「ま、
「ガイスト、お前は
「えっと、このバビルスの生徒が集まって授業とは別に専門的な部分での技能を高める場、これの成績次第でも
「うむ、違いはない 次にその師団の活動条件なのだが、今の
「師団の活動条件……あっ」
当然ではあるが魔界の部活動とも言える師団活動にはちゃんと条件がある、その条件は大きく以下の通りだ
・目的が明確である事
・集まった師団員は目的に対して一定以上の成果がいる事
・三年生1名以上もしくは
元々はアミィ先輩が3年だったので問題なかったが、先日の
当然他のメンバーは全員1年なので3年生1名は不可、次に
つまりは、今
「どうやら理解したようだな」
「頭を抱える程にですがね」
とはいえそれだけを言うつもりは無いのか、アメリ会長はそのまま言葉を続けた。
「実の所、師団を続ける方法もあるのだ」
「はい、それはなんでしょうか」
「他の師団に一時在籍し、師団長の推薦を受ける事。 それも師団員全員がだがな」
「他の師団?」
「既にアスモデウスとウァラクにはそれぞれ別の師団に向かってもらっている。 アスモデウスはその総合力から
「なるほど」
良く考えている、二人共イルマのもとから離れて活動する場合にはかなり相性のいい師団だろう。
そう考えるとイルマはどの師団だろうか、サリバン公の息子ということもあるし
「イルマはどの師団なんですか?」
「いっ……んん! イルマはまだ聞いていないが我が生徒会で預かるつもりだ。」
職権乱用ではないだろうか……いや、これもまた戦術の一つとしておこうか
「まぁ……いいんじゃないですかね」
「今はお前の事だ、お前は確か飛行の成績がトップだったはずだな、それに生徒の中でも一二を争う程の成績だったと記憶している」
「そうですね、先生には勝てませんでしたが」
「教師に一年で勝つのは基本的には不可能だから気にするな …でだ、お前にはその才能から
飛行師団は一度スカウトを受けたことがある、魔界でもトップクラスとも言えるほどのスピードジャンキーの巣窟、それが飛行師団だ。
そこに行くことでも俺は結果を出すことは出来るだろう、自身もあるし実力もあると自負している。
しかしだ、それでは俺はあまり成長出来ないと思う。
それに、実のところ俺は負けず嫌いである。
今後の事を考えるといずれコンタクトを取る予定だったものの元に行くいい機会ではないだろうか、あの師団であれば俺はきっと成長できるはずだ。
「会長、実は私行きたい師団があります」
「そうなのか? その師団はなんだ?」
「それは──」
「──正気か?」
「はい!」
「……わかった、連絡を取っておこう 明日向かってみるといい。」
「ありがとうございます!」
アメリ会長はあまりいい顔をしていなかったが、それはダメという意味ではなくめんどくさいような印象を受けた。
あの悪魔は俺としては面白いと思うが話してみると本当にめんどくさいのかもしれない、しかしそれだけで歩みを止めることは無い。
魔具研の為にも、俺の成長の為にも向かうべきだろう
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
どうやら留守のようだが待っていれば来るだろうから少し待つことにする
軽くおさらいしておこう
朝の挨拶活動と言いながら朝から校門前でパレードしたり、昼の中庭で握手会、他にも挙げてみればキリがないほどである
もちろんそんな問題だらけの師団をあえて選んだのには理由がある
「来たようだね! ミス・ガイスト、お待ちかねの僕だよ!」
うるさいまでの声が後ろから響く、それに誘導されるかのように振り向くとそこには俺が風紀師団に来た目的の人物、ロノウェ・ロミエールがポーズを決めていた。
後ろにはSDと思わしき悪魔が二人控えているが、そちらもノリノリで紙吹雪なんかをまき散らしている。
「数週間ですがよろしくお願いします、ロノウェ先輩」
「ノンノン! このロノウェ、そんな堅苦しい感じでなくともいい! もーっと軽く身近な感じに呼んでおくれ!」
「あっはい」
今までにないタイプで気圧されるが、この先輩、その実結構すごい悪魔なのだ。
ロノウェ・ロミエール、
名家であり大富豪でもあるロノウェ家の嫡男*1であり、その家系全体でも目立ちたがり屋という特徴を持つ。
巨大遊園地であるウォルターパークをはじめとした多くのアミューズメント施設にも関わっている家で、ロノウェ自身も既に幾つか関わっているとのうわさを聞く。
家系魔術は【カリスマ】、周囲の視線を一時的に強制的に奪う能力である。単純ではあるが行動を強制する辺りはかなり強力とも言えるだろう。
そして、俺が注目しているのはこの実績、
音楽祭は収穫祭と並んで一年におけるメインイベントであり、評価ポイントである。
昨年は生徒会長のアザゼル・アメリもいる中堂々の一位を勝ち取ったのがこのロノウェ・ロミエールなのだ。
最近モデビル業を本気で頑張ろうと思い始めている俺にとって、この目立つのが得意な悪魔は良い手本になると思ってここを志願したわけだ
「とりあえず入るといいさ!」
「はい」
入る時にSDの人がこっそり耳打ちをしてきた。
「ロノウェ様はロミィとかの愛称で呼ぶと喜ぶからね、よかったら呼んであげて」
「なるほど……了解です」
意外とあだ名で他人を呼ぶのには抵抗を感じる俺だが、それが嬉しいのならば呼ぶのもまぁいいだろう。
ロミィ先輩あたりなら呼ぶのも語感的に楽だし妥当だろう。
「それでレイラさんはこのロノウェの風紀師団に入るでいいロノウェ?」
「え? あ、まぁそうですね一時的なものですけど」
この先輩、語尾が自分の名前なのだろうか
「素晴らしい! 一緒にこの学校をより良く、より面白く、より自由にしていこうじゃないか!」
「ふふっ 短い間ですがよろしくお願いします
そう呼ぶと明らかに明るい表情で嬉しそうに握手を求めてきたので応じたが、そんなにブンブンと振られると肩が痛い。
今世の俺は人間よりは頑丈だが、家系的に弱めなのでもう少し優しくしてほしい。
なんにせよこれから数週間、忙しくも実りのある期間になる事を心より願っているのだった。