「それで、結構優しくて丁寧に話してくれる人だったんだよ」
「へぇ、悪魔は見た目にはよらないってことね」
バラム先生と話した翌日、俺はバラム先生への誤解を解くためにもエイコ達に話を共有していた。
「それで、バラム先生が言うにはねこのバビルスを
「
「それがねエイコ君、わからないのだよ。ただ少なくとも
「あらぁたいへーん」
「頑張ってねレイラ」
「二人共他人事と思ってさー、他人事だけどさ」
まぁそういうライトなところが好きなのでそのままでいいのだが。
それはそれとして、
そして、一年最初に行われるそれが
「
「レイラ昔からボール遊び苦手だったもんね」
「私たちが動かず片手でもレイラに勝てるレベルだしね」
ガーコが言うようにハンデありの勝負をしたとしても、余裕で負けるのだ
そもそも処刑玉砲とはなんだという話なのだが
簡単に言うとドッジボールである。
ルーツの元をたどれば血生臭い過去がありはするが、今の魔界になるにつれて安全に配慮された結果ただのドッジボールと化した。
ただしかし、この世界は魔界であり魔術が存在するのでそう簡単にはいかない。
ボールが燃えたり増えたり消えたり光ったりと色んなことが起きるし、当たらなければいいので魔術で止めるとか魅了して当てるとか色々あるので、言うなれば「超次元ドッジボール」と言えるだろう。
因みに、俺の能力を使えば一時的に物理干渉を消せるので強いんじゃないかと思えるが燃費の悪さと五感の消失による場外アウトの危険性から正直ほぼ使えないのである。
そして、俺は物を投げたりするのが下手くそなのだ。サバゲなんかで銃を使ってならいけるが身一つで物を飛ばしたりするのは壊滅的に終わっている。
「
「
「怖いよーエイコー、最初に私に当てられてよー」
「や、やだよ!私だって
ま、冗談なのだが。
そういう八百長はすぐにばれるしばれたら
何故ならこのクラスで
正直彼が
そういえばだ、
「そういえばさー、イルマくんの
「……まじ、イルマさんならもっと高いと思ってたんだけどなぁ」
「エイコがそういうならマジなのかー、上位ばっか見てたけどイルマ君の名前が無くて気になってたんだよね」
にしても少しおかしいとは思う。
入学からまだ1ヶ月くらいというのにイルマくんが起こした事件は数知れず、バビルスでその名を知らないものはいないだろうと言うくらいには有名だし実績もあるのだ。
特に
その事件のペナルティなのかそれとも教師陣が敢えて低く設定したのかは謎である。
「…まぁどうせすぐに上がって来るかな、イルマくんだし」
「私もそう思う……よーし!最初の
なんかエイコもやる気出したし、良いか。
イルマ君の
正直、この種目で
そんなので
言い方は悪いが格下相手に後れを取ったと判断されれば
ならば俺がやる事は決まった
「我に秘策ありってね」
「レイラが悪い顔してる、エイコ警戒態勢よ」
「了解!」
2人がなんか言ってるが無視無視、処刑玉砲までにしっかりと準備してやろう
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
悪巧みもしつつも授業も終わり、我が家へと帰宅した。
「ただいまー」
「おかえりなさいませ」
「今日はアクアなんだね、ただいま 二人は?」
「旦那様は書庫にて作業中、奥様はショッピングに出かけました。」
「じゃあ邪魔できないか、テラはおかさまに付いて行ってる感じかな?」
「そうですね」
「じゃあアクアは時間ある?」
「旦那様から許可がいただければございます」
「オッケー、じゃあおとさまの所へ向かおうか」
書庫へ向かって父に聞いたところ簡単に許可が出たのでアクアを借り受ける事となった。
そして、俺とアクアは屋敷の裏庭の方へ行き処刑玉砲の練習を行う事にした。
「よし、アクア! 投げてきて!」
「はい」
ビシュッ!
メジャーリーガーさながらの速度で玉がこちらへと飛んでくる、一般人から放たれる玉の速度としては相当なものだ
それもそのはず、うちのSDのアクアとテラは二人とも身体強化に長けている。
その為、こういうスポーツの類の練習相手として最適なのだ。
しかし想定内の速度、これくらい対処できなくて何が
そういうことでポケットにしまっていたリモコンのボタンを押す。
ヒュゴウッ!
「なッ!」
アクアも流石に予想外だったようで驚きの声を出している。
突然俺の背後からスライドするように現れた掃除機のような魔具がボールを吸い込んでしまったのだ。
その魔具はガコンッという音を立てて俺の元へとボールを排出した。
「ふふふ、実験成功! どうよアクア、私のボールキーパーMk1の性能は!」
「反則では?」
………
「いやいやまさかそんなわけ」
「反則ですよね?」
「ちょっと待ってルール確認する。」
だって魔界だし、多少のルールはあれど明確に書かれて無ければ大丈夫のはず……
そう思いながら、書庫から持って来た処刑玉砲のルールブックを取り出して読み込んでいく。
「……多分書かれてないと思うんだけどなぁ」
「それ以前として、身体能力を主に図る種目で道具に頼るというのはどうなのでしょうか」
「うぐっ……」
もし、俺の家系能力が魔具を操る物ならコレも問題ないだろう。
だが確かに今回使おうとした魔具は関係が無い。反則とまでは行かないだろうが、ちゃんと評価してもらえるかすら怪しい……か
「でもこれくらいしか私が処刑玉砲で生き残る手段は無いんだけど」
「お嬢様、物を投げるの下手くそですものね」
「撃つのは得意だよ」
「そういう問題では……ふむ」
アクアが何かを思いついたのか、何かを考えだした。
俺の考えでは後は家系能力を上手く使って出来る限り回避することくらいしか思い浮かばない。
「お嬢様、こういうのはどうでしょうか」
アクアが両手でボールを挟むように持った。
「【
その後ぱっと挟んでいた手を放すがボールはその場に残っている。
「これは重力の影響を留めて空中に物を固定する魔術です。ですが外部からの影響はちゃんと受けますので、これに合わせて。……はぁっ!!」
バシィンッ!!
空中に停止していたボールを思いっきり殴ったんですけど……
「こうです」
「こうですじゃなくて!!」
「? これなら真っすぐ飛びますよ?」
「いやいや、私が殴ってもそんなに真っすぐ飛ばないから!」
「それなら真っすぐ飛ばせるような魔術を使ってみてはどうでしょう」
「真っすぐ飛ばす魔術?」
何があるだろうか、可能性があるとしたら風系の魔術だろうか重力系は【
……やってみるか?アレを
「やってみる、【
元々重力系の魔術は得意というのもあって【
そして、この後が問題だ。
「魔術はイメージ……【
ボールからバチッという音がなったものの多分成功したはず……
その後にこれだ
「空気中に……道を作る。【
電磁波のレールのようなものが発生し、ボールの前に道が形成された。
そして、そこに撃ち込む!
「手のひらに【
手のひらに付与した磁力とボールに付与された磁力、それに磁力レールが反応し超高速でボールを撃ちだした。
ッッッドォッ!!!
「ッッ!!」
バッシィンッ!!
アクアには受け止められたけど結構な威力だ、これならいける……!
「これしかない!ありがとうアクア!!」
防御面は家系能力で何とかするとして、攻撃面もこれで問題なし。
完璧と言えるだろう
「魔具なんて要らなかったんだ!これで私は処刑玉砲でも最強になる!!!」
後日行われた処刑玉砲本戦にてこの方法の燃費の悪さが発覚、2人当てたあたりでガス欠となり普通にボコボコに負けた。
何とか位階ダウンは避けられたが何とも言えない結果に数日落ち込むのだった。
放て心に……いえ、何でも
因みに威力は入間くんのデビルモードのリ・ベーラくらいです