とある青年呪具屋の呪術記録《カースレコード》   作:サマーオイル悟

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第22話:魔虚羅、全てに適応。

 

 春夏の「隕」は、見事に、冷えたマグマに身体が埋まった魔虚羅に直撃していた。伏黒の「満象」の重さも加わったので、多少はダメージも加算されただろう。

 

「攻撃を当てた手応えはあるね。そっちは?」

 

「……儀式が終了した手応えは、ありません……」

 

「……だよなぁ」

 

 この程度で倒せるなら、歴代の十種影法術使いの何人かは、既に魔虚羅を調伏できていたのだろう。しかし、それが叶わなかったということは。

 魔虚羅──八握剣異戒神将魔虚羅は、この程度で倒せるような、ヤワな性能はしていないのだ。

 

ガコンッ

 

 春夏が溜め息をつくと同時に、魔虚羅は隕を一部破壊し飛び出した。冷えたマグマに封じられていた右手も下半身も全てを解放し、自由を得る。

 そして、嫌な汗を流す2人の前に、正義の味方のような堂々とした着地を決め込む。

 

「……消す、と言っていましたね。倒すでもなく」

 

「うん」

 

「どうやってそんな事を? あの魔虚羅ですよ」

 

「ま……見てなさいって。領域展開」

 

「!?」

 

「──『月下霧消之理(げっかむしょうのことわり)』」

 

 今の魔虚羅は、呪力を帯びている(・・・・・・・・)。よって、今の魔虚羅は、春夏の領域の中に入れてさえしまえば、彼の支配下に置ける存在に成り下がった。

 式神を領域に入れた際、どのような挙動になるか不明瞭であったものの──呪力を帯びてさえいればとりあえず必中効果は春夏の思いのまま。それ故、呪力を帯びているのを確認した上で、春夏は領域を展開したのだった。

 

「さて。動けるかな、魔虚羅くん?」

 

「……? どういう意味ですか?」

 

「俺の領域は、呪力を帯びてるあらゆるものを支配できる領域。全ての呪具は俺のモノ。意志を持たぬ呪物も俺のモノ。全てにおいて、俺が操作できる。サイコキネシスみたいに浮かせて、好き放題に敵を切り刻むなんて芸当もできる。こんな風にね」

 

「!?」

 

 業龍剡月刀を、指先1つで操作することもなく、立ちすくんでいる魔虚羅の頭部目掛けて飛ばすと、魔虚羅の頭部はズパッと切れてしまう──が、すぐ再生してしまう。

 

「とまぁこのように。魔虚羅に効くかはともかく、全ての呪具や意志を持たぬ呪物は支配下に置ける。意志を持つ呪物、そして呪霊、術師については──万全に支配はできない、っていうかモノによるね。せいぜい、四肢の動きを制限するくらいかな?」

 

「俺は……フツーに動けますけど」

 

「必中の対象から外してるから。逆に言うと、今の伏黒は俺の領域の『恩恵』も得られないよ」

 

「恩恵──ですか? 領域の主以外に恩恵を与える領域なんて、聞いた事も無いですが……」

 

「なら、試してみようか。玉犬でも出してごらん。きっと、違いが分かるだろう」

 

 春夏は伏黒も必中効果の対象に加える。そして、それを告げてから、彼に玉犬を召喚させると。

 

「な……ッ!?」

 

「俺が敵味方を判別して領域の必中効果を与える。するとその術師や呪霊は、俺の術式の対象になる。俺の術式については……伏黒なら覚えてるよな?」

 

「……所有している呪具などの強化……ですよね」

 

「そう。そして、今この領域内において、伏黒恵は俺の所有物なんだ。よって、伏黒の術式は圧倒的に強化されている。あ、魔虚羅はマニュアルで強化の対象から除外してあるから安心していい」

 

 大型犬程度の大きさだった玉犬。しかし、春夏の領域内で召喚された今回の玉犬は、魔犬とすら形容すべき、恐るべき巨体を誇っていた。それこそ彼の領域の結界の中を埋め尽くすような超巨体だった。伏黒が玉犬を解除していなければ、春夏も伏黒も、玉犬が動くのと同時に、結界の壁と玉犬により圧死していたかもしれないと思うほどに……。

 

「領域内だからって強化の倍率が狂ってる……!」

 

「領域無しで、2級程度の呪具を特級呪具くらいに強化できる術式だからね。領域内なら、その倍率も跳ね上がるってモノだよな。──だからもし、俺の領域内の『強化』の必中対象を魔虚羅にすりゃ──割とマジで、ヤベェ事になるだろうさ」

 

「!!」

 

 大型犬程度の大きさの玉犬が、大人が20人以上は余裕で乗れそうなサイズの巨大な犬に化けるのだ。戦闘におけるその強さは想像に難くない。ならば、魔虚羅は──そう、魔虚羅もまた、同様だ。春夏の術式の、特に「強化」の対象に指定してしまえば、ただでさえ強力な魔虚羅が、更に強力に化ける。

 

ガコンッ

 

「おっと。あまりお喋りしてる時間も無いな……」

 

「けど、先輩。消すって、どう消すんですか?」

 

「簡単に言うと、解除すんの」

 

「調伏の儀を、ですか? しかしそれには、儀式に巻き込まれていない第三者が、魔虚羅を倒す必要がありますが……」

 

「違う。調伏の儀じゃない。十種影法術を、だよ」

 

「俺を殺しても儀式に巻き込まれた先輩が死ぬまで魔虚羅は解除されません。なのにどうやって術式を解除するんですか? 既に魔虚羅は俺の手を離れて操作不能になっているのに……!」

 

ガコンッ

 

「だからまぁ、見てな。領域展開したのは、領域に付与した俺の術式が必中になるように、だからさ。つまり俺がこれから使う『奥の手』は──」

 

ガコンッ

 

「この術式の奥義さ」

 

「……まさか」

 

ガコンッ

 

「さっきからオメーはガコガコうるせぇなぁッ!! 霊装呪法──極ノ番・『(きゅう)』ッ!!」

 

 何の変哲もない日本刀を一振り取り出し、それを魔虚羅の胸に突き立てる。

 霊装呪法の極ノ番は、術式を道具と融合させる、または呪物へと落とし込むモノ。今回は、伏黒恵の十種影法術そのものを呪具に落とし込んで、術式を強制解除しようとしているのだ。

 

 成功すれば術式は強制的に解除される。よって、魔虚羅の調伏の儀は、第三者の介入も無く強制的に終了となる。

 

ガコンッ

 

『ぐ……』

 

「魔虚羅が……声を出した!?」

 

「いやまぁ口があるからなぁ……喋れるんだろう」

 

 などと軽口を返す春夏だが、魔虚羅がすぐ消えず姿を保っている事に対し、冷や汗を流している。

 

ガコンッ

 

「まさか、俺の極ノ番に適応しようとしてるのか! させるかよ、バケモノが……!!」

 

ガコンッ

 

「先輩ッ!! 魔虚羅が……」

 

「あ……」

 

 間一髪、魔虚羅が完全に適応を終える前に春夏の極ノ番が打ち勝った。魔虚羅のガタイのいい輪郭があやふやになり……次第に、半透明になっていく。

 術式が解除され、魔虚羅が消える前触れだな、と伏黒は察したが。

 

ガコンッ

 

「……回転の頻度、上がってませんか?」

 

ガコンッ

 

 輪郭がぼやけ、半透明になった魔虚羅は、次第に小さくなっていく。伏黒の2倍以上はあった身長もやがては伏黒と並ぶ程度に──伏黒の肩くらいに。

 

ガコンッ

 

 春夏の全身から、冷や汗が噴き出す。

 以前、漏瑚の「隕」を利用して彼の術式を呪具に落とし込めた様子からも分かるだろうが、そもそも極ノ番「求」とは、本来ならば、極ノ番を発動して対象に触れたその瞬間には(・・・・・・)完了する技(・・・・・)なのだ。

 だから、漏瑚の「隕」を利用したあの時、春夏は潰されず、今もこうして生きている。

 

ガコンッ

 

 ────だというのに、目の前のコレはなんだ。

 本来であれば、極ノ番を発動させて魔虚羅に刀を刺したその瞬間、魔虚羅は消えるのが道理だ。

 なのに。それなのに、魔虚羅は消えるどころか、輪郭があやふやになり、半透明になって、縮む──そして、やがて光が魔虚羅を包み始める。そんな、奇妙な変化を遂げているのだ。

 

ガコンッ

 

 彼の極ノ番が初見である伏黒にとって、魔虚羅の身に起きたこの奇妙な変化は、「極ノ番の効果」に見えているのだろう。

 しかし春夏だけは違う。何度も使ってきた極ノ番だから、魔虚羅の身に起きている「異常事態」とも言えるこの変化に対し、焦りが隠せなかった。

 

ガコンッ

 

「なんで、どうして消えないんだ、お前……!!」

 

「え?」

 

ガコンッ

 

「どういう事ですか、先輩?」

 

「ホントだったら、もう消えてるハズなんだよ!! 極ノ番を発動して触媒となる刀を突き刺した瞬間、強制的に、魔虚羅の召喚そのものが解除される!! それなのに、刺しても消えねえどころか……!!」

 

ガコンッ

 

『お゙……』

 

「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいッッ!! コイツ、何かに(・・・)適応(・・)してやがる(・・・・・)ッッ!!!」

 

「先輩の言う『奥の手』がコレなんですよね!?」

 

ガコンッ

 

「だァから『極ノ番(コレ)』に決まってるやろがいッ!! 発動して触れれば勝ち確、それが俺の極ノ番だ!! それでも油断せず領域を展開した!! 勝利確定の状態をこれ以上なく、マジで、完璧にお膳立てして発動させた、マジモンの必中の極ノ番なんだ!!」

 

「それなのに解除されない……って……!」

 

「領域に適応してるのか、極ノ番に適応してるのか分からねえけど……伏黒、トドメをッッ!!」

 

ガコンッ

 

「『玉犬・渾』ッ!!」

 

 サイズを調整したのだろうか。先程のような巨体ではないが、鋭い爪と強靭な腕を持つ人狼のような玉犬……のような式神が出現。

 魔虚羅の正面に立ち、奴に刀を刺している春夏を巻き込まないようにする為なのか、魔虚羅の背後に瞬間移動の如き速度で移動すると、その剛腕を振り抜いて、小さくなった魔虚羅に攻撃するが。

 

『い゙っ……』

 

「! やっぱ声を発してやがるな? さっきまではずっとダンマリだっただろーがよ、魔虚羅ぁ!!」

 

「構うな! 玉犬、行けッ!!」

 

 ボトリと、魔虚羅の右腕が落ちる。それと同時に苦痛に満ちた声を発するが、声に困惑する春夏とは反対に、伏黒は容赦なく追撃を命じる。

 しかし……。

 

ガコンッ

 

 瞬時に再生させたその右腕で、背後から襲い来る玉犬の攻撃を、難なく受け止めてしまった。

 

「ッ!? あの玉犬の爪を、受け止めた……!?」

 

『き……』

 

ガコンッ

 

「「!?」」

 

『え……ッ』

 

ガコンッ

 

「伏黒ォッ!!」

 

 本格的にマズイ事になった。

 どこか嫌な予感がした春夏は、全力も全力で声を張り上げる。彼の意図を察した伏黒は、更に追撃を仕掛けようとしていた玉犬を解除する。

 

『ろッ!!』

 

 玉犬の解除と同時に、右手の剣で後方を薙ぎ払うように振り抜く。もし解除していなければ、玉犬にあの剣が当たっていた。下手をすれば解除どころか破壊されてしまっていたかもしれない──そんな、言葉にはできない「圧」が、今の魔虚羅の一撃には込められていた。

 だって、遥か後方にあるハズの野球場特有の緑のフェンスが、カマイタチか何かで切られたように、綺麗に切り飛ばされていたから……。

 

ガコンッ

 

「お前は、何なんだ……魔虚羅……!」

 

 魔虚羅の胸部に刀を突き刺した時は、春夏の頭上よりも、頭何個分も高く掲げられていた春夏の腕。それが今では、魔虚羅が縮みに縮んだ事によって、彼のヘソと大差無い高さ──地上1m程度の高さに向けられていた。

 

『……ま……こ……ら……』

 

ガコンッ

 

『魔虚羅…………てき……なィ゙……』

 

「「!?」」

 

 叫び過ぎて声が枯れた男児のような声が、春夏の目の前の半透明になりつつある魔虚羅、否、純白の光の塊から発せられる。

 

ガコンッ

 

『魔虚羅……敵、じゃない……やめ、て……』

 

ガコンッ

 

「……伏黒くん? 魔虚羅が何か言ってますよ?」

 

「やめてくれ、こんなんまるで悪夢だ! どうして式神が敵じゃないアピールするんだ、本当にワケが分からない……!」

 

『魔虚羅は……魔虚羅は……』

 

ガコンッ

 

『マコラ、敵じゃないよぉ……』

 

「!?」

 

 声が変わった。枯れた男児のような声から健常な男児の声へ──そして、アニメに出てくるような、まさに「萌え」を体現するような女児の声に。

 まるで「妹」を虐めているような錯覚に襲われ、春夏はうっかり刀を取り落とす。赤い血を散らし、しかしその傷も瞬時に再生してしまう。

 

ガコンッ

 

 最強の式神である魔虚羅の前で武器を手放す──それは即ち、死を意味する。

 女児のような声を発した、小さな光の塊と化した魔虚羅は、にゅっ、とスッカリ細くなってしまった左手を春夏に伸ばした。

 刀を手放し、地面に座り込んでしまった春夏に。

 

「あ……」

 

「先輩ッッ!!!」

 

「伏、黒……助け……」

 

「ウオオオオオッ!!」

 

ガコンッ

 

 春夏が手放していた業龍剡月刀を光の塊と化した魔虚羅に向けて投擲する伏黒。すると、魔虚羅は、その柄の部分をギリギリで掴むと。

 刃を春夏の方に向けないよう気を付けながら──そのまま、春夏へと手渡した(・・・・・・・・)

 

『マコラ……これ……渡す……』

 

「え……は?」

 

「受け取れと……そう言ってるのか……?」

 

 目の前の事態が飲み込めずに、春夏はフリーズ。伏黒もまた、再度玉犬を出現させたはいいものの、魔虚羅から敵意を感じられず、しかも、発せられたその言葉に困惑しフリーズしてしまう。

 すると、フヨフヨと光の繭の上に浮かぶ法陣が、再び「適応」の回転を始めた。

 

ガコンッ

 

「今度は何に適応して……」

 

「待ってください……何か、様子がおかしい!!」

 

ガコンッ

 

ガコンッ

 

ガコンッ

 

ガコンッ

 

「お、おいおい……コレ、なんかヤバくね……?」

 

「一体、何が起きて……」

 

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

ガコンッ

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ガコン……

 

 

 より一層の激しい回転の後に、全てを運命付けるような、一際大きい「適応の音」を響かせると。

 この無限とも思える凄まじい数の「適応」の前と変わらぬ可愛らしい声で、春夏に言葉をぶつける。

 

『はいこれ、ご主人の武器だよ!』

 

「「…………は?」」

 

『だよね、ご主人っ!』

 

 パキン、と魔虚羅を覆っていた光の繭が弾ける。

 そこに居たのは、白いワンピースのような衣装を身に纏い、頭に左右2対──4枚の翼を生やして、前髪で目を隠して、頭上には操舵輪のような法陣を浮かべた、天使のような幼児だった……。




vs魔虚羅が終わったところで、お知らせします。
本作のR-18版の外伝を投稿開始しました。
コチラでは書けない話とか、あの話とこの話の間にこんな事がありました、なんて話を投稿します。
https://syosetu.org/novel/385773/
(こちらと違って毎週投稿ではなく、更新されたらこうして後書きにリンクを貼ります)


魔虚羅が適応するのは攻撃ではなく「事象」。
これがポイントです。
魔虚羅は何に「適応」したのでしょうか。
答えは次回。

「幼女」ではなく「幼児」。\_(・ω・`)コレ大事
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