「とりあえず完成かな、展開前でも肩掛けバックくらいのサイズにはなったけど上出来っしょ」
家の庭に大体30畳程度のセーフハウスが鎮座している
これが俺の魔具コン用の魔具、インスタントセーフハウスである
中には簡単なキッチン用具と布団、医療品、ストレージが入っている。
一応建前としては探検家や調査班と言った過酷な環境で長い期間いる必要がある職業用の魔具ではあるが、まぁ戦争などで使う事を想定とした魔具でもある。
人間的な倫理観ではこういうのは良くないんだが、魔界ではいまだに戦争も起きている場所もあるし、力が全てみたいな風潮もある為こういったものが喜ばれる傾向があるので今回これを作成したというわけだ
まぁつまりは戦争は悪という考えはあるが、技術革新はいつも戦争からなのだという事だ。
「己も完成したでござる! 見よ!これこそが最萌メイドアメリちゃん人形なり!」
そういって見せてきたのは等身大のアメリ会長そっくりの人形だった、その服装はミニスカメイドではあったが……
一応魔具人形というジャンル自体は魔具としては比較的メジャーではあるので俺からは何も言わないが、ちゃんと発表まで持って行けるといいねとは思う
「さて、提出も出来るようになったしじゃあそろそろ始めようか クララの魔具作りだ」
「おー!!」
「そして特別ゲストもドン!」
「ん~~~~~ッ ン僕だよ☆」
というわけでロミィ先輩だ。
空中のアトラクションとなると遊びの天才であるクララの他に楽しませることの天才である彼がいるといいと思って生徒会に向かって借りれるか聞いたら
「いいぞ、3ヶ月くらい連れていってくれ」
と
音楽祭でもどうやら俺が他のクラスの偵察に行っている間に色々と世話を焼いてくれていたようでもあるのだが俺は問題児クラスの中で色々言っていた姿しか確認していない。
だが、クラスメイトの話によるとこういう方向でのアドバイスは的確だったらしく、今回の魔具作成においても参考になるんじゃないと思っている。
「それで何をつくるロノウェ?」
「ぐるんぐるんくんがバグバクくんと仲良しな感じのやつ!」
「なるほど!」
「何がなるほどやねん」
……ロミィ先輩を呼んできて正解だった
クララの独特な感性を正しく理解できる彼は魔具制作の通訳としてもかなり良い
彼を経由することで目的の魔具を作っていくことが……っと、今回は手伝いだった。
「とりあえず、どういうのかな」
「ライド系ロノウェ、乗り物と速度、後は洞穴ロノウェ~」
「よくわかりますね、ロミィ先輩 私でもまだ全部は理解できてないのに」
「心で通じ合えば問題ないのさ!」
ちょっとよくわかんないけどまぁいい
乗り物に速度、洞穴と来たら
「「ジェットコースターだ」ね」
入間とハモった
まぁ人間としての経験がある以上この発想になるのは当然ともいえる
「ジェット……?」
「
「あぁ、
「あくまでクララがメインだからね 私たちはそれの補助だからね、今回は入間君も補助だ」
「うん、クララの為に頑張ろうね!」
「まぁ……あほクララの遊びには私も認めている、やるだけやってやろう」
「さ、準備はいいね 作り始めよう」
そうして設計図をまずは広げた
まぁまだ白紙の設計図なのでこれにクララの案を主に採用していって書いていくこととなる。
最も、理論的に考えて無理なことに関しては不採用とするのも俺やエリゴスが判断することとなっている。
他にも入間やアスモデウス、ロミィ先輩が案を出すのも許可されてはいるが、根幹にかかわるような事は無しであり、要素を追加する範囲だけとなっている。
「まずはどういう動きを想定してる?」
「うーん、空を飛ぶ感じだけどそれだけじゃなくて、いっぱい遊べる感じのやつ!」
「ん? となるとちょっと
一応書いていく、列車型というわけではなく普通の車型魔具だろうか
「的当てはどうロノウェ?」
「入間君の弓的な?」
「それもいいロノウェ、乗りながら何かを狙って得点で商品なんてあるとより良いロノウェ!」
「あー、了解 理解しました」
言いたいことはわかった、昔行ったことがあるアトラクションを思い出す。
宇宙戦に乗ってアトラクションを一周する間に色んな的を銃で撃って行き、それの得点が最後に出ると言うものだ。
とりあえずそれっぽいものを描いてみる、形状は車をベースにしてクララのスリッパをイメージしたデザインにしている
「ばけちゃんこれいい! コナーとマーフ!」
「そんな名前だったんだそれ……ま、とりあえずのデザインね で、弓は流石に悪魔にゃきついんで銃型になるかな こんなのでどう?」
そう言っておもちゃの見た目を意識した銃を描いてみる、これもクララをイメージした緑を基調としたものとしている
とはいえ完成品としての記載ではなく、大体の形を表現しただけだ
詳しいデザインはクララに任せようと思っているので一旦の仮のものである
「ばけちゃん、こういうのって出来る?」
「どれどれ?」
クララの描いたイラストは蛇の見た目のトンネルの様だった
イラストによると車を呑み込んで、その中ではまた別の世界が広がっているといったデザインのようだ
俺は体験したことがないが、【クララのおもちゃ箱】という技がそう言った感じの別世界を作り出しての遊び場の提供のような魔術らしい
俺は自分の精神耐性のせいもあって使ってもらっても特に効果が無かったので少し残念だったのを思い出す。
他にも遊戯師団が師団披露で作っていた体験型RPGも出来なかったのだ、あれほど自身の精神耐性を呪った日は無いと言える、俺も楽しみたかった。
まぁともかくそれらの技術を利用することでこのこと自体は可能だろう、だが、乗り物をつかう以上ただの幻覚魔術では済まないだろう
その辺の仕組みは俺達が提示しよう、空間圧縮系の魔術は最近結構増えてきたのもあるし、丁度俺もインスタントセーフハウスを作ったところでもある。
後は収穫祭の時に用意した空間拡張魔具の理論を利用し、幻覚魔術と併用することである程度のサイズと中でのイベントを担保することが出来るかもしれない
「とりあえずまずは模型を作ろうか」
「模型?」
「そうだよ、こういった魔具を作るのにはまずは模型を作ってテストを繰り返して改良していくんだよ、クロローンだってそうやって作ったしね」
因みにクロローンの模型は別でプチローンとして再利用している
プチローンはあまり使いどころが無いので家に溜まっているし、的の配置に利用するのもいいかも知れない
プチローンはプチローンで【
ただ、的を破壊するとアトラクションとしては良くないので再配置を考えるか、破壊せずに得点を換算する方法を考えるべきだろうか
「まぁ言ってもまだまだかかりそうだなぁ、それにアトラクションって話ならこれだけってわけにもいかないんだろうしどうしようか」
「まだまだいっぱいあるよ! 私にまっかせなさい!」
「このロノウェもあふれるばかりのアイデアがあるロノウェ~」
作ってみろと言ったのは俺ではあるが、これが完成するのはいつになるのか、完成したころにはどうなるのか
まぁ、長いプロジェクトになりそうだが地道にやっていこうじゃないか