繋がれし、愛しき蹄の記憶 ――この手で紡ぐ、君との軌跡   作:テクニクティクス

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無明の山森に降るぬくもり

 

崖の土は、想像以上に脆かった。

岩肌に指をかけ、靴の先で小さな突起を探しながらよじ登ろうとしたものの、すぐに足場が崩れて土煙を巻き上げた。

力はある。筋力も、瞬発力も、誰にも引けは取らないはずなのに──重力は静かに、それでいて確かに、彼女の身体を山の斜面へ引き戻した。

落ち葉と湿った土の匂いが鼻に残る。上を見上げても、崩れた縁の先は木々に遮られ、空すら見えない。

落ちた時の衝撃は思ったより少なく、捻挫や骨折はしていない。けれど、誰の声も届かない場所にただ一人取り残されている現実が、じわじわと胸の奥に広がっていく。

 

「……参ったわね」

 

小さく吐いた言葉は風に溶けて、どこにも届かない。

無人島に新たにトレーニングセンターを造る計画に皆と乗った。テンションの高いメンバーたちに囲まれながらも、心のどこかで一歩引いた自分がいた。

だからこそ、山の中へ一人走りに出ることも、彼女にとっては自然な選択だった。

 

──まさか、こんな形で迷い込むなんて。

 

冷静になろうと深呼吸をする。焦りは体力を無駄に消耗させる。けれど、胸の奥に広がるこの感情──不安、孤独、あるいは、自分だけが取り残されてしまったという微かな痛み。

 

「……別に、泣きたいわけじゃない」

 

そう呟いて彼女はもう一度、崖を見上げた。どこかに、わずかな足がかりでもいい。

手が届く場所は、必ずあるはず。立ち止まっているだけでは、何も変わらない。わかっている。わかっているけれど、立ち上がるまでの、たった一歩が、今はどうしようもなく重たく感じられた。

しんとした森の中。自分の鼓動だけが、微かに耳に響いている。

 

一人でいることには、慣れていた。

幼い頃から、人混みのざわめきよりも、静けさに身を委ねる方がずっと楽だった。誰かと寄り添う温もりを知らなければ、それを求めることもない。──そう、思っていた。

けれど今、この木々に閉ざされた薄暗い谷間で、たった一人の呼吸音を聴いていると、ふと気づく。

自分が慣れていた「孤独」とは、安全な世界の中だからこそ、選び取れていた静寂だったのだと。

胸の奥に、じわじわと冷たいものが広がっていく。考えまいとしても、思考は勝手に悪い方向へ流れていく。皆が必死に探してくれているのか、それとも──。

 

──その時だった。

 

「アヤベーッ!」

 

かすかな風を裂いて、誰かの叫び声が耳に飛び込んできた。

はっとして顔を上げる。見上げた視線の先、太陽を背にした人影がひとつ、こちらへ向けて落ちてくるのが見えた。

 

「──っ!」

 

反射的に身体が動いていた。落下地点へ駆け寄り、受け止める構えを取る。重みと衝撃が全身にのしかかるが、足は踏ん張った。

土埃の中、見慣れた顔が視界に現れる。いつものトレーニングウェア。泥にまみれた顔で相変わらずの安心したような、少し抜けた笑みを浮かべる男がいた。

 

「……あっ、アヤベ見つけた! 心配してたんだぞ」

 

その声が耳に届いた瞬間だった。ぽたり、と頬に温かいものが伝った。

驚くほど自然に流れた涙だった。自分でも、それがどうしてこぼれたのかわからない。怖かったから? ひとりが寂しかったから? 

──違う。ただ、その声が、彼の存在が、今の彼女にはどうしようもなく、救いだったのだ。

 

「えっ、ちょ、ちょっと待って!? どこか痛いのか? 怪我!? 今すぐ確認──!」

 

突然の涙に慌てふためくトレーナーが、リュックから応急セットを取り出して、どこが痛むのかと右往左往する。その様子に、彼女は小さく首を振った。

 

「……違うの。……ただ……」

 

言葉がうまく出てこない。けれどそれで十分だった。

この人は、来てくれた。自分のために。小さなぬくもりが胸の奥にぽつりと灯った。

やがてそれは、安心という名の熱となって彼女の中に静かに広がっていった。

 

 

 

 

 

 

ようやく胸の鼓動が落ち着きを取り戻し、曇っていた視界も次第に澄んできた頃。アドマイヤベガは、ふと目の前のトレーナーをじっと見つめた。

 

「……それで、どうして、あなたが……上から落ちてきたの?」

 

問いかける声は、どこか呆れと困惑を帯びていた。トレーナーは頬をかきながら、気まずそうに笑った。

 

「ああ……それは、その……。アヤベがランニングに出て、予定の時間を過ぎても戻らないから……。変だと思ってタッカーさんとタマに声をかけて、ちょっと山の方まで様子を見に来たんだ」

 

それだけ聞いても、十分すぎるほど無茶だと分かる。だが、話はまだ続いた。

 

「そしたら崖の縁に崩れた跡があって、もしかしてって思って名前呼んでみたんだけど……その瞬間、また足元が崩れてさ。気づいたら……落ちてた」

「……救助される側が、また落ちてくるなんて、ね」

 

アヤベはため息をついた。けれど、それは責めるものではなかった。むしろ胸の奥が少し温かくなるような感情が静かに浮かんでくる。

──そんなふうに、誰かが心配してくれるなんて。何かを置いて自分を探しに来てくれるなんて。あまりに不器用で、滑稽で、でもどこまでもまっすぐで……だからこそ、こんなにも救われた。

彼女は一歩下がって、改めて周囲を見渡す。斜面の下に落ちたこの場所は、木々に囲まれた窪地。上を見ても崖の縁ははるかに高く、すぐに戻るのは難しそうだった。

けれど、二人が戻らなければ、きっと向こうも騒ぎになる。救援は必ず来る。

 

「……火を起こしましょう。煙を上げれば、見つけてもらいやすい」

「おお、さすがアヤベ。冷静だなぁ。俺、着火道具あるし、なんか使えそうな枝も集めよう」

「あと、寝床と食料も。……一晩、二晩は、ここで過ごすかもしれない」

「流石にそこまで時間かかるとは思いたくないなぁ」

「救助がすぐ来るなんて変な期待を抱くのはやめて。命に関わる状況よ」

 

すかさず冷たく言い放つ彼女に、トレーナーはたじろぎつつも笑ってうなずいた。

こうして、山中での即席のサバイバル生活が始まった。木々の間を風が渡り、葉を揺らす音だけが響いていた。

不便で、予測不能で、けれどほんの少し──この時間が悪くないと思ってしまう自分がいた。火の揺らぎが少しずつ心まで照らしていくように。

 

 

 

斜面を辿っていくうちに、苔むした岩の陰に小さな洞穴を見つけたのは幸運だった。奥までは深くなく、外気をしのげる程度のくぼみ。

それでも夜露に濡れず、風を避けられる場所があるというだけで、安心感がまるで違う。

 

「……寝床は、ここで十分ね」

 

アドマイヤベガはそう言って、湿気の少ない場所を選んで腰を下ろした。

問題はその寝床をどう整えるかだった。地面の冷たさは体力を奪う。何かしらの敷き藁や枯葉が必要だ。

 

「近くにススキや枯れ草の群生があれば、敷き藁代わりにできるかもな。落ち葉も乾いてれば使えそうだ。俺、探してくるよ」

 

そう言って笑うトレーナーの背を見送りながら、彼女はふと思う。文明の手を離れ、ただ自然に身を置くということ。

それは決して穏やかでも快適でもないのに、なぜかこうして彼の存在がそばにあるだけで不思議と心が静かに落ち着いていく。

 

探索の途中、木陰の斜面に小さなキノコの群生を見つけた。

 

「……食べられそうだけど」

 

そっと指を伸ばしかけたその瞬間、背後から声が飛ぶ。

 

「やめておこう。毒はないって種類でも、変質して毒持ってることもあるし……元々味もほとんどしないらしいしな」

 

彼の声は真剣で、少しだけ柔らかかった。経験則でも、知識でもない。ただ「君に何かあってほしくない」という意思だけがそこにあった。

代わりに山道を進んでいくうちに、紫がかったヤマブドウが枝から顔を覗かせていた。指でつまむと皮の内側からとろりとした甘味が滲み出す。

さらに、陽のよく当たる斜面には熟れたアケビがぽっかりと口を開けていた。淡い紫の皮が裂け、その中から銀白色の果肉がひときわ目を引く。

近くの木陰では、ころりと落ちた山梨がいくつか転がっていた。ひとつ手に取り、指で皮をなぞると果皮の下からふわりと甘やかな香りが立ちのぼる。

 

「……これは、当たりね」

 

火を起こし、軽くあぶってみると山梨はさらに糖度を増し、口の中でじゅわりと果汁が広がった。山に抱かれた甘味は、市場に並ぶそれとはまた違う静かで優しい味だった。

 

「なんだか、贅沢だな」

 

ぽつりと呟いたトレーナーの横顔は、どこか嬉しそうだった。

焚き火の熱が身体の芯にまで届きはじめる頃、二人は洞穴の中に枯れ葉を敷き、即席の寝床を整えていく。

山の空気は冷たく、夜は長い。だが──不安ばかりではない。

自然の静けさと、ささやかな温もり。言葉少なでも通じ合える、そんな空気。

一人きりなら、味気なく感じたはずの山の食べ物も、今はどこか優しく身体に沁みていく。

夜の帳が、ふたりだけの時間をそっと包んでいった。

 

火を囲み、果実の甘さが口に残るまま、二人は簡易の寝床へと身体を預けた。

体力の消耗は極力避けたい。救援が来るのが明日か、あるいは数日後か、それは誰にもわからない。──だからこそ、眠れるときに休む。それが鉄則だとアヤベはわかっていた。

 

けれど。

 

「……眠れない、わね」

 

吐き出された言葉は自分に向けたものか、それとも傍にいる彼へか。

山の夜は思った以上に暗く、重たかった。雲が月を隠した空の下、焚火の光だけが小さく揺れている。

明るさが届くのはほんの半径数メートルほどで、その外側はまるで何もないかのような「黒」だった。

風が笹薮を揺らす音、遠くで鳥が枝を動かしたような気配。すべてが増幅されて耳に鋭く刺さる。

トレーナーは火のそばで小枝を組み直しながら、静かに呟いた。

 

「アヤベは寝てていいよ。俺、今夜は起きてるから。火の番もしなきゃいけないし……」

 

そう言いながらも、その声はほんの少し震えていた。気温のせいか、それとも緊張か。あるいは、ただの優しさからくる強がりか。

彼女はその背にそっと手を伸ばした。

 

「……寒いわ。このままじゃ」

 

その言葉にトレーナーは振り返る。その顔は、焚火のオレンジに照らされてどこか頼りなく、それでも優しかった。

 

「ほら」

 

言葉少なに、彼女は自分の寝床の隣に、空けた場所を手で示した。火を挟んで眠るには距離がありすぎるし、夜の冷えは決して侮れない。

ためらいがちにトレーナーがその場所へと身を横たえると、アヤベは静かにその体に手を回した。無理に抱きしめるでもなく、ただ、そっと、確かに──ぬくもりを分け合うように。

 

「これなら……火の番も必要ないわ。熱が逃げにくいし……」

「……ああ。ありがとう、アヤベ」

 

山の夜は、想像以上に冷たかった。

焚火が揺らぐ。オレンジ色の光が洞穴の壁を揺らし、時折ぱちりと木がはぜる音が静寂に染み入っていく。

枯れ葉を敷いた簡素な寝床は地面の冷たさを完全には遮ってくれない。毛布も寝袋もない。けれど、彼の腕の中は不思議とそんな冷たさを忘れさせてくれるほどに温かかった。

彼の胸元に、そっと額を預ける。遠慮がちに触れたはずの彼の腕が何の迷いもなくやさしく背を抱いた。

それだけのことなのに、ふわりと胸の奥に何かが灯るのを感じた。

 

──心地いい。

 

そんな言葉が浮かぶたびに、自分の中にあった冷えが少しずつ溶けていくのがわかる。

孤独には慣れていた。誰かに寄りかかることも、甘えることも、必要ないと思っていた。そういうものがなくても、自分はちゃんと立っていられると思っていた。

でも、違った。こうして誰かのぬくもりに包まれていると、身体だけでなく、心まで解けていくような感覚になる。

胸の奥がじんわりと満たされて、ふとした瞬間に言葉にならない感情がこぼれ落ちそうになる。

 

「……まだ、起きてる?」

 

小さく尋ねると彼の声が返ってきた。

 

「ああ。ちゃんと起きてるよ」

 

その声に、また少し胸が温かくなる。

 

──こんなに柔らかな気持ちになれるのなら、もっと早く甘えてみてもよかったのかもしれない。

 

そう思ったところでほんの少しだけ、自分の指先が彼の服の裾をきゅっと掴んだ。

 

「……ありがとう。来てくれて」

 

それは、アヤベにとって、滅多に口にすることのない言葉だった。けれど、今は素直に伝えたかった。命懸けで自分を探してくれて、こんなにもそばにいてくれる人に。

彼の返事はなかった。ただ、その腕の力が少しだけ強くなった気がした。それで十分だった。

火の明かりが静かに揺れ、夜の静寂がゆっくりと深まっていく。互いの体温を分け合いながら、アヤベは目を閉じた。

彼の心音が近くで穏やかに響いている。それに耳を澄ませるだけで、不思議と安心できた。

 

──独りじゃない。今夜は、それだけで眠れる。

 

満たされた心がゆっくりと眠りの深みに沈んでいった。

 

 

 

鳥のさえずりが、耳の奥で揺れていた。

木の葉の隙間から差し込む朝の光が、洞穴の奥にまでじんわりと届いている。

焚火の残り火は白くくすぶり、夜の寒さが去っていくかわりに、少しだけ空気が湿り気を帯びていた。

 

アドマイヤベガは、ゆっくりと目を開けた。

まだ夢の余韻が残るような感覚のまま、ぬくもりを感じていた腕の中に身を委ねていると、彼女の目に飛び込んできたのはすぐ傍で眠るトレーナーの寝顔だった。

無防備なその顔は、いつもとどこか違って見えた。眉間のしわもなく、優しい寝息をたてているその表情は──まるで子どものようで。

 

「……ふふっ」

 

思わず、声にならない笑みがこぼれた。

こんな顔を見せるんだ、と。日頃は頼れる大人のような顔をして、無茶ばかりして、それでもこちらを気づかってくれるこの人が、こんなにも無防備に安心しきって眠っている。

胸の奥が、また少し、あたたかくなる。昨夜、自分がどれほどこの腕に救われたか。

孤独という名の静寂が、どれほど冷たいものだったか。今のこの静けさが、それとはまったく違うということを──彼がそばにいてくれるから、ようやく知ることができた。

彼を起こさないよう、そっと身体を起こす。火を再び起こそうと手を伸ばしたその時──遠くの森の中から、声がした。

 

「アヤベーーー!! トレーーナー!! どこやーーー!!」

 

風に乗って届いた、懐かしい声。タマモクロスだ。

 

「シチー! チヨノオー! どこかに焚火の煙とか上がってへんかー!?」

 

胸の奥に、安堵がぽんと弾ける。

 

「……見つけて、もらわなきゃね」

 

呟いたその声に、背後で身じろぎする気配があった。

 

「……アヤベ? 何か……あった……?」

「起きたばかりの顔、少し変よ。あとで鏡で見せてあげる」

「えっ!? まさかヨダレとか──」

「冗談よ」

 

そう言いながら、彼女は火打石を手に取り、小さく火を起こしはじめる。乾いた枝にくべられた火がぱちりと音を立てて燃え上がり、すぐに白い煙が立ちのぼっていった。

──大丈夫。きっともうすぐ、助けが来る。

朝の光に包まれながら、立ち上る煙は、山の空へとまっすぐに伸びていく。

 

ぬくもりを知った心には、もう、昨夜の冷たさは残っていなかった。

 

そして──この一晩を共に越えた誰かの存在が、これから先の彼女にとっても、そっと支えになるのだろうと。アヤベは静かに、そう思った。

 

煙を目印に駆け寄ってきたタマモクロスが、枝葉をかき分けながら顔を覗かせた。

 

「アヤベ! それに……トレーナー! 無事やったんやなぁ!」

 

ほっとしたような笑顔と同時に、彼女は勢いよく二人に抱きつく。続いて、息を切らしながらチヨノオーやタッカーなど他の面々も姿を現し、声をかけ、笑い、そして少しだけ泣いた。

アドマイヤベガはその温もりに包まれながらも、胸の奥で自分がまだ少し震えていることに気づく。それは恐怖の残り香ではなく──確かに繋がれた安心の証だった。

 

「さ、戻ろうや。みんな待っとるで」

 

仲間たちの言葉に頷き、ベガは小さく深呼吸をして歩き出す。

振り返れば、トレーナーも軽く笑って彼女の背を押してくれていた。

 

──あの夜の焚火と、あのぬくもりが、まだ胸の奥に生きている。

 

 

 

 

 

 

そして、時は静かに流れ──。

 

控室の空気は、まるで息をひそめるかのように張りつめていた。遠くから波のように押し寄せる歓声は、もうすぐ自分が舞う場所のざわめき。

けれどアドマイヤベガの瞳はただ一つ、そこにいる人の姿に釘づけだった。

言葉は要らなかった。求めていたのは、あの夜の焚火のように心をじんわりと照らした温もりを、もう一度抱きしめること。

 

おずおずと、両腕をそっと広げるその小さな願い。彼には伝わっていると信じていた。

一瞬、迷いの色を映した彼の瞳が、やがて優しい笑みへと変わる。

そして、柔らかな腕が、彼女をそっと包み込んだ。

 

その抱擁は、決して激しく燃え上がる炎ではない。

むしろ、静謐な夜の闇を照らす、深い蒼の焔のように──。

芯から溶かす温もりは、優しく、確かに彼女を守り、支えた。

 

彼の鼓動が、ゆったりと彼女の胸に響く。

あの夜と同じ安心感が、静かに胸を満たすけれど、今はそれだけじゃない。

心の奥底で灯った淡い炎が、静かにかたちを変え、やがて燃え盛る闘志へと息づきはじめる。

 

「……いってきます」

 

抱擁から解き放たれた彼女は、ほんの少し微笑んだ。

その目にはもう、迷いもためらいもなく、ただまっすぐに未来だけが映っている。

 

背中を押すように、彼の声がそっと耳をくすぐった。

 

「行っておいで。君なら、きっと大丈夫」

 

ターフへと向かう足取りは、軽やかで、それでいて揺るぎなく。

まるで静かに燃える蒼炎が、彼女の心を深く満たしていた。

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