ゼンレスゾーンクウガ   作:アルティメットルパン三世

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 汝、これを、見る時、部屋を、
明るくし、なるべく、画面から、離れよ


五条悠介の居た(パラレルクウガ)世界

(一城薫SIDE)

 五条が第0号と共に攫われてから1ヶ月が経つ。
 九郎ヶ岳遺跡周辺で五条が第0号と戦ったあの地、俺は倒れた  五条の元へ駆け寄ろうとした。しかし、新たなる未確認生命体が現れ謎の裂け目へと放り投げた。

「止まれ!五条と第0号を何処へやった!」
「……この世界のリントですか。」
「ッ!?…その額のタトゥー、お前も未確認生命体か!」
「その通り、ですが貴方には関係の無い話。眠っていなさい。」
「ぐあっ!?」

 未確認生命体B15号(仮名)はそう言うと、腕を植物の蔦に変えて俺を捕まえるとそのまま投げ飛ばされる。
 俺は五条が入れられた裂け目へと入っていくB15号を見て意識を失った。

 その後、俺は後から駆けつけた杉多さんと桜居さんに助けられ椿の病院へと搬送された。俺が目を覚ましたのは入院してから一週間後だった。

 意識を取り戻した俺は、あの時の出来事を皆に話した。
 第0号を倒せたが、未確認生命体がまだ一体居たのと五条が連れ去られた事にショックを受けていた。

 そして現在、俺達は五条の行方を掴もうと全力で捜査した。
 しかし、成果は未だ出せずに苦戦を強いられていた。

「あれから1ヶ月…五条、お前は何処へ消えたんだ…」

 眠気に襲われていると、ドアの開く音がした。

「一城さん…」
「っ…沢渡さん。」

 入ってきたのは五条の友人である沢渡さんだった。未確認生命体が現れていた頃に協力して貰っている彼女には裂け目の正体を調べて貰っている。

「どうですか、捜査は?」
「すみません、手の限りは尽くしたのですが…」
「そうですか…此方もあの裂け目の謎が掴めなくて…」
「……お互い手の打ちようがありませんね…」
「それでも…五条くんは生きてると思うんです。26号の時も五条くんは帰ってきてくれました。だから今回もまたふらっと帰って来てくれますよ。」
「……そうですね。」

(五条…お前は今、何処に居るんだ…)

 俺は窓を開け、彼が守った青空を見ながらそう思った。

(〜〜〜♪)

 すると、俺の携帯電話から着信音が鳴る。確認するとそれは榎木田さんからの連絡だった。

「一城です」
『あっ一城くん!?大変なの!!ゴウラムが…』
「?…ゴウラムがどうしたんです?」


『一城くんが言ってたあの裂け目が現れてゴウラムを飲み込んで消えたのよ!!!』

「なんだって…!?」

 科警研で保管されていたゴウラムが俺の見たあの裂け目に飲み込まれて消えたという連絡に俺は驚愕した……

(一城SIDE END)

OP:『仮面ライダークウガ!』


第二章 ホロウの中心で・・・を叫んだ?
依頼


 

場所は変わり、五条が居る(ゼンゼロ)世界。

 

(BGM:激闘〜海原)

 

「ゴヂソ!バリバシジョ!(落ちろ!カミナリよ!)」

 

 はぐれグロンギの一体が手を挙げると雷雲がクウガの真上に集まり、雷を落とす。クウガはそれを避ける。

 

 クウガは、今回のゲゲルのプレイヤーであるシビレエイの特性を持つ未確認生物第20号『グ・マダン・ギ』*1と戦っていた。

 今回の事件は、ボンプのストラップを付けた人間がターゲットで現在の被害者数はシリオンと知能機械人含めて95人。

 治安局の捜査で追い詰められたマダンは砂浜でクウガと対峙した。

 

超変身!

 

 ドラゴンフォームへチェンジするクウガ。

 木の棒を拾い、ドラゴンロッドへ変化させてマダンの雷攻撃を回避する。

 

「ハアッ!」

 

 ドラゴンロッドを振り、マダンの体にダメージを与える。

 

「フン!」

 

 マダンの体からマントが生える。

俊敏体となった彼は首飾りの装飾品をちぎる、装飾品は鞭へ変化する。鞭を振ると、ドラゴンロッドに引っ掛ける。

 

「ブソボ、ゲビバセ!(黒焦げになれ!)」

 

 鞭から、高圧電流が流れそれがドラゴンロッドへと流れていきクウガの体に伝わってしまう。

 しかし、マダンは知らない。その攻撃が逆にクウガを強くする事を……

 

(BGM:英雄〜大地)

 

 マダンの鞭からの高圧電流がクウガの全身に流れていくとアークルが雷の音と共にライジングアークルへと変化。

 ドラゴンフォームの体の生体装甲の縁取り部分に金色が施され、両肩の生体装甲も青色へ変わり縁取り部分も金色に施されていく。

 

 ドラゴンロッドも両端にライジングパワーを秘めた矛先が装着された『ライジングドラゴンロッド』へと強化される。

 

流水の、杖よ、雷の、力を、加えて、邪悪を、鎮めよ

 

 これが青の金のクウガ…『ライジングドラゴンフォーム』だ。

 

「バビッ!?(なにっ!?)」

 

 自分の電撃を吸収されたマダンの体は乾いていた。

 体を濡らしている事で電気エネルギーを生成するのが奴の能力、力が出ないマダンは体を濡らそうと海へ向かおうとする。

 しかし、それを見逃すクウガではない。ライジングドラゴンロッドを構え逃げるマダンへ猛スピードで走り出す。

 

「うおりゃあ!!」

ドスッ!!

「グゥウッ!?」

 

 ジャンプし、ライジングドラゴンロッドをマダンの背中に突き刺す 『ライジングスプラッシュドラゴン』が決まる。

 背中に封印エネルギーが込められた刻印が浮かび上がる。

 

「ハアッ!!」

「グアアアアアッッッ!!?」

 

ドガアアアアアアン!!!

 

 そして、海へ放り込まれたマダンは落ちた数秒後に爆発を起こして倒された。 

 倒せたのを確認したクウガは、ホロウチェイサーに乗ると、走り出した。

 

───────

 

 それから翌日、悠介とリンはアキラに呼ばれていた。

 

「おっ、来たね2人共。実は今日、話したい事が2つあるんだ。まず1つ目。ウチの今月の収支について…」

 

 その発言でリンはビクッと反応する。

 

「ち、違うのお兄ちゃん!確かにカプセルトイをいっぱい回したけど、あれは…」

「カプセルトイ?なんの事だい?こっちは真面目な話をしているんだ。まずは聞いてもらっていいかい?」

「口が滑っちゃったね、リンちゃん…」

 

 勘違いで自分の墓穴を掘ったリンは涙目で落ち込む。

 

「さて、話を続けよう。ビデオ屋の経営に関して、特筆すべき事はないかな。今月の収入は、いつもと大して変わらなかったからね。」

「変化が大きいのは、僕たちのプロキシ事業の方だ。」

 

 かつての金庫の件で、例のハッカーのせいでアカウントを捨てる羽目になったパエトーン。

 新しく作ったアカウントでプロキシをやっているが無名なせいで稼げる依頼が中々来ないので収入は三分の一にも満たない。

 

【補足。現時点で受けられる依頼の中から、私が最も収益の高いものを選出した事で、貴方様の収入を32.21%アップさせることに成功しています。その収入金額は、インターノットにおける既存ユーザーのうち47%を超えるものです。】

「手柄をアピールするのはまだ早いよFairy。今から君の話をするんだ。コホン…実はFairyが原因で、今月の電気代が以前より五倍も上がったんだ。

 

 その言葉に、リンは驚きを隠せない。

 

「五倍ッ!?お兄ちゃん、どういうこと?」

「どうも何も、FairyがH.D.Dを制御できるのをいいことに、ほぼ24時間フル稼働させているからさ。電気代が高くなるのも当然だ。」

「今月分のローン払えるかなぁ…」

 

 頭が痛いのかアキラは額に手を当て、リンはションボリしている。悠介はFairyに尋ねる。

 

「Fairy、電源切るのはともかくスリープモードとかないの?」

【否定、そのような機能は持ち合わせておりません。】

 

 こんな時に限って無能なFairyである【激昂、私への侮辱は許しません。貴方の保存している画像データを全て削除します。】

 おまっ!?待ってぇ!?明日まで、明日までお待ちください!!Σ(゚ロメ;)

【無理です、もう消しました】

ゑゑッ!?何もかもおしまいだァ…ふぁっはっはっはっはぁーっwwひぁっはっはっはっww。゚(゚ ˆ o メ ゚)゚。

 

「今なんかFairyと誰かが喋ってた?」

「僕は何も聞こえないよ、きっと気のせいだろう…それよりも、今はこの2つ目の話をしよう。」

 

 そう言い、アキラはインターノットの画面を開く。

 

「さっき、インターノットを介して高額の氏名依頼が舞い込んだ。だけど、具体的に何をして欲しいとかは一切書いてなくて、詳細はDMで送るときた。」

「僕たちのアカウントはまだレベルが低いし、これといった実績もない。そんな僕たちをこっそり氏名するなんて、普通じゃないだろう。」

 

 その依頼人が何か企んでいるとアキラは疑う。

 ただえさえ近頃は、インターノットを利用した詐欺が横行しているのだ。

 

「いっそ誰だか分かればいいけど、そんなの無理だもんね…だってインターノットは匿名フォーラムだし、ユーザーの個人情報なんてトップシークレットでしょ?」

【異議あり。この氏名依頼には、依頼人の身分に関する隠された情報がある可能性があります。】

 

 リンの言葉にFairyが答える。

 

「身分に関する…隠された情報?どういう事かなFairy?」

【依頼元のインターノットアカウントは、投稿の前日に新規作成されたものです。アイコンには明確な被写体のない低解消度の画像が使われています。ネット上に類以する画像が無い為、コレはユーザー本人が撮影したものだと思われます。】

 

 更にFairyは、全都市のストリートビュー及び地面の原材料データと照合した結果、写真に映っているのはヤヌス区の境界に位置する現『旧都地下鉄改修プロジェクト』の工事現場と一致した。

 

「そういえば…僕たちがヴィジョンの悪事を暴いた後、地下鉄改修プロジェクトの競争入札は、仕切り直しになったんだったね。今回の勝負を勝ち取ったのは、確か白祇重工だったはずだ。」

「白祇重工…それって確かあの時、ヘリでやって来たクマのシリオン達だよね?」

「普通の市民が地下鉄の工事現場に行くって事も無さそうだし…依頼を出したのって、もしかして白祇重工の人だったり?」

【マスター。現在、とあるチャンネルのテレビ番組にて白祇重工の関係者がゲストとして出演しています。】

 

 3人は、その白祇重工の人が出ているというテレビ番組を見る事にした。『ボンプは知っている』という番組で悠介は(N○Kの午前中でやってる様な教育番組だな…)と思った。

 

 今回のテーマは『白祇重工VSヴィジョン、地下鉄改修プラン比べ』。

(え?これ教育番組だよね?子供には難しすぎるんじゃ…)と思っていると

 

『はぁ?おい、なんかの手違いか?こんな難しい話、子供に分かるわけねぇだろ?』

 

 今回のゲストとして出演している白祇重工のアンドーという男性がそう言った。

 すると、メガネをかけた少年が立ち上がる。

 

『僕は白祇重工の改修プランが優れていると思いますね!』

 

 少年の話によれば、白祇重工が独自開発した『ホロウ用知能重工業機械』はエーテル侵食に耐えれる性能がありホロウ内でも安全に作業が出来るのとホロウ内にある古い地下鉄施設を再利用出来るという爆破作業の要らない改修プランと長々と話す少年に(スゴいなこの世界の子供って…)と感心する悠介。

 

『白祇重工の方が優れてる?くくっそれはどうガオ?』

 

 すると先程司会席で寝ていたライオンのマスコットみたいな着ぐるみの人『レオンくん』がいつの間にか子供のいる席に座っていた。

 戻ってこいと言われても続けて話をするレオンくん。白祇重工のプランは金欠が故の付け焼き刃にすぎない、ヴィジョンのプランの方が安全かつ合理的だと言う。

 

 そして話は段々と重くなる。白祇重工は数年前に不祥事を起こしたと発言。

 それに反応したアンドーはレオンくんのマスクを取る。マスクの下には悪人面なライオンのシリオンだった。

 そしてのシリオンは話を続ける。

 

『裏の顔があるのはさぁ、建設会社の経営を隠れ蓑に大金を持ち逃げした、どっかの社長の方なんじゃないかい!!』

 

 その言葉を最後に、生放送だからか番組は中止となった。

 

「なんて番組だ…こんなの教育番組じゃなくて討論番組だよ。まるで○まで生テ○ビを見ているかのような気分だ」 

「うわぁ…インターノット上でも大炎上してるよ…」

 

「けど意外だな。白祇重工は世間からの評判もいいのに、未だに黒歴史を掘り起こされるなんて…この地下鉄改修プロジェクトを軸に、あと一、二悶着はありそうだ。」

【マスター、指名のあった依頼人からDMが届きました。】

 

 話していると、FairyがDMの通知を知らせてきた。

 

「向こうから連絡が来たの?」

【肯定。DMの一部に「生きるか死ぬか」を迫られる内容を検出。読み上げます。】

「ん?生きるか死ぬか?」

 

 【「パエトーン、俺らに力を貸してくれ!恥を忍んで言うが…オレらは今、生きるか死ぬかの瀬戸際だ。力を貸してくれーー頼れる相手は、お前しかいねぇんだ!」】

【「事情が事情なんでな。依頼内容をここに書けば一発でこっちの正体がバレちまう。つうことで、ここはひとつサシで会おうや。明日の朝5時に、六分街の交差点に来てくれ。頼む!」】

 

「Fairy、次からは「生きるか死ぬか」を迫られてる対象を、しっかり説明してくれると嬉しいな。」

 

「ふむ…DMを見る限り、依頼人は本当に切羽詰まっているみたいだ。それに、正直に現状を吐露しているように感じる。けど、面会を要求してくるのは怪しいな。」

 

 依頼内容を説明せずに直接プロキシと会いたがるのはインターノット上ではありえない、ましてや早朝の5時なんてもってのほかだ。

 

「ん?待てよ。このDMの一行目…『パエトーン、オレらに力を貸してくれ』って…」

「このアカウントで一度もパエトーンと名乗ったことは1度も無いはずだ。どうしてこの人は知ってるんだ?」

 

 新しく作ったアカウントはまだ無名のプロキシ。なのにこの依頼人はこのアカ主がパエトーンだという事を知っている。

 

【マスター、依頼人からもう一通DMが届きました──

「報酬の20%を前金として振り込んだ。こいつは心ばかりの誠意ってやつだ。マジに頼んだからな!」インターノットのアカウントに振り込みを確認。】

「リン。面会というのは罠かもしれない。この依頼は断っておかないか?「お金か命か」なんて二択を、天秤にかけるのは…【振り込まれた金額は、先月のインターノットにおける総収入の1.1倍に相当します。】…なんだって?」

【先月のインターノットにおける総収入の1.1倍です。】

 

 とんでもない前金の額にアキラは驚く。

 

「本当に助けが必要なのかもしれないし…困ってる人を放ってはおけない、よね?」

「こらこら、「お金か命か」の二択はやめようって言ったばかりだろう?けど、君がどうしてもと言うなら明日の朝、ランニングするフリして、こっそり様子を見てきたらどうかな?」

「だったら俺も付いてくよ。もし罠だったとしても俺がなんとかするし。」

 

 こうして悠介とリンは明日の朝、その依頼人を見に行く事にした。

 

 

 

 

 

*1
イメージはショッカー怪人のエイキングをベースにしたグロンギ怪人




今回から二章に突入します。
前書きの通り、この章からゴウラムが参戦。クウガの戦力がアップします。

二章も突入したのでヒロインアンケート三弾(ヴィクトリア家政編)を始めます!
エレン、カリン、リナの三人の内誰(若しくは全員)をヒロインにするか皆様に決めさせてください!御投票お待ちしております!!

それと今回面白かったなと思う人はぜひお気に入り登録、評価、感想お待ちしております!!

ヴィクトリア家政からのヒロイン

  • おシャメ(エレン)
  • カリンちゃん
  • リナさん
  • 全員に決まってんだろJK
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