ゼンレスゾーンクウガ   作:アルティメットルパン三世

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襲撃

 

 日が沈み、治安局近くにある大きな会場には大勢の人達が安全講習会の為に集まっていた。

 奥には舞台が用意され、その右側にはクルーガー署長をはじめとする上層部が座っている。

 

 その中には六分街の人達や白祇重工の面々といった悠介の知り合いも居た。

 

「お待たせいたしました!只今より治安局主催、安全講習会を始めます!」

 

 司会の治安官が前に出て開催の宣言をすると大勢の客からの拍手が会場に響き渡る。

 

「ではまず、我がルミナ分署の署長…クルーガー・アヌビス長官の挨拶から始めます!クルーガー長官どうぞ前へ!」

 

 司会が下がるとクルーガーが立ち上がり舞台へ上がっていく。そしてマイクを手に取り話し始める。

 

「ゴホン……治安局ルミナ分署、署長のクルーガー・アヌビスです。市民の皆様、本日は安全講習会にお集まりいただき誠にありがとうございます。近頃、犯罪行為が多くなっています。それだけではなく、新たに現れた未確認生物による殺人犯罪…我々は皆さんにこの講習会で犯罪に逢った場合の対処法を覚えていただきたいと思っております。以上。」

 

 話を終えたクルーガーは一歩下がり一礼をすると、また拍手が会場を響かせる。

 

「クルーガー長官ありがとうございました!それでは安全講習会を始めさせていただきます!」

 

 司会の宣言と同時にスクリーンが舞台に降ろされる。

 灯りが消されるとプロジェクターがスクリーンに映し出されそこから安全講習会が始まった。

 

─────────────────

 

「以上で講習会は終了です。続きましては我が治安局のエリート、朱鳶班長の質問コーナーです!では朱鳶班長、舞台へ!」

 

 司会の言葉の後にスポットライトが舞台に照らされる。

 客たちの拍手と共に朱鳶が登場………ではなく、一条が舞台に現れた。

 

「なあっ!?い、一条!」

「・・・」

 

 一条の登場にブリンガーは驚愕しクルーガーは静かに見ていた。

 

「あ、あの…朱鳶捜査官は…?」

「それについては部下の私が説明します。」

 

 司会にそう言うと一条はマイクを手にし、話を始める。

 

「市民の皆様…私は治安局ルミナ分署 特務捜査班副班長の一条業です。この場に立つ筈だった朱鳶班長は現在、新エリー都の未来を守るために、ある事件の解決の為出動しました。彼女の代わりとして副班長の私がこの場で謝罪させていただきます……本当に申し訳ありません!!」

 

 一条は謝罪の言葉と同時に頭を深く下げる。その姿に皆は呆然として口が空いていた……

 

パチパチパチ!

 

 そんな中、一人だけ拍手をする。その人物は五条悠介だ。

 悠介の拍手を筆頭に、拍手は段々と増えていく。そしてその音は今まで一番の大きな音となり会場に響く。

 

 会場の皆の拍手を受けた一条はその光景を見て、一礼をし舞台に降りる。

 

「一条副班長ありがとうございました…!それでは最後に、ブリンガー副長官のご挨拶となります!ブリンガー副長官、どうぞ舞台へ!」

 

 拍手と共に、ブリンガーが舞台へ上がる。

 

「えーゴホン…新エリー都市民の皆さん!治安局副長官のジャスティン・ブリンガーでございます!本日の安全講習会、いかがでしたでしょうか!」

 

 ブリンガーの話が始まったその時だった。

 

ビュンッ!

 

「ッ!?危ないブリンガー!!」

「ぐおっ!?」

 

 槍がブリンガーの頭へ目掛けて飛んできた、それに気づいた一条はすぐさまブリンガーの元へ走り出し彼を伏せさせる。

 標的が伏せた事により、槍はブリンガーの頭ではなく壁に突き刺さり装飾品へと変わる。

 

「こ、これは一体…!?」

 

「キャアアアアアッッ!?」

 

 突然の出来事にブリンガーは状況が分からなくなっていると立て続けに会場から女性の悲鳴が怒る。

 

 「ギーッ!!」「ギーッ!!」

 

 なんと、会場に30体もののベ・ジミン・バが紛れ混んでいた!

 

「未確認生物!?客に化けていたのか!」

 

「ご名答!!」

 

 一条が驚いていると、男女二人組が舞台へ上がってきた。

 その二人組は人間体のグ・ブコラ・レとグ・オグド・ギだった。

 

「そのタトゥー…お前らは22号と23号か!」

「せいかーい!この時を待ってたし!」

「お前ら治安局がこんな所にいっぱい集めてくれて感謝するぜぇ?こんだけいれば俺らはレへ上がれるってものよ!殺れ!ジミン共!」

 

「「「「ギーッッ!!!」」」」

 

 ブコラの命令にジミン達は片手剣を上げると逃げ惑う人々に振りかざそうとした……

 

「今だ!!撃て!!」

 

バンッ!バシュッ!!

 

 一条が合図の声を上げると三方面から現れた治安官が上空に向かって発射した。

 すると発射した弾がパンッ!と破裂し金色の煙が会場を包み込む。

 

 「ギッ!?」

「ギギッ……!?」

 

 その煙を吸ったジミン達が突如痺れを起こし、苦しみ出した。

 

「今のうちに皆を逃がせ!」

「はい!コッチです!未確認生物は動けませんので慌てないで避難してください!!」

 

 ジミン達が動けない間、セスを筆頭に待機していた治安官達が市民を出口まで誘導させた。

 

「ど、どうしちゃったのよアンタたち!」

「…ッ!?吸うなオグド!コイツは…」

 

 ブコラは嫌な予感を感じ、煙を吸わないようオグドに言う。

 

「気づいた様だな。この煙は神経断裂弾を元に作った対未確認麻痺煙幕弾だ。15秒で煙は晴れるがな。」

 

 そう、先程発射したのは未確認だけを麻痺させる煙幕弾だったのだ。それを吸った事によりジミン達は痺れを起こしながら倒れた。

 

「お前…だからこんな広い場所でイベントをやったのか…!」

「その通りだ、お前らの狙いは既に予測していた。だからお前らを逆に罠にかけた。」

「お、オノレェェェ!!」

「お前からぶっ殺してやるし!!」

 

 罠にハマった事に怒り心頭となったブコラとオグドはグロンギ体に戻る。

 二体は自分の装飾品を手でちぎり、ブコラは俊敏体となり大鎌を、オグドは射撃体となって二丁拳銃を手にする。

 

「ギベ!(死ね!)」

 

 オグドが二丁拳銃を一条に向け、発砲しようとした。

 

「ハアッ!!」

「グギャッ!?」

 

 しかし、悠介が飛び蹴りでオグドを後ろへ倒れさせる。

 

「五条!」

「一条さん、後は俺がやります!」

「頼んだぞ!…ブリンガー行くぞ!市民を避難させるんだ!」

 

 一条は未確認を悠介に任せると今だに座り込んでるブリンガーを起こして会場を出る。

 会場に人が居ないのを確認した悠介は二体の未確認の前に立つと両手を腰の真ん中に翳しアークルを呼び出す。

 

「変身!!」

 

《BGM:激闘〜海原〜》

 

 ポーズをとり、変身の掛け声から左のサイドバックルを押し込む。

 アークルが赤く光り、悠介はクウガに変身した。

 

「フッ!」

 

「クウガ…ゴセサンゲゲルゾ、ジャラギジャガデデ…!(クウガ…俺らのゲームの邪魔をしやがって…!)」

「ボンゾボゴギビボベゾ、ドレデジャス!(今度こそ息の根を止めてやる!)」

 

 互いに武器を構えるブコラとオグド。クウガはファイティングポーズをとって戦闘態勢に入る。

 

「ギベッ!(死ねっ!)」

 

 オグドが二丁拳銃をクウガに向けて発射し、クウガは横転で回避する。

 避けられたオグドは今度は乱射し撃ちまくる。それに対しクウガは走り出し、弾切れになるまで相手の射撃から逃げる。

 

「ジョボラバ、グゴブバギ!(ちょこまか動くなし!)」

 

 当たらない事にイライラしてきたオグドがそう言うとカチッカチッという音と共に弾が切れた。

 

「(よしっ今だ!)ハアッ!」

「グギャッ!?」

 

 弾切れを確認したクウガは足元にあった椅子をオグドに向かって蹴り飛ばした。

 椅子はオグドの顔面にヒットし、床に倒れた際に頭の打ちどころが悪かったのか気を失う。

 

「ッ!オグド!?」

「今のうちに22号を…!超変身!!」

 

 オグドがダウンしている内にクウガはブコラを倒す事を最優先にしタイタンフォームへチェンジ。事前に持ってきていたアクセラーグリップがタイタンソードへ変化する。

 

「ハアッ!」

「グウッ!?」

 

 タイタンソードと大鎌の鍔迫り合いが起こる。

 

「おりゃあ!!」

「ガアッ!?」

 

 クウガが押し切り、タイタンソードでブコラを斬りつけた。

 

「よし、このまま押していけば…ッ!?」

 

 クウガは後ろからの殺気を感じ右へ避ける。すると自分の立っていた場所に先程のブリンガーを狙った槍が刺さり装飾品へ戻った。

 

BGM《緊迫〜暴虐〜》

 

「チッ!ザズセダジャン!(避けられたじゃん!)」

「もう意識が…!」

 

ザシュッ!

 

「ガハッ!?」

 

 先程の槍は俊敏体に変化したオグドの武器だった、そしてオグドに気を取られている隙にブコラが大鎌でクウガの腹部を斬る。

 

「ギャハハハ!ジュザンギダバ、クウガ!(油断したな、クウガ!)」

「ガンバボゼビゼヅグ、スドゴロダダサザギラヂガギ!(あんなので気絶すると思ったら大間違い!)ジョブロガガギボガゴビガンバロボ、ゾヅヅベデブセダバ!(よくもあーしの顔にあんなモノをぶつけてくれたな!)ボンゾボゴギビボベゾ、ドレデジャスギ(今度こそ息の根を止めてやるし!)」

 

 斬られた箇所を抑えているクウガに、顔を椅子でぶつけられた恨みを抱くオグドは槍を構えると一直線に突撃する!

 

「(マズい…避けられないっ!!)」

 

 腹の痛みにクウガは避ける時間も無い、このままではオグドの槍がクウガの頭を穿いてしまう!

 

 もうダメだと思った………その時!!

 

 

 

 

 

「ハアッ!!」

 

「ナッ!?ガハアッ!?」

 

 突如、謎の人影がクウガの前に立ち、突撃してくるオグドに刀の様な武器を縦一閃に振り下ろしオグドの槍ごと両腕を斬った!

 

「お、オグド!?」

「グギギ……ガガギボジャラギジャガデデ…バビジョガンダ!(あーしの邪魔しやがって…なによアンタ!)」

 

 斬られたオグドに駆け寄るブコラ、切断された両腕を再生しながらオグドは乱入者に怒りを表す。

 治安局のヘリから光が会場を照らす、その乱入者とは……

 

 

 

 

「   百鬼夜行をぶった斬る!

 地獄の番犬!デカマスター!!」

 

 クウガを助けたのは、デカマスターに変身したクルーガーだった!!





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  • 私は一向に構わんッッッ!
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