ゼンレスゾーンクウガ   作:アルティメットルパン三世

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遊戯

 

新エリー都 ヤヌス区 ルミナスクエア

 

PM11:00

 

「ルミナスクエアに到着!ねっ、いい所でしょ?」

「へぇー此処が…」

 

 ふ社用車に揺られて30分、悠介はアキラとリンが何時も利用しているパーキングエリアからルミナスクエアへと着ていた。

 

「市民登録は治安局のルミナ分署で書類を委任状書いて手続き出来るんだ。本人確認書類は…僕が理由を説明するとしてその前に証明写真が要るから撮っていかないとね」

「治安局…俺の世界でいう警察みたいなものかな?」

「そういう解釈で良いと思うよ。悪いヤツを捕まえるのが仕事だし」

 

 歩きながら市民登録の説明をするアキラの話を聞く悠介。すると悠介は通りすがった人の犬耳と尻尾に目がいった。

 

「アキラ君、あの人動物の耳と尻尾があるよ。コスプレでもしてるのかな?」

「コスプレじゃなくてアレはシリオン。見た目はほぼ人間と似てて違うのは動物の耳や尻尾があるんだ。彼らも新エリー都の住人さ」

「へぇ…俺の世界でいう獣人みたいなもんか」

「他にも知能機械人っていう自我を持った機械人形もこの新エリー都に居るよ。ウチの知り合いの人にも居るしね」

「俺の世界じゃ人間だけだからこうやって色んな種族が共に生きて生活してるのは凄いよ!今度会ってみたいな」

「ウチで働くんだから会えると思うよ?」

 

 2人の話を聞いて悠介は多種の存在が共存している事に感心する。近くの証明写真撮影機で悠介は証明写真を撮った後、悠介の腹の虫が鳴り3人は一旦早めの昼飯を食べてルミナ分署へ到着する頃には12時前であった。

 

ルミナスクエア 治安局 ルミナ分署

 

PM11:50

 

「此処が治安局か…職場の人の服装は違うけど警察って感じがするね」

「早速中へ入ろう、手続きは窓口で受け付けてるから案内するよ」

 

 悠介は治安官の格好を見てそう言う。アキラに言われた悠介は早速中へ入ろうと自動ドアへ近づこうした時

 

ドン!

 

「うおっ?!」

 

 自動ドアから突然飛び出してきた治安官にぶつかり悠介は倒れそうになった…

 

ガシッ!

 

 が、後ろへ倒れ込む寸前に治安官が悠介の肩を掴み自分の方へ引き寄せ倒れるのを防いだ。

 

「大丈夫悠介さん!?」

「う、うん大丈夫」

「飛び出してすまなかった、怪我は無いか?」

「あっハイ、大丈…ぶ…」

 

 心配するリンに大丈夫と声をかける悠介は謝ってき治安官の方に顔を向けた瞬間驚愕した。何故なら……

 

 

 

 前世でグロンギとの戦いでサポートしてくれた悠介の相棒的存在の男『一城薫』と瓜二つの顔だったのだ。

 

「いっ一城さん?!!なんで此処に!?」

「?…悪いが人違いだな、俺はこういう者だ」

 

 悠介の言葉に一城似の治安官は否定し手帳を見せる。

 

「新エリー都治安局長官 一条 業(いちじょう かるま)…ってあの一条長官?!」

「リンちゃん知ってるの?」

「治安局で有名な人だよ。嘗ての旧都陥落でブリンガー長官と並ぶ程の功績を残した事から『二大英雄』と呼ばれている人だ」

「別に俺は英雄なんかじゃないさ、あの時はホロウから人々を守るのが精一杯だったしなんなら救えなかった命もあった…っとすまない。重い話をしてしまったな、所で今日はどんな御用で」

 

 アキラの言った『英雄』という言葉に一条長官は否定し拳を握り締めながら過去の自分の事を口にする。

 

「この人は遠くから来た僕達の親戚で今日から新エリー都に住む事になったんだ。それで今から市民登録をしに行く途中です」

「成程…確かに見かけない顔だな。君の名前は?」

「あっそうだ……自分こういう者です!」

 

 悠介は自分のポケットから名刺ケースを取り出し名刺を一枚一条副長官に渡す。

 

「2000の技を持つ夢を追う冒険家 五条悠介…」

「はい!」

 

 名刺を貰い読み上げる一条長官は顔を上げると悠介は笑顔でサムズアップした。

 

「まぁいい…取り敢えず市民証の登録なら委任状を書いてもらって本人確認書類と近々撮影した証明写真が要るが持ってきてるか?」

「証明写真はあるのですが…」

「本人確認書類ってこんなのでも大丈夫ですか?」

 

 悠介は財布を取り出し、中から前世の運転免許証を取り出した。

 

「変わった本人確認書類だな…コレで通るかどうか分からないが…ぶつかった詫びだ、俺の方でなんとか通る様協力しよう」

「ホントですか!ありがとうございます!」

 

 一条長官の言葉に悠介は彼の手を握りお礼を言う。

 

《ピリリリ!!ピリリリ!!》

 

 突然、一条長官のスマホから着信音が鳴り響く。

 

「失礼……俺だ……何?……わかった、すぐ俺もそちらに向かう!俺が着くまで待機していろ!……すまない、急用が出来てしまった。ついてくのは無理だが窓口で俺の事を話してくれたら通じる筈だ」

「わかりました、一条さんもお仕事頑張ってください!」

 

 それではと一礼してから一条長官は停めていたバイクで走り出して行った。

 

「一体どうしたんだろう?」

「もしかひてこの近くで事件があったのかな?」

「これ以上突っかかるのは止めておこう。取り敢えず委任状を書きに行こうか」

 

 アキラに言われ悠介とリンは委任状を書く場所へ向かった。

 

「んーー…にしても一条さんが乗ってたあのバイク、トライチェイサーに似てたなぁ」

 

 

 

一条SIDE

 

 三人と別れた後、俺は最近配備された治安官専用バイク『ホロウチェイサー2024』に乗り急いで現場に向かって走っていた。分署から少し離れた場所で怪物が現れたという報告が入ったのだ

 

(まさかエーテリアス?!……そんな筈はない、奴らはホロウの外では活動は出来ない。だとすればエーテリアスとは違う別の存在か!)

 

 そう考えてる内に現場へ到着した。辺りにはパトカーが十台以上止まっており武装した治安官が待機していた。

 俺はその中へ入り奥へと進んでいくと先程の連絡をくれた部下であり特務捜査班の班長『朱鳶(しゅえん)』が待機しておりその隣には同じ捜査班の治安官の『青衣(ちんいー)』と『セス・ローウェル』が立っている。

 

「お待ちしておりました一条長官」

「朱鳶班長、現状はどうなってる?」

「多数の人質が蜘蛛の糸らしきモノで拘束、更に二本のビルの間に蜘蛛の糸が繋げられており人質が吊るされています…」

「人質の数は?」

「我が見た所、人質の数は50。あの糸にエーテル物質は含まれてはおらぬから侵食の可能性はない。だがあの様な太さは例え蜘蛛のシリオンであったとしても作る事は不可能であろう」

 

 朱鳶の現状報告と青衣の透視結果を聞いて俺は驚くも声には出さなかった。此方から見てもハッキリと分かる太さの蜘蛛の糸の下に顔以外は蜘蛛の糸で巻かれた状態の人質が吊るされていたのだ。

 

「報告ご苦労、しかし何故犯人はこの様なマネを?ましてや真昼間に…まるで治安局(俺達)の事など恐ろしくないと言っているものだぞ」

「クソッ!よくもこんな卑怯な事が…」

「落ち着けセス坊、此方から出ても犯人を逆上させる可能性もある。あのビルの高さから落とされれば最悪の事態を招く結果になってしまう」

 

 悔しさ紛れに近くの壁に拳で殴るセスを咎める青衣。

 

「あっ!アレはなんだ?!」

 

 後ろにいた治安官の1人が人質がいる蜘蛛の糸の方へ指を指す。

 

 

推薦BGM 戦慄〜襲撃(別)

 

「「「っっっ!?」」」

「タランチュラの…化け物…!?」

 

 ソレを見た俺達は絶句した。

 民族風の衣装を纏ったタランチュラのシリオンらしき人型の怪物が蜘蛛の糸の上に立っていた。

 しかし先程、青衣が言っていた通りシリオンではあの蜘蛛の糸を作るのは不可能。ではアレはシリオンでは無いと感じた。

「何者だ!無駄な抵抗はやめて人質を解放しろ!」

 

 1人の治安官が怒り間際に解放しろと叫ぶ

 

「・・・」

 

 それを聞いたタランチュラの怪物は…

 

ブチッ!!

 

 人質の1人を吊るしていた糸を切り裂いて落とした。人質は眠らされている為悲鳴どころか声も上げられず落下していき最期を迎えた。

 

「や、殺りやがった…なんの躊躇いもなく」

 

ブチッ!!

 

 怪物の行動に1人の治安官が青ざめながらそう言った瞬間またも怪物は2人目の人質を吊るす糸を切り裂き落とす。

 

「よ、よせぇ!!」

 

ブチッ!!

 

 治安官が焦ったのか声を上げて発砲するが外し、ましてや3人目の被害者を生んでしまった

 

(此方が言葉を発したら人質を殺害し始めた…まさか!)

 

 奴の行動に俺は現場の全治安官のスマホにメールを一斉送信した。その内容は

 

声を出すな、奴は恐らく俺達の声に反応して殺害をするつもりだ

 

 そのメールを見た全員は俺の方に目を向き口を閉じた。すると怪物は動きを止めると左手首に付けてる腕輪を弄りだした。

 

ピコンッ

 

 俺のスマホからDMの通知音が鳴った。怪物の方を見るも相手は何もせずジッとしている。

 それを見た俺はDMを送って来た朱鳶と連絡を取り合う。

 

朱鳶

一条長官、奴は恐らく…私達が声を出す度に人質を殺しているのでは…

一条

君の予測通りだ。奴の目に俺達には映ってない、先程通知音が鳴っていたにも関わらずなにもしなかった。

一条

朱鳶班長、今から俺のやる事に声を出すなよ?

 

 俺のメッセージを見て朱鳶はコチラを見てきた。それを気にせず俺は立ち上がると着ているジャケットから銃のパーツを取り出し瞬時に組み立て『スナイパーライフルモード』にして弾を装填。

 スコープに目を近づけさせ怪物の眉間に狙いを定める。ターゲットを捕捉した俺は直ぐ様トリガーを押し発砲した。

 

ドォンッ!!

 

ドスッ!

 

 ライフル弾が発射され軌道は怪物の眉間の真ん中へ向かい弾は怪物の眉間に入った。

 

(やったか!?)

 

推薦BGM 緊迫〜暴虐

 

 この時、俺はやったと思った……しかし怪物の眉間から血は流れない。しかも怪物の眉間の肉がボコボコと動き出したと思いきや先程入ったライフル弾が吐き出された。

 

(馬鹿な!?エーテリアスのコアさえ貫通するライフル弾だぞ!!)

 

 衝撃的な状況に俺は焦りを感じたその時…

 

「一条長官危ない!」

「ッ!?ぐあっ!?」

 

 朱鳶班長の声に意識が戻ったものの遅かった。タランチュラの怪物が俺の前に現れ飛び蹴りを受けてしまい吹っ飛びパトカーと激突した。

 

ガシッ!ググググ…

 

「ぐっ…ぐう…」

「ゴセビボグゲビギダボパビガラザバ?ダガ!ゴンバロボグゴセビヅグジョググスバ!(オレに攻撃したのは貴様だな?だが

そんな物がオレに通用するか!)」

 

 全身の痛みに耐える俺にタランチュラの怪物が右手で首を掴み締めあげる。タランチュラの怪物は人の言葉では無く謎の言語で話しているから何も解らなかった。

 

「長官を離せええええ!」

 

 後ろからセスが警棒と盾を合体させた大剣を怪物に振り下ろす、しかし

 

ガシッ!

 

「なっ?!素手で受け止めただと…!」

「ジャラザ!(邪魔だ!)」

 

ブンッ!

 

「ぐああああ!!?」

「「セス君(坊)!!」」

 

 怪物は空いていた左手で大剣を掴んだ事に驚くセスにタランチュラの怪物は勢いよく大剣をブン投げてビルの壁に叩きつけた。

 

「ボンゲバギンリントロジョパギドゴロデデギダグ、ゴラゲンジョグバザゴダゲンガスリントパジガギヅシザ…(この世界のリントも弱いと思っていたが、お前のような歯応えのあるリントは久しぶりだ…)」

「ゴンベギギビジョグギデブ・ダラン・ババ、ギングズガギドズガギジドングヂンパパンジドドギデボソギデジャソグ!(その敬意に評してこのブ・ダラン・バが、50人の内の1人として殺してやろう!)」

 

 怪物の言葉は何を言ってるのか解らなかったが解ってる事は一つだけ、俺を殺すつもりだろう。

 

(ダメだ…もう…意識が…!)

 

 怪物の右手に力がさらに入り俺の意識は朦朧とし始めた。俺の首の骨をへし折られようとしたその時…

 

「はあああああっ!!!」

 

「ッ!グボオッ!?」

 

 突如、何者かが現れタランチュラの怪物に飛び蹴りを食らわせた。蹴りの反動で怪物は俺の首を離し吹っ飛んだ。

 

「ゲホッ!ゲホッ!…ハア…ハア…一体ナニが…ッ!?」

 

 

推薦BGM 戦士〜五代

 

 息を整え何が起こったのか解らず俺は前を向くとそこにはもう一体の怪物が。

 顔は金の角に赤い目、上半身は赤く下半身は黒い、腰にはベルトらしきモノが着けている。

 

 その姿はまるでクワガタムシのような印象がある人型の怪物が俺の前に立っていた……

悠介は無自覚女誑しにするかしないか

  • 女誑しにしろ
  • 女誑しにしないで
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