悪魔で霊な元人間   作:P223

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126 13月の祝い酒!

13月、それは魔界にしか存在しない月であり、俺がもしや魔界は地球とは別の星なのではと考えている理由の月でもある。

そんな難しいことは今は要らず俺にとって最重要な事がある

 

「ふふふ……酒! 今日は酒が飲めるぞー!」

 

13月は13日という短い日数な事もあるのか、ずっとお祭り騒ぎな月である

そんな事もあり、パーティも多いのだ

貴族系のイベントというよりはバカ騒ぎ系のパーティなのでバビルスの学生となった今期待していることがある

まぁそれが酒なのだが

 

何故酒かと言うと、この月越しイベントは行ってしまえば正月なのだ

正月と言えばそう、酒だ

子供だろうが誰だろうが酒を飲むことが出来るイベントがこの13月なのだ

 

正確にはちゃんとした酒というわけではなく、リラック酒という甘酒のような類のものなのだが、あれはあれで酔えるし美味いのだ

魔界に来て最初の頃に飲んだのだが、それ以降母に止められて飲むことが出来なかったという経緯があるのだが、今日は違う

 

今日はサリバン邸での月越し挨拶と飲み会にお呼ばれしているのだ、元々は13組のみの話だったらしいのだが、入間が俺達三人もどうかと言われたので遠慮なく参加することにしたのだ、オロバスもどうかという話もあったが、彼は彼で何か用事があるらしく、予定が合わなかった、なにやら山に登って朝日を拝んだあと、色々回るとか言っていた。

 

サリバン邸に着いた頃には13組全員集まっていたようで俺達が最後だった

 

「おじゃ魔します」

 

「入間さん招待ありがとうございます!」

 

「あたしもおまけに悪いわね」

 

「レイラさん、エイコさん、ガーコさん今日は来てくれてありがとう! みんなももう集まってるよ!ほら入って入って!」

 

入間にせかされながらもオペラさんに案内された先に行くと、大広間に飲み食いできるように色々と料理や飲み物、他にもリラックスできるようにクッションなんかまで用意されていた

 

「あっ!ばけちゃーん! えーちゃんとがーちゃんも!!」

 

「おっ、クララ やってるねー、元気でいいね」

 

着いたと同時にクララに呼ばれたのでそっちへ向かう、まだ始まったばかりなようで乾杯も待ってくれていたみたいだ

エイコは入間の近くが良いだろうし、ガーコは男子たちに絡みに行ったので俺だけがクララの横につく形となった。

 

「ではっ改めまして!」

 

「「「あ(・)く(・)ま(・)して おめでとーう!!」」」

 

グラスを掲げて乾杯を行った

では、そう、この時をずっと待っていた!

 

「んっんっんっ…… っぷはーー!!! コレだよコレ!!」

 

「おお、レイラちゃん凄い飲みっぷり 好きだった?リラック酒」

 

「大好き 家では禁止されてるけど今日は飲むもんねー!」

 

「なんかレイラさんが見たことない顔をしてる……リラック酒って?」

 

「子供悪魔でも飲めるなんちゃってお酒ジュースだよ、飲んだら気持ちよくなってテンションが上がるやつ」

 

「だ、大丈夫なのそれは?」

 

大丈夫大丈夫、アルコールが入っていない事は事前の確認で分かっていることだし好きなだけ飲むぜ

 

「ケヒヒ」

 

「クララ!?クララ大丈ぶえっ……!」

 

なーんかクララが入間に絡みだした、お腹をモチモチしている

そこにアスモデウスも混ざっていって入間になんか言っている

 

「ハハハッ エーイコー、入間がセクハラされてるぞー」

 

「ん? あっ!レイラ飲んだでしょ! 私レイラが飲まないようにテレサさんに言われてるのに!」

 

「いーじゃーん、ちょっとくらいさ それよりエイコも入間に行きなよエイコだって入間に「わー!わー! それ以上はダメー!」」

 

エイコに口を抑えられてしまった。

エイコだってピュア感じの恋愛で調子は良いがもっとぐいぐい言ったほうが面白いのに、残念だ

じゃあ別の方でいいか

 

プルルルル……

 

『全くなんだ急に、今日は予定が』

 

「あー アメリさーん? はは、今入間がセクハラされてますよー」

 

『なんだと!? すぐに……くっお父様すみませんが今すぐに行かねば……ぐぅ、しかし! っ! ガイスト!入間を救出してくれ!』

 

「了解でーす、ハハッ 入間に変わりますー?」

 

『いや……ん? まさかガイスト貴様酔っているのか?』

 

「酔ってまーせんよー? ははは」

 

『はぁ…… 全く、あまり羽目を外しすぎて問題を起こすなよ』

 

「だーいじょーぶですよ、悪魔の世界でそう問題になる事なんてないでーすし」

 

『入間に伝えとけ あくましておめでとうとな』

 

「はーい」

 

──プツッ

 

切れてしまった

残念だ、もう少しでもっと盛り上がるところだったのだが

飽きたし別のに行くとしよう

 

「けーろりーん」

 

「あーつーいー レイラ乗らないでよ」

 

「けろりんってひんやりしてて抱き心地いいからなー おっ、アガレスじゃん 何々?恋バナ?」

 

「ンフフ……」

 

「あー、とろとろじゃん おねむかー?」

 

アガレスって酔うとこんな感じなのか、普段はのんびりしてるか王子様然としているかのどっちかだと思っていたが、今はなんか全行程ポヤポヤ饅頭みたいになっている

お腹すいて来たな

 

「なんかないかな おっピザあるじゃーん もーらい」

 

「あまり食べ過ぎると体に悪いから気をつけろよ!」

 

「なんだよアンドロー、まだ食べてないからいいじゃん」

 

「俺がよそってやる! 俺は問題児(おまえら)の兄貴だから!!」

 

「……? 俺問題児じゃないけど」

 

「……確かに じゃあいいのか? うーん」

 

「いいと思う、うん」

 

アンドロが悩み始めた横でピザを食っている、うん、流石オペラさんが用意したからか美味い気がする。いや、誰かが持って来たのか?まぁいいか

リラック酒とピザも結構合う、寿司も合わせて食べてみる……ちょっとリラック酒が甘すぎるか?これは茶の方がいい気もするな

日本酒なら合うと思うのだが、大人の身体になったら用意してみるのもいいな

 

大人になったらか……

 

入間の方を見る、彼は理解しているのだろうか

種族にもよる話なのだが、基本的に悪魔という生き物は人間よりもはるかに長い時間を生きる生き物なのだ。

前世で見たエルフと人間の話のような事が実際に起こりうるのだ。

 

その時が来る前に入間はきっと自身が人間だという事を彼らに伝えるとは思うが、それとこれとは話が別だ。

いつか訪れる別れの時は必ず来る、その時の事を今から考えても意味は無いがいざとなったら俺が閻魔に直談判して入間の望む形で転生出来る様にしてもいいかも知れない

 

「んくっ はぁー」

 

「レイラちゃんどう? 楽しんでる?」

 

「エリちゃ~ん」

 

俺が少し不安そうな顔をしていたのか、エリちゃんが話しかけて来た

なんかいつもよりぽわぽわおっとりしているが周りの感情の起伏に敏感なのは変わりないらしかった

 

「ちょっと将来が不安になってさ、いつまでも一緒に居られるかって言うとそうじゃないじゃんね バビルス卒業後はみんなそれぞれの道を行くし、それはエイコやガーコも同じだからね、疎遠になったら悲しいなって」

 

流石に寿命関係の話をするのは無理なのでもう一つの不安であるバビルス卒業後の事を言ってみた

前世でもあった事だが、学生の頃によく遊んでいた友達とも卒業を期に会う機会も減り疎遠になったのを思い出す

親友だったあいつなんかは死ぬ前まで定期的に会ったりご飯を食べに行ったりはしていたが、他のやつらは数年合わないなんてよくあった

同窓会の時くらいだっただろうか、それくらいの関係になるんだと思うと寂しい気持ちもあるが、それぞれの道を歩むのを止めるのも嫌だというのがある、大人を経験しているからこその悩みだ

 

「じゃあ毎月会う日を決めて会いましょう? 大人師団(バトラ)なんてどうかしら?」

 

「……大人師団(バトラ)?」

 

それは……ありかもしれない

社会人サークルのようなもので定期的に会う場所があればもしかしたらその悩みは無くなるかもしれない

 

結局将来、どうなるか分からないが一度大人になった時よりももっと理想的な大人になれるように今から少しずつ考えていくのもいいかもしれないな

 




【スキ魔】

レイラ「ただいまー」

テレサ「お帰りレイラちゃん楽しか……飲んできたわね?」

レイラ「の、飲んでないよ?」

テレサ「そんなこと言っても私にはお見通しよ?」

レイラ「【解体真証(ピックアップ)】……!」

テレサ「オシオキね?」

レイラ「……はい」
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