「何故この町へ来た?ゴブリンよりも強い種族は居るだろう?」
「樹妖精はこの森で起きた事ならば、大抵把握しておりますの...居ますよ。豚頭帝」
「ねぇ、キーア様。ちょっと話があるんだけど...いいかな?」
「援軍と合流した後、反撃に転じる。その時まで耐えるのだ!誰一人死ぬ事は許さん!!」
「手荒な手段になってしまった事は後で詫びる。窮屈な思いをさせるが、吾輩が豚頭帝を討つまで辛抱してくれ! 」
B SIDE
時は戻り四日前。
蒼影と緑羽。リーダーとイリュージョンズを送り出した俺とリムルは、残っているメンバーに戦闘準備をする様に命じた。
けど、それは全員で出陣する訳ではない。相手の能力も判明していない現在、此処はスピード重視の構成で
町の建設は順調ではあるものの、防衛施設などはまだ出来ていない。
その為、ここを攻められた場合は移転を考えたほうが良いと判断した。
それを伝える為に、リムルはスライム体の状態で
リムル『そういう訳で、
B『正直に言ってしまえば、俺達側の戦力は少ない。勝つつもりで行くが、負けたからと
仮に敗退したら、状況次第では
そうなってしまった場合は此処で戦っても勝てる目処が無いので、封印の洞窟に立て
ギルド経由で依頼すれば何とかなるから、いつでも移動可能な様に準備を行って待っている事。
出陣するメンバーは紅丸を大将に、ゴブリンライダー百人で攻める。
紫苑と黄爛は遊撃に入り、白老は副官として参加。
撤退などの判断は、総司令のリムルが取り仕切る事となった。
キーア『リグルは残りのゴブリン兵を統率し、町周辺の警備の強化を頼む。以上だ』
決定した方針は全て伝えた。
村の皆は一斉に
ギルドへの依頼に対し、反対なり何らかの意見が出るかとも思ったのだが、思い過ごしだった様だった。
エレン達冒険者とも触れ合っていたし、
ギルドへの依頼だが、
上手く話せば協力を取り付ける事は可能だと踏んでおり、其処は心配しなくても大丈夫だろう。
そして何より、
それについては俺は蜥蜴人族が誰一人も死なせたくなかったので、その予備として蜥蜴人族の湿地帯で待機させていたCとDが俺の脳内に直接経由してくれるそうだ。
先ずはゴブリン達の武具を揃えるのを優先させ、カイジンさんに取り急ぎ百人分の武具を用意して貰う様依頼した。紅丸達の武具はそれからだ。
事柄の打ち合わせを終わらせて解散となった。
会議を終えて、食堂にて部屋に居るのは鬼人六名と俺達二人だけである。
何か確認かそう思って紅丸に視線を移す。
紅丸『リムル様、キービ様。心配しすぎじゃないですか?
白老『左様。リムル様とキーア様達は我等の主。戦場に出ずとも、我等に任せて頂いても宜しいかと?』
紅丸と白老は村の守備がしたいと言い出したが、俺は敢えて断念させる様に反論する。
因みに『キービ』と云うのは俺達イリュージョンズの仮称の様なもので、俺が『キービ』、Cが『シーア』Dが『ディーア』と云った感じで呼ばれている。
B『そういう訳にも行かない。お前らは一度豚頭族に村を
黄爛『うぐっ!?キービ様、今のは流石に鋭い...』
正論を言われた黄爛は身を
リムルはそれは言う必要はないだろと顔を呆然としていた。
リムル(キービ。何も其処まで言う必要はないぞ?)
キーア(そうも言ってるだろうが、念のため釘を刺しておいただけだ)
リムル『...まぁ、いいだろ。俺達は上空から戦の様子を観察するつもりだし、指揮そのものは紅丸に任せるよ』
紅丸『なるほど、そういう事でしたら!』
リムルの話に全員が納得してくれたようだ。
それに対してリムルは軍の指揮なんてした事ない。
本人の話によるとシミュレーションゲームは遣り込んでいたものの、実戦なんて経験ある筈もなかったのだと云う。
そういう訳でリムルと俺は上空から
B『そんな事より、お前らも装備を整えろよ?何も着けずに戦いに行く気じゃないだろうな?』
俺の言葉に頷く六人。早速製作部屋がある建物に
製作部門の拠点とも言える建物に赴いた俺達は、体育館と同等のスケールに
その内に壁の補強を行う予定だが、今は手が
それでも建てられた建物の中では最大の部類に入る為、そこそこ立派な感じである。
B『お邪魔します。凄い人数だな...』
建物の中に入ると騒
とはいえど、実際に造るのはガルムさんとドルドの二人。それに、弟子ゴブリンの十名だ。
残りは材料の運び込みと完成品の運搬要員なのだろう。
建物の中を進むと、
其処は朱菜専用部屋となっている。高等技術過ぎて習得するのに時間が掛かる為、本人以外は立ち入り禁止となっている。
ゴブリナも機織を習いたがったのだが、今はガルムさんの下で麻布等の衣服作成を行っている。
追々、腕の良い者から絹製品の取り扱いにも従事させる事になるだろう。
防具の前に先ずは衣服。俺達は朱菜の部屋に佇むと、引き戸を軽くノックして中へ入る。
リムル『朱菜、俺達だ。入るぞ?』
引き戸を開けると、朱菜は椅子から立ち上がって笑顔で俺達を出迎えた。
いつの間にか、自分で織ったのであろう見事な
白衣の両袖には赤いラインの上に赤い丸が描かれ、上指糸部分には桜の
朱菜『お待ちしておりました。わたくしも会議に参加したかったのですが、お食事の世話くらいしかお役に立てず、申し訳
紅丸『ついでかよ…』
白老『ホッホッホ。仕方ないですじゃ』
黄爛『姫様の絹織りは天下一品だからね。あたし達の分はあるの?』
朱菜『はい。これで御座います!』
朱菜は俺達に純白な衣を差し出して来た。俺達が受け取ったのを見届けると、更衣室らしき部屋に案内してくれた。
先ずは俺達が中に入って着替える事にした。リムルは子供形態に擬態すると、黒い毛皮の装備を纏った姿になる。
其処から装備を外し、朱菜から受け取った衣を身に纏う。
キーア『触り心地がある。これが異世界の絹...!』
艶々とした手触り。極上の絹よりも素晴らしい感触である。
ズボンは前に貰った物を着用している。衣服を身に纏うと、俺達の体に適したサイズになった。
これも
俺達の魔素と混じり合い、身体の一部の様に合わせてくれる。
試しにリムルが大人形態になってみたが、予想通り服のサイズが自動調整された。
その上に黒い毛皮の装備を装着すると完了だ。
リムルは
だからその予備として抗魔の仮面で防ぐつもりだ。一度壊れかけた事があったのだが、ドルドに修理して貰った。
俺も抗魔の仮面の複製品を装着すると、自然と落ち着いた感じがする。
B『なぁ、人間の姿なら肺はあるのか?』
リムル『その気になれば再現出来るんだが、肺呼吸する必要がないのに作る必要がない』
B『...そういう事か。要するに仮面を付けると人間ではない事がバレると?』
リムル『ああ。そんな感じだ』
リムルは元々スライムであるので呼吸する必要はないのだが、飽く
人間体に関する疑問が完全に晴れ行く。
リムル『よしっ!』
今日から対外向けにはこの格好で出向こうとリムルは人間体に戻りながら考えていた。
俺も装備を着用し更衣室から出た。
一頻り、俺達の事を褒める朱菜を尻目に紅丸達は試しに着てみる。
この衣服は着用者の妖気を吸収。同化する事で変色し、性質を持つ模様。
俺とリムルの服は黒く変色して漆黒の衣になっていた。
紅丸は真紅の衣。白老は純白、紫苑は紫、黄爛は黄色といった構成だった。
朱菜『この衣服は多少敗れたり、糸がそれなりに解れたとしても、自己修復や魔力を込めると修理出来ます』
B『それじゃあ態々玉結びや補修をする必要もないって事か...!』
完全に自分専用の魔法装備でもあり、それを聞いた俺の表情は冷静ながらも歓喜に満ちていた。
リーダーが聞いたら絶対喜ぶやつだな。
服の形状もある程度は自分のイメージ通りに変化すると聞き、実質衣服版着せ替えカメラと云った感じでもあった。
リムル『その気持ちは何となく分かる気がするな。若しこれを買うとするなら、値段は付けられないかもしれないな...』
人間の町の魔法武具がどんな性能なのか知らないけれども、Aランク相当の能力者が製作した作品だ。
かなりの高値になりそうな気がしてならない。
これだと能力の全てを製作に特化させた黒兵衛の造る武器も期待出来そうだ。
俺達は礼を言って蒼影と緑羽の衣服と思われる青い衣服と緑の衣服を受け取り、その場を後にした。
因みにだが、橙矢の分とされるオレンジの衣服は既に俺が受け取っている。
次に訪れたのが、黒兵衛の
最近製作に打ち込んでるせいで顔を会わせる事が出来なかった。
元気にしているのは知っているんだが、好きな事に打ち込むと周りが見えないタイプなんだろう。
因みに音撃戦士の力に関してだが、本人曰く若しもの時の為に日々のトレーニングは小まめにしている模様。
ここ数日、寝る間も惜しんで製作に打ち込んでいた情報はカイジンさんが会議の前に話してくれた。
小屋の前まで来ると、既に扉は開いていた。
カイジンさんの工房から持って来た道具一式が
中には持って来た素材が保管されており、リムルの持つ"魔鋼"もそれなりに渡してある。素材的には一通り揃っているのだが、鉄鉱石が心
周囲の山の調査を行い、どこかで良質の鉱石が採取出来ないか、調査を行う予定になっている。
建設関係が落ち着かないと、作業の手が足りないのが現状なのだが...。
小屋の中からは金属を叩く音が響き、熱気が漏れ出してきていた。
高温の炉があるのは此処だけで、粘土を固めて高温で焼き
リムルが『炎熱操作』で
この炉の使い勝手を調べた上で順次炉の数を増やす予定だ。
予定は沢山あるのだが中々手が廻らず、俺達が来た事に気付いた黒兵衛が満面の笑顔で出迎える。
黒兵衛『リムル様!キービ様!待ってただ!是非見せたい物があるだよ!』
自ら製作した品を自慢したい、そういう気配が濃厚であった。
リムルが死んだ魚の様な濁った目になり、二時間も説明を受けている。
何度も言葉が喉下まで出掛かり、リムルは我慢する。
黒兵衛の嬉しそうな顔を見て言い出せなかったそうだ。
蒼影(リムル様、キービ様。今、宜しいですか?)
蒼影が思念伝達で俺達に話しかけてきた。
同盟の約束を取り付けに行かせたが、どうやら首領さんに会えた様だ。
B(問題ない。要件を話せ)
蒼影(はい。たった今、
緑羽(ただ、リムル様が
リムル(良いよ。どのみち湿地帯で決戦予定なんだし。会ってもない人物を信用しろってのも無理な話だし)
キーア(それじゃあBに聞くが、会談の日取りはいつ頃にするんだ?)
会議が終わってから半日も経たずに、到着してしまった
リーダーからの質問に俺は少し間を置いて答える。
B(...そうだな、準備には色々と時間を
蒼影(では、その様に)
リムル(会談が終わったら、お前達も一度戻って来い)
B(それとリーダー。CとDに
蒼影、キーア((御意(了解)!))
スムーズに会談まで
此処から湿地帯まで、結構離れているように思う。
徒歩で進軍するなら二週間は掛かるだろうが、ゴブリンライダーなら三日も掛からないだろう。
ガビルは移動用の大きな
あいつらが戻るのよりも、早く合流するのは流石に
だからこそCとDに蜥蜴人族達の様子を
背後を討たれる可能性があり、様子を窺って主導権を握るのは此方であるべきだ。
そんな事を考えつつ、いつ終わるかも知れない説明を聞き流していた。
蒼影『...遅くなりました』
緑羽『
キーア『今、戻ったぜ』
背後の影から蒼影達が帰還した。
空気に溶け込む様な感覚は、まさに忍者そのものだ。
B『おかえり、三人共。にしても、随分と早いな。本来なら此処から二週間は掛かると云うのに...』
蒼影『はい。影移動で湿地帯辺りまではスムーズに来れますので、知っている人物の元へは一瞬で移動可能です』
B『意外と便利なんだな。今度、
蒼影『ええ。その時が来れば、
緑羽『キーア様達が影移動を覚えたら、益々厄介になってくるねぇ...』
蒼影に影移動習得の約束を交わした俺は蒼影と緑羽の衣服を手渡す。
黒兵衛の意識が現実に戻りつつ咳払いし、
シンプルな二本の直刀、
自信満々と言った顔で並べて言った。
黒兵衛『リムル様にはこの直刀をやるべ。これはまだ基礎で完成品じゃないだ。だけんど、リムル様のお考えになった魔石を武器に組み込む刀を目指すつもりだ。カイジン殿と共同で研究を行ってるから、しばらく待ってほしいだよ!それまでの間は、この刀をリムル様に
そう言って黒兵衛はリムルに直刀を渡して来た。
飽く迄研究は進めるつもりか。聞いただけでも好奇心が昂ってくる。
リムル『...分かった』
リムルが頷くと、刀を胃袋に飲み込んで収納する。
馴染ませるなら、体内の方が良いと判断したのだろう。
そして俺にも一本の刀を取り出し渡して来た。
黒兵衛『これは試作品で試し打ちした物だ。代用品として是非使ってほしいだ』
キーア『サンキューな黒兵衛。予備として、有難く使わせてもらう』
最近リーダーはリムルと共に白老の剣術稽古を習っていたため、予備として一本は持っておきたいと愚痴を零していた時期があったので偶然な伏線回収とも云えよう。
リーダーとリムルは受け取った刀を腰に差すと、何となく強くなった気がする。
各々刀を受け取っており、紅丸と緑羽は太刀、白老は仕込み刀、紫苑が大太刀だ。
だが、此処には一人だけ例外が居た。
黄爛『ちょっと待って!あたしの分は!?』
黒兵衛『忘れてて済まなかっただ。ちゃんと黄爛ちゃんの分も用意しておいただよ』
そう。黄爛の分の刀だ。
黒兵衛も既に用意していた様で、形状は刀と云うよりは二本のサバイバルナイフだった。
キーア『どれも
黒兵衛『それについては安心するだ。
普通の人間には持ち上げる事も出来ない重さらしく、カイジンさんにも造る事は不可能だった様だ。
ドワーフも中々の怪力の持ち主なのだが、両手でしか持ち上がらなかったそうだ。
紫苑は難なく片手で持てた様で、蒼影と緑羽も服を着て合流した。
蒼影は臍に白い腹巻を巻き、腹部中心に白い丸が描かれている青を基調とした身軽な忍者服。
左右に稲妻を描いた様な二つの白いラインが走っている。
緑羽は意外とシンプルで上は黒いノースリーブなタンクトップで、その下はオレンジのラインが走る緑の
その間を深緑色のフードの長袖をいつでも着れる様にしているのか、腰に巻いている。
蒼影は忍者刀二本を受け取る。
武器を受け取った俺達の前にガルムさんがやって来た。どうやら鬼人達の新衣装が出来たそうだ。
鉄鉱石が無い現状で鉄が希少であり、その為かフルプレートメイル等は用意出来ない。
魔物の素材で作ったスケイルメイルで代用するしかなく、前に冒険者のカバルに渡した物の完成品であった。
これも着用者のオーラに馴染むらしく、リムルの渡した魔鋼もふんだんに使用され、強度は試作品の比ではない。
俺とリムルにはダークレザーメイルがあるから必要ない。
KIA SIDE
その翌日。ゴブリンライダー達も準備を整えが終わり、全ての準備が整った。
一週間分の
今回は短期決戦であるため、行きと帰りの食料しか持って行かない。兵粘部隊等用意すれば移動が遅くなるからだ。
機動力が全てでそれが駄目なら逃げ帰るしかない。各自が自分の分の食料しか持っていないが、それで十分だろう。
準備に二日は掛かると思っていたが、前々から出来上がり次第支給されていたので予定より早く済んだ。
五日に出発すると宣言したが、早く着いて周囲の状況を調べておきたい。
ガビルが援軍の話を聞いて先走る可能性があるため、CとDを蜥蜴人族達のところに配置しておいた。
二人の乱入で、蜥蜴人族達に死傷者が出ない事を祈るばかりだ。
リムル「敵は、豚頭帝!では、出陣!」
リムルがとても簡潔に俺は宣言した。
今回は気負っても仕方ない、流れを見極め行動する。何しろ目的は分かり易い方が良いからな。
リムルの宣言に、皆が
鼓膜が破れんばかりの大音声が周囲を埋め尽くす。
ゴブリン達は一度、牙狼との決戦を耐え抜いた者達がメインである。
新米も何人かはいるが、ゴブリンライダーとして嵐牙狼を相棒として与えられるのはエリートのみだ。
皆士気が高く、そういう気迫を受けて俺達の中の不安は払拭される。
『今回も勝てる』と楽観し過ぎるのは良くない。けど、負けると思いながら戦う必要も無いだろう。
俺達は決戦の場である湿地帯へと向けて出陣した。
あれから四日が経過した。
メンバーは俺とリムルを筆頭に、鬼人に紅丸、紫苑、白老、黄爛、緑羽、橙矢。
ゴブタと彩月達ゴブリンライダーを背中に乗せている嵐牙とフェリル達牙狼達。
橙矢についてだが、『観戦なら許す』のを条件に同行を許可した。
俺達の衣装も新規となり、リムルは黒い長袖のズボンを履き、紺色を基調としたコートを纏った首元には黄土色の首掛けを巻いている。
紅丸は両腕に赤い長袖を纏い、四分割された前
その端には赤金白の順でローブが
紫苑はシンプルに谷間を露出させたターコイズカラーのTシャツの上に紫のスーツを着ており、白老はそれなりに変わってない気がする。
黄爛は緑羽と同じく黒いノースリーブなタンクトップを着ているが、性的に見られたら不味いと判断した俺がガルムさん達に依頼した結果、その上に蛍光イエローのラインが走るサイパーパンクな黒い薄着の長袖と半袖ズボンの構成となっている。
弟の橙矢は服は黄爛と同じだが、服の色は深緑。
上が半袖で下が長袖と云った構成で、
ゴブリンライダー達は人によっては多種多様で、ゴブタは赤いスカーフを靡かせる茶色の分厚い衣装。彩月はその対比で薄着で焦げ茶色の衣装。
最後に俺だが、紫苑を参考にマゼンタのTシャツの上に薄着の黒いスーツを着ている。
B『リムル、リーダー。少し良いか?』
キーア(Bか。その様子だと、豚頭族達を目撃したのか?)
するとBは思念伝達で俺とリムルに、Bが見た光景を映し出す。
黒い軽装甲を纏う青龍刀らしき二刀を振り下ろす豚頭族。
右からは五十体くらいは居るであろう観戦しているフルプレートメイルの豚頭族達。
交戦しているのは赤を基調とした服装の女性の蜥蜴人族と半袖の軽装甲を纏った男性の蜥蜴人族で、槍を
見た所服装は似ているが、首元に巻いているのがスカーフとバンダナ。
B『いや、交戦中の一団だ。黒い鎧が上位個体、背後に居る豚頭族の数はざっと五十体と云ったところか』
蒼影『もう片方は、蜥蜴人族の首領の側近三人です』
緑羽『女性の方は服装は似ていますが、類似点がある故に恐らく双子ではないかと...』
キーア(ああ。思念伝達で見させてもらったが、間違いないな)
後退させられた姉妹と副隊長は息を整えながら再び目前に居る敵に向かって行く。
刃が打つかる度に火花が散り、
だが、それを
観戦していた豚頭族達は歓声を上げる。
B『自分の力を誇示する為だけに、上位個体が二人を痛ぶっている様だ。どうする?出来るだけ豚頭族は上位を問わずに情報提供役として三体くらいは生け捕りにしたい』
キーア(いや、一体で十分だって!?、)
リムル(どうする?って...助けない訳にもいかないだろう。勝てるか?)
キーア(何不安そうな事言ってんだよ。B達なら大丈夫だ)
誇示する様に蒼影と緑羽が頷きながら即答する。
蒼影『容易い事かと?』
緑羽『前は集団で襲い掛かられてしまったが故に、命を優先にしてましたからねぇ...今の我らなら問題ありませんよ』
B『...との事だ』
リムル(即答かよ!?『イケメンだから有能です』ってか?)
キーア(其処嫉妬するとこかよ...?)
俺はリムルの嫉妬の表情に呆然とする。
こんな事もあろうかと、紅丸達には力を求め過ぎると自分の中の鬼に体を乗っ取られてしまう危険性を
その証拠として、士さんが響鬼の世界で出会ったアスム兄ちゃんの元師匠たるヒビキさんが、妖怪を模した化け物『
それを見た紅丸達は絶句し、『自分達も力を求め過ぎていたら、何れはああなっていただろうか』と深く考えさせられる結果となってしまったが。
まぁ、力を求め過ぎて魔化魍になられたら困るからな。早めに警告を
キーア(分かった、好きにしろ。
B『了解した。じゃあ、そっちの一掃が終わり次第連絡する』
そう言ってBは俺達との通話を切った。
リムル「戦闘態勢を取れ。B達の元へ向かうぞ!」
全員『はっ!』
ゴブタ「やるっス!!」
リムルの掛け声に続き、俺も一言やる事にする。
キーア「Are you Ready Guys!?」
リムル、紅丸、紫苑、白老、黄爛、緑羽、嵐牙、フェリル以外『Yeah!』
キーア「Put ya gun on!!」
リムル、紅丸、紫苑、白老、黄爛、緑羽、嵐牙、フェリル以外『Yeah~!!』
これ一度だけ言ってみたかったんだよな。
転生前の記憶はもう
リムル「嵐牙!」
キーア「フェリル!」
『『
B SIDE
黒い豚頭族「何だ、もうお終いか?つまらんな」
親衛隊長の妹「ぐっ、お姉ちゃんと幼馴染に手を出すな...がぁっ!?」
副隊長「ぐああっ!?」
黒い豚頭族は青龍刀の切っ先で親衛隊長と副隊長の蜥蜴人族を突く。
其処へ親衛隊長の妹とその幼馴染が姉を守ろうと体を張るが、態勢を崩され仰向けになったところを容赦なく纏めて踏み潰されてしまう。
黒い豚頭族「飽きてきたってよ。そろそろ〆時かな」
観戦していた豚頭族達は今でも食いたいと
食欲を抑え切れずにいた豚頭族達の言葉を聞いていた黒い豚頭族は右手の青龍刀を肩に乗せて此処で我らの
だが、そう簡単に首領さんの側近を死なれてたまるかと、俺は蒼影と緑羽に合図を送る様に冷静に手を上げた。
緑羽と俺が蒼影の影移動で姉妹の前に現れると、緑羽が普通の目では捉えられない速度で青龍刀を弾く。
宙に舞った二刀の刀身は地面に刺す直前に完全に絶ってしまう。
黒い豚頭族「お、俺の剣が...!!ぐぉあああっ!?」
自慢の剣を絶たれ、動揺している隙も与えず俺は中断蹴りで黒い豚頭族の金的を蹴り上げ、悶絶したところをオーロラカーテンで頭上に瞬間移動し、
緑羽「勝手に死なれては困るねぇ...」
蒼影「リムル様とキーア様が、お前達に事情を聞きたいそうだ」
大きく地面に叩き付けられた黒い豚頭族は意識を刈り取ったところを
B「悪いが、お前らには一度死んでもらうぞ」
豚頭族C「と、突然現れやがって!せっかくの獲物を横取りしようってか!?」
B「獲物?何をほざくか。こいつらに死なれて困るのはこっちだからな」
豚頭族D「き、貴様ら!一体何なんだ!?」
その言葉に口角が上がる。
リーダーではない俺が名乗りを求められるのは、これが初か?
そう思いながら俺は既に腰に巻いていたネオディケイドライバーのサイドハンドルを開き、ライドブッカーからディケイドのライダーカードを取り出す。
蒼影と緑羽も音角を取り出し、フォーク部分を自分の腕に軽く叩いて音を鳴らす。
B「俺達か?俺達は...通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ。変身!」
【カメンライド ディケイド!】
「「はぁッ!!」」
青と緑の炎を振り払い、蒼影と緑羽は弾鬼と鋭鬼に。
俺はモノクロの残像が重なり、七枚のプレートが頭部に刺さりディケイドに変身が完了する。
豚頭族D「ディ、ディケイドだと!?」
豚頭族E「我らの国オービッグを滅ぼさんとする災厄の悪魔...!!」
豚頭族F「やはりゲルミュッド様の予言は、本当だったのか...!?」
豚頭族達が次々と情報を吐いて行く。
黒い豚頭族だったら絶対口を開かないだろうし、寧ろ意識を刈り取った方が正解だったかもな。
ディケイドB「ゲルミュッド...やはりお前らもその魔人と何か関係がある様だな。いや、関係があると云うよりかは、
弾鬼「御意」
鋭鬼「ええ。キービ様に任せられた以上、殺す訳にも行きませんからねぇ...」
ディケイドB「それじゃ、鬼退治ならぬ豚退治と行くか」
俺はライドブッカーからライダーカードを取り出す。
頭部の中心に線路を模したパーツが施され、複眼は真っ二つに割れた赤い桃となっている。
ディケイドB「変身!」
【カメンライド 電王!】
無数の線路を模した透明な光が軽装甲を形成する。
白い頭部の中心に線路を模したパーツが施された素体のライダー。
上半身を囲む様に出現したレールから形成された装甲『オーラアーマー』が俺に装着、太腿部分をガードしているパーツ『デンキュイス』が黒から赤に変色した。
最後に後頭部から桃を模したパーツが二分割し、展開と同時に頭部中央に埋め込まれた緑の宝玉『Oシグナル』が変身完了を合図する。
ディケイドB「手始めに...これだ」
【アタックライド デンガッシャー!アタックライド 俺、参上!】
俺の両手に武器パーツと思わしき物が召喚され、先ずは『パーツ二番』と『パーツ三番』を重ねて頭上に投げる。
その間に『パーツ一番』と『パーツ四番』が赤いスパーク『フリーエネルギー』を帯びて連結。
武器の連結起動スイッチ『デンロック』で結合されると、電王の専用武器『デンガッシャー』が完成する。
デンガッシャーのパーツ一番から長大化した赤い刀身『オーラソード』で襲い掛かる豚頭族の一体を擦れ違い様に斬り伏せる。
ディケイドB「...俺達、参上。お前ら、惨状」
俺の決め台詞が終える頃には、蒼影と緑羽は約二十体くらいを再起不能にしていた。
続けて俺はアタックライドカードを装填する。
【アタックライド 僕に釣られてみる?】
折り
デンキュイスが赤から青に変わり、分割したグラデュアリーブレストが青い装甲を露わにする。
海亀を連想させる電仮面の両端が360度回転し、菱形のオレンジ色の複眼と『Oシグナル』が現れる。
ディケイドB「お前ら、俺に釣られてみるか?」
最後にパーツ一番から四番の順に連結させ『ロッドモード』に切り替えた俺は、先端の刃『ロッドヘッド』で豚頭族達の攻撃を受け流しつつ足を宙に浮かせる。
更には正面に居た豚頭族をオーラの糸『オーラライン』を射出し、リール部分を引っ掛けて捕縛に成功。
そのままデンガッシャーをぶん回し、捕縛した豚頭族で他の豚頭族を
ディケイドB「そらよっと!!」
力量操作で筋力を一時的に上昇させて捕縛した豚頭族を地面に大きく叩き付け、俺は次のアタックライドカードを装填する。
【アタックライド 泣けるで!】
オーラアーマーがレールを介して一周し、デンキュイスが青から金に変色。
ロッドフォームの両肩装甲『ハイドロジェット』がグラデュアリーブレストがとして折り畳まれ、そのまま装着。
ディケイドB「俺の強さにお前らは...泣くぞ?」
豚頭族E「誰が泣くかァァァァァァァァッ!!!!」
ソードフォームの装甲を逆にした防御特化の形態『アックスフォーム』になった俺は、素早くパーツ一番と三番を頭上に投げ、パーツ二番と四番を持った状態でアタックライドカードを取り出す。
【アタックライド 突っ張り!】
ディケイドB「ふんッ!ふんッ!ふんッ!アルアルアルアルアルアルアルアルアル!アルァッ!!」
次々と襲い掛かる豚頭族達を突っ張りで突き飛ばす。
正面に居た方はラッシュを浴びせ、丁度パーツ一番と三番が落下したので連結させたパーツ二番と四番で『アックスモード』にさせる。
【アタックライド うっちゃり!】
逆手持ちにアックスモードを用いたうっちゃりで豚頭族に斬撃を与えると同時に打ち上げた。
続けてアタックライドカードを取り出そうとしたが、これは湿地帯での戦闘で取っておきたいが為に敢えて中断し、電王のライダーカードに切り替える。
【カメンライド 電王!】
基本形態である『ソードフォーム』に戻し、立て続けにファイナルアタックライドカードを装填する。
【ファイナルアタックライド デ、デ、デ、電王!】
ディケイドB「パート2・威力軽減!」
フリーエネルギーで飛ばしたオーラソードを左右に斬り付け、最後に縦に振り下ろす。
力量操作で死なない程度に調整はしたが、少しは力の差を見せつけてやらないとな。
キーア「B!大丈夫か!?」
B「遅いぞリーダー。もうとっくに終わってるぞ」
蒼影が取り巻きの豚頭族達を糸による捕縛が完了すると、リムル達と合流する。
ゴブタ「おーい!えっ、もう終わってるっスか?」
紅丸「少しは残してくれよ...」
白老「......」
蒼影と緑羽と腕の中で
鋭鬼「リムル様、キーア様。蜥蜴人族の首領の側近達です」
弾鬼「両者
リムル「ああ」
回復薬の半分くらいを飲ませると、親衛姉妹と副隊長は大きく咳き込む。
キーア「回復薬だ。飲め」
最後の一滴まで飲ませ、青緑色のオーラが親衛姉妹と副隊長が開眼して起き上がる。
親衛隊長「き、傷が...致命傷だと思ったのに...!」
副隊長「まるで奇跡だ...」
親衛隊長の妹「お姉ちゃん!無事で良かったっ...!」
親衛隊長の妹は姉の無事を
同時に黒い豚頭族が意識を取り戻すと、緑羽が刀を
鋭鬼「おっと。動かないでほしいねぇ...一ミリでも動いたら、その首が飛ぶよ?」
弾鬼「お前は重要参考人だ。洗いざらい吐いてもらうぞ」
リムル「蒼影。あのでっかい豚頭族は生きてるか?」
弾鬼「はい。使えるかと思い、取り巻きの豚頭族達は全員急所を外した上に再起不能にしました」
緑羽が刀で恐縮させるも、黒い豚頭族は開き直った様に口を開く。
黒い豚頭族「敢えて俺だけを捕縛しただと?負け惜しみを...貴様程度の非力な腕ではこの俺には通じぬだけよ。主の手前で格好付けたかったのか?残念だったな!豚頭帝様より
紫苑「リムル様とキーア様を前に不敬ですよ!!」
勝ち誇る黒い豚頭族の発言が気に入らなかったのか、紫苑が愛刀『剛力丸』を振り下ろす。
【フォームライド キバ ドッガ!】
ディケイドB「トゥルーアイ!!」
流石に此処で殺される訳にも行かず、俺はドッガフォームのフォームライドカードを装填。
ワールドファインダーから召喚されたドッガハンマーが剛力丸を間一髪で大きく弾き、その衝撃で
紫苑は
隙を逃さず、俺は開眼したドッガハンマーのトゥルーアイで紫苑の神経を麻痺させる。
ディケイドB「間一髪だった...紫苑。この豚頭族からは情報を聞き出さなければならない。
紫苑「す、済みません。キービ様...」
神経が
キーア「B、凄ぇな。紫苑の一撃を弾き返しちまうなんて...俺よりイリュージョンズの方が、カードセンスが良いのかもな」
白老「ですが、無理はなさらずに。分身とはいえ、キービ様達イリュージョンズはキーア様と一心同体...誰一人欠けてはなりませぬ。今のは流石に冷や冷やしましたぞ?」
橙矢「そうだよB兄ちゃん。俺だって、C兄ちゃんやD兄ちゃんにも生きててほしいよ!」
リーダーや皆に心配されて、俺は少しだけ暖かい気分になったと同時に自分の命も大事にしようと決意した。
キーア「悪いがリムル。オーラを豚頭帝にバレない程度で出してくれないか?」
リムル「又アレか?まぁ、時間がないからほんの一瞬だけだぞ?」
リムルはオーラを一瞬だけ放出し、黒い豚頭族を萎縮させる。
これで黒い豚頭族は実感しただろう。剛力丸の一撃を受けていたら確実に死んでいた事、リムルと云う存在は豚頭帝を越える程の魔素量とオーラを隠し持っている事。
『今まで
ディケイドB「さてと...其処の豚頭族」
Bは黒い豚頭族を見下ろしながら冷徹に口を開く。
ディケイドB「相手の実力を分からずに粋がっていた様だが、これではっきりしただろう?今お前らが相手をしている者達が、どれ程の強者なのかを...」
黒い豚頭族は圧のある言葉に必死に頷く。
ディケイドB「お前らを生け捕りにしてやる代わりに知る限りの情報を渡してもらおう」
黒い豚頭族「ぐぅっ...!確かに貴様らは強い。だが、俺達の情報は渡さん!!」
ディケイドB「...そうか。だったら直接記憶を見るまでだ」
【カメンライド ゴースト!】
『Go!Go!Go!Go!』
ディケイドゴーストにカメンライドした俺は、黒い豚頭族の額に触れる。
其処から豚頭帝の記憶を介して
それがリーダーやCとDの脳内に一つの記憶として記録される。
「「......!!」」
俺とリーダーは表情が般若になる程に拳を強く握り、激情なオーラを放出させる。
そのオーラを浴びた黒い豚頭族は失禁して泡を吹きながら気絶した。
黄爛「キーア様、キービ様..!?」
黄爛の声で俺とリーダーはオーラを、大きく息を吸って昂る感情を抑える。
ディケイドB「...まさか、な」
キーア「ああ、今でも信じられねぇくらいだ。まさか、あの女がこの世界に居るなんてな...!!」
リムル「あの女って、紅丸達に音撃戦士の力を与えた奴だろ?」
キーア「ああ。この豚頭族の記憶を見させてもらったが、今回の黒幕が分かった」
俺とリーダーは早速本題に入る。
キーア「今回の黒幕は二人、先ずは豚頭帝の名はゲルド。その名前を与えたのは予想通りゲルミュッドだった」
ディケイドB「そしてもう一人。黄爛達やガビルにライダーシステムを与えた『あの女』の名は
姫崎詩慧理。俺から言ってみれば奴は吐き気を
ノノハナの親友であるエリの
性格の詳細は言わないが、俺だったら『
俺は激情態に暴走し、奴を人間に戻る余地も与えずに殺害。
其処からこの世の現実に失望した俺は全ての世界を滅ぼす為にクライアス社へ入社し、ノノハナ達に牙を剥く結果となった。
そしてクライアス社との最終決戦後。激情態で『化け物』呼ばわりされたトラウマが脳裏に蘇った俺は、雄大と冬美を元の世界に戻す形で突き放してしまった。
まさか、あのクソ女がゲルミュッドと結託していたとはな...!!
親衛隊長の妹「その名前...お兄ちゃんを名付けた魔人と、仮面ライダーって云う力を与えた異世界人...!?」
副隊長「だとすると、今回の豚頭族軍を手引きしていたのも...!」
過去に姫崎とゲルミュッドの存在を知っていたであろう親衛隊長の妹と副隊長の洞察力に、俺達は正解の印を押す。
ディケイドB「その通りだ親衛隊長の妹と副隊長。ゲルミュッドはリグルの兄や
キーア「それに姫崎が黄爛達に音撃戦士の力を与えたのも、完全に魔化魍化した上でゲルドに喰わせるつもりだったんだろうな」
俺とリーダーの得た情報を聞いた紅丸達は憤怒の表情に満ちていた。
紅丸「そうか。あの野郎が俺達の里を...!!」
白老「明確な
シズ「そんな理由で里は...!」
紫苑「....必ず仕留めましょう」
シズさんやリムル側の鬼人達も、俺達側の鬼人達も怒りを
黄爛「あたし達の里を...許せない...!!」
鋭鬼「これは骨身残さず切り刻まないと気が済まないねぇ...!!」
橙矢「っ......!!」
キーア「お前ら、気持ちは分かるが一旦落ち着け。一応言っておくが、怒りに飲まれれば豚頭族達に喰われる立場だと思え。先ずは蜥蜴人族と同盟を結ぶのが先決だ」
リムル「キーアの言う通りだ。その為にも首領の側近達と同盟を結ばなかればいけない」
リーダーとリムルは紅丸達を
副隊長「あ、あの...貴方方は...?」
リムル「話が脱線しすぎて悪かったな。俺はリムル=テンペスト」
キーア「首領さんが会いたがってた奴だ。話したい事があるなら、包み隠さずに言えよ?」
目の前に立っている相手がリムルだと分かると、親衛姉妹と副隊長は頭を下げて
親衛隊長「お願いが
リムル「お前達は、ガビルの妹なのか?」
キーア「前髪が
親衛隊長の妹「...はい。あちらに居るのはお姉ちゃんと私、お兄ちゃんの幼馴染です」
リムルが親衛隊長達に尋ねると、リーダーが推測を含めて
キーア「若しかしてだが、三日前にガビルが増援の話を聞いて、豚頭帝に戦いを挑んだんだろう?」
リムル「えっ!?キーア、それって...!」
キーア「ああ。こうなる予感がすると思って、CとDを湿地帯に置いてきたんだ。それで思念伝達を通じて、三日後にお前とそっちへ向かう様に話し合っていたんだ」
四日前、リーダーはイリュージョンズと相談してガビルが首領さんに
結果として本当にガビルが豚頭帝に戦いを挑むべく、首領さんを幽閉するに至った。
CとDは湿地帯でガビル達の方へ向かっているとの事で、一人でも犠牲に出る前に成る
親衛隊長「貴方様の言う通りで御座います。兄ガビルが謀反を起こし、首領を幽閉したのです...兄は豚頭族軍を...自らの力で
副隊長「お父さんは見張りの隙を見て、私達姉妹を逃してくれました。先走らない様に約定を守れず、虫のいい話であるのは重々承知しております!」
副隊長「しかし、力ある魔人様を従える貴方方の...その慈悲に
紫苑と黄爛は親衛姉妹と副隊長の肩に優しく手を置く。
黄爛「もう大丈夫だよ。あたし達が来たから、何も心配する事はないよ」
紫苑「よくぞ申しました!リムル様とキーア様の偉大さに気付くとは...貴女達三人は見所があります!さぁ、立ちなさい。
キーア「おいおい紫苑、何も大袈裟に言わなくても...」
親衛隊長の妹と副隊長は必死に何度も頭を下げる。
勝手に仕事を取ってくる紫苑はリムルの秘書に相応しい。
リムル「...仕方ない、どうせ豚頭帝とは戦うんだ」
キーア「今一度聞くが、お前らは双子の姉妹...そしてそっちの副隊長は幼馴染で間違いないな?」
親衛隊長「は、はい...
親衛姉妹と副隊長が跪くと、リーダー達は彼女らを首領さんの代理人に認定した。
リムル「では、君達三人を首領の代理を認める。此処で同盟を
副隊長「め、滅相な!異論など一切御座いません!」
キーア「決まりだな。同盟は今此処に結ばれた」
「「
二人が謝意を述べ、リムルは蒼影に命じる。
リムル「蒼影。お前、首領の所まで影移動出来るか?」
弾鬼「勿論です」
リムル「それじゃあ、蜥蜴人族の救出を命じる。念の為だが、キーアと緑羽も同行だ」
緑羽「
弾鬼「御意。緑羽」
蒼影の両肩に緑羽が手を置くと、影移動で首領さんの所まで瞬間移動した。
【カメンライド ウィザード!】
『ヒー!ヒー!ヒー!』
ディケイドウィザードになったリーダーはテレポートのアタックライドカードを取り出す。
キーア「それじゃあB、豚頭帝を目撃したら即座に合流する。成る可く間に合う様にはする」
ディケイドB「分かった。それじゃあ、後で合流だ」
【アタックライド テレポート!】
足元に出現した赤い魔法陣を潜り抜けたリーダーは親衛隊長と副隊長を連れて瞬間移動した。
それを見届けた俺達は、進行を続ける。
リムル「俺達は進軍を続けるぞ!」
キーア以外『はっ!』
オークロード戦 手前のオーバーキルは・・・
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オーズとビルドの一人ライダー大戦
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ファイナルフォームライド大集合
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もういっそのこと全部やれ