消滅したらネオだった件   作:ライノア

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第七話中編:爆炎の支配者

DECADE SIDE

 

イフリートの周囲に飛び()っている赤茶色の翼竜達の名は『サラマンダー』。

ゲームで見た印象とは(また)違う印象を覚えさせる。

リムルは正面からぴょこんと小刻みに跳ね、前に出てイフリートの目的を(たず)ねる。

 

リムル「おい!お前の目的は何だ!?」

イフリート「......」

 

リムルの問い掛けに対して無言で手を(かか)げるイフリート。

振り下ろすと同時に放たれた火球が俺とリムルに飛ばしてきた。

 

リムル「水刃ッ!!」

ディケイド「ふっ!」

 

リムルは右側に飛び跳ねて着弾した火球を避けて水刃を放ち、俺は左側に転がりながら()けてガンモードにしたライドブッカーのブッカーマズルを向けて光弾を吐き出す。

だが、二つの攻撃はシズさんを守る様に届く直前で蒸発した。どうやら水系の攻撃は効かない様だ。

 

リムル「ま、そりゃそうだよな...」

 

RPGゲームの知識があるのか、水は効かない事を呟くリムル。

その刹那(せつな)、サラマンダー達が咆哮(ほうこう)を上げながら俺達に次々と襲い掛かって来る。

 

【アタックライド イリュージョン!】

ディケイドA「俺達でサラマンダーを対処するぞ!」

BCD「「「おう(うん)!」」」

 

B達は(うなず)きながら素早くライダーカードを取り出そうとした途端、エレンがカバルの防御魔法を盾に魔法攻撃を詠唱しているのを目撃する。

 

エレン「水氷大魔槍(アイシクルランス)!!」

「「!」」

 

前方に突き出した杖の先端から生成した氷の槍がサラマンダーの肩を(かす)らせ、標的をカバル達の方へ向けさせる。

 

リムル「おい、大丈夫なのか!?」

エレン「任せて下さいよ!こっちだってねぇ、命張って冒険者やってるんです!!」

カバル「おいおい。勘弁してくれよ?リーダーは俺だっての。まぁ、しょうがねぇ。一匹は俺達が受け持った!」

ギド「一蓮托生(いちれんたくしょう)ってやつでさ!」

ディケイドA「分かった、残りの十六体は俺達が対処する。死ぬんじゃねぇぞ!」

 

俺がそう三人に無理はしない様に言うと、足元に着弾した火球が次々と立ち昇る。

 

リムル「嵐牙!」

ディケイドA「来い、フェリル!」

『『はっ!!』』

ディケイドB「マシンディケイダー!」

 

リムルは全身をバネにして跳躍。俺は中くらいの加減で地面を蹴り、影から嵐牙とフェリルを召喚。

Bはオーロラカーテンで瞬間移動させたマシンディケイダーに跨り、背後にCとDを乗せて走行させる。

()ける度に逃げ場を失うと同時に酸素をも奪う火球。流石に焼き殺されかけたのか、嵐牙は苦渋な声を漏らす。

 

リムル「嵐牙、来るぞ!」

キーア「フェリルもだ。お前らは回避に専念しろ、攻撃の方は俺達がやる!」

『『心得ました!!』』

 

牙狼親子は縦横無尽に駆け巡り、背後から大きな爆発音が響く。

 

ディケイドC「ねぇB。そろそろ俺達もカメンライドしてもいいかな?」

ディケイドB「構わないが、誤ってもマシンディケイダーだけは破壊してくれるなよ?」

ディケイドC「よし、それじゃあ早速...!」

ディケイドD「やるとするか!」

 

【カメンライド フォーゼ!】

【カメンライド ウィザード】

『ヒー!ヒー!ヒー!ヒー!ヒー!』

 

フォーゼとウィザードにカメンライドしたCとDは立て続けにライダーカードを装填する。

Dの手にあるライダーカードに描かれていたのは、青を基調とした菱形(ひしがた)のウィザード。

 

【アタックライド ウィンチ!ボード!】

【フォームライド フォーゼ ファイヤー!】

【フォームライド ウィザード ウォーター!】

『スィー、スィー、スィー、スィー、スィ〜!』

 

オリーブグリーンの箱型巻き上げ機に収納されているワイヤー付きフック型モジュール『ウインチモジュール』を左腕に、(あんず)色のスノーボード型モジュール『ボードモジュール』が左脚に装備される。

同時にごとく型のエフェクトが回転し出すと、包まれた炎がCの姿を変えた。

消防車のホースを連想させる二つのグリップを持つ赤い銃『ヒーハックガン』を右手に、ベースとなった体色は白から赤。複眼はオレンジから緑に変化する。

両肩に八つ、胸部装甲の両端には燃え盛る炎が描かれた三角形の装甲が備わっている。

Dの頭上に出現した青い魔法陣を潜り抜けると、水飛沫(しぶき)と共に顔面を覆う赤いマスク『ベゼルフレイム』は菱形の青いマスク『ベゼルウォーター』に、魔力増幅器である両腕の『フレイムスリーブ』と両脚の『フレイムレガード』は『ウォータースリーブ』と『ウォーターレガード』に上書き。

最後に胸部に備わる六つの制御バランサー『フレイムラングストーン』が菱形の『ウォーターラングストーン』として形状と色が変化した。

フォーゼ ファイヤーステイツになったCはウインチモジュールのドラム式射出(しゃしゅつ)ユニット『スピニングタービン』から射出させた超強度ワイヤー『ブレイズリード』を小型の推進機を備えた『ブーストフッカー』を後尾(こうび)部分に引っ掛ける。

そしてウィザード『ウォータースタイル』となったDはライダーカードを二枚装填する。

 

【アタックライド コネクト!】

【アタックライド ブリザード!】

 

腕一本分が入るサイズの魔法陣に手を突っ込むD。

取り出したのは金に(ふち)取られた黒い左手を模した魔力解放装置『ハンドオーサー』が備わっている可変型武器『魔法剣銃ウィザーソードガン』で、二枚目のアタックライドで右手に()められたハンドオーサーを模した指輪型『ウィザードリング』の一つである『ドライバーオンウィザードリング』が青色でドラゴンが口から吹雪を吐き出す絵柄の『ブリザードウィザードリング』に置き換わる。

 

ディケイドD「ふっ!はっ!いよっとぉ!」

 

そしてボードモジュールの本体プレート『リパルジョンボード』の底面は重力を遮断(しゃだん)する塗料がコーティングが施された影響で十分な加速が行われていれば揚力(ようりょく)で浮遊可能だ。

Bが走行させているマシンディケイダーに引っ張られながらも、Dはボードモジュールによる浮遊で回避する。

 

ディケイドD「B、成る()く火を一周してくれ。吸収した炎はサラマンダー達の牽制(

けんせい)に使う!」

ディケイドC「その間に俺がサラマンダーを倒しまくる!」

ディケイドB「分かった二人共。精々振り落とされるなよ!」

 

マシンディケイダーのギアを上げたBを皮切りにCは両肩と胸部に備わったエネルギー蓄積(ちくせき)ユニット『フレイデルタチャージ』で熱エネルギーを一時的に貯蔵(ちょぞう)していく。

Dはウィザーソードガンをハンドオーダーの親指を引いて展開。必殺待機音が鳴り響き、右手のブリザードウィザードリングを(かざ)す。

 

『キャモナシューティングシェイクハンズ!キャモナシューティングシェイクハンズ!ブリザード!』

 

ウィザーソードガンのグリップ『グリムヒルト』を強く握りながら横撃ちで引き金『コントラクトトリガー』を引くと、銃口『ブライトンマズル』から氷属性が付加(ふか)された銀色の弾丸が内部に保存され魔力を上昇させた状態で吐き出され加速。

ブライトンマズルは反動が極めて少ないため、精密で強力な銃撃を可能とする。

氷の弾丸が顳顬(こめかみ)に着弾した二体のサラマンダーは地に落ちる直前に爆散した。

 

【アタックライド フリーズ!】

 

フレイデルタチャージの貯蔵量が1.08に達する直前に、Cはライダーカードを装填。

右足に白みがかったアイスブルーの小型冷蔵庫を模したモジュール『フリーズモジュール』が装備され、内蔵されている冷却材循環システム『サーマルクーラント』によるモジュール内部の除熱を行い、後部に設置された『リブヒートシンク』と呼ばれる熱交換器で大気中に放出。

これを循環させることで凄まじい冷気を発生させ、正面の断熱扉『フラットシャッター』を開放。

凄まじい冷気で炎を消化させると同時に丁度貯蔵量が1.08に達し、咄嗟(とっさ)にヒーハックガンの供給ソケット『スイッチソケット』に『アストロスイッチ』と呼ばれる内の一つ『ファイヤースイッチ』を装填。消化器のピンに似た黄色いスイッチを横に引いて警報音に近い必殺待機音を鳴らす。

 

『LIMIT BREAK!』

ディケイドC「ライダー爆熱シュート!!」

 

サラマンダーの一体を牽制させ、後から追って来る二体をBが氷の銃撃で撃ち落とす。

これを繰り返せば、サラマンダーの数を一気に減らす事が出来(でき)るだろう。

一方で俺とリムルは嵐牙とフェリルに乗りながらサラマンダーの対処を考えていた。

 

エレン「アイシクルランス!」

ディケイドA「ナイスだエレン!」

【アタックライド ブラスト!】

ディケイドA「ディケイドブラスト!」

 

エレンのアイシクルランスがサラマンダーの胸部に突き刺さり、追い討ちでブッカーマズルからの連射でサラマンダーを撃ち落とした。

 

リムル「二人共やるな...あの攻撃、効いてるんじゃね?」

大賢者《魔法攻撃は精霊に対して有効です》

ディケイドA「...という事は、俺達も若しかしたらこの姿の状態でも倒せるって事か!フェリル!一旦エレン達のところへ前進しろ!」

リムル「嵐牙!お前もだ!」

『『はっ!』』

 

俺達はサラマンダーと交戦中のカバル達のところへ向かい、リムルはエレンにあの技を撃つ様に要求する。

 

リムル「エレン、それ俺達に向けて撃ってくれ!」

エレン「ふぇぇっ!?ええっと、そんな事言われても...!」

ディケイドA「時間がねぇんだ!早く!!」

エレン「後で文句言わないで下さいよ!?アイシクルランス!!」

ディケイドA「撮ったァッ!!」

 

エレンが撃ち出したアイシクルランスに向かって俺は出現させた二眼カメラで写真を撮ると、ライドブッカーから飛び出したブランクカードが『ICICLE LANCE』と英文字で表記されたアタックライドカードに書き換わる。

リムルもそれに続いてアイシクルランスを捕食者で取り込み、解析の目的で分解させる。

 

エレン「ふぇぇっ!?私の魔法が...!」

《告。個体名:リムル=テンペストがアイシクルランスの解析に成功しました。

同時にユニークスキル 『撮影者』による写真撮影でアイシクルランスの解析に成功しました》

「「よし!!」」

ディケイドA「それじゃあ、早速使わせてもらうぜ!」

【アタックライド アイシクルランス!】

 

俺達の解析完了を確認した嵐牙とフェリルは急ブレーキを掛け、追尾していた四体のサラマンダーを頭上から二回往復する形で飛び越える。

飛び越える際に雪の様な氷の粒が発生し、生成した無数のアイシクルランスを周囲に配置してサラマンダー達の退路を断つ。

 

ディケイドA「...くたばりな。今更()けようとも逃げ道はないぞ!」

リムル「水氷大魔散弾(アイシクルショット)!!」

 

一斉に放たれた無数のアイシクルランスが四体のサラマンダーを串刺しにし、嵐牙とフェリルの着地と同時に爆散した。

カバル達が交戦していたアイシクルショットを避けているサラマンダーを倒そうとしたが、突然にサラマンダーはカバル達の前に立って腹部を膨張(ぼうちょう)させる。

 

カバル「こいつ、自爆を...!?」

ディケイドC「!御免二人共、一旦抜けるね。B、これ持ってて!」

【カメンライド ウィザード!】

『ヒー!ヒー!ヒー!』

【アタックライド テレポート!】

 

ブリザードの効果が継続されたウィザーソードガンを手渡したCは素早くライダーカードを装填してフレイムスタイルに戻り、テレポートによる能力でカバル達の元へ瞬間移動。

再度ライダーカードからアタックライドカード二枚を取り出す。

 

【アタックライド フォール!】

【アタックライド ビッグ!】

ディケイドC「三人共、早くこの中に入って!」

 

カバル達の足元に魔法陣範囲内の穴を作り、ビッグの能力で巨大化させた右腕で穴を塞ぐ。

自爆による爆発が起こった場所へ俺とリムルは(おもむ)くと、Cがビッグで巨大化させた腕でカバル達を避難させた穴を(ふさ)いでいた。

カバル達の代わりにダメージを受けたCの息は少々荒くなっており、今でも消滅しかける程のダメージを受けていた。

 

【アタックライド ローポーション!】

 

俺はアタックライドで出現させたローポーションをCに投げ渡す。

Cは受け取ったローポーションをぶっ掛けて体力を回復させた。

 

ディケイドC「あ、有難(ありがと)うリーダー。助かったよ...」

ディケイドA「全く、お前は無茶し過ぎだ」

 

後にリムルと嵐牙が駆け付けると、俺はカバル達にこれ以上の戦いは危険だと警告する。

 

ディケイドA「...お前ら、此処からの戦いは危険だ。後は俺とリムルに任せろ」

エレン「キーアさん!?でも...!」

ディケイドD「イフリートが本気で戦えばお前らは消し炭だ。そんな事をシズさんは望んでない(はず)だ」

 

自分達もシズさんを救いたい気持ちは一緒だが、本気で戦えば三人の命は保障出来(でき)ない。

 

カバル「...分かった」

ギド「リムルの旦那、キーアの旦那。シズさんを頼みやす!」

エレン「お願い!」

 

カバル達に後を任された俺達は嵐牙とフェリルに三人の避難を命じた。

 

ディケイドA「任せろ。フェリル!」

フェリル『はっ!』

ディケイドA「この三人を安全な場所へ!」

リムル「嵐牙もだ。安心しろ、イフリートは俺達が倒す。そして、シズさんは必ず助け出す!」

嵐牙『(おお)せのままに、御武運を!』

 

俺達の無事を祈りながら、牙狼親子はこの場を後にした。

半分近くとなっていたサラマンダー達が嵐牙達の後を追おうとしたが、一体が飛んできた氷の弾丸を浴びて爆散。直ぐにB達を標的と見做(みな)した。

 

ディケイドB「リーダー!サラマンダー達は俺達に任せろ!」

ディケイドC「此処から先は、一体も行かせない!」

ディケイドD「行け。リーダー、リムル!」

ディケイドA「ああ、任せたぞ三人共。」

 

B達は嵐牙達のところへは行かせまいとサラマンダー達に向かって行く。

俺とリムルはイフリートの前に立っている。これで心置きなく戦えるな。

周囲を囲む炎の輪から火の粉が飛び散る中、イフリートは俺達を囲む様にして噴き出した炎から分身を作り出す。

本体を含め分身達は爪先(つまさき)が地面に直前まで5cmくらいに降下すると、足元の地面を溶岩の海を生成させた。

 

リムル「喰らえ!アイシクルショット!!」

 

発生した高温で空気を徐々に奪って行くが、真っ先に体を捻り出したリムルのアイシクルショットでイフリートの分身達を一掃する。

 

リムル「行ける!」

キーア「...いや、まだだ!」

 

勝機はあると確信したリムルと俺の足元に、中央に三角形が描かれた巨大な魔法陣が展開。

魔法の詠唱もなく、一瞬にして描かれたのだ。

イフリートが怒りの雄叫びを上げると、俺達は魔法陣の吹き荒れる炎に包まれた。

 

イフリート『グゥアアアアアアアアアッ!!!!』

 

その時、俺は一瞬だけ死を覚悟した。

だが、俺は撮影者の能力で初めてスキルを獲得した時の事を振り返る。

輪切りにして焼いた黒蛇の肉を喰った時点で確実に『炎耐性』を獲得していた。

自分の体の様子を見てみると、装甲の箇所(かしょ)に焼け(あと)は一つもなかった。

 

リムル「ギャアアアアアアアアアッ......!!!!」

 

そんな中、リムルは自分にも耐性がある事を忘れていたのか、大袈裟(げさ)に悲鳴を上げていた。

 

リムル「もっとやり様があった気がする!敵の思惑通り、罠に()まったなんて最悪だ!封印とか言わないで、黒稲妻を打ち込んでおけば...「おい。リムル」せっかくスライムに転生したのにぃ〜!此処までかぁ〜!!「リムル!」...短い人生。いや、スライム生だった「良い加減気付けや鈍感スライム!!」あいだぁっ!?何すんだよ...って、キーア!?何でお前生きてんだよ!?」

 

振り下ろされた俺の手刀で漸く我に返ったリムルは、炎に巻き込まれても平然としていた俺を見て驚愕していた。

 

ディケイドA「『何で生きてんだ』って...俺も炎耐性を持ってるからに決まってんだろ?」

放浪者《...解。個体名:リムル=テンペストは熱変動耐性の効果により、炎攻撃は自動的に無効化に成功しています》

リムル「...あ」

ディケイドA「『あ』じゃねぇよ。何でこんな肝心な時に忘れっぽいんだよお前は...放浪者や大賢者までもが(あき)れてるぞ?」

リムル「あの大賢者が!?...まぁ良い。炎が無効化出来るのであれば、楽勝モードだ。結果オーライ!いや...計画通り!」

 

今更自分に炎耐性がある気づいたリムルは反撃に出ようとしたが、俺はそれを阻止する。

 

キーア「...リムル。突然で悪いが、イフリートは俺にやらせてくれないか?」

リムル「キーア、何か方法があるのか?」

キーア「ああ。簡潔に言わせてもらうが、シズさんを救う方法はある」

リムル「あるのか!?まさかとは思うが、あの不死鳥とロボットの奴か!?」

キーア「ご名答」

 

やっぱりフェニックスロボの事は覚えていてくれた様だ。

シズさんを救う方法が早くも見つかると、リムルはイフリートの相手を譲ってくれた。

 

リムル「...分かった。あの力でシズさんを救えるなら、俺はキーアの賭けに答えたい。それなら俺はB達に加勢するよ」

キーア「...有難な、リムル。...さてと」

 

俺はライドブッカーからカードを取り出す。

描かれていたのは、エグゼイドの顔が描かれたパワフルなアーマーを身に(まと)うエグゼイド。

 

【フォームライド エグゼーイド!マキシマム!】

『マキシマームパワー!エーックス!』

 

ピクセル状の等身大パネルを通り抜けてエグゼイドに変身。

異空間から出現したエグゼイドの顔が描かれたアーマー『マキシマムゲーマ』が展開し、俺が自ら格納する事でレベル2に似た四肢、最後にレベル2共通の頭部が飛び出す。

最大級のパワフルボディでリプログラミングを駆使して戦況を覆す『マキシマムゲーマー レベル99』となった。

手には青緑・オレンジ・黄色の三色に別けられた3×3のアタックキーと「BLADE」「AXE」「GUN」と記された三つのエンターキーで構成された、剣と(おの)の刃を銃に取り付けた様な複合武器『ガシャコンキースラッシャー』の銃口『ガンエリミネーターGKS』を向けながら、コントロールパッド『アタックラッシュキーパッド』の『GUN』のエンターキーを押して銃モードに切り替える。

 

『ズキュキュキューン!』

【アタックライド エナジーアイテムホルダー!】

 

更にライダーカードを装填してエナジーアイテムホルダーを召喚し、左目が光るシルエットが描かれた紺色のエナジーアイテム『慧眼(えがん)』を効果を得る事でイフリートの位置を(とら)えた。

(つい)でに疾走するシルエットの黄色いエナジーアイテム『高速化』と指で挑発する(だいだい)色のエナジーアイテム『挑発』の効果も付加させておいた。挑発のエナジーアイテムの効果で俺に対してイフリートに注意を向けさせておいた。

そしてゲームソフト型アイテム『ライダーガシャット』の一つである『マキシマムマイティXガシャット』をライダーガシャット装填口『D-ガシャットスロット』に装填する。

 

『マキシマムガシャット!キメワザ!マキシマムマイティ!クリティカルフィニーッシュ!』

 

ガンエリミネーターGKSにアニメ風のエフェクトが纏われ、俺達が死んだと思い込んだイフリートが(きびつ)を返そうとした隙を突いてガシャコンキースラッシャーのトリガー『ガシャコントリガー』を引いてガシャットによる特性を付加させたエネルギー波を放つ。

 

イフリート「!?」

 

エネルギー波を浴びせた張本人が俺であると悟ったイフリートは怒りの表情で歯(ぎし)りを立てる。

 

ディケイドA「悪いな、俺とリムルには炎は効かないんだ。俺の相棒もお前を油断していたが、逆にお前も俺の相棒を油断していた様だな。さっきの銃撃で、お前がダメージを受けても宿主であるシズさんにも影響を受けない様に書き換えた。後、おまけとしてシズさんを召喚した者の呪いも掻き消したし、分身能力は封じた...これで、本当の意味でお前と正々堂々戦える訳だ」

 

俺の話を納得出来ずにイフリートは口から炎を噴き出す。

だが、無意味だ。俺達が炎耐性を持っている時点でお前の勝率は無いに(ひと)しい。

俺はライドブッカーからライダーカードを取り出す。描かれていたのは、金色の角を持つ赤い複眼の鍬形(くわがた)ライダー。

そのライダーが描かれたカードを俺は(ひたい)に当て、突き放してしまった旅仲間の名を呟く。

 

ディケイドA「...行くぞ雄大。一緒に戦ってくれ!!」

【カメンライド クウガ!】

 

意を決してライダーカードをドライバーに装填した俺は助走を付けてイフリートに右フックを繰り出す。

イフリートは瞬時に受け止め、左フックをも受け流す。

瞬時にガラ空きになった左(わき)腹に中段蹴りを浴びせてイフリートを一時的に怯ませ、立て続けに右手の正拳突きを打ち込む。

左による正拳中段突きをイフリートに受け止められ、セロ距離で再度噴き出した炎に包まれた俺の体が一気に変化する。

 

ディケイドA「...うおおおおりゃああああああああッ!!!!」

イフリート「ぬっ!?ぐぅッ...!...!!」

 

鍬形を模した金色の角。複眼と鎧の色は同じく赤で、両手首と足首に付けられた金色の腕輪と足輪には赤い鉱石が埋め込まれており、赤い鉱石が炎の様な輝きを(きら)めかせる。

全ての笑顔を守る為に戦う平成ライダーの始まりの象徴『仮面ライダークウガ』に俺はなった。

 

ディケイドB「俺達も行くぞ!!」

ディケイドC「うん!」

ディケイドD「この戦い、絶対に生きて帰るぞ!!」

 

BとDは取り出したライダーカードをドライバーに装填する。

 

「「変身!!」」

【フォームライド ウィザード フレイムドラゴン!】

【フォーゼ マグネット!】

【カメンライド ゴースト!】

『ボゥ!ボゥ!ボゥボゥボゥ!』

 

マシンディケイダーから飛び降りてライダーカードを装填したDが(かざ)した赤い魔法陣からウィザードの中に眠るファントム『ウィザードラゴン』を(かたど)る炎がDを擦り抜けた魔法陣を背後から潜り抜ける。

龍の炎はDを包み込むと、その姿を大きく変えた。

ドラゴンの意匠(いしょう)が施された赤いマスク『ベゼルフレイム』の中央にある金の装飾(そうしょく)と頭部の両(はし)楕円(だえん)形の両肩装甲には赤い宝玉が埋め込まれている。

ドラゴンの力で強化されたウィザード『フレイムドラゴン』にDはなった。

胸部に描かれたドラゴンの顔を覆う魔法防御に特化している黒い魔法衣『エレメンタルオーバーコート』は赤く変色していた。

Cの両腕に赤と青の磁石を模したモジュールが出現すると、U字磁石のエフェクトが異なる極を引き合う事で銀のアーマーを装着させる。

右側が赤、左側が青のラインが体を走り、両肩には電磁砲。

金属相手なら無敵とも言えるフォーゼ『マグネットステイツ』にステイツチェンジした。

 

『レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!(GO!GO!GO!GO!)』

 

水色の粒子(りゅうし)をBを覆い、人魂(ひとだま)と単眼を足して二で割った様な紋章が胸部に描かれている素体と呼ぶべき姿へと変える。

同時にワールドファインダーから現れたオレンジのラインが入ったパーカーの姿をした幽霊『パーカーゴースト』が素体となったBに覆い被さる。

一本角が生えた顔全体がオレンジとなり、黒い部分は(さなが)ら複眼の様にも見える。

英雄の力で命を燃やす『仮面ライダーゴースト』となったBは被っていたフードを取る。

最終ラウンドの準備が完了した俺達は息を(ととの)えると、それぞれの敵に向かって走り出した。

 

 

コンプリートフォーム(平成1期)の解禁は...

  • オークロード戦
  • カリュブディス戦
  • 精霊の棲家での攻略
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