたチェーンソーを手放してしまったがそれをクウガがキャッチして手渡しで返した。

 

「あ、ありがとうございます!……あの、もしかして最近現れた謎の怪物と戦っているクウガ様ですか?」

「うん、俺がそのクウガ。」

「そうだったのですね!こんな所でお会いできるなんて…」

 

 容姿をじっくりと見たカリンは最近ウワサのクウガだと気づき感激する。

 

「ハッ!そうでした!調査員様は先をお急ぎなんですよね?き、きっと道中お役に立ちますので、どうか私をホロウから連れ出してください!お、お願いします!」

 

 ホロウへの脱出をお願いをするカリン。

 

「あんたたちはどう思う?この子が電車を壊してくれたから、もう迂回する必要もないよね?」

「うん、まぁ無理なお願いでもないしね 」

「ああ、僕も妹の意見に賛成だ。彼女を出口に連れていくのは構わないけど、一応見ず知らずの人だからね。お互い、隠したい事情もあるだろう。」

 

「カリンちゃん、あたしたちについて来てもいいぞ!その代わり、余計なお喋りはナシ。それでいい?」

「はっ、はい!」

「よし、それじゃあ先を急ごう!」

 

 こうして出口が見つかるまで、カリンがついて来ることとなった!

 

 出口を探している最中、エーテリアスの群れが襲いかかった。

 

「エーテリアスだよ、気をつけて!」

「行くよ猫又ちゃん!」

「おう!カリンちゃん、戦闘の方もヨロシク!」

「・・・」

 

 「はあっ!たあっ!」

 

 徒手空拳でティルウィングを倒していくクウガ。

 

「ほらほら、コッチだにゃん!」

 

 猫の様に素早い動きでエーテリアスの攻撃を躱し、背後に回り双剣で斬っていく猫又。

 

「・・・」

 

 チェーンソーを振り回し、高速回転するノコでエーテリアスを次々と切り刻むカリン。

 

 「ッ!猫又ちゃん!」

 

 猫又の背後に現れたティルヴィングの攻撃をクウガがキックでパリィし、炎のようなオーラを纏ったパンチを腹に叩き込む。その一撃をくらったティルヴィングは吹き飛び空中で爆破した。

 

「すまない!助かった! 」

 

 猫又がお礼を言うとクウガはサムズアップをし、それを同じくサムズアップで返す猫又。

 すると、今度は大きめのエーテリアス『ゴブリン』が咆哮をあげて現れた。

 

「このままいくよ!」

「任せろ!!」

 

 2人はゴブリンに向かって走り出した。距離が近づくと猫又が先手を取った。

 

爪を研ぎにきたぞぉ!!

 

 周囲を跳びまわりながらゴブリンを滅多切りにする猫又。

 

うおりゃあ!!」 

 

 続いてクウガのマイティキックがゴブリンのコア部分にヒットする。勢いよく飛び、地に落ちたゴブリンは立ち上がるもコアに浮かび上がる封印エネルギーにコアがヒビが入り爆発した。

 

「よし、これで片付いたね。お疲れさん」

「悠介もお疲れ!」

「・・・」

 

 一段落つき、クウガと猫又はグータッチする。一方、カリンはさっきから一言も話さない。

 

「カリンちゃん?余計なお喋りはなしって言ったけど…別に一言も喋っちゃダメとは言ってないぞ!」

「そ、そうだったのですか?すみません、勘違いしていました…」

 

 どうやらカリンは何も喋ったらダメと勘違いしていたみたいだ。ドジっ子系で天然気質なメイド少女である。

 

「カリン、岩を退かしたいんだ。手伝ってくれるかい?」

 

 イアス越しからアキラがカリンに手伝いを求めた。

 

 「これでスイッチを抑えたいんだ。」

「こ、こちらの大きなお方でしょうか?分かりました!」

 

 カリンはそう言い、岩の方に近づく。

 

「アキラ君、流石に彼女よりデカい岩を持ち上げて貰うのは……「よいしょ…!」……え?」

「ひ、一人で持ち上げちゃったぞ…」

 

 自分がやろうと手をあげようとしたクウガだったがカリンは自分の背丈より大きな岩を軽々と持ち上げのだ!

 カリンはそのまま、線路の変更をするスイッチに岩を置いた。

 

【マスター。線路のルートを再構築しました。】

「よし、ついでにカリンを出口に連れていこう。」

 

 計画の第一段階を完了させ、一行はカリンを出口へ連れて行く。

 

「そう言えば、お仲間たちもみーんな、カリンちゃんみたいに凄いの?」

「えっ?わ、私なんかより、よっぽど凄い人たちばかりです!」

「チェーンソーメイドより…?ちょっと想像できないぞ…」

 

 道中、カリンの仲間の事を聞いているとFairyが出口に着いた事を告げた。

 

「お客さん、目的地に着いたよ」

「ほ、本当ですか?出口が見つかったんでさね?よ、良かった…!」

 

「あの…本当にありがとうございました!調査員様のお力がなければ、カリンはきっとこのホロウを永遠に彷徨っていました!」

「それはお互い様だぞ。カリンちゃんのチェーンソーのおかげで、時間をずっと短縮できたんだから!」

「そうそう。君も助かったし俺たちも助けられた。ありがとうカリンちゃん!」

 

 お礼を言うカリンに猫又とクウガはこちらも助けられた事に感謝した。

 

「あ、ありがとうございます…その、ボンプの調査員さまには初めてお会いしました!よ、よろしければ、お三方のお名前を教えていただけませんか?今度、従業員一同でお礼に伺いたいんです!」

「気にしないで!ホロウは持ちつ持たれつ、でしょ?機会があったらまた会おう?」

「あっ、それじゃあ俺は……」

 

 クウガはそう言うと変身を解除した。

 

 「ええっ!?く、クウガ様は人間だったのですか…?」

「うん、クウガは俺が戦う時の姿なんだ。本当の名前は五条悠介、2025の技を持つ冒険家なんだ。コレ、名刺ね」 

 

 悠介はそう言い、自分の名刺*1をカリンに手渡した。

 

「それじゃあまたね!」

「バイバイ、カリンちゃん!」

 

 カリンを届けた三人は再び目的地へ走り出す。その背中に向かって、カリンは深々とお辞儀をした。

 

*1
前に持っていたのはボロボロになった為、新しく作り直した。




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