『つまりレイラさんはそこから出られないんだね? わかった、先生を見かけたら助けに行ってもらえるようにする!』
「ありがとう、よろしくねイルマくん」
こういう事態では既に色々とやらかしてきたイルマの事だから何かしら動くのは予想ができる、なので最初に電話をしてみたが案の定この事件を把握しており解決に動き出しているようだった。
イルマが言うにはこの【
俺の場所だけでは無いとなると余程大きなことをするつもりだろう、下手をすりゃ
とは言え俺が出来ることは限られている、次の電話をかけた
『ただいま、留守にしております……』
「ちっ!」
かけた相手はダリ先生、アミィ先輩が犯人と分かった以上それを先生に伝えて対策するのが最善だったのだが、きっと騒ぎになっているのだろう、電話がつながる様子は無かった
その他にも連絡を知っているマルバス先生とムルムル先生にもかけてみたがどちらもつながらなかった。
バラム先生もかからなかったが彼はそもそも出張らしく今学校には居ないのでどちらにしても意味はないだろう。
直接先生に伝えようにも俺もいま閉じ込められているので身動きが取れない、攻撃魔術も試してみたがドアを破壊する程度でその先の【
「これは使いたく無かったんだけど……」
花の髪飾りに手を触れる、過去にも何度か言っていたがこの髪飾りは魔具である。
それも単純な魔具ではなく花弁一枚一枚が別の機能を保持した俺の最高傑作だ。
軽い認識阻害や重量制御の他にも当然機能がある、その機能のうちの一つにこの状況を打開できる可能性があるものがあった。
「タイミングが命、覚悟を決めろー?」
その効果は単純明快、内部に秘めた魔力を利用して強力な衝撃を与えるだけのものである。
単純ではあるが故にその効果は絶大だ、デメリットもその分絶大であり、衝撃の反動が凄まじく霊体化が必須な点、魔具の内蔵魔力を全て使用するため、重量制御を初めとしたほぼ全ての機能が機能停止するのだ。
認識阻害は燃費が良いのか付けていれば効果を発揮するだけ救いではあるのだが
しかし、そのデメリットを受け入れるだけの価値はあるしアミィ先輩を見逃していた責任がある、少しくらいの不便は仕方ないと割り切った
髪飾りを外して前に構える、この魔具の機能は幾つかの認証を持って機能する
指紋認証解除、魔力認証解除、声紋認証解除
他にもあるが今の機能にはこれで充分だ、後は合言葉を言うだけで発動する
起動準備した魔具が熱を持つ、触れている手と顔の部分を除いて霊体化を行う、補助魔具として顔に防御用マスクも装着した
師団室はめちゃくちゃになるが、後で責任を持って掃除しよう
それでは放とう
「この邪魔な【
キュイィィィィィ………
ドッ………ゴォォォォォォ!!!!
放った魔力は少しのチャージから一本の細く貫通力のあるビームを放ち、それで空いた傷口を広げるように巨大で太いビームが放たれた。
その一撃は強烈でこの一瞬に限れば
霊体化による魔力視で見ればバリアに大きな穴が開いていることが確認出来る*1がすぐに戻っていってしまう。
完全に元に戻る前に魔具を回収し霊体化で穴をすり抜けることに成功した。
「これとっておきなんだけどな、なんてでたらめな防御魔術なんだか……あっ」
ぴしぴし………パキンッ!
衝撃に耐えられなかった魔具が自壊してしまった。
衝撃にも強く作っていたのだが威力がそれを上回ったのだろう、予備は作る余裕も無いし悪用されないように作っていないので後で修理する必要があるだろう。
「とりあえず……脱出に成功したことをイルマ君たちに連絡しておいて…と、時間もどれだけあるかわかんないし急ごうか!」
本来屋内で翼を広げて飛行することはよろしくないのだが今は緊急でもあるので飛行にて速度を出す事にした。
因みにだが今の俺は重量魔術の影響外でありこうでもしないと体が
何なら魔具が壊れたせいで機能ほぼ停止どころか認識阻害すら働いていないので面倒なことになりそうでもある
「とにかくあの場所へ急がないと……!」
全速力で飛行しているので目立っているが今はそのような事に気を配っている暇はない
「レイラ!ちょっと待ちなさい!」
突然声をかけられたので思わず止まってしまった、周りを見てみるが誰も居ないような……?
「真下よ!」
真下を確認すると、そこには青い髪の少女がいた。
その子は俺の友達でもあり、同じ芸能界にいる相手でもあるアクドルくろむもとい、クロケル・ケロリだった。
「ケロリかぁ、ごめん今急いでて……」
「そんな事見たらわかるわよ、でもとりあえずこれは羽織りなさい! 後、あなた今認識阻害してないでしょ、なんで?」
「あー……ちょっと壊れちゃって、予備も持ってないんだ」
「じゃあこれ、貸してあげるから。 急いでるようだから今しろとは言わないけど、メイクもちゃんとしなさいよね」
そう言って一つの眼鏡と上着を貰った、言われて気が付いたが【バースト】の衝撃を打ち消した際に服まで霊体化に上手く巻き込めておらず所々破けてしまっていた。
ケロリとしてはモデビルの俺がひどい恰好なのと認識阻害が抜けていることが我慢ならなかったのかもしれないが、今後起きた可能性があったトラブルを一つ対処してくれたケロリには感謝しかない。
「ありがとう、この借りは出来るだけ早く返すね!」
「当然よ、やってもらいたいことがあるんですからね! とにかく早くいきなさい!」
「うん!」
その後また、飛行して目的地へと移動した。
道中は【
そうしているうちに俺は目的地に到着した。
「何とか間に合った……間に合ったよね?」
俺がたどり着いたのは魔具研究師団の師団披露スペースであった
目的のものはここに置いておいたバルーンだ、まだ取り出していない魔具や魔具の修理用の道具は全てここに入れてあった。
それらを幾つか取り出す。
「あった!これで何とかなる!」
★★★★★★★★★★★★★
アミィ・キリヲは元祖返りである、常時悪周期とも言える危険な悪魔である彼は今昂りを感じていた。
「いやぁ好調も好調、絶好調や」
彼の前には立体映像を出力する魔具の力か、学園の立体地図が表示されていた。
「おっと、そっちはあかんよ」
彼がふっと手を振ると地図に壁が一つ追加され、動いていた光を別の方向へと誘導した。
「うん、そっちそっち、ええ子やね」
この光は現在学園内にいる悪魔たちである、それを彼が【
その場所は広場、学園中の悪魔を収容可能である空間であった。
「この花火でまとめて爆破するんや、なっ『
彼の後ろにはバチバチと火花のようなものを立てながら魔具が花火の大玉に魔力を注いでいる。
このガブ子さんという魔具の力は他の魔具の力を超強化する単純なものではあるが、その出力は相当である。
その爆発の推定魔力が
「……ん? なんか一直線にこの部屋に向かってくる悪魔がおらん?」
彼が地図に視線を戻すと、光が確実にかつ素早く今いる部屋、学校でも高層に建築されていた隠し部屋へと向かってきていた。
「あまりには速すぎる…? いったい誰が……入間くん?」
彼を見つけ出し、この部屋へとたどり着く、そんな人物は彼の予想では入間だけであった。
色々と予想は付くが不思議とこの確信は外していないと感じていた。
バンッ! バンッ!
「あぁ、もう着いたんか、速いなぁ」
考え事をしていると【
このまま【
自分たちが作り上げた花火で大虐殺を起こした、そんな時にあの入間はどんな顔をするのだろう。
それが気になった彼は部屋に招き入れる事にした。
【
「やっ 歓迎するで入間くん」
そんなことを言いながらも彼は入間を見ると入間が持っていたものも幾つか散らばっていることに気が付いた。
そんな中に気になる物があったので気付かれないように【
(なんかわからんけど、これがあるともっとおもろい事になる気がするなあ)
その彼の手元には一枚のタブレットが握られていたのだった。
ちょっとタグとかの設定を変更してみました、このタグ入れた方がいいんじゃない?とかあれば気軽に感想にでも書いておいて下さい
問題なければ反映しますので