「聞いた?アメリ会長が──」
「どうやらロノウェが──」
「会長」「会長」「ロノウェ」
師団披露も終わり、今学期残すイベントも終末テストのみとなった今、暇を持て余した悪魔たちは新たに現れた話題である解散選挙に集まり、バビルスは現在、
「どどどどど、どうしましょう……」
「落ち着いてください会長、我々は己の仕事をこなせば良いだけです」
「そうですよアメリさん! 大丈夫です! ぼくたちも付いてますから!」
イルマ達は生徒会側につき、アメリを再度会長にする為に地道に活動をしていた。
しかし行動や言動が派手で華やかなロノウェに対して大人しく、乙女らしい性格になってしまったアメリでは生徒の支持を集めるのに難航していた。
「よ、よろしくお願いしまーす」
「会長がんばれー ハハハ」
「ありがとうございます……」
応援はされているが、明らかに下に見られているのも分かる対応ばかりで生徒会も焦りを隠せなくなりつつあるその時だった
パーパパ♪パッパッパラッ♪パパパパーン♪
「な、なんだ!?」
突然大音量で楽器の音が聞こえてきた、バビルスは帰宅の頃にピクシーと呼ばれるラッパの音が聞こえるのだが時間的にも音的にもそのピクシーではない。
ではロノウェか? それも違う、ロノウェも同じく広報活動を行っているようだったがこの事態は把握してない様子で戸惑っていた
「みなさーん
イルマにとってこの声は聞き覚えがある、同じ師団の一員でもあり、問題児クラス以外の少ない同級生の知り合いであるガイスト・レイラの声が辺りに響き渡っていた
「確かにね……選挙って大事!大事なのはわかります、生徒の代表を選ぶようなもんですしね。 でもさ、つまらなくない?」
「つまらないって……」「まぁやることねーしな」「でも出来ることもなくね?」
実際、
面白い事が好きな悪魔たちからするとそれは退屈と言えば退屈であるし、刺激が足りないと感じる者もいるだろう
「私もそうでした……!ならやはり我々も何か行動に移したい、そう思いませんか?」
「思う」「でも別に生徒会に入りたいとかねーわ」「わかる、やる気はないよな」
「正直でとてもよろしい! ならばご覧ください!」
パチンッ!と指を鳴らす音の後に超巨大なモニターが現れた、そこにはアメリの顔アイコンとロノウェの顔アイコンが表示されており、それぞれに50%と横に書かれている。
それだけではなく、その下にも何かスペースがあるようだ
「全校生徒の皆さん、これから
「求めるもの?」「なんでもいいのか?」「授業全部無しとかでもいいのかな」
「色々思うところはあるとは思いますが、記載は即時支持率に反映しますが、投票回数は何度でも大丈夫ですが支持対象は後に投票した方のみが適応されます、もう一つの方は……何度でも」
「要望はアザゼル様、ロノウェ様がそれぞれの対応方法などを回答し、デバイスから皆様が確認出来るようにします 数が多くなりますので回答自体ない場合もありますし、こちらで弾く場合もありますので悪しからず」
「質問出来るってことか?」「生徒会に要望を送れるってことだよな」「なんか書いてみるか」
「因みにこれに書いたからと言って成績には影響しませんので好きに書いてみて下さいね」
ざわざわと戸惑いの声も聞こえてくるが次第に落ち着いて来た。
「あぁ、そうそう この要望の方も支持が出来まして、上位の要望の方には教師陣の方とも相談して特典も用意しています!」
「特典は
「続いて、要望の方の支持は得点制となってまして、生徒の方は1ポイント、教職員の皆さんは15ポイントとなってますので特典が欲しいなら教職員の皆さんからの支持も貰えるような要望をしてみてもいいかも知れませんね」
「先生のポイント多くね?」「クラス全員集めたら大体16ポイントだし丁度いいんじゃね?」「あー…そういう感じか」
「通したい要望を宣伝するもしないも自由です、では
「っしゃ!俺もやってみるか」「とりあえず要望書いてみるか…!」「私は純粋に会長を応援するつもり」
雰囲気はさらに一変、学校全体のイベントになったことで生徒が皆行動を起こし始めたのだった
「な、なんですかこれ!?!?」
「あれは……生徒か!? 先生方を巻き込んだとか言ってたが本気なのか?」
「本気みたいですよ、今先生に確認しましたが確かに会議を通して行っているそうです。」
「くそっ……なら取り締まるわけにもいかないか…!」
「レイラさん……なんでこんなことを?」
入間達も戸惑っているがロノウェの方はと言うと
「へぇ、レイラさんも面白い! これなら学校全体で楽しい選挙が出来るロノウェ!」
「ですね、意外とこういう方面の才能があったんですね彼女」
「要望か……ミギ、ダリ、きみたちも好きに書いていいぞ」
「「はい」」
こちらは戸惑うというよりはさらに楽しいイベントになりそうで喜んでいるようであった。
★★★★★★★★★★★★★
「ふぅ……とりあえずこれでいいか 後は……」
一仕事終えた俺は放送室にてアメリとロノウェの元へ行く前にこれからのプランを再確認していた
まず今回俺は
アメリは俺にとっても最高の会長だ、とはいえ誰にとってもそうではない、これで純粋な意見がアメリ会長にも文章で届くことだろう
それにロノウェもだ、新たに会長になろうとしている彼は今の生徒が求めるものを知る必要があるだろう、それを実現するにせよしないにせよ会長にはそれを受け止める責任がある、それを考えてもらいたいのだ。
これが俺の選択、どちらの肩を持ちどちらの味方をしない、そしてこういうことに蚊帳の外であった生徒たちを巻き込んでしまおうという事だった。
この学校の生徒会は学校の規律を守る事以外にも色んな権限がある、それは前世で呼んだ漫画に出てくるような生徒会の様に一介の生徒が持っていいような権限を明らかに超えている
大いなる力は~と言った言葉を前世でも聞いたことがあるが、権力でもそうだやれることが多い分それが実現できる生徒会の仕事の一部を生徒にも知ってもらいたい、1位を獲るには宣伝が必須なので直に意見を聞くことにより生まれる責任を理解してやって欲しい、その気持ちからあの1位の特典なのだ。
正直この特典は拒否されると思いながらダメもとで聞いていたのだが、どうやら先生の過半数とサリバン公が「まぁ、いいんじゃない?」とかいう軽い感じに許可してくれたので実現できた。それでいいのか教師陣とは思ったが俺としては好都合だ、カルエゴ卿はすごく苦い顔をしていたのが記憶に残っている、今度騒ぎにした詫びの品を持って行くことにしよう
「さて、と じゃあそろそろ行こうかな。 ……いやぁ、怖いなぁー」
これからアメリの待つ生徒会室、ロノウェの待つ風紀師団室へと向かう、両方から悪く思われて無ければいいのだが、そんな気持ちで放送室から出るのであった
最近原作様の方で人間関連の話が進んできているので何かしらの齟齬があったらある程度書き直しますが、レイラに関してはちゃんと色々理由とか考えてるので変えませんとだけ!