ゼンレスゾーンクウガ   作:アルティメットルパン三世

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再陣

 

 準備が出来、4人はアミリオンの視覚記録の続きを見る。

 

 デッドエンドホロウにて、デッドエンドブッチャーを避けながら猫又の家族の形見を探していた邪兎屋。

 

 しかし、先へ先へと進んでいく内にヤツの痕跡が見つかる。アンビーは生息区域が近いと推測、安全第一を優先し別ルートで探索をする事に決めたその時

 

 猫又があっちの方に子供が走っていったと言った。

 ただでさえ要警戒エーテリアスが彷徨いてて危険なのに何故子供がいるのか?

 一先ずニコ達は依頼を一旦中断し、子供の救出をする事にした。子供が走っていった方向へ向かう4人はデッドエンドホロウの深部まで来たが、影も形もなかった。

 

 しかし、ビリーが子供を発見した。一行は走っていった子供を追いかけると、その子はエーテリアスに襲われていた。

 間一髪で助けたビリー。だが突然、その子供はビリーを殴り飛ばしたのだ。

 

 その子供曰く、デッドエンドブッチャーの縄張りにいたニコ達を助けてあげたと主張した。

 一体どういう事なのか理解できないニコ達。すると突然、壁が破壊され、その先にデッドエンドブッチャーが現れた。

 

 武器を構えるニコ達だったが、エーテルの裂け目が現れ子供と邪兎屋と猫又はそのまま呑み込まれた。

 

 裂け目から出た一行。出てきた先はカンバス通りで、其処でニコ達が見た物………それは、爆破解体により避難しているハズの住民達の姿だった。

 

 その後の話の内容を簡略するとヴィジョンはコスト削減の為に住民達を避難させずに爆破解体で彼ら諸共、木っ端微塵に消し飛ばそうとしていた。

 中の情報はジャミング装置でシャットアウト。住民達には何も知らせず嘘の情報で閉じ込めエリア全体を全て爆発する。

 

「・・・」

 

 人の命を軽視するヴィジョンのやり方に悠介の心は怒りで爆発しそうになったが深呼吸をして気持ちを押さえ込んだ。

 

 こうして、住民達から事情を聞いたニコは彼らを救出し、そして不祥事を暴くためにヴィジョンコーポレーションと真っ向勝負する事を決意した。

 そして、猫又は援軍を呼ぶためにニコから彼らを連れてくるように任務を与えられ、パエトーンとクウガとの出会いを果たした。

 

 「……これが真相。ニコ達は一先ず工事エリアで委任状を集めてヴィジョンの動向を探るって言ってた。そして、あたしの任務はパエトーンとクウガに助けを求める事だった。」

「ニコ達と別れたあと、あたしは一人でデッドエンドホロウを抜けて、あんた達の店に来たんだ。嘘はついてない!ニコも、爆破エリアの住民達も、絶対絶命の状況に置かれてるんだ!」

 

「お願い!パエトーン、クウガ!あたしと一緒に皆を助けに行って!」

「猫又、あんたの言う事は信じるよ。ただ、プロキシのエキスパートとして、私たちはその件に首を突っ込むリスクを警告する義務があるの」

「ああ。住民達全員を救い出すとなれば、ヴィジョンとの正面衝突は避けられない…」

 「そうなれば死を覚悟しないといけない…君はどうしたい猫又ちゃん?」

 

 「今更あたしを試さなくていい。出発した時、心に決めたんだ……何としてでも、皆を爆破エリアから救い出す!今のあたしには、それしか考えられない!」

 

 猫又の決意の籠った眼差しは一切の揺らぎはなかった。その目を見て3人も決心する。

 

「わかったよ。依頼人がそう決心したなら、私達もこれ以上は言わない」

「それなら早速、救助計画を考えよう。」

 

 パソコンを操作し、アキラがモニターにマップを表示する。

 

「このマップを見てくれ。邪兎屋と住民達は現在、カンバス通り駅に閉じ込められている。此処とパールマンのいる監視拠点とは、数キロも離れているんだ。」

「だけどパールマンは、住民達を閉じ込めるために、治安局の武装部隊に偽装した連中を列車で送り込んだ…」

「しかもこの武装部隊の正体は、俺が第1号と戦った際に現れた未確認の戦闘員だった。奴らの話だとこの爆破解体は未確認のゲームにも利用されている。恐らくだけどあのホロウの中にプレイヤーである第16号が潜んでるはず…」

 

「そういえば、僕達が遅らせた列車がそろそろ目的地に着く頃だ。となると、住民達を見張る人数がまた増えてしまう」

「えっ?それってどういう意味…」

 

アキラの言葉に猫又は首を傾げる。

 

「ほら、閉じ込められた住民達はエーテル適応体質じゃないんでしょ?だから武装部隊は正面だけを警戒すると思うんだよね。」

「監視拠点の兵士も無限じゃないでしょ。大勢が正面の警備にかかりきりなら…」

「そっか!ニコ達と一緒にホロウ経由で監視拠点へ忍び込めるって事か!」

「ニャイスアイデア!それで、それで!」

 

 監視する者達が住民達の見張りをしている内に兵の数が減った監視拠点へ侵入し、列車を強奪しホロウ内の線路を使いカンバス通り駅まで向かう。

 住民達には最初から駅のホームで待機して貰う。そうすればたった数分で全員を爆破エリアから脱出できる。

 

「あったまいい!きっと、列車自体にも侵食耐性があるはず。なる早でホロウを出られればら住民達も侵食に晒されずに済むぞ!」

「もし、16号(仮称)が邪魔しに来ても俺が相手をすれば大丈夫」

「Fairy、列車をホロウから新エリー都まで、最短で運転出来る?」

【可能。既に最短ルートを計算済みです】

 

「よし、準備が整ったら、すぐに行動を開始しよう」

「それじゃあ猫又、ボンプを連れてって。」

 

 リンは猫又にイアスを渡した。

 

「2人はまずニコと合流して、計画を説明しよ。後は…」

 

 悠介と猫又は顔を見合せ、互いに頷く。

 

「「後は、決着をつけるだけ(だ)…」」

 

 

 

 デッドエンドホロウに行く前、夜の駐車場で悠介は誰かと電話をしていた。

 

「……はい、それじゃあ時間が来たら指定の場所に…はい、頼みますね…それじゃあまた現地で」

 

 そう言い悠介は電話を切った。

 

「悠介、誰と話してたんだ?」

「うーん、まぁ俺の知り合いの人にね?それよりも時間だ。」

 

 ヘルメットを被った悠介はホロウチェイサーに乗り、続けてヘルメットを被った猫又も悠介の後ろに乗った。

 

「よし、それじゃあ行くよ!」

「おーーー!!」

 

 エンジンを吹かし、ホロウチェイサーを走らせ2人は再びデッドエンドホロウへと向かった。

 

 

 

 

「ふむ、動き始めましたか。」

 

 六分街の電柱のてっぺんにて、ヒマワリのタトゥーの紳士がホロウチェイサーが走っていくのを双眼鏡で見ていた。

 双眼鏡をしまい、通信機を取り出した紳士は通信会話をする。

 

「ドルフさん、クウガが本格的に動き出しました。準備は宜しいですか……わかりました。ではご武運を…」

 

 通信を切り、紳士は立っている場所から飛び降りる。

 傘をさすとそのままフワフワとゆっくりと降下し道路へ足を着けた。

 

「フフフ…このゲゲル、果たして ブ が勝つか。それともクウガが阻止するか。どちらが勝っても私にとっては見ものですねぇ…」

 

 紳士は気味の悪い笑顔を浮かべ、キヒヒ…と笑いながら歩き始めるのであった。




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