☆10に入れてくれたアンサンブル×オーズさんに感謝。今後ともこの作品をよろしくです。
では本編をどうぞ。
デモリッシャーを連れ戻したクウガとパエトーン、白祇重工の三人は一旦拠点である黒雁街跡地へ戻り体を休めた。
そして翌日。ホロウに入った一行はアンドーの情報の元、『ホロウ用工業デュアルショベル』ハンスの探索を始めた。
「プロキシ。信号の感じだと、今から探しに行くデュアルショベルはこの辺にいるみてぇだ。ここは工事エリアじゃねぇから、オレらにキャロットはねぇ。つうワケで、頼りにしてっからな。」
「任せて!依頼料に見合った仕事をしてみせるから!」
「ハハハッ、邪兎屋の連中も言ってたぜ。パエトーンは依頼料こそちっとばかし高ぇが、仕事は完璧だってな!」
イアスの体で胸を叩くリン。
「ところでアンドーさん。そのデュアルショベルってのはどんな重機なんですか?」
「いい質問だな悠介!まずはそこから教えてやるぜ。」
「デュアルショベルが行方不明になる前の話だが、現場で出た廃材を運ぶために、毎日持ち場を往復させてた。見た目の割に身軽で、仕事の早いヤツなんだぜ。今日び、アイツなしじゃ回んねぇんだ…」
「うーん…」
アンドーがデュアルショベルの事を話していると、隣でベンが何かを考えていた。
「どうした、ベン?」
「あぁ、い、いや…今の話を聞いて、ふと大昔の物語を思い出しただけだ。」
「おお、熱血男児の物語だな?」
「あー、どうだかな…主人公は確かに男だが、熱血かどうかまでは分からない。掻い摘んではなすと、巨大な石を永遠に押し上げる罰を受けた男の物語だ。」
「あっ、それ俺も本屋で見た事あります。」
ベンの憶測によると、白祇重工の知能機械は日に日に賢くなっていった。論理コアをアップグレードされたデュアルショベルは、持ち場を往復するだけのつまらない仕事に嫌気をさしてホロウに逃げたかもしれないと。
「持ち場を往復するだけのつまらない仕事だと?ベン、それは違ぇぞ!」
ベンの言葉にアンドーは反論する。
「物語に出てきた男も、ウチのデュアルショベルも、毎日立派に筋トレしてたんじゃねぇか!」
「ホンモノの漢はな、そういう仕事を蔑ろにしたりしねぇんだ。なんたって、筋肉を作り上げるのは日々の鍛錬だからな。」
そしてアンドーは話を続ける。
「それにだ、一見大したことねぇような積み重ねこそが、魂を昇華させるんだぜ!そうやって磨かれた魂は、ダイヤモンドより頑丈になる!」
「アンドーさんブラボー!」
「おお…なんかカッコイイですね!」
「おうよ!お前も見る目あんじゃねぇか!」
リンと悠介は、アンドーの言葉に称賛した。
誉められたアンドーは悠介の肩に腕を回して豪快に笑った。
「アンドーはこういうヤツなんだ。着工式のスピーチでも、毎回こうやって場を盛り上げてくれる。」
準備を済ませたクレタがグレースを連れてやって来る。
「グレースさん。ゴウラムの様子はどうですか?」
「いやー…流石は異世界の超古代に造られた物だから私も少し苦戦してるんだ。だけどそれこそ私の好奇心に刺激を与えてくれる!だから悠介君、安心して待っててね。」
「はい!頼りにしてます!」
ゴウラムの修理に一筋縄ではいかないと発するがエンジニア魂に火が入ってるグレースだった。
「ほら行くぞ。まずはデュアルショベルを見つけて、グレースにじっくり点検させるのが最優先だ。」
クレタがそう言うと皆はデュアルショベルの元へ向かうのであった。
────────
リンの案内、そしてアンドーとクウガが障害物を破壊していったのでサクサクと進める事が出来た。
ホロウの奥まで進んだ一行は、遂にデュアルショベルの居る場所へ突き止めた。
「ハンッ、よーやく来よったな。待ちくたびれたで!」
デュアルショベルは、左右のショベルで拳と手のひらを合わせる様なマネをする。
「あ?なんかエラそうっすね…つうか、なんだよそのボイスは?」
「お前、論理コアが壊れてんじゃねぇか?帰って点検すんぞ。」
関西弁の様な喋り方をするデュアルショベルは、クレタの言葉を聞かずに大きな岩を彼女に向けて投石した。
「ハアッ!!」
クウガがクレタの前に出る。向かってくる大岩をパンチだけで粉砕し彼女を守った。
『病院にガキ連れてくんとちゃうんやで!オレちゃんは堂々たる漢なんやッ!!』
デュアルショベルの放った『漢』という言葉に、敏感に反応した人物がいた…そう、アンドーだ。
「漢だぁ?……漢はダダをこねたりしねぇ!!」
そう叫びながらアンドーはデュアルショベルに指を指す。
『ほーん?ジブン言うやんけ…気に入ったで!ほな漢同士、真剣勝負といこか!』
デュアルショベルは腰軸を回転しながらそう言うと、戦闘態勢に入る。
「おう、漢同士の決闘だな?…ハハン、マジで行かせてもらうぜ!!」
アンドーは「兄弟」と呼んでる左腕の動力ハンマードリルを構えて走り出す。
『くらえやぁ!』
デュアルショベルは素早い動きでショベルとマジックハンドの連続攻撃をかます。
「ハッ!遅せぇんだよ!」
回避したアンドーはハンマードリルで攻撃を与える。
(『ぐあっ!?』
「よしっ!一斉攻撃だ!」
怯んだデュアルショベルにクレタ達が武器を構えて飛びかかる。
「地心まで響かせてやらぁ!」
「感電注意!」
「完全燃焼ォ!」
「おりゃあ!!」
アンドーの杭打ち攻撃から始まりグレースの電気手榴弾、クレタのハンマー、クウガのキックといった連携攻撃がデュアルショベルに大ダメージを与える。
「デュアルショベル。てめぇ…なんだって逃げた?」
『ハン!オレちゃんに勝てたら、教えたってもええで!』
デュアルショベルはそう言うとマジックハンドでアンドーに襲いかかるが、アンドーはハンマードリルでガードする。
『隙ありぃ!』
そう言いデュアルショベルは腰軸を回して、4つある内の1つのデカい足で攻撃する。
「コイツ、重機にしちゃ随分すばしっこいな!?」
「野郎、どさくさに紛れてズラかるつもりだ!」
するとヤツは4人に背中を見せ逃走した!
逃げるデュアルショベルを4人が追いかける。
『フフン!無駄な努力お疲れさん!そろそろ諦めたらどうや!会社には戻らへんで!オレちゃんは堂々たる漢なんや!しょーもない雑務に収まる器ちゃうねんぞ!』
「待つんだ!業務内容に不満があるなら、社内で調整できる!これ以上騒いだら、エーテリアスに嗅ぎつけらてしまうよ!一先ず私たちと帰ろう!ホロウ用工業デュアルショベル__ハンス!」
静止しようと声をかけるグレース、しかし名前を呼ばれた際にデュアルショベルは怒り出す。
『じゃかあしいわ!そのダッサイ名前で呼ぶなッ!オレちゃんのメンツが丸つぶれやッ!漢の名前はな、己で決めるもんなんや!それもパンチの利いた、シッブい名前やないとあかん!せや、今日からオレちゃんの名前は……』
デュアルショベルは自分の名前を言おうとしたその時……
「ヒャアアアッッ!!」
謎の影がデュアルショベルに飛び乗った。
『な、なんや!?この怪物!』
「ッ!アレは!」
『なんで未確認生物が此処に!?』
影の正体は、ヤドカリの特徴を持った未確認生物『グ・ヤリド・ギ』*1だった。
「ボセグボンゲ、バギンボシロボバ。ボギヅゾヅバギ、ゲゲルゾゴロギソブギデジャス!(これがこの世界の乗り物か。コイツを使いゲゲルを面白くしてやる!)」
ヤリドの目的は、重機を奪いソレをゲゲルの道具にする気だ。もし、奪われたりしたら大量の人間やシリオン、知能構造体が簡単に殺されてしまうだけでなく白祇重工にも被害が及ぶ。
「あの姿は…皆!アイツは恐らく重機を奪ってそれを奴らのゲームに利用する気だ!」
「なんだって!?そんな事に使われたら、地下鉄改修プロジェクトどころじゃねぇ!」
「私の子供たちが不良になるどころか殺人機になっちゃうよ!」
「グレース、そういう問題じゃねーだろ!」
手動運転室に乗り込もうとするヤリド。デュアルショベルは振りほどこうとするもガッシリとしがみついている。
『やめんかい!離せっちゅうに!』
「グスガギジャボボザ…ビバギンブゲビ(うるさい奴だ…機械のくせに)」
そう言いながらヤリドは手動運転室のドアを引きちぎる。
『グアアアア!!?クソッ…オレちゃんの機ン生もここまでかいな…!』
乗り込まれそうになり弱音を吐くデュアルショベル…その時だった。
ギュイイイインッッ!!
「漢だなんだとほざいといてよぉ…テメェの覚悟はその程度のモンかよぉ!!」
「ヌアアアアッッ!?」
ハンマードリルの豪快な音と共に、アンドーがヤリドの腹を貫いた!
「ハアアッ!!」
「ガアッ!?ゴ、ゴドゲデギソ…!(お、覚えていろ…!)」
更にクウガのパンチがヤリドの顔面に入る。
デュアルショベルから手を離し吹っ飛ぶヤリドは腹を抑えながらこの場から去る。
『じ、じぶん…!なんで助けたんや!?』
助けられたデュアルショベルはなぜ助けたと聞く。
「立派な夢があんだろが…!そう簡単に諦めちまったらら勿体ねぇと思わねぇのか!忘れたとは言わせねぇ……オレら2人の真剣勝負、決着はついてねぇだろ!」
『フッ…ハッハハハハ!せや…せやったな…!アンドーの兄貴ィ!!』
アンドーの喝の籠った言葉に、デュアルショベルは感化され大いに笑いアンドーを兄貴呼びする。
『えーっと…ナニコレ?』
「ツッコミどころは多々あるけど…この子はもう大丈夫みたいだね。」
この光景にリン達は呆然としていた。
『兄貴、ほなオレちゃん、帰るわ!兄貴を見習って、ホンモノの漢になるための修行をするんや!小さいことからコツコツやるで!』
「おう。一緒に頑張ろうぜ、兄弟!そういや、まだお前の名前を聞いてなかったな。」
『オレちゃんの新しい名前はな…黒鉄男児・百錬成鋼・エンジン点灯・ハンスやッ!』
『ハンス入ってんじゃん!』
これからの夢の為に、拳を交わすアンドーとデュアルショベル。そして彼の新しい名前にツッコミを入れるリン。
「クレタ。さっきの未確認、あの態度からして残る一体の重機も狙ってくるかもしれない。」
「だろうな…ったく!俺たちの重機を目の前で奪おうとしやがって…今度出てきたらコイツでボコボコにしてやる!」
「アハハ…だけど俺がクレタの分までやっつけるから安心して。」
「おう、頼むぜ悠介!」
未確認の乱入があったものの、2台目の重機の回収を成功させたのであった。
いかがでしたか?
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ヒロインアンケート第四弾!今回は治安局の三人と全員の4つの投票先を用意しました。(既に実装されてるシーシィアはまた別のヒロインアンケートで募集します。)
是非、ご投票お待ちしております。
では、また次回
治安局からのヒロイン
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