悪魔で霊な元人間   作:P223

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112 ガベージショッピング

 

「到着なり![悪魔たちの廃棄場(デモンズガベージ)]! 己(こち)ら魔具系悪魔の夢の城! いつ来てもテンションがあがりますな!」

 

「うおー! ばけちゃん見てみて!変なのいっぱいある!」

 

「あー……うん、そうだねー……」

 

どうしてこうなってしまったんだろうか

お騒がせ悪魔のエリゴスとクララを連れて魔具コン用の魔具の素材を買いに来ている

魔具コン用の魔具はある程度出来てはいるのだが、提出用のものはもっとちゃんとした素材で作り直す予定なのでそのためである

 

エリゴスは単純に暇そうだったのと、彼も彼で魔具コンに出るらしいのでついでだ、クララはそういうわけではないのだが……

 

『いいかガイスト! 私は入間様と2人で出かけるのであのアホクララが好き勝手しないように見張っておけ! いいな!』

 

と、突然電話でアスモデウスに言われたので連れてきた。

彼はああ言ったが本音はクララが心配なのだろう、なにしろバビルスの中で投獄中のはずのアミィ先輩とでくわしたのだ、不安で仕方ないのだと思う。

俺はその助けにもなるかとも思い今回引き受けたわけだが……

 

「ばけちゃん! アレ何!? でっかい歯車!」

 

「ほう、アレは新型の魔具パーツ、フロストスキー方式で作る際に組み込むといいとされておりましたが、この目で見ることが出来るとは!」

 

「あ、うん 後で行こうね? 先に買い物済ませたいからさ……」

 

服ならまだいいんだ、基本的に俺は前世ではファッションを気にしてなかったのもあって女子らしく行動すればいいしそうしておけばクララのノリにも対応できる

 

しかし、魔具のパーツとなると別!

機械いじりは男としての趣味が色濃く出たものなので、どうにも合わせづらい

何と言えばいいかこう……何アレかわいー!って感じじゃなくて、あのパーツはアレに使えそうでアレはあの仕組みに応用出来てって感じのやつだ

感情的な考えではなく理論的な考え方をしてしまうので少し話がズレるのだ

 

男性のショッピングと女性のショッピングの差というやつである

 

「とりあえず欲しいのはエアロメタルが減ってきたからそれと、マナタイトが安売りされているとの情報が入ってたからそれね、後は……」

 

「ばけちゃんこれは?」

 

「ん? ……ってそれはクラッカーシード! そっと!そっと置いて……!爆発するやつだから!!」

 

「おおう、中々に破天荒……己もよくみておかないとやばそうですな」

 

「お願いしまーす……まぁクララって好奇心凄いけどダメなこととか嫌な事には敏感だから大丈夫だと思うけどね」

 

クララもちゃんと教えればそのようにしてくれるんだ

ただ感性が独特なだけで……

 

「そういえば、エリゴス先輩は何を出す予定なんですか?」

 

「己は究極の萌魔具、メイド人形アメリちゃんを作る予定でござる!」

 

「やめといた方がいいんじゃないかな……」

 

前にも【クワルツクワルツ】で作ったアメリ会長の見た目の弓を没収されたばかりだというのにこの悪魔(ひと)は……

 

まぁ、技術力はかなり高いので作れることは作れるんだろうけどさ

 

「レイラ氏はなにを作る予定で?」

 

「私はインスタントセーフハウスですね、元々考えてたんですけど技術不足でしたので、マルバス先生に教わった技術で何とか作れそうなのでそれにしようかなと」

 

「ほう!名前だけでもわかりやすい! つまりは携帯式のテントの派生というわけですな! セーフハウスというだけあって耐久性と防衛性能が課題と見た!」

 

「大正解、耐久性を上げると空間圧縮が上手く行ってなかったんですけど、ハチマル式にしたら行けそうってのがわかったんですよね」

 

「ハチマル式! 盲点でしたな! かなり古い形式ですが確かに硬度の高い素材類を圧縮するのには相性がいい! 今度己の魔具にも応用してみるのもいいですな……」

 

「はち……?」

 

「あぁ、かなり昔の魔具技師の名前だよ、ガープ・ハチマル。 ガープくんの遠い祖先でもあるよ」

 

「へぇ、そうなんだー」

 

まぁ数百年単位で昔の悪魔(ひと)なのでガープ自身知らない可能性もある

寡黙な悪魔で、魔具に一生を捧げた奇特な悪魔とされている

まぁ一般的には覚える必要もない類の偉人だが

 

「ねぇばけちゃん」

 

「ん?」

 

「私にも何か作れるかな?」

 

「作るって、魔具?」

 

「うん 私の【トイトイ】は覚えてるものなら何でも取り出せるけど、ばけちゃんみたいに何もない所から新しく作れないから」

 

なるほど、確かにそうだ

【トイトイ】はかなり便利な能力で何でもできるようにも思えるが、まだ存在しない物は生み出すことが出来ない

そういう面で俺たちが魔具を作るのを羨ましく思ったのかもしれない、今までも俺の手伝いとかはしてくれていたのだが0から1人でとなると確かに作ってなかった……まぁなんだ

 

「大っ歓迎!! やろうクララ!」

 

「うんっ!」

 

「となるとクララの魔具も考えないとね、メインはクララだから私たちは困った時の補助ね、自分のやつもあるしさ クララは何を作りたい?」

 

「うーん、楽しいやつ! いっーぱい遊ぶ時に便利なのがいいな!」

 

「ふふ、クララらしいね 遊べる魔具となると遊具系か 初めてならあまり凝ったのはやめた方がいいよね」

 

「そこは我々が補助すれば良いのでは? 初めてこそ楽しくいいものを作る方がいいと思いますぞ!」

 

「確かに……となると、革新的で斬新な遊び道具か……」

 

と考えつつも、一旦保留とした

今は先に素材を買いに行かねば売り切れてしまう

クララの魔具は買いながら相談することにしよう

 

「じゃあ移動しながらだけど一応説明ね、魔具って色んなものがあるんだけど基本的に出来ることは魔術の延長線上なんだよ、魔術を物に込めて誰でも使えるようにするのが魔具って訳」

 

「ふんふん」

 

「それで、魔具ってのは大きく分けて二つのタイプがあるんだよ 一つは魔力を先に込めておいて使える物、師団披露とかでやった花火とかがこのタイプだし、基本的な魔具はこれになるよ で、もう一つが使用者の魔力を使用して使うものだよ、私の武器とかはこれだね。でもまぁこっちはオーダーメイドでずっと使うタイプの魔具とかじゃないと作らないかな」

 

そういって目的地に来て一つ紫っぽい水晶みたいな見た目の物を手に取ってみせる

 

「これがマナタイトって言って前者の魔具には大体これが入ってるよ、マナタイトは魔力を保持する効果があってこれに魔力を注ぎ込んでおくことで後でも使えるんだよ すみません、これ3ケース下さい」

 

「え?大丈夫かい? 3ケースとなると結構な重さだけど」

 

「大丈夫です、後でうちのSDに取りに来させるのでまとめておいてください」

 

「そ、そうかい」

 

割とこういう風にしてテラやアクアに取りに来させることが多い

因みに師団披露の時に使ったバルーンを彼らにあげた事もあって張り切って荷運びをしてくれているのでそれに甘えているのもある

 

「後はエアロメタルかな」

 

「それは?」

 

「クロローンにも使った金属だよ、空気よりも軽く頑丈な金属で洞窟の天井とかで採れるんだ 空を飛ぶタイプの魔具には時々使われるね、近いのにグラビタルってのもあるけどあっちは魔術の影響が受けやすいからケースバイケースで使い分ける感じになるね」

 

「ほー」

 

「己は」

 

頭の上にハテナが見える、クララも理解しようとは頑張っているようだがまだまだ時間がかかるようだ。

まぁ俺自身魔具制作をする為にした勉強は数年じゃすまないくらいなのであっさり理解されるとちょっと妬けてしまうと思う。

 

「閃いた!」

 

「おお、どうしたの?」

 

「空飛ぶ遊園地を作る! どうかな!?」

 

「魔具……? いや、魔具っちゃあ魔具か……? どうかなって……え、あー なるほど確かに出来たら理想系だけども……?」

 

魔具を作るというか最早テーマパークを作るって話になりかけているがそれはさておきだ

空中庭園の類は俺も考えたことがある、しかしそれには重要な課題があるのだ

 

それは、単純に素材不足。

エアロメタルやグラビタルがトラック一台分とかあってもまるで足りない、それで断念したのだが……

 

「素材と人手さえあれば簡単なやつなら可能か……? どう思う?先輩」

 

「確かに普通に考えて無理ではありますが、クララ氏の能力では可能性はあるかと 後はエアロメタルなどをどれだけ生成できるか次第ですな」

 

「【トイトイ】ねぇ うーん、クララ的にはそれを作る為に【トイトイ】を使うのはあり?」

 

「うーん、万引きになるなら嫌かも……」

 

「だよね となると、普通に手に入れる方が確実かー……うーん、どうしようか」

 

「あぁ、ならいい情報があるよお嬢ちゃん」

 

「ん? おじさん情報って何?」

 

マナタイトの店の前で相談してたからかマナタイトを売ってたおじさんがそう言ってきた。

 

「今エアロメタルが安いって話があるだろ? あれな、新たにエアロメタルの鉱脈が見つかったんだってよ、それで今エアロメタルが大量に収穫できたんで安いらしいんだ でだ、嬢ちゃん……その鉱脈の場所知りたくないかい?」

 

「えっ」

 

魔具制作をしてから長い年月が経った今ではあるが、どうやらここにきて初体験の出来事が行われることになるらしい

ソウルリーパーは……ピッケルがわりにはならないよな

用意しなければ……

 

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