そして、アンケートへのご協力ありがとうございました!ユメ先輩の復活方法は、強引というかご都合主義というか、そんな感じになるので生暖かい目で見てやってください!
あ、話は変わりますが皆さんは水着ティーパーティー引けましたか?作者はもちろん、”大人のカードを使う”してでもハスミ含め、全員お迎えしましたとも!!
......悲しいね?
~食後 店外~
「それじゃあ、気を付けてね!」
「お仕事、上手くいきますように!」
「あははっ!了解!あなたたちも学校の復興、頑張ってね!私も応援してるから!じゃあね!」
すっかり意気投合し、晴れやかな笑顔でアビドス組と別れるアル。そんなアルとは対称的にカヨコは呆れ顔で、ムツキは笑いを堪えているような顔で、アルを見る。
「どうしたのよ、二人とも?そんな顔して」
「社長。...あの子達の制服、気付いた?」
「えっ?制服?何が?」
「あはは!アビドスだよ、あいつら」
ムツキがそう告げると、アルは固まり徐々にあわあわしだして、白目を剥き叫ぶ。
「なななな、なっ、何ですってーーーーー!!!???」
「あははははは!その反応うけるー♪」
「はあ...本当に全然気付いてなかったのか......」
「えっ?そ、それって私たちのターゲットってことですよね?わ、私が始末してきましょうかっ!?」
「いいよ、いいよー。どうせもうちょいで攻撃を仕掛けるんだから。その時に暴れよっ、ハルカちゃん♪」
「う、うそでしょ...あの子たちが?アビドスだなんて...。う、うう...何という運命のいたずら......」
現実を直視できずに白目を剥いたまま、悲観しているアルにムツキは明るく語りかける。
「何してんの、アルちゃん。仕事するよ?」
「バイトのみんなが、命令が下るのを待ってる」
「本当に...?私、今から...あの子達を......?」
「う~ん、心優しーいアルちゃんには、この状況はちょっとキツいかなー?」
ムツキのその言葉にアルの耳が、ピクリと反応する。
「「情け無用」「お金さえもらえればなんでもやります」がうちのモットーなんでしょ?今更何を悩んでるのかなー?」
「そ、そうだけど...」
(これ、完全に参ってるね...)
「こ、このままじゃダメよ、アル!一企業の長として、このままじゃ!」
ぐっ!と、拳を握りしめて覚悟を決めた顔でアルは号令を出す。
「行くわよ!バイトを集めて!」
~所変わって、アビドス高校~
「校舎より南15km地点付近で大規模な兵力を確認!」
「まさか、この間のやつらが?」
「ち、違います!あの人達じゃありません!...傭兵です!おそらく日雇いの傭兵!」
「へえー、傭兵かあ。結構高いはずだけど...。そうまでして、此処を奪いたいのか...!!」
「ホシノ?」
「ん?どしたの、先生ー?」
「...いや、気のせいだったみたい」
傭兵と聞いた後に、ホシノが小声で何かを呟いたように聞こえたけど...。気のせいだったのかな?
「これ以上接近されるのは危険です!先生、出動命令を!」
「よし!みんな...出動だー!」
『おーーー!!』
「...うへ」
~校門前~
『前方に傭兵を率いている集団を確認!』
「あれ...ラーメン屋さんの?」
「あ...ぐ、ぐぐっ...!」
「誰かと思えばあんたたちだったのね!!ラーメンも無料で特盛にしてあげたのに、この恩知らず!!ふしゃーーーっ!!」
「あははは!その件はありがと。で・も!それはそれ、これはこれ。こっちも仕事でさー?」
「残念だけど、公私はハッキリ区別しないと。受けた仕事はきっちりこなす」
「...なるほど。その仕事っていうのが、便利屋だったんだ」
「もう!学生なら、もっと健全なアルバイトがあるでしょう!」
「ちょっ、アルバイトじゃないわ!れっきとしたビジネスなの!肩書きだってあるんだから!私は社長!あっちが室長で......」
「どうだっていいよ。そんなこと」
「ひっ!?」
しばらく黙って話を聞いていたホシノが、底冷えするような低い声でアルの話を遮って、その顔を上げる。
そして、その顔を見たアルは恐怖から短く悲鳴を上げる。
(な、なに!?何であの人、感情の無い眼で睨んでくるのー!?)
「最初はさ?うちの子たちと仲良くしてくれる、良い子だなって思ってたんだよ?」
「ほ、ホシノ先輩?」
「色々話を聞いて、それなりに苦労もしてるみたいだし?私も少しはさ、感情移入したりなんかしてさ...」
「ちょっ、ホシノ先輩どうしちゃったのよ...!」
「仲良くできるって、思ったのにさ?それなのに......」
ホシノの発する圧に後輩たちも便利屋サイドも戸惑い、気圧され、その場から動けない。
「...なのに、君らも私から奪うんだ?大切な人達を、大切な場所を、そんなのもう......ヤるしかないじゃん」
「ッ!!陸八魔ッ!!しゃがめッ!!」
「え、あ、はい!!」
---ゴウッ!!
「......へ?」
「...ちっ、外したか。まあいいや、一人一人ぷちぷち潰していけばいいもんね。それじゃぁ......行くぞ?」
シキの叫びに素直に反応して、しゃがんだアルの頭上をホシノの投げた盾が豪速で過ぎ去る。ほんの僅かでもタイミングがズレていれば、アルの頭は今ごろ......。
その事実にアル含め全員が呆然としていると、結果を確認したホシノが凄まじい勢いで、周りの傭兵たちを蹂躙していく。
...まるで、便利屋は最後に潰すとでもいうように、敢えて一切の攻撃を便利屋から外しながら。
「過去に何かがあったのであろう事は、察していたが...!くっ、
『はい!/了解!/ん!』
(ホシノよ...!過去に何か辛いことがあったのだろうが、感情に呑まれるな!その先には何もないぞ...!!)
シキと後輩たちはホシノを止めるために駆け出した。
---ホシノside
傭兵たちを感情のままに凪払いながらも、ホシノはどこかこの状況を俯瞰的に見ていた。
(私って、何でいつもこうなんでしょうね...。先輩...)
自身が入学する前からあった、学校の借金。それにたった一人で懸命に立ち向かっていた、かつての先輩。
(私の罪はあの日から始まった...)
いつも素直になれず、可愛げのない態度しかとれなかった自分。そんな自分に対しても、懸命に話しかけてくれて、気にかけてくれて、暖かな日溜まりのような優しい人...。
本当は大好きで、ずっと傍にいたかった私の光...。
(そんな光を、私は自分の手で壊した...)
思い出すのは砂漠で見つけた先輩の盾と...変わり果てたあの人の......。
「...ホシノ先輩ッ!!」
「セリカちゃん...」
「何やってんのよ!こんな感情に任せた攻撃なんて、先輩らしくないじゃない!」
「...私らしい?」
「そうですよ!いつもは先輩の方が、私たちを律して、守ってくれているのに...こんなの全然、先輩らしくありません!」
「ん!今日の先輩は変っ!だから、止める!」
後輩たちの声は、私を心配してくれているのだと、認識は出来ている。...だけど、今の私は...感情が暴走している私には、それがひどく苛立たしくて。
「...ッ!...皆さ、私を止めるって言うけどさ?今はそんなことをしてる暇ないでしょ?学校を守らなきゃ......」
「うん、ちゃんと守るよ。大切な場所だもん。だけど、ホシノ先輩だって大切。そんな先輩が苦しそうにしてるなら、私たちはそっちを優先する」
「そうよ!学校は大切だけど、先輩はもっと大切だもの!だから、早くいつも通りの先輩に戻ってよ...!」
「...先輩に何があったのかは、分かりません。だけど、先輩が今!何かに苦しんでいるのは分かります!だからっ...!」
「...るさい」
「え?」
「うるさいよ、みんなッ!!」
もうホシノには自分の感情を抑えられなかった。ただどこかまだ冷静な部分が、ひどく疲れた声で囁いてくる。
---私はまた、間違えた。
「何でみんな分からないのさ!?いい?コイツらは、敵なんだよ!それを排除して何が悪いのさ!?」
「そ、それは...」
「セリカちゃんも言ってたよね?恩知らずってさ。コイツらはセリカちゃんの善意を、踏みにじったんだよ?それを許せるの?」
「確かにそうだけど...」
「それに、コイツらは傭兵まで雇ってきた。明確にアビドスを潰す気できているのに、何でそれを庇うような真似するの?」
「ん、それは違う。私たちはあくまでホシノ先輩を...」
「...もういいよ。みんながその気ならさ...私がみんなの目を覚まさせてあげるッ!!」
---ドンッ!!
ホシノが叫び、セリカたちに銃口を向けて引き金を引く。
思わず目を閉じて身構えるセリカたちであったが、いつまでたっても痛みはやってこない。不思議に思い、そっと目を開くとそこには......。
「...シキさんもなんだ」
「おイタが過ぎるぞ、小鳥遊ホシノ?」
『シキさん!/シキ!』
...シキがホシノの銃口を、手に持つ”ソードメイス”で上へズラし、睨み合う姿があった。
「...幸いお前が暴れまわってくれたお陰で、傭兵どもは全員延びている。シロコ、ノノミ、セリカ。お前たちは便利屋を頼む。ワシは...」
ソードメイスをクルリと回し、構え直して告げる。
「この大馬鹿者に少し、説教をくれてやる」
「...やっぱり、大人は私の敵だ。信用なんか出来たもんじゃない」
「少しは打ち解けたと思っていたんだがな?まあいい。まずはお主を落ち着かせるとしよう...!」
---物語は少しずつ捻れ、歪んでいく。
え?急展開すぎ?前回との温度差で風邪引きそう?作者もだよ。