リアルが忙しくて間はあきましたが、更新はこれからも続けていくので、よろしくお願いします。
短めですが久しぶりの投稿、どうぞ!
ワカモとの偶然の再会を果たし、トリニティの生徒ともお互いに自己紹介をし終え今は軽く雑談をしていた。
「へー...みなさんアビドスの方なんですね。それでこちらの大人の方が噂のシャーレの先生に同僚のシキさんですか。えっと、よろしくお願いします!」
「こちらこそ、よろしくね」
「仲良くしてくれると嬉しいな!」
「うへー、ヒフミちゃんだっけ?それにしても、トリニティのお嬢様が何でこんな危ない場所に来たの?」
「あ、あはは...それはですね?ちょ~っと、探し物がありまして...」
ホシノにそう聞かれたヒフミは少しだけバツが悪そうに答える。
「もう販売されていないので買うこともできない物なのですが、ブラックマーケットでは密かに取引されているらしくて...」
「もしかして...戦車?」
「もしくは違法な火器?」
「化学武器とかですか?」
「えっ!?い、いいえ...えっとですね、ペロロ様の限定グッズなんです」
「ペロロ?」
「限定グッズ?」
「はい!これです。ペロロ様とアイス屋さんがコラボした、限定ぬいぐるみ!限定生産で100体しか作られていないグッズなんですよ。...ね?可愛いでしょう?愛くるしいでしょう?神っ々しいでしょうっ!?」
「ん?んんっ!ん~!?」
「おぉ...シロコ先輩が圧倒されてる。すごいわね、あの子」
ガンギマった目でシロコに、ぐいぐいとぬいぐるみを押し付けて迫るヒフミ。
シロコはその勢いに圧され、困惑している。それを見て、セリカ達がヒフミの圧し活(誤字にあらず)に感心していると...。
「わあ☆モモフレンズですね!私も大好きです!ペロロちゃん可愛いですよねえ!私はミスター・ニコライが好きなんです」
「分かります!ニコライさんも哲学的なところがカッコ良くて。最近出たニコライさんの本「善悪の彼方」も買いましたよ!それも初版で!」
意外にもノノミが共感して声をあげると、ぐりん!とヒフミはノノミに顔を向けると近づき、モモフレンズの話で盛り上がる。
「...いやぁー何の話だか、おじさんにはさっぱりだなー」
「ホシノ先輩はこういうファンシー系にまったく興味ないでしょ」
「ふむ、最近の若いやつにはついていけん」
「歳の差、ほぼないじゃん...」
「...ホシノちゃん?ホシノちゃんがおじさんなら、私はもうおばあちゃんなのかな...」
「うへっ!?ち、違うよー!シキお母さんは若いよ!綺麗だし、その、今のは私のおふざけというか?そういう感じで...!」
「...ふふっ、私もちょっとホシノちゃんをからかっただけだよ。気にしないで?」
「うぅ~...お母さんの意地悪......」
「あ、あの、お姉さま...?」
「ん?どしたのワカモちゃん?」
ホシノとシキのやり取りを聞き、若干震えた声で尋ねてくるワカモ。そんなワカモに不思議そうに返すシキ。
「そのぉ...先程ホシノさんが、お姉さまの事を”お母さん”と呼んでいたように聞こえたのですが......?」
「うん!ホシノちゃんは私の娘だよ~♪ね?ホシノちゃん!」
「うん~、私はシキお母さんの娘だよ~♪」
「あ...あが...!の、脳が!脳が破壊されてしまいますっ!?お姉さまが...!私のお姉さまが、いつの間にか寝取られて...!!??」
「うん、まずは寝てから言おうね?」
「そういう先生は平気なのですかっ!?元カノがいきなり子持ちになってしまったんですよっ!?」
「あー...。その、あとで詳しく話すけどそこは公認というか、何というか...。私としては問題はなくてね?」
「そ、そんな...。うっ、うぅ...!わだぐじのおねえざまがー!うあぁーんっ!」
再会の喜びもどこへやら。ワカモは完璧~!なNTR?をきめられ、泣き崩れる。
そんなワカモにシキが声をかけようと動こうとしたが、それより早くホシノがワカモに抱きつき耳元で囁く。
「泣かないで?”お姉ちゃん”」
「(ピタ!)...お姉ちゃん?」
「うん。だってワカモお姉ちゃんは、シキお母さんの妹なんでしょ?だったら私にとってはおんなじ家族で、大切な”お姉ちゃん”だよ♪」
「私が...あなたの、お姉ちゃん......」
その時、ワカモの脳内に走る『存在しない記憶』。
『うへへ~、お母さ~ん。抱っこ~♪』
『ふふふ、いつまでたってもホシノちゃんは甘えんぼさんだね~♪』
『こらっ!ホシノちゃん?いつまでもお母さんに甘えてちゃ駄目でしょう?』
『だってお母さん、良い匂いがして落ち着くんだもん~♪』
『だからってもう高校生なんだから、さすがに......』
『えいっ!お姉ちゃんにも、ぎゅうぅ~♪』
『あっ!...もう、今度は私ですか?』
『うん!ワカモお姉ちゃんも優しい匂いがして、大好きだから~♪』
『もうっ♪しょうがないですね♪えいっ!』
『きゃ~♪お姉ちゃんに捕まっちゃった~♪』
『うふふ♪私もホシノちゃんのこと、大好きですよ~♪』
『あらあら♪二人は本当に仲良しね♪』
...私は、その小さな体躯で抱きつくホシノ
「...ええ、どうして忘れてしまっていたのでしょう。私たちはご近所で有名な、仲良し姉妹だったというのに...。ごめんね、ホシノちゃん?」
「ううん!気にしてないよー。これからもよろしくね?ワカモお姉ちゃん!」
「はい♪ホシノちゃん♪」
「......ねえ、何か存在しない記憶を持った姉妹が誕生しちゃったんだけど。今って夏だっけ...?ホラーが過ぎるって...。というか、まさかこんな感じでこれからも増えないわよね?」
「ん。ホントにあった怖い話し。アビドスエンドルート4、『増える家族』」
『だんだんこういった事に慣れてきてる自分に、一番恐怖を感じてますよ私は......。あと、セリカちゃんにシロコ先輩?その発言は現実になりそうなので、やめて下さい』
「ま、まあ仲が良いことは悪いことじゃないから!うん!」
優しく慈愛に満ちた表情で、鼻から赤い液体を流しながらホシノと談笑するワカモを見て、恐怖を感じるセリカたちであった。
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「...ここまで来れば大丈夫でしょう」
「いやぁ~!一時はどうなるかと思ったけどヒフミちゃん、やるね~!」
『周囲に敵影はなし。先程の不良たちを振り切れたみたいです』
「ふむ...。ヒフミはここをかなり危険な場所だと認識してるんだね」
「えっ?と、当然です。連邦生徒会の手が及ばない場所のひとつですから...。ブラックマーケットだけでも、学園数個分の規模に匹敵しますし、決して無視はできないかと...」
「そんなに危ない場所なの?」
「はい。この場所では、様々な「企業」が違法な事柄を巡って利権争いをしているとも聞きます」
「うーん...。こう聞くと、連邦生徒会の手が届かない場所がまだまだありそうだね......」
「それだけじゃありません。ここ専用の金融機関や治安機関があるほどですから...」
「銀行や警察があるってこと...!?そ、それってもちろん、認可されていない違法な団体だよね!?」
「はい...そうです」
「スケールがケタ違いですね...」
「更にですね、特に治安機関はとにかく避けるのが一番です...。騒ぎを起こしたら、まずは身を潜めるべきです...」
「ふ~ん、ヒフミちゃん、ここのことに意外と詳しいんだねー」
「えっ?そうですか?危険な場所なので、事前調査をしっかりしたせいでしょうか...」
「よし、決めたー!」
「ホシノちゃん?」
「はい?何をでしょうか...?」
「ふっふっふ...。助けてあげたお礼に、私たちの探し物が手に入るまで一緒に行動してもらうねー♪」
「え?ええっ?」
ヒフミはホシノの提案に驚き、あわあわとあわて始める。
「わあ☆いいアイデアですね!」
「なるほど、誘拐だね」
「はいっ!?」
「はぁ、誘拐じゃなくて案内をお願いしたいだけでしょ?もちろん、ヒフミが良ければ、だけど」
「そうですよホシノちゃん?あまり思い付きで、ヒフミさんを困らせてはいけませんよ?それに、案内なら潜入していたお姉ちゃんが出来ますし...」
「ワカモお姉ちゃん...ダメ?」
「ダメじゃありません。その...ヒフミさん?お願いしても、よろしいでしょうか?」
「あ、あうう...私なんかでお役に立てるかわかりませんが......アビドスのみなさんにはお世話になりましたし、これも何かのご縁。喜んで引き受けます」
「ん、これでヒフミとも縁が出来た。末長くよろしく」
こうしてアビドス一行に、新たな仲間が加わりブラックマーケットでの探索を開始するのであった。