先生の元カノになったTS転生者です。   作:秋月 ヒカリ

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 アンケートは次の回で終了とします!ユメパイが復活するか......!?

 今更ですが、私の何番煎じともいえぬブルアカの作品に評価やお気に入り登録、感想を下さる方々に最大限の感謝を!

 これからも宜しくお願いします!


悪意の影

 セリカを無事救出し、学校へ戻ったあとに襲撃のダメージからかセリカは倒れてしまった。

 

 緊張の糸が切れてしまったというのもあるのだろう。大事をとってセリカを保健室へ運んだ後に、アヤネから皆へ報告があるとの事で、今はセリカを除く全員で報告を聞いている。

 

 

 「...では、報告させていただきます。これを見てください」

 

 「...何かの部品?」

 

 「はい。戦闘中に回収した、戦車の部品になります。こちらを確認したところ、キヴォトスでは使用が禁止されている違法機種と判明しました」

 

 「そんな物を、只の不良集団が所有してたっていうのかい?」

 

 「先生の疑問もごもっともです。詳しく調べる必要はありそうですが、彼女達には自分達では入手できない武器まで保有しているみたいです...」

 

 「シキさんの報告では、彼女達はヘルメット団ではなかったようですし、何か裏がありそうですね...。部品の流通ルートから、裏にいる存在を探し出せないでしょうか?」

 

 「はい。ノノミ先輩の言うように、もしかしたら色々と分かるかもしれません。調べるだけの価値はあるかと」

 

 「うん、わかった。じっくり調べてみよっかー」

 

 「そういう事でしたら、私も過去の伝手をあたってみますわ」

 

 「...無理はしないでね?ワカモちゃん」

 

 「お姉さまに誓って、そのような真似はいたしませんわ。では一旦、別行動を取らせていただきます」

 

 「うん。気を付けてね」

 

 

 ワカモは一礼すると部屋を出ていった。それから少しの間皆で、今後の事を話し合い、この日は解散となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~アビドス某所~

 

 

 「...格下のチンピラごときでは、あの程度が限界か。ヤツ(・・)の用意した連中も、主力戦車まで送り出したというのに、このザマとは」

 

 

 暗い部屋のなかで何者かが、アビドスでの戦闘記録を見ながらそう愚痴をこぼす。

 

 

 「ふむ...となると、目には目を、生徒には生徒を...か。専門家に依頼するとしよう」

 

 

 そう言うと、何者かは何処かへ電話を掛け始める。

 

 数コールの後、相手が電話に出る。

 

 

 『はい、どんなことでも解決します。便利屋68です』

 

 「仕事を頼みたい、便利屋」

 

 『...』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~元カタカタヘルメット団アジト~

 

 

 夜のカタカタヘルメット団のアジト跡に、四人の人影が経っている。

 

 人影達は、アジトの様子に少しの困惑を見せつつ話し合う。

 

 

 「うーん、おっかしいねー?依頼人の話では、ここがアジトで間違いないんだよね?」

 

 「うん。場所は合ってる。ただ、もぬけの殻だけどね...」

 

 「...はあ、どうでもいいわ。相手がいないなら、余計な手間が省けたってことでしょ?」

 

 「そ、そうですね...!...この後はどうしましょうか?」

 

 「...決まっているわ。私たちは、便利屋68。金さえもらえれば、何でもする......なんでも屋よ」

 

 

 月明かりに照らされて浮かび上がった人物達は、次の獲物を求めてその場から立ち去っていった...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~アビドス高校 保健室~

 

 

 所変わってここはアビドス高校。

 

 コウとシキは並び立って、現在はセリカの眠っている保健室へと向かっていた。

 

 

 「セリカちゃん...大丈夫かな?」

 

 「軽く確認した感じ、深刻な怪我は見られなかったから大丈夫だとは思うよ?たぶん、安心して緊張の糸が切れただけだと思うけど...。心配だよね...」

 

 「うん、キヴォトスの人達の身体の頑丈さは知ってるけどさ...。やっぱり、子供がこういった目に合うのは慣れないかな...」

 

 「そうだね...」

 

 

 シキは思う。アビドスに来た際に戦った不良の子達や、今日出会った不良とは違う、どこか影を纏った少女の事を。

 

 彼女達とて子供だ。何があってあのような立場に落ち着いているのかは分からない。

 

 自分達大人は、各学園に所属している生徒達へ手を差し伸べるのはもちろんだが、ああいった寄る辺無き子供達にこそ、もっと手を差し伸べるべきではないのかと...。

 

 

 (...なんて考えてみても、所詮は私の伸ばせる手なんてたかが知れてる。今は目の前の生徒にちゃんと向き合わないとね!)

 

 

 そうこうしているうちに、二人は保健室の前に到着。扉を開けて、中へ入る。

 

 

 「あ、れ...?先生にシキさん!?ど、どうしたの?」

 

 「やっほ!セリカちゃん!」

 

 「お見舞いに来たよ」

 

 「...ああ、私なら大丈夫。いつまでもこうしちゃいられないし。アヤネちゃんや他のみんなも心配してるし...バイトにも行かなきゃだし」

 

 「セリカちゃん...」

 

 「だ、だから、お見舞いとかいいから!ほら見て、元気だし!」

 

 「...そっか」

 

 「...あ、あの!!...え、ええとね?」

 

 

 どこか空元気にも見えるセリカの様子に、コウとシキは少しの心配を滲ませながら笑顔を作る。

 

 それを見たセリカは少しの沈黙の後、声を上げる。

 

 

 「そういえば、二人にはちゃんとお礼を言ってなかったなあって、思って...。その、ありがとう...色々と...」

 

 

 ぽしょぽしょと、恥ずかしそうにそう告げるセリカにコウとシキは顔を見合わせクスリと笑う。

 

 

 「...でもっ!この程度でアビドスの役に立てたなんて思わないでよね!この借りはいつか必ず返すんだから!...って、な、何よ!?何ヘラヘラ笑ってんの!?」

 

 「「セリカ/セリカちゃんは可愛いなあって、思ってね?」」

 

 「にゃっ!?にゃに言ってんのよ!?もうっ!!」

 

 

 そう言って顔を真っ赤にしたセリカは、ベッドから飛び降りて保健室の外へ走り去る...と思ったら、ひょっこりと扉から顔だけを出してこちらを見る。

 

 

 「そ、その...ま、また明日ね!先生!シキさん!」

 

 

 そう言って今度こそ走り去っていったセリカ。

 

 コウとシキはお互いに顔を見合わせると、久しぶりに声を上げて笑い合うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ---夜の学校の屋上。そこにシキは一人でフェンスに寄りかかり、電話を掛けていた。

 

 

 『やあ!珍しいね?君から私に連絡をくれるなんてさ。シキ?』

 

 「久しぶりだね、エム。お子さんは元気?」

 

 『ああ、元気すぎていつも振り回されているよ。シキ...子供はいいぞ?』

 

 「お、マウントか~?...それにしてもエムがまさか、一番に結婚して子供まで産んじゃうなんてねー。今思い返しても驚きだよ」

 

 『別にマウントを取っているつもりはないさ。...驚き、という点においては、私もまさか君とコウが別れるとは夢にも思わなかったからね。あまりに驚きすぎて、一週間は性癖がノーマルになってしまってね?旦那くんにはその間、別人扱いを受けるしまつだったよ』

 

 「...うん、心配かけてごめんね?」

 

 

 エムの性癖が一週間もノーマルに...?エムには本当に心配をかけてしまったみたいだな...。

 

 

 『...さて、シキ?君とこうして話に華を咲かせるのもいいのだが、何か用事があって私に連絡を寄越したのだろう?であれば、本題に入ろうか』

 

 「まあ、エムには分かるか...。実は相談があってさ。聞いてくれる?」

 

 『もちろん、なんだって相談に乗るとも!』

 

 「ありがとう。えっとね---」

 

 

 少々長話になるので内容は割愛するが、話を聞いたエムは優しくもどこか心配を含めた声で、返答する。

 

 

 『...なるほど。シキ、君のその考えはとても尊いものだと思うよ。私は喜んで君の力になろう。...しかし、これはコウにも言えるが、特に君だよシキ。君は昔からどこか他者に対して、過剰とも言える程にその心を割く事がある。...それは何故だい?』

 

 「それは......」

 

 

 エムの問いかけに対して、脳裏に浮かぶのは前世の倒れた自分の名前を、絶望に染まった顔で叫び続ける妹の姿...。

 

 

 『...無理に聞く気はないさ。ただ、覚えておいてほしい。私は...いや、君を想う人達はみんな、シキの味方だということをね?』

 

 「ありがとう...エム。大好き...」

 

 『おやおや。愛の告白とは、コウに嫉妬されてしまうね!』

 

 

 キヴォトスへ来てから久しぶりの、同性の幼馴染みとの会話はシキの心を優しく包んでくれるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「シャーレの先生...彼も非常に興味深い存在ではありますが、神秘を持たぬ筈の外から来た女性...須賀原シキですか。何故、貴女はこのキヴォトスで神秘を操れるのでしょうね?」

 

 

 そう呟く声は男性のものであるが、その姿は一見しただけでは性別は分からない。

 

 黒いスーツに身を包み、本来であれば肌の見えているであろう部分には漆黒があり、顔にあたる部位にはひび割れ、目のような部分と笑っているような裂け目があるのみ。

 

 そのような見た目をした「異形」は、続けて呟く。

 

 

 「...マダムに借りた人員を使っても、大した成果は得られませんでしたし...。やはり、己の目で直接確かめる方が良さそうですね。...須賀原シキさん、貴女は一体何者なのでしょうね?クックックッ...!」

 

 

 アビドスの夜明けは、未だ遠い......。




 人物紹介:御門(みかど)エム

 シキの回想に出てきたドMの元イジメっ子。シキとコウとは幼稚園から大学まで一緒の所謂、幼馴染み。シキとコウが別れたと聞いたときは、あまりの衝撃に性癖が一週間もまともになった。旦那からは本気で病院を勧められたし、別人なのでは?と疑われていた。子供には非常に好かれている。
 さんざんな扱いを友人知人には受けるが、本人の能力事態はすこぶる有能である。
 あだ名は「ドM」。

ユメ先輩は復活した方がいい?

  • ユメパイは必要!
  • 死人にくちなし。ふようら!
  • そんなことより、おうどん食べたい...。
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