一方、泣きながら走り去ったシキさんは...?
あ、今回は幕間のため短いです。
「だいらいさ~?ひっく!コウくんは普段がわらひに甘えすぎなんらよ~...!きいてる~?ワカモちゃん~?」
「はい、聞いておりますよ。お姉さま」(はあ~ん♡へべれけなお姉さまも、素敵ですわ~!)
「ワカモちゃんは~、ほんろうにいい子らねえ~!よしよし~!」
「あ~!いけません!お姉さま、そこは困ります!あ!あ!あぁ~♡......きゅぅ」
「はれ?ワカモちゃんがうごかなくなっちゃっら...。とりあえず、らっこしとこ。うんしょっと...」
「ネエちゃん、少し飲みすぎだぜ?そろそろ止めときな?」
「ぶ~!たいしょうのいじわる~!」
ここは「柴関ラーメン」。
対策委員会の部屋を飛び出し、走り続けていたらお腹が空いてきて良い匂いに釣られて気が付いたら、ここにいた。
最初は普通にワカモちゃんとラーメンを食べていただけなんだけど、ラーメンのあまりの美味しさと、店主の「柴大将」の優しさに段々と愚痴りたくなっていき気付いたら......相当EXCITEしていた。
「...まあ、ネエちゃんの事情を深く根掘り葉掘り聞く気はないけどよ?...一つだけいいかい?」
「え~?らに~?」
「めちゃくちゃ気になってたんだけどよ...ネエちゃん、何で麦茶でそこまで酔えるんだ?」
「あっはっは!たいしょうったら、なにいってるの~?これが、むぎちゃなんて~。んく、んく、んく...ぷは~!...麦茶だこれっ!?」
「気付いてなかったのか...」
「おねえさまぁ~...むにゃむにゃ」
こうして夜は更けていくのであった。
「んにゃ...?あれ...?ここどこぉ...?」
「おう!起きたかい、ネエちゃん。起きたなら、顔洗ってきな?簡単なもんで悪いが、朝飯作っておいたから食べな」
「...はっ!まさか、大将と朝チュン...!?」
「はっはっはっ!!昨日の感じからして、愉快なネエちゃんだとは思っていたが、朝から元気だな!もう一人の嬢ちゃんと支度できたら、飯食いにきな!」
「もう一人の嬢ちゃん?」
「私です、お姉さま」
「うおぅ!?居たんだねワカモちゃん...!?」
「はいっ!このワカモ、一晩中お姉さまの寝顔をかんさ...げふんげふん!...お姉さまの身辺警護に務めていました!」
「...一晩中?」
「一晩中です!ふんすっ!」
「そっかー...」
「ふんすふんすっ!」
ふんす!してるワカモちゃんに話を聞く。どうやら昨夜はあのテンションのまま暫く騒いで、その後は電池が切れたように私が寝てしまい大将が休憩室を貸してくれたそうである。
...大将ごめんなさい!!
---閑話休題---
あれから大将には朝御飯をいただき、昨夜の無礼に対しても謝罪をした。
大将は笑って「またラーメンを食べに来てくれたら、チャラにするよ」、と言って許してくれた。
...大将イケメンかよ!
「お姉さま、少しは気晴らしにはなりましたか?」
「そうだね。久しぶりに羽目を外して騒いだし、だいぶスッキリは出来たかな?」
「それは良かったです!では、このままアビドス高校まで?」
「まあ...昨日は凄いこと言って、そのままだったからねえ...。皆には謝り......ん?」
「どうしました?」
「あれって...コウ?」
アビドス高校へ向かいワカモちゃんと歩いていると、少し離れたところにコウを見つけた。
昨日の気不味さからすぐには声をかけず、電柱の影に隠れ様子を見る。
「コウも今から学校に向かうのかな?」
「あ。お姉さま、先生の先にいるのはアビドスの方では?」
「あ、ホントだ。確か、セリカちゃんだったよね?」
「ですね」
「ちょっと様子を見てみようか」
私たちはこのまま様子を伺うことにした。
「はぁ、昨日は大変だったな...。生徒達には白い目で見られるし、結局シキさんは連絡もつかないまま帰ってこないし......ん?あれは黒見さん?おーいっ!」
「うっ...な、何っ...!?」
昨日の事を思い出しながら学校へ向かっていると、たまたま黒見さんを見かけたので声を掛けたのだが...めちゃくちゃ警戒されてる?
「おはよう!」
「な、何が「おはよう」よ!馴れ馴れしくしないでくれる?私、まだ先生のこと認めてないから!」
「あはは...。これは手厳しいな...」
「まったく、朝っぱらからのんびりうろついちゃって。いいご身分だこと」
「黒見さんは、これから学校に?」
「...呼び方、セリカでいいわよ」
「え、でも...」
「いいったらいいの!普段、名字で呼ばれ慣れてないし!名前で呼んでもらった方が、慣れてるからってだけなんだから!わかった!?」
「...うん。わかったよ。それじゃあ改めて、セリカはこれからどこに行くの?」
「はあ?私が何をしようと、別に先生には関係ないでしょ?それに、今日は自由登校の日だから学校には行かないの!じゃあね!」
「え、ちょっと!?...行っちゃった」
私は、砂埃を立てながら走り去るセリカを呆然と見つめる...だけではなく、何となく気になったので追いかけることにした。
「どうやら先生は、セリカさんを追いかけるようですわね。お姉さま?私たちはどうしましょう?」
「あのツンデレ猫ちゃんに何かあったらいけないから、私たちも追うよ。にしてもコウのヤツ、女子高生を追いかけ回すとか...ガチでロリコンに目覚めた...?」
シキとワカモは二人の後をこっそりと追いかけ出した。
---先生尾行中...。
「ひゃあっ!?な、なんでついてくるのよ!?」
「ついて行けば、どこに行くのかわかるかなって」
「なに言ってんの!?あっち行ってよ!ストーカーじゃんっ!!」
「違うよ!?私はただ、君が心配で...」
「あぁー、もうっ!わかった!行き先を言えばいいんでしょ?...バイトよ」
「へ?バイト?」
「あんたみたいに、のんびりしてられないのよこっちは。少しでも稼がなきゃ!」
「...いかがわしいバイトじゃないよね?」
「はあっ!?何考えてんの!?キモっ!んなわけないでしょ!?もういいでしょ?ついてこないで!変態っ!!」
「き、キモい...変態...。くっ!へこたれるか!生徒の安全のため、最後まで追いかけるぞ!」
今のやり取りを見ていたシキとワカモは思った。
((事案だこれっ!?))
シキもワカモも何度も”もしもし、ヴァルキューレ?”しようと思ったが、仮にも連邦生徒会の関係者がお縄になるとどうなるか分からないため、取り敢えず保留にして後を追いかけるのだった。
---再度、先生尾行中...。
「うう...!しつこい!なんなのよ!?」
「セリカのバイト先が気になってね?」
「はあ?...これ以上は警察に連絡するから!このダメ大人!犯罪者予備軍!あとは、えーと...ロリコンー!!」
「...ぐっはあっ!!!!」
セリカの最後に放った一言...「ロリコン」。昨日のシキによるあらぬ誤解がフラッシュバックされ、コウは吐血し倒れこみ痙攣しだす。
...コイツ、本当に元カノ案件に弱いな。
セリカはそんな先生の様子に気付かず、走り去っていた。
「...ごめん、ワカモちゃん。アレ、運ぶの手伝って...」
「...はい、お姉さま」
元カレのあまりにあんまりな姿に、さすがのシキも憐れになりワカモと一緒にコウを担いで学校に向かう。
余談だが、学校に到着して教室に入った際に、白目を剥いて気絶しているコウにアヤネ達は驚いた。
が、その理由を無表情で話すシキとワカモを見て、コウに対する目がまた冷たくなったという。
その後、目が覚めたコウは泣いた。
猫でなくても逃げるよな...。次回には、先生の名誉挽回なるか!?...なるかな?