プロトタイプがいる記念広場へ辿り着いたクウガとパエトーン、白祇重工の一行。
「着いたぞ。白祇重工が請け負っていたかつての記念広場だ。」
そこには見取り図に写っていたモニュメントがあり傍には大型の機械がモニュメントを支えていた。
「おい、見ろよ!モニュメントんとこに…なんだ?あの白くてデケェのは。」
「慎ましやかな配色、端整なシルエット…間違いない、あれがプロトタイプだよ!だけど…この奇妙な状態は一体?」
「確かに、不自然だな…まるでプロトタイプがモニュメントを支えてるようだ。」
「…ここで何があったんだ?ベン、アンドー、モニュメントの付近を調べろ。あたしはプロキシと姉貴とクウガで操縦席を見てくる。」
「押忍!」
クレタはベンとアンドーに周囲の調査を指示し、イアス(リン)とグレース、クウガと共にプロトタイプの操縦席を調べる事にした。
『よいしょっと!』
「二人とも、気をつけて。プロトタイプはもう長いことホロウにいる。部分的に侵食があるかもだよ。」
「安心しな、姉貴。気密性が高いからか、操縦席ん中は割と綺麗だぜ。」
イアス(リン)とクレタが操縦席に潜り込む。
「それじゃ俺、この近くを調べてみます。」
「わかった、気をつけてね。」
「超変身!……ん?」
周囲を調べる為にペガサスフォームにチェンジしていたクウガ。するとモニュメントから一瞬、ナニカが動く音を聞きとった。
「なんだろう?」
クウガはモニュメントに近づき、コンコンッと軽く叩いてみる。しかし何も変化は無かった。
「気のせいかな…」
違うものを聞きとったと思ったクウガはモニュメントを後にして戻る。
「皆、来てくれ!プロキシがとんでもねぇもんを見つけた!」
丁度、なにかを持っていたクレタがプロトタイプから降りて来て皆に呼びかけていた。
クウガは皆の元へ向かう中、マイティフォームに戻る。
「どうしたんだ、社長?」
「これを見ろ!」
「これは…プロトタイプの引渡し指示書!ホルス社長のサインに、金額と日付まであるぞ…!」
「会社の帳簿から消えた金額と一致してる!日付も、ホルスさんが失踪した日だよ!」
クレタが持ってきた物、それはバインダーに挟まれたプロトタイプの引渡し指示書だった。そこにはホルス本人のサインや持ち逃げされた金額、そして失踪した日とが一致していた。
「つまり、ホルスさんがお金を持ち出したのは、プロトタイプの費用の支払いのため…!」
「ハン!ホルスさんみてぇに正義を重んじる漢が、持ち逃げなんてこすいマネするはずがねぇと思ったぜ!この引渡し指示書があれば、やっと先代の汚名を晴らせるってもんだ!」
証拠を手に入れた事で、ホルスが悪人では無い事と白祇重工の汚名を晴らせる事が証明出来ると喜ぶ。
「ま、待ってくれ!という事は…先代がプロトタイプをここまで操縦して来たのか?先代は何故そんな事を?その後どうやって姿を消したんだ?」
待ったをかけたベンは、ホルスがプロトタイプを操縦しここまで来た事や姿を消した事に疑問を感じた。
「確かに疑問だが、今はまだ結論を出せそうにねぇな。だが、キャビンの中には大量の弾痕があった。多分、ここでは何かヤバい事があったんだ。」
クレタは操縦席から拾った薬莢を皆に見せる。
「アイツが…親父が逃げたんじゃねぇなら…もう、この世にいねぇかもしんねぇ!クソッ!!」
自分の父はあそこで殺されたのだと悟ったクレタはその悔しさにプロトタイプを殴る。
「今になって思えば、アイツが家を出る前の電話だって…「見て見ぬフリをしろとでも」だとか、「あの中には一体何が」だとか…親父のやつ、きっと何か危ねぇ事に巻き込まれちまったんだ!」
「けど、親父は一体何を見た…?どうして誰にも言わねぇで
…!」
あの日の夜、ホルスが電話で話してた事を思い出し彼が危険な事に巻き込まれたんだと知ったクレタにグレースは彼女の肩に手を乗せる。
「クレタ、落ちついて。その答えはきっと見つかるよ。プロトタイプを確認したけど、論理コアの外部記憶素子は無事だった。その中に当時の映像記録があるかもしれない!」
「プロトタイプを持ち帰ったら、すぐデータの分析にかかるよ。必ずや、ホルスさん失踪の真相を見つけよう!」
「そっすよ社長、何とかなりますって!」
『クレタ、パエトーンはいつだってあんたの力になるよ!』
「俺も自分のできる限りは全力で手を貸すよ!絶対にお父さんの無実を証明してやろう!」
アンドーが励ましの言葉をかけてベンは頷く、イアス(リン)も手を上げて協力の意を示しクウガはサムズアップをした。
「みんな……ああ、そうだな!社長がこんなんでどうすんだ、おし!一先ずプロトタイプを会社まで引っ張ってくぞ!」
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プロトタイプを会社まで引っ張って行く為、一行は重機達の力を借りる事にした。
「もうちょいこっちだ!」
「焦らず、ゆっくりな…!」
「よし!いいぞ!」
ロープをプロトタイプの足に繋げたアンドーはデモリッシャーとパイルドライバーにGOサインを送る。
「オーライ!オーライ!」
『任しとき!……こらせっ!』
デモリッシャーとパイルドライバーが引っ張り、プロトタイプという支えが無くなったモニュメントの一部が落ちないようデュアルショベルが受け止め、安全に下ろした。
『ハハッ、どんなもんや!』
プロトタイプが運ばれていく光景を見ているクレタにグレースが声をかける。
「行こう、此処にもう用はない。」
「ん…」
皆がホロウを出ようとしたその時、パイルドライバーが足を止める。
『待たれよ!我は重大な事を忘れてはおらぬか…?ッ!そう「封印」!我が師ホルスは我に封印を固めよと…』
「封印?」
「なんかそんなこと言ってたな…」
パイルドライバーの発言にクウガとベンが思い出した様にそう言う。
『しかし…封印とは一体?』
ドゴォンッ!!
パイルドライバーの言葉を遮るかのようにモニュメントから大きな岩が落ち、皆が振り返る。
「おい、あそこになんかいるぞ!」
クレタが指さした先、そこには崩れた断面の中から謎の怪物が蠢きながら出てきた。一行は武器を持ち、構える。
「エーテリアス!?」
「…には見えない。けど…凄いエーテル反応!」
その姿に皆は驚愕する。そしてその怪物はクレタとグレースを視認するとクレタに向かって飛び交った!
「来る!」
パイプレンチとハンマーをクロスして怪物の攻撃をガードしたクレタ。
「くっ……ハアッ!!」
押されるクレタ、しかし逆に押し返しパイプレンチをぶつける。
怯んだ怪物は咆哮すると再びクレタに襲う。
「オリャアアアッ!!」
回避したクレタは加速ジェットを加えたハンマーの一撃で吹っ飛ぶ怪物は体勢を立て直し、アンドーを狙い襲いかかる。
「でぇりゃあ!!」
アンドーは真っ向に立ち向かいハンマードリルと怪物の手が火花を散らしながら擦れ違う。
『逃がすかい!』
振り返り、二度もアンドーに襲いかかろうとする怪物だったが後ろにいたデュアルショベルの足で踏みつけられ動きを封じられる。
『ねんねしとれ!』
「フゥ…ヒヤッとしたぜ。」
怪物を捕まえ、5人が傍に集まる。
「なぁ、コイツは一体…何てバケモンだ?」
『エーテリアスには見えない、人間の侵食体でもないし…』
イアス(リン)が怪物に近づき観察していると…
「シャアアアアッッ!!」
上空から死んだ筈のヤリドが現れた。
それに気づいた一行はバックステップで後ろへ下がる。
「あ、アイツ!」
「あのヤドカリ野郎…くたばってなかったのかよ!」
クウガのライダーキックをくらったヤリド、確かに一度は死んだのだが彼の背中に付いている小型のヤドカリ…それは彼の再生器官の役割を持っており、1度だけ再生する事が可能なのだ。
「クックック…バビジャサゴロギソ、ギロボグガスジャバギバ。(なにやら面白いものがあるじゃないか。)ガボギソギビバギグロ、ブデビザダダグジョデギゼンボグザ。(あの白い機械が目的だったが予定変更だ。)」
ヤリドは身動きの取れない怪物に向かって触手を発射する。
GAAAAAAAAA!!!
頭部に触手が刺さった怪物は紫色の光を放ちながら大きな咆哮をあげる。
「ううっ…!」
「どうした、リン?」
「なに…これ…?」
この時、光を見たイアス(リン)に異変があった。ボンプ越しにリンの目に謎の現象が起きていたのだ。
「ラゲンヂバサ、ゴンビバギロソドロゴセンロボビギデジャス!(お前の力、その機械諸共 俺のものにしてやる!)ハハハハハッ!!!」
怪物の周囲に大量のエーテル結晶が発生、そしてヤリドが怪物の背中に乗るとそばに居たデモリッシャー、デュアルショベル、パイルドライバーを巻き込んで吸収し始めた。
「マジかよ……ハンス、フライデー!応えろ!」
「シグナルロスト!エーテル指数増大!気をつけて!」
全員が警戒し構える。すると巨大なエーテル結晶が割れ、強い風が5人とボンプ一体を襲う。
風が止み、砂煙の中から現れたのは…
「ハハハハハ!!コイツはいい…チカラが、チカラがミナギルゾオオオオオオオ!!」
「あの未確認…バケモンと重機を取り込んだ!?」
右腕はグレーテルのチェーンソー、左腕はフライデーのパイルドライバー、尻尾はハンスのデュアルショベル。
体はエーテル結晶や壊れた建物の残骸、エーテリアスと同じコアを埋め込まれたグ・ヤリド・ギが居て背中には突起部分が砲台になったサザエの様な殻を背負っている。*1
重機、怪物、未確認生物、これはもう正史のボスキャラである『複合侵食体』ではない。
名付けて…
『異形未確認複合侵食体 グ・ヤリド・ギ』
はい、ボスキャラの強化です。
ヤリドをメインにしたかったので怪物兼サクリファイスは利用されるという生贄ポジとなりました。
こんな化け物相手にクウガと白祇重工はどう立ち向かうのかご期待ください。
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アンケートもまだやってます。
治安局からのヒロイン
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全員に決まってんだろJK